高気密にするための金額
SNSでは・・・
高機密高断熱は好きじゃない!
高機密は窒息しそう
ネガティブな投稿みるんだけど・・・
そもそも・・・
「高気密」
だからな。
「高機密」
じゃないぞ。
人には誤字脱字はあるけどさ・・・
実務者で「高機密」を連発しているのは要注意。
でね、高気密にするために100~200万くらいかかると思っている実務者もまた・・・
多分、気密工事の事を分かっていない、若しくはやったことがない人ほど・・・
想像する壁が大きいというか、ハードルが恐ろしく高いと思っているので、
高気密にするための金額も妄想で高くなると私は思っている。
実際、6万くらいですよ(笑)
気密処理のポイントをこれから書いていくね
母屋間断熱防湿・気密シートと、気密テープ、柱気密部材
を使用していくことになります。

で、昔は柱気密部材も使わずに、ドイツの1巻3000円するテープとか使っていたし、構造計算を自分でしたけど、小屋束の本数なんて特に考えることもなく、構造計算してたの。
↓その様子がこんな感じ。自分で気密処理がどのような感じで大変か、大変じゃないのかをやってみたのです。

結果、束の本数多いと大変というか時間がかかる。
それを今は、構造塾のコンサル受けている中で、束を減らしてもよい設計結果を相談したりして、減らすことに成功している。

防湿・気密シートも3mもので施工できるように、そして小屋束の本数減らせば気密処理も減らせて、施工時間も減らせる。
シートも3m使うからジョイントの処理もなくなるので、テープ代も浮かせることができる。
まず、ここまでは・・・施工的な手間の短縮と材料の削減を考えることができるのは、自分で施工を考えた構造計算をしているからこそできる事。
これって、住まい手にも費用請求するわけじゃないですし、このように手間が減った分、減額するわけじゃないので、大工さんも手間が減ればその分儲けも増える。
小屋束を減らすポイントは、母屋があるところに束が必要なので、母屋のピッチを飛ばすことにある。

写真は母屋を2.73m飛ばしている。束は一部@910mm
のところもあるけど、基本@1820ピッチ。
最低でも、母屋と束は共に1820ピッチにすべき。
次に、壁の防湿シート。
壁の場合は、「防湿」だけで気密は特に考慮しない。
ただ、これも3m1枚で施工できるようにしているので、基本的にジョイントがほぼない。

写真の黒いテープは、両面で施工的に必要なので貼っている。

理由は、3mのシートは1.5mと半分になっているので、施工上一人で大工さんが張るのに、一旦テープで留めておけば施工がしやすいという理由ですね。
次に、耐力面材が気密となる、「ボード気密」の部分を配管やダクトが貫通する部分に、塩ビ管の部分は「ドームパッキン」
電気配線の為の管などの所は「ゴームパッキン」を使用します。
↓中央の配管はドームパッキンと気密テープを貼った所
青いボードと配管の周り、微妙に隙間あいていますよね?

こんな感じで施工していきます。

↓下記はレンジフードの同時給排のダクトレス給気の部分。

↓これは断熱層の部分を配管が通る例。
グラスウールではなく、ネオマフォームとかサーマックスを用いて貫通させるのがラファエル設計の手法。

ここでも隙間は現場発泡ウレタンで処理する。
↓実はこれが国の省エネテキストにも記載あるセオリー的なやり方。

木の枠作って、ダクト通した周りは現場発泡ウレタンで処理する。
これって、木部は熱橋というか、微量だけど断熱欠損になるし、ウレタン膨らんできて最後カッターで切断するし・・・手間も非常にかかるし、ダクトをビス止めするのに木枠につけるとそこもまた断熱材が無いことになる。
だから、思いついたのが、ネオマとかをグラスウールの代わりにしてそこを貫通させるやり方。
↓室内側は、石こうボードと配管貫通部の隙間を現場発泡ウレタンで埋めます。

これは、気密性が高くても、塩ビ管などが冬に冷やされた時に、石こうボードの隙間の部分も表面温度が低いと結露が起きるリスクがあるので、表面温度を下げないという役割も担っています。
それと、コンセントに関しては、外周部にコンセントがあると、気密コンセントボックスを使用しないといけなくなるのと、グラスウールの中に電気の線を入れ込むのはやめようと思い、外周部にコンセントは設けないようにしているため、そういった費用も実は掛からない。

袋入りグラスウールにコンセントボックスが下記のようについてたらNGです


まあこんな感じの部分が気密処理のポイントです。
100~200万もかかる工事に思う?(笑)
大工さんだって、別に特別な事してないってなる感覚わかりますかね?
だから・・・
高気密化をあえてしないで中気密とか意味不明って感じなんですよ(笑)
ビニールに包まれた家
とか言っちゃってる人は、その防湿シートがどこに張られているか?って理解している?
↓どこが包まれているの?

1階部分の室内側で縁切れているし。室内側に1面しかシートは施工していない。
屋根部分は2面って感じになるけど。
だから、包まれていない。
最後に・・・
耐力面材同士のジョイントは気密処理の高額なアイテム使わなくても、テープ貼らなくても、C値0.1~0.3未満になりますから、使っている人はやめましょう。
どうしても使いたい人は、施工者のお財布からその費用は出しましょう。
窓廻りの気密パッキンとかも全然不要です。
手を抜いているわけじゃない。
無駄なものに無駄なお金をかけていないだけ。
だって、無駄と思えるものを省いても、
C値は0.1~0.3出るんだから。
特に意識高い大工さんなんかは、自分の腕に自信持ってください。
石膏ボードで押さえるなら、そこの下地になるテープに1巻3000円以上するテープは必要ないですし、
付加断熱をやっていれば、夏型結露なんて無縁です。
小屋裏エアコンやる場合は注意が必要ですが・・・
小屋裏エアコンをやる場合、エアコン室みたいなものを作るのはやめた方が良いです。
だから、可変透湿シートなんて必要ないし、それのための専用の高額なテープだって不要なんですよ。
「心配だから」
という理由で可変透湿とか高額なテープ使いたい職人さんとか実務者の方・・・
お客さんはアタナの腕を信頼してい仕事してきてるんでしょ?
それが、やる方が「心配だから」って・・・
テープだけで何も抑えが無いようなところはテープの力に頼ってもいいと思います。
でも、木材とかで押さえるならホームセンターで売ってる気密テープで十分ですよ。
マジで、気密処理なんで全然大したことなくて、高気密にしない方が風通しがよくなるという要素あった?(笑)