皆が住宅メーカーに望む事の多くは?耐震等級3とは?

とあるアンケートで、「住宅メーカーの広告や宣伝で気になる事」と言えば・・・

『耐震性』のようですね。

ちなみに2008年のもののようでした(笑)


最近は皆さん、どのような事を望まれますか?

 

先日、制震ダンパーのメーカーさんが、営業に来社しました。

当然、耐震性の事をメインに話されていましたが、話されている内容はほぼ全て、ラファエル設計のホームページに書いてある内容でした。

ちなみに、耐震等級というのは下記の様な感じです。

耐震等級1
建築基準法
耐震等級2
建築基準法の1.25倍
耐震等級3
建築基準法の1.5倍

当然、耐震等級3がいいわけです。

しかし、現在は耐震等級3相当という「相当」が付く事に関しての問い合わせが何件かありました。

 

基本的に、この耐震等級3は、長期優良住宅として認定を受ける為の耐震等級3という感じでとらえてもらえばいいかと思います。

「相当」とつくものは、別の機会で詳しく話しようと思いますが、「水平面」の剛性・・・

分かりやすくお話しすると、床とか屋根とかの水平面の強さの倍率をしっかり考えられたうえでの耐震等級3「相当」であれば「相当」でも問題ないと思いますね。

それ以外で、単純に壁量だけ多いので等級3「相当」とつくものは、都合よすぎな感じですね。

 

皆さん、耐震等級3って聞くと、地震に強いかと思うかもしれませんが、僕はそうは思っていません。

共振現象

という言葉をご存知ですか?

下記で少し触れています。

周期と固有周期と恐怖の「共振現象」

 

共振現象とは、地盤と建物の地震の周期が一致してしまい、激しく揺らされる事です。

つまり、耐震等級3にしたとしても、地盤の地震周期が一致してしまえば、耐震等級1はダメージが少なくても、耐震等級3は大ダメージを食らう可能性があるのです。

だから僕は、長期優良住宅の認定をクリアする為だけの耐震等級3というのは、あまり意味がないと思っています。

ここらへんの話は、一般の方は全然理解出来ないというか、理解するのが難しいと思いますがね(;´∀`)

 

なので、たとえ話をしますね。

凄く衝撃に強い車を作りました。

でも、衝撃を吸収する為の「サスペンション」が無ければ、いずれ壊れそうなイメージ出来ませんか?

車を走っていて、凸凹道でも、路面からの衝撃や振動をあまり感じないのは、このサスペンションがそれらの衝撃吸収をするおかげです。

 

なので、家も、ゴム系のダンパーとか色々ありますが、ほとんどが、ダンバー自体に耐力を負担させるような感じなのです。

僕は、この考えには賛同できないのですよね。

 

ラファエル設計の家づくりは、耐震等級3は、ダンパーに頼らないで取得できるようにします。

その上で、制振装置のダンパーを使用します。

ドイツ製でベンツ(車)にも使用されているメーカーです。

 

 

温熱環境でもそうなのですが・・・

何かの基準をクリアするために、その性能を目指すのはちょっと違うと思っています。

 

省エネ法をクリアする基準でも、「冬は太陽を取り入れる」なんて基準はありません。

耐震等級3でも、「制震装置をつける」なんて基準もありません。

 

本当に大切な家づくりとは、これらの基準に付加価値をつけてやる事だと思っています。

 

皆さんに言っておきたいのは・・・

・次世代省エネ基準クリア

・長期優良住宅クリア

・耐震等級3クリア

これらのどれかをクリアすれば良いってもんではないという事です。

すべてクリアしたとしても、別に凄くも何ともないです。

当たり前

の事です(笑)

 

ラファエル設計なら・・・

耐震の事を考えるのであれば、「耐震+制震」で考えます。

次世代省エネ基準クリアを考えるのであれば、「次世代省エネ基準の倍の性能+太陽エネルギー」で考えます。

これらを考えた上での「超ハイブリット長期優良住宅」を考えます。

 

僕は最近思うのです。

「次世代省エネ基準クリア!」

「長期優良住宅仕様!」

「耐震等級3!」

などと、自慢げに広告にうたってるのを見ると・・・

「私たちは、最低基準の家づくりをしています」

という広告にしか見えないのですよね(笑)

 

なので、これらの広告の所に相談に行くのは、全然間違ってませんが、それらの内容を詳しく聞いてください。

特に、耐震等級3に関しては、「相当」だという事を詳しく説明されないケースもあります。

 

家って・・・

設計者にとっては、仕事の1つかもしれませんが、依頼者(住まい手)は、一生住む家です。

 

・構造計算は面倒くさい

・省エネ計算は面倒くさい

・温熱シミュレーションは面倒くさい

 

これらは、我々の方の都合です。


家づくりに係わるプロの人達に言いたい事は、

構造計算も、省エネ計算もしないような家をこの世にこれ以上、生み出さないでください。

 

住宅の設計というのは、「使いやすくデザインの良い」設計をするだけでは、設計でも何でもないのです。

それだけなら、素人level、学生levelです。

省エネ性・耐震性も当然考えなくては設計とはいいません。

何より、「住まい手の未来」を考えられない事には「設計」とは言えないんじゃないか?と思っています。

 

住まい手の未来に係わる事をしっかり考えられると、使いやすさも、デザインも、省エネ性も、耐震性も考えられますし、家族の成長によって、変化する住まい方も考えられると思うのですよね。

 

正直いって、「住宅メーカー」に僕が望む家を造るのは、現段階では不可能だと思っています。

やろうと思えばできるはずですが。

だって・・・

まず自然素材なんて使わないし、自然素材使っているメーカーは、断熱性をしっかり考えない「ローコスト」をうたっていますからね。

 

しかしながら、住宅メーカー・ハウスメーカーって、設計出来ない素人の営業さんがプランの打合せとかするんですかね?

すっごい疑問です(笑)

ラファエル設計は、すべて、僕が行いますので、ご安心下さいね♪

 

話かわりますが・・・

家づくりのプランって皆さん何回くらいでOKになりますか?

まさか、1回って事はないですよね?(笑)

次回はプランの回数について触れようかな~って思っています。

 

2018年06月10日