栃木県は室内での冬の死亡増加率日本一

ニュースでも報道されている「大寒波」

新築をした皆さま、皆様の家は、無暖房でも暖かいですか?

 

ハウスメーカーで建てた家は、多分かなりの寒さでしょう。

一条工務店の場合は、省エネ5地域以南であれば暖かいかもしれません。

 

僕は、度々発信している「栃木県、冬の死亡増加率が日本一」な件。


これ、県の住宅政策課の人達も知らない事実でしたし、少し前の下野新聞にデカデカと載りましたよね。

(出典:健康・省エネシンポジウムX配布資料)

 

一番安全な家が多いのは、北海道、そして次が青森。

栃木県は何故こんなにも死亡増加率が多いのか!?

 

それは、住まい手の勉強不足による、クソ寒い家を値段勝負で建てているからです。

  • 断熱設計ってそんなに重要?
  • 断熱にお金出すなら、普通断熱で安い方がいい
  • 断熱にこだわる設計=余計な出費
  • 普通断熱で安い方がいい。雪国じゃないんだから断熱にこだわる必要なんてある・・・?
  • 寒くたって、死にゃ~しない
  • 高断熱住宅はビニールハウスで快適とは思えない

 

はい、こういった考えの人が圧倒的に多すぎます。

 

ハウスメーカーの監督でさえ、「自分の会社の家は寒い」というのを営業含めて笑って話している所にいた経験があります。

 

以前、栃木県の気温の話をブログで書きました。

ここでは抜粋して紹介します。

栃木県は、北海道みたいに寒冷地ではないとか、温暖地とか言ってる人に程、見て欲しいデータです。

下記は2017年の12/16日のものです。

栃木の午前中(2017/12/16)
北海道の午前中(2017/12/16)
栃木の夜(2017/12/19)
寒冷地の夜(2017/12/19)

 

こんな感じです。

では、今日のものを見て見ましょう。

夜の0時ちょい過ぎの栃木県と、北海道とか秋田の気温を見て見ましょう。

その前に省エネ基準では、北海道から沖縄まで、寒さに応じた省エネ区域区分に分類されています。

北海道の寒い所(旭川とか釧路)は1地域という一番寒いとされている所。

札幌は2地域、函館や青森は3地域、仙台、福島、那須、日光は4地域、4地域以外の栃木県は全て5地域、
東京とか大阪に行くほど6地域、7地域、沖縄8地域

という感じになって行き、当然、省エネ基準も1地域ほど厳しくなっていきます。
ちなみにラファエル設計のQ1.0住宅は、1地域の基準を遥かに超えた性能となっています。

地域区分 地域詳細(一部) 熱損失係数 外皮平均熱貫流率 冷房期の平均日射熱取得率
1地域  北海道(旭川・富良野・釧路・稚内) Q1.6 UA値0.46
2地域  北海道(札幌・苫小牧・室蘭) Q1.9 UA値0.46
3地域  函館・青森・山形・秋田(一部) Q2.4 UA値0.56
4地域  秋田(一部)宮城・福島・栃木県(那須、日光) Q2.4 UA値0.75
5地域  宇都宮(4地域以外の栃木県) Q2.7 UA値0.87 ηA値3.0
6地域  千葉・横浜 Q2.7 UA値0.87 ηA値2.8
7地域  長崎・鹿児島 Q2.7 UA値0.87 ηA値2.7
8地域  沖縄 Q3.7 ηA値3.2

 

まず、北海道とかの方から見て見ましょう。

北海道釧路市(1地域)超超超寒冷地
北海道札幌市(2地域)超超寒冷地
2地域の札幌ですが、早朝以外のこの0時くらいだと1地域と同じ気温ですね。
函館市(3地域)超寒冷地
3地域の函館は、1地域よりも寒くなっていますね。
秋田市(4地域)寒冷地
秋田市は4地域になりますが、1、2地域の北海道と同じですね。
仙台市(4地域)寒冷地
同じ4地域でも仙台は0℃です。
栃木県日光市(4地域)寒冷地
4地域の日光ですが、2地域の札幌とほぼ同じですね。
栃木県那須町(4地域)寒冷地
日光と同じ4地域ですが、日光よりは1℃くらいの差があります。
栃木県黒磯(4地域)寒冷地
那須と近いので、一緒ですね。
栃木県宇都宮市(5地域)温暖地
ラファエル設計もある宇都宮。
おや!?
温暖地のはずですが、早朝では4地域の仙台とか秋田よりも寒いですね。
また、1地域の一番寒い北海道と2℃しか差がありません。
これだもん、ヒートショックで亡くなる人が多いのも納得できませんか?
栃木県鹿沼市(5地域)温暖地
鹿沼市も宇都宮と同じく5地域で温暖地域です。
ですが、早朝を見ると、札幌なみに寒いです。
大きな表記は0℃ですが、下の気温変化予想を見ると-1℃です。
栃木県佐野市(5地域)温暖地
大きな表記は0℃ですが、下の気温変化予想を見ると-1℃です。
栃木県栃木市(5地域)温暖地
大きな表記は0℃ですが、下の気温変化予想を見ると-1℃です。
栃木県小山市(5地域)温暖地
大きな表記通り-1℃です。
札幌と1℃しか違いません。
栃木県でも南に位置するのに、寒いですよね?

如何でしょうか・・・?

 

  • 断熱設計ってそんなに重要?
  • 断熱にお金出すなら、普通断熱で安い方がいい
  • 断熱にこだわる設計=余計な出費
  • 普通断熱で安い方がいい。雪国じゃないんだから断熱にこだわる必要なんてある・・・?
  • 寒くたって栃木県では死にやしない!?
  • ここは北海道じゃない!?
  • 寒冷地じゃない!?

 

 

まず、栃木県の寒さは理解していただけましたよね?

高断熱なんて必要ないという人は「殺人住宅」を推奨しているようなものです。

そして工務店なども、こんな状況の栃木県で、グラスウールで天井断熱155mmとか壁断熱90mmとか・・・

有り得ないですからね!?

 

皆さん、暖かい家だと思って建てているだろう、次世代省エネ基準の家では、外気温0℃とかの時どれくらいの室温になると思います?

無暖房でさ?

↓どん!!


外気温-0.9℃時・・・

ラファエル設計のQ1.0住宅では無暖房でリビングは23.4℃です。
一方、次世代省エネ基準は11.6℃です。

これ、Q1.0住宅と同じ室内空気循環になっているので、トイレとかも11℃台ですが、ドアとか閉めた状態で行うと、トイレは10℃以下になるくらいの性能です。

 

皆さんね、家は何処で建ててもらおうが自由です。

デザインがとても好みの工務店・メーカーで建ててもらうなら、無暖房でせめて18℃以上になる根拠を示してもらってください。

「次世代省エネ基準はクリアできます」

「ZEHの基準はクリアできます」

「省エネ基準はクリア出来てます」

どれも信用できません。

QPEXとかホームズ君などでの根拠以外、単純に外皮計算からUA値出してのその説明なら、尚更信用できないですね。

ちなみにさっきの室温シミュレーションは、南側とかの家の影響は無しでの話です。

ラファエル設計なら、それらの障害物があっても、柔軟に対応できます。

それは、「日影」の影響を「見える化」出来るから。

その話はまたの機会にしますね。

 

いずれにしても、栃木県民全員が、これらの事実を知らなくては、今後も冬の死亡増加率は日本一でしょう。

 

個人的見解ですが、ウレタンとか使ってUA値良くしたり、窓の性能良くしてUA値を良くしても、全く意味がありません。

その理由はこれまで色んなページで話しています。

個人的な見解ですが、基本的に外壁は付加断熱をしないと、熱橋(ヒートブリッジ)は防げません。

ダブル断熱ってやつです。

ダブル断熱でも、設計や施工が正しく行われなければ、意味がありません。

「寒い」って現象が起きます。

 

まあ、兎に角、栃木県以外でも、3地域の函館が2地域の札幌よりも3℃も気温低いわけですから、省エネの地域区分によって寒冷地とか温暖地とか、区分けする意味が僕にはないので、Q1.0住宅を栃木県にも造り続けます。

Q1.0住宅以外を造る意味が本当にありませんので。

 

2018年12月28日