令和に持ち越す不良債権
令和になりましたね。
僕は、資料をファイリングしていたら、いつの間にか令和になっていました(笑)
さて、タイトルの話ですが・・・
不良債権というのは・・・
「冬寒く、夏暑い家」
の事です。
日本人の多くの人達が、高断熱住宅を高い買い物と決めつけ、家電製品を値切って安く買うかの如く、値引き合戦により契約させるというハウスメーカー。
「うちはデザイン勝負だから」といって、温熱を考える事を放棄した工務店。
これらを総じて「不良債権」と呼ばせていただきます。
こんにち・・・
これだけ多くの人達が、「家の中」で死んでいるにも関わらず・・・
冬は暖かく、夏は涼しい家を何故求めないのか、ハウスメーカーが先導して、世界に誇る日本の家づくりを示して行こうとしないのか・・・。
僕は、昭和56年に生まれ、平成を全て生き、これから令和も数十年生きるつもりだ。
正直、平成4年頃と、今の家・・・
性能としては、数値上上がっているかもしれないけど、
「冬は無暖房では極寒、真冬の朝の息は白い」
「夏は2階が殺人的な暑さ」
これは、同じじゃない?
例えば2年前くらいに家を建てた人に聞きたいけど、
ハウスメーカーや一般的な工務店、デザインに優れた住宅会社で建てた家で、これに当てはまらない家を建てた人って、どれくらいいますかね?
子どもが産まれて、家を建てようとしている人に質問です。
冬、こどもに暖かい服を買ってあげるのに、暖かい家は買ってあげないんですかね?
ヒートショックで自分が早死にするかもしれないのに、寒い家を安いという理由で数千万も出して購入する意味はなんですか?
今の家は、断熱材が入っているかもしれないけど、「気流止め」がしっかり施工されていない事が多いので断熱材の効き目なんて、ほとんどなくなるのです。
断熱材を140mm入れようが、その効果は発揮されません。
下記の当たり前のように使われているグラスウールの断熱材。
しっかり施工されているように見えるけど・・・
後ろ側(外壁側)はこんなに隙間が↓
ここに気流止めが無ければ、その隙間から上昇気流で小屋裏まで暖気は抜けていきますし、途中で冷たい風が室内にも侵入します。
これに、多くの人達は数千万出しているのです。
これが坪40~50万の家づくりでもあるし、坪60万の家だって、こうなったります。
恐ろしいと思いませんか?
これが当たり前なんですよ?
5000万とか出して購入するハウスメーカーの家だって、グラスウール使って、気流止めないならこうなります。
何度も言いますが、こういうのを「温熱欠陥住宅」と僕は呼んでいます。
高断熱住宅にすると、光熱費が安くなって、30年とかで家にかかる費用は同じ~安くなるというのを説明したりしています。
(出典:あたらしい家づくりの教科書)
これに対して、噛みついてくる人もいるのですが・・・
そもそも数千万出す家に、太陽光のように、何年でペイできる?
みたいな事、考える事が可笑しいと思いませんか?
テレビやブランド品を買う時、何年でペイ出来る?なんて考えますか?
皆さん、例え話ですが、1千万円紛失しました。
見つかる事はありませんでした。
どう思います?
立ち直れなくないですか?(笑)
では、普通の断熱仕様で坪50万くらいで2000万で建てた家、10年後に1千万で売れると思いますか?
売れないですよ。
ここで、省エネ法などが大きく改善されて、室温18℃以下になる家は犯罪という法律が他の国のように出来た場合・・・
現在の多くの家の資産価値はズタボロですよ。
多くの国民が・・・
多くの栃木県民が、ヒートショックなどで家の中で死ぬ可能性が栃木県は高いのが、ハウスメーカーの家だ!って気が付いたら、そんな殺人住宅、誰が買おうとしますかね?
力技で、エアコンフル稼働って手もありますけど・・・
ヒートショックというのは、暖かい部屋からクソ寒い廊下に出た時にも起こります。
中途半端な部分断熱リフォームなんかした日には、もう最悪で、
今まで隣の部屋とか廊下に漏れていた暖気が一切漏れなくなるので、廊下なんかは外気温とほぼ同じになります。
つまり、暖かく部分断熱リフォームした部屋以外は、リフォーム前より寒くなるのですよ。
これも何度も言いますが、ラファエル設計は、そんな殺人住宅を造るつもりは全くありません。
これからの子どもたちの未来に、そんな家を遺そうとも思いません。
これからの家づくり・・・
UAやQ値の数値ではなく、エネルギー削減率や燃費、光熱費で選択しなければ、何の意味もないですよ。
目安にはなるかもしれないけど、気休め程度だと僕は思っています。
いずれにしても、自然災害などは、少なからず、寒い家つくって、エアコンかけて、エネルギー沢山使いまくる家も影響していると思っています。
令和は自然災害が起きない事を願うのであれば、ただ願うだけではなく、1人1人が、「エネルギー」というものを減らす努力をするべきだと思っています。
それは、「我慢」によって寒さを凌いだりするのではなく、
無暖房でも暖かく、家族の健康も改善され、エネルギー削減率が省エネ基準住宅の60%以下となるQ1.0住宅が、日本にとって、子どもたちの未来の家・住まいには、必要なのだと思っています。