一緒に組むべき人
現在、非常に悩ましい事があります。
仕事をする上で組まされる相手が、施主様の指定という事。
これって・・・
よく考えたのですが、よく考える必要も無かったなと・・・。
お断りしますね。
初めは、こちらも面接というか、どんな家づくりを考えているのか、お話を聞きました。
歩み寄ろうとしました。
しかし、工務店社長から出た言葉は・・・
「100年住宅レベルと感じた。そこまでの仕様は必要あるんですか?」
という事でした。
僕は、この言葉でもって、もう一緒にやる価値がないなと判断しました。
偉そうな事を言っているかもしれません。
でも、家づくりにおいて、僕が大切にしている事があります。
それは、住まい手の暮らしが、今も未来もイメージ出来る事。
それって、最強の設計をしただけでは実現不可能なのです。
一番のパートナーに、大工さんが必要です。
設計監理というのは、職人さんたちに指導などをする事ではありません。
これは一級建築士の試験問題にも出ますが・・・。
仮に、指導をしながら工事を進めたとします。
何が起きるか?
「図面通りじゃないと工事が出来ない」
という事が起きます。
気密処理や断熱工事で、一番最低な発言は下記です。
- 図面に描いてあったのを気が付かなかった
- もっと分かりやすく描いてくれないと
- ハウスメーカーでもそこまでやっていない
気密処理や断熱工事というのは、こちらが指導をするのではありません。
※全くしないという事ではありませんが。
職人さんが、知識として知らなければならない事です。
高気密高断熱を実現する為に、職人さんにとって、必要な知識です。
それを、図面で読み取れなかったから出来なかったとか、細かい図面描いてくれないと見積もりも出来ないとか・・・
そんな会社に、きちんとした工事が出来る訳がありません。
僕ね・・・
一緒に組むべき人の大切さを最近、身に染みて感じています。
家づくりって・・・
施主様も、自分も、職人さんも、
それぞれの好みや、思っている事を、理解しようとする事が重要だと思っています。
僕に設計依頼をする場合、「他はいくらだけど、ラファエル設計はいくらで出来る?」
って依頼者の家は設計しないですね。
以前のお客様で、こんな方がいました。
「神長さんの言う事に疑いもないので、その事をネットで調べようとも思いません」
「神長さんじゃないと、性能が担保出来ないから、設計をお願いしたい」
これらのお客様には、僕の存在理由がきちんとあります。
僕が設計をする理由があります。
やっぱり、僕にとっての家づくりというか、設計は・・・
『僕がその設計をする意味がきちんと存在するか?』
という所です。
一緒に組むというのは、何も職人さん達だけに向けられた言葉ではありません。
依頼者と一緒に組む
という意味でもあります。