ラファエル設計での家づくり総工費(2025年)

  • 坪単価の話

今日は、価格高騰で家づくりを躊躇したり、庶民には持ち家は贅沢すぎるなんてお考えのアナタ!に私の考えを共有していただけたらと思っております。

よく、現場でも「〇〇ホーム」は坪単価昔は安かったけど、今では100万超えてるぜ!?

とか、今は坪100万超えるのは当たり前でしょ?

という声を実際に聞いています。

ラファエル設計はぶっちゃけ今どんなもんなの?

って聞かれたりします。

私は「坪単価」は目安になるとはいえ、本当の金額に近い単価ではないと思っていますし、何処まで含んだ金額なのかが分からなかったりします。

例えば・・・

照明や、お風呂とか洗面、キッチンなどの設備が弊社のように本体工事の契約金額に含んでいるのか、とある会社のように「付帯工事」に含まれているのか、または契約金額とは別な項目で計上しているのか、ようは、見積もり金額・契約金額の見せ方の問題ですが、どの金額をどの面積で割るかによって変わるのが坪単価です。

弊社での「契約金額」に含む基準は、予算として見ておく金額で計上しておく場合もあるのですが、基本的に、契約金額に含まれているものがあれば、問題なく暮らせるという所を契約する金額に入れています。

33坪の家だとして・・・

①他社で照明や住宅設備、エアコンや給湯器が別途で2800万

②弊社でそれらすべて含んで3500万

だとすると・・・

①は坪単価約85万

②は坪単価約106万

と、大きく異なった坪単価の認識が生まれます。

なので、今回家づくりをするにあたって全部でいくらかかるのか?

「総工費」

を重要視するのです。

 

  • 最近の価格高騰に関して

最終的に、どのようにお客様に寄り添った提案が出来るかと費用を考えることが出来るのか?
という所で、家の大きさを考えていくようになっていきます。

最近のお客様の予算的に多いのが
3500~4000万
※土地別
って感じです。

これには特に高価な造作家具などは希望されずにです。


で、問い合わせの多くは

「予算3500万でどれくらいの家が建ちますか?」
みたいな感じは前から変わらない。

 

たた、予算の中で例えば

ミーレの食洗機を最優先ポイントにしている人と、そうでない人とでは100万変わってきます。ミーレを入れるためにキッチンのアップグレードも必要になってくるからです。

結果的に、よほど特別な家具とかを入れたりしない限り・・・

家づくり全体にかけられる予算が、自己資金考えずにローンが

3500~4000万

の場合は30~32坪の家を目指していつもの標準仕様でプランする感じです。

何故なら外構とかの付帯工事なども予算として残しておく必要があるから。

家に全振りの場合は家も少し大きくできるかもしれませんが、最近30~32坪くらいの家は結構ちょうどいいと感じます。

現在、造作キッチンなどのフル造作家具の家のグレードの仕様の家も考え中です。

 

  • 私が初めに一緒に知りたい情報

「土地を持ってる場合」
・敷地の分筆が必要か
・敷地境界杭は明確か
・解体建物はあるか
・道路との高低差はどれくらいか



【土地をこれから購入の場合】
・購入予定の土地価格の目安
・解体建物はあるか


・水道はどうか
・道路との高低差はどれくらいか



家づくりは、家本体がいくらで建つか?
と考えるためには、
【外部空間】
がまずいくらかかるのか?
が何より重要です。



仮に、土地が450万、高低差の擁壁で300万必ず必要ならそれは

750万の土地という事になります。

解体が土地購入者負担で250万なら、土地代+解体費となります。

なので、これから入った総工費での坪単価と、そうじゃない坪単価では考えが全く違います。


 


一級建築士や二級建築士の製図試験と同じで、 
外部を考えてから、建物を考える
順番です。

・境界杭なければ、土地家屋調査士さんに明確にしてもらう費用

・分筆するなら分筆費用

・土地は激安でも道路との高低差がそれなりにあるなら、土留め・擁壁などの費用

・水道が道路までなら、敷地内に通す費用

これらは強制的に必要になります。

境界も明確でなく、隣地の方々との境界協定や市町村との道路境界の確定など、土地家屋調査士さんの手間が増えればそれだけ費用もアップします。

そして、地盤補強が必要であれば、80~100万前後の費用もかかります。

それらの予算を確保しつつ、次に外構はいくら確保する?
となって、残りが【建物本体】となるわけです。

私がいつもお客様に提示している費用は、全体の予算書となります。

では、実際の具体例を見てみましょう。

  • リアルな具体例(総工費)

施工面積 約33坪
※長期優良住宅
※BELS★★★★★
※UA値0.29
※制振ダンパー付
※耐震等級3(許容応力度)
※Q1.0住宅
※室内自然素材
※太陽光5.5kw程度
これらは標準仕様です。

【①建物工事費】
(照明、キッチン、換気扇、エアコン、お風呂、トイレ、洗面台、コンセント、スイッチなども含めて。電気工事費や設備工事費も含む)
¥3500万(税込)

【②付帯工事費】
(地盤調査費、地盤補強あり、造作家具、設備アップグレード、電子キー、外構など)
¥250万(税込)

【③諸費用】
(建物など登記費用、土地固定資産税、抵当権設定費、ローン申込等の手数料、火災保険、ローン保証料など)
¥160万(税込)

総工費
3910万円

が銀行に提出する予算書となります。 

  • 地震保険

地震保険は私が造る家には不要と言ってますが、入るのは自由です。

基本的に、地震によって、保険料払っていく以上に損害が大きくならないと私は言いきります。

その根拠は、耐震等級3という性能と、地震によって揺らされる建物と地盤の「周期」を制振ダンパーによって「共振」させなくするからです。

「共振」とは・・・

ブランコ: ブランコの揺れと自分の押すタイミングが合うと、小さな力でも大きく揺れる

そんなイメージ。

  • 火災保険

これは、皆さん20~25万くらいのものに加入されているようですね。

ポイントは「水害」かなと思います。

 

  • ローンの考え

これを頭金なしでフルローンであった場合…
ボーナス支払いなしの金利1.0%のケース
月々約11万
の支払いが目安です 

ボーナスが年2回(600万)
にした場合 
月々約9.3万
ボーナス付は約9.3万+約10万

が目安となります。

 

  • 補助金は?

ここで、補助金はどうか?
となります。

補助金は、設計料や工事途中の価格高騰費に充填するようにしています。


基本的に、工事途中でのお客様希望による費用アップ以外、
予算書からプラスの請求をしない
でやってきてます。

 

  • リアルな具体例(工事途中での費用アップ)

プラスになる部分は 
【付帯工事】扱いとして
造作家具関係の追加とか、ミーレ入れる&ミーレ入れられるグレードへのキッチンプラスとか、そういった事ですね。弊社では、契約時は標準仕様で金額入れていますので、契約後にそういった対応できるように、付帯工事の金額内で遣り繰りしたりしています。

今後、造作家具の導入によって、キッチンなどは今までの仕入れと変わらずにグレードアップできる仕様を考えております。


外構も、コンクリートよりも大谷石の廃材などを使って減額させたりして最終的な金額を決めていきます。

ここでプラスになる部分が、ローン以外からのお金(貯金など)から捻出出来るのか、外構などの予算から調整するか?
です。

仮に土地が安くても、土地が大きかったり、高低差処理工事が大きくなれば、付帯工事内で少し調整することは難しいので、安い土地には注意が必要です。

 

  • お金たまったらやる!はもうあまり通用しない

価格高騰、物価高が上がっている以上、家なんて建てられないという声… 
当然ありますよね

外構なんかでもそうなのですが…
「お金たまったらやる」
といって、仮に50万貯めたとしても、
それが1年後であれば、外構費としての費用も50万上がって、「お金たまったらやる」と決めた時と、たまった後で、必要な費用は同じか、土間コンクリートなどが多い場合、フェンスのm数が長いなどの場合、高くなってる場合もあるわけです。

特に土地が大きかったりすると外構費での費用がかなり多くなってきます。
建物を小さくしたとしても、外構費が大きくなったら「総工費」は変わりませんというか、もしかすると外構費の方でUPした分、全体も上がってしまう結果になったり、いつまでも外構ができないケースに陥ります。

 

  • 家賃UPと電気代

他に、
【今住んでいる賃貸の家賃】
だって、値上げになってる人もいるはずです。
我が家は5000円アップです。 
電気代なども、再エネ賦課金(さいえねぶかきん)も考慮すると、kwあたりの単価は高くなる。
再エネ賦課金を知らない人は、電気代の請求書みてくださいね!ちゃんと書いてあって、しれっと徴収されていますから。

とりあえず、いずれにしても…
最近の新築は30坪前後が、
土地別3500万~
という感じかなと思います。

また金利にもよりますが、予算100万アップあたり35年で月々3000円くらい。
300万アップでも月々9000円くらい。
月々のベースとなる費用から、余力も含めて考えていくのが、ラファエル設計との家づくりの費用相談です

2025年07月20日