家づくり、設計プランは何回くらいの提案でOKする?

まさかの1回で一発OK!!

何て事は、ラファエル設計の場合、ありえません(笑)

1回でOKになれば、それは凄い事かもしれませんが・・・

住まい手の30年先の未来の暮らしまで、ちゃんと考えられたのですかね?

 

以前、設計事務所を経営している友人にも、「住宅の設計は何回くらいプランやる?」

と聞いた事がありますが、やっても2~3回だと言ってました。

えぇぇぇぇぇ~!?(;´Д`)

っていった事があります(笑)

 

ラファエル設計は過去に設計した物件で、「計画」で1年というケース、また別な方は3年の計画というケースがありました。

これは、施主様との打ち合わせがプラン提示から3ヶ月後とか、間が空いたりする事もあったので、時間がかかった要因でもあるかと思いますが・・・

 

間取りなどについて、ラファエル設計の考える項目は下記の感じです。

  • ストーリー性のある間取り
  • 動線に配慮した家
  • 光(日照)に配慮した家
  • 光熱費半分以下の家
  • 無暖房でも暖かい家
  • 省エネ住宅(エコハウス)
  • 健康住宅
  • 自然素材の家
  • 地震に強い家
  • 資産価値のある家
  • デザイン住宅

 

まず、ストーリー性のある間取りを考えたとしても、住まい手の行動にあっているか、細かくヒヤリングしないと、詳細まで詰められません。

ここで、住まい手が気が付かないような事まで、考えを引き出す必要があります。

次に、省エネの設計の為の窓の配置を説明しますが、外観のデザインによって、好みがあります。

この辺は、一発でOKになる事もあるとは思いますが、
間取りに関して1発でOKなんて、逆に不安になります(笑)

敷地が狭く、自由がきかないような感じでは、最適な間取りが固定しやすいのもあるとは思いますが、収納計画なども含めて、ウォークインクローゼットの大きさなども考えて行きます。

 

以前勤めていた設計事務所では、上の立場の人間は、こんな事をいいます。

「住宅ごときで何時間かけてんだ!?」

「住宅なんて数時間~1日で終わるだろ」

 

はあぁぁぁぁぁ!?(# ゚Д゚)

 

大きい設計事務所ですと、住宅って非効率なんですよ。

僕、今すっごくいけない事暴露しているかもしれませんが。

大きい物件は、住宅ほど考える要素もないし、それでいて設計料も数千万単位ですからね。

 

僕は今まで、学校施設や保育園、診療所などの設計に携わってきましたが、大変なのは図面を描く枚数です(笑)

住宅は、図面を描く枚数は普通少ないはずです。

配置図、平面図、立面図、断面図は確認申請で必要なものなので、いつも同じような家を造っている会社は、最低限の枚数しか描かない所もありますよね。

ラファエル設計は展開図や詳細図も沢山描きます。

 

なので、住宅にしても非住宅にしても・・・

打合せの回数が少なくて図面を多く描くのか、
打合せの回数が多くて図面を少なく描くのか・・・

僕は打合せの回数が多くて図面も多く描きます(笑)

 

家づくりの打合せは、ある程度何回までと決めて進めるのが良いかとは思いますが、

それは設計者側の考え・都合であって、住んでから後悔しない為に、納得するまで打合せを重ねるのが本当は良い事だと思うのですよ。

ただ、住まい手が中々結論を出せずにダラダラと長引くのは良くないですけどね
(;´∀`)

 

基本的に、私の提案をすんなり受け入れてくれると、結構ポンポン決定していく事が多いですが、家づくりって、何か一つだけが引っかかって、そのプランは一部ダメになるって事も多いのも事実です。

 

家づくりの設計プランは、何回かやればいいという基準が無いのが当たり前の話ですが・・・

重要なのは「質」です。

動線も含めて、住んでからの生活が、その提案された間取り図でイメージ出来るかが重要なのです。

 

前にも書いた事がありますが・・・

「家事動線」というと、素人と自分で言う方もプロの人も、キッチンと洗面脱衣所とかが、隣り合っているのが「家事動線」だと思っている人がとても多い。

設計者は、その家事動線の内容を聞いていますか?

住まい手は、その家事動線という理由を伝えていますか?

 

仮に、家事動線というのが「洗濯だけ」だとします。

キッチンに立っている時、洗濯しますか?

キッチンに立つときとは・・・

料理の時?お弁当作る時?洗い物の時?

これらの行動をしている時、洗濯します?(笑)

 

例えば、花粉症が酷くてとか、外は砂埃が酷くて、外に干せない場合・・・

洗面脱衣所とセットで考えるのは、室内干し場ですね。

外に干せる場合でも、洗濯というのは、洗って、干して、洗濯物を取込むという少なくても3段階です。

キッチンが隣というのは、隣り合う重要性が高いかどうかです。

洗濯物を干す場所の方が、僕はキッチンよりも隣り合う関係性は高いと思うのですよね。

 

こういった事を考えるのが「ストーリー性のある間取り」となるわけですが、これらを突き詰めると、実際に生活してからの不便性は全然解消されると思っています。

なので、ラファエル設計の場合、間取りが1発OKとはならないです。

いきなり完成形を求めていないというのもあるとは思いますが。

最初は叩き台として作る方が、ダメ出しし易くないですか?(笑)

 

間取りって、打合せその日は良いと思っても、次の日に実際の生活をイメージすると、やっぱりちょっと違うってのが、絶対出てくるはずなのです。

僕も、デザイン考えた時、その時は良いと思っても、次の日とか数日たって、改めて見た時に良いと思えばそれでOKするようにしています。

次の日、やっぱり違うな~って思う事もあります。

 

なので、家づくりの設計プランは何回までOKするのか?という問いに、明確な答えはありません。

設計者と住まい手が、同じ方向を向けた時がOKになるのだと思います。

打合せ回数を少なくするポイントとしては、ザックリとした要望ではなく、事細かい要望や、行動パターンを伝えるようにしましょう。

起床時から就寝時までのパターンを伝えてくれると、僕の場合は設計し易くなりますね。

住まい手から新しい要望が出てくる度、今の間取でそれがまかなえないほど、打合せ回数は増えると思います。

 

それがダメな事と言っているわけではなく、要望が出るたび、書き留める事が出来るノートやスマホのアプリを活用して、次回打合せまでに、設計士に伝えられるようにすると良いと思います。

結構皆さん、自分の要望を「あとなんだっけな~」ってなる事が多いですので(笑)

 

というわけで、設計プランの提案回数が少ないから良いと言うわけではなく、

キチンと家族の未来の住まい方を、どれだけシミュレーション出来たか?という回数の方が大切と思っています。

2018年06月11日