自作PCとメーカーPCとハウスメーカー

まだ咳がおさまらない今日この頃・・・。

今日の内容はFacebookに先日一部投稿した内容でもあるのですが、加筆してます。

では、本題へ・・・。

 

『パソコンをいじれる建築士はいるが、パソコンの中身をいじれる建築士は、ほぼいない』

 

この言葉を聞かされた時、全身に稲妻が走ったような感覚でした。

衝撃でした。

今から約19年前でしょうか。18歳の時です。

 

Windows98が出始めた時代・・・

 

後の大学の恩師はそう言い放ちました。

 

下記は僕の結婚式の時。今から11年前ですね。
その恩師の「佐藤善太郎」先生です。北海道から来てくださいました。

 

そもそも北海道の大学を選んだのは、中学の時に、くそ寒い栃木の家に疑問を持ち、高校の時に、寒冷建築を取り入れた住宅設計をする夢が芽生えました。

これは去年知った事ですが、栃木県は家の中での冬の死亡率が日本一。

 

去年、ちょっと調査したものです↓

栃木の午前中(2017/12/16)
北海道の午前中(2017/12/16)
栃木の夜(2017/12/19)
寒冷地の夜(2017/12/19)

そりゃ寒いはずですよね。


栃木の家は寒いという僕の考えは、間違っていなかった。

 

後はね、大学入って学びたかった事があってね、
将来、コンピュータを使った設計の時代が必ず来ると思っていた。

そうしたら、一発で僕の心を射抜く先生の話を入学オリエンテーションで聞くことができ、人生においての大きな分岐点になった。

もう、衝撃的な一言を聞いてから、研究室に加入するのは「善太郎研究室」以外に選択肢はなく、他の先生の話は全く覚えていません(笑)

聞いていなかったのかも(笑)

まあ、研究室に入るのは3年生になってからの決まりなのですが、とっても待ち遠しかったですよね(笑)

 

研究室に入る条件として、1つあったのは、「自作パソコンを作れるか?」でした。

ちなみに当時、OSはWindows98~2000の時代です。

DVDドライブも6万~8万くらいした時代です。
いまでは3980円くらいで買えますが(笑)

なので、問題だったのは「費用」です。

当時、僕が造ったPCは30万でした。

恥ずかしながら、親に出してもらいました・・・
(;´∀`)

ちなみに、そのPCを作る目的は卒業設計の制作の為です。

今では外観パースはレンダリングという作業を経て、キレイなパースが出来る訳ですが、PCが勝手に動きます。
モザイクみたいな状態から、キレイに仕上がっていくのですが、当時は3日~7日とか掛かっていたんですよ(笑)

今では1分~5分くらいで出来ますけど。
ソフトによっては1時間くらいのもあるでしょうか?

コンピュータ室のPC100台と繋げて、「ネットワークレンダリング」というのを行って、PCの貧弱さをカバーしてたりしたんですよね。

で、僕の作成したPCは、4年生が主に使うという事。

30万で作って先輩に捧げるんです。

今では考えられない事かも知れませんけどね・・・
(;´∀`)

当時、パースソフトやフォトショップという画像合成ソフトなどを動かすにも、市販のPCでは全く動かせないような現状だったんですよ。

自作PCでも重すぎて強制終了の嵐だったりしましたから。

で、4年生になり、自分への活躍してくれたPC。

 

こんなのを卒業設計にしました。

 

罪と罰~幼年期に学ぶ罪の代償~
当時、少年犯罪をニュースで見る機会が沢山あり、涙する事もありました。
で、幼年期に、悪い事をしたらどうなるかという事学ぶ、アトラクション施設を考えました。
今では、子どもに恐怖を与えるなんて考えられませんが・・・。
社会人になってから、絶対に設計出来ないものを、学生だから出来るものを作りたくて。
まあ、これに関して批判は受け付けません(笑)
概要
建築地は洞爺湖です
1階平面図
2階平面図
立面図
断面図
パース

まあ、こんな感じで、上記の作品を作るには、30万のPCが必要だったという事です。
4年生になった頃、作った人もいて、半額の15万くらいで、僕より高性能なものが出来たのにはショックでしたけどね
(;´∀`)

という訳で、パソコンを自作で組み立てるという事は、必要なソフトを動かすのに、作業性のよいものを、意のままに作り上げる事が出来るということなのだ。

 

建築関係の皆さん、自分が使うパソコンは自作ですか?

 

パソコンが壊れた時、業者を呼んだりしてませんか?

メモリだけ変えれば済むのを買い換えたり、

パソコンが立ち上がらなくなり、

パソコン壊れたと思い、ハードディスクを繋げばデータ復旧できるのを知らず、処分したりしていませんか?

 

ノート型は流石に自作は出来ませんが・・・

 

実はね、最近、こんな事をふと考えるようになりました。

メーカーもののパソコンを買いたいと思うことと、
一般ユーザーがハウスメーカーの家を買いたいと思うことは、
同じ・・・

安心だから

という考えと同じ思考なのではないかなと。

 

自作PCが出来ない人、

コジマ電気とかヤマダ電機、ヨドバシにPCを買いに行って、

東芝とかSONYのもので10万円のものと、

made in台湾とかの、PC詳しくない人は聞いた事ないメーカーPCで6万。

どちらを買いますか?

 

多分、自作なら5万くらいで作れる高性能なPCがあるのに、10万出して3倍以上性能が落ちるSONYとかを買うのです。

TVとかPCについているなら話は別ですが・・・。

 

例えば、その10万円のPCのDVDドライブが壊れました。

自作PCなら3980円とか5980円でパーツを購入すれば、その日のうちに直せます。

では、10万円のPCはどうでしょう?

購入店に持ち込みます。

修理に何日かかりますか?

1日なはずがありません。

3日ですか?

1週間ですか?

2週間ですか?

 

その間、仕事が出来ません。

 

今の時代、誰もがPCは無くてはならない時代です。

エクセルとかワードくらいの作業であれば、好きなの買ってくれと思います。

作業性から考えると自作である必要もないですが。

 

でも、設計などを仕事にしている方。

「仕事道具」

って何ですかね?

PCですよね。

 

職人さんは「道具は命と一緒」的な事を教わると思います。

 

職人さんは、自分が使う道具は、よく熟知していると思います。

 

では、設計士、建築士の人。

 

自分が使っているPC。

 

中身まで知り尽くしていますか?

 

腕のいい職人さんは、その技術に見合った道具を使います。

100円ショップの工具なんて使わないですよね?(笑)

 

道具の価値を知っているのです。


しかし、自分が携わっている家はどうでしょう?

その家の性能を知っていますか?

 

最高の相棒の道具で作り上げた家が、林業の人達に自信をもって

「住まい手の為の家を造った!」

と言えますか?

 

自作なら、それなりに最強のパソコンを安価で作れる。

しかしメーカーパソコンは高くてそれなり。

DELLとかはそんなに高いわけではないが、結局オプションによって高くなる。

自作PC、昔みたいにCPUとCPUクーラーを取り付ける時の、異常な緊張感がなく、とても簡単に組み立てられますので、チャレンジしてみてはいかがですか?( ´艸`)

 

『安心』とは、ファッションブランドにおいては、ブランド名も大切かもしれないが、

家づくりにおいては、大手とか小さい工務店とか、全く関係ない。

 

大手チェーン店で食べるPIZZAやスパゲッティと、小さい専門店で食べるPIZZAやスパゲッティ。

どちらが「美味しい」と思う事に「安心」を得られますか?

 

メーカーPCもハウスメーカーも、「高いから凄い」のではない。

サポートなどに関しての人件費も含んでいるから高いのだよ。

宣伝広告費や営業マンの人件費も含んでいるから高いのだよ。

 

自作PCというのは「オンリーワン」だ。

 

自分が使うもの、自分が造るもの・・・

それらは自分の「意思」が宿るものを極力求めて生きたいと思っています。

2018年10月11日