夏の湿度を徹底的に下げる全館空調
今日は、私自ら床の塗装をしてまいりました。

何故、私が塗装工事をするのかというと、
自ら、作業時の温冷感を体感する為です。
いわゆる「PMV」を知るという感じです。
PMVの詳しい話は私も所属しているさいたま断熱改修会議の下記で
https://www.saitama-dannetsu.com/project/d220717/
簡単?に説明すると、
【PMVの考え方】
PMVは、ある温熱環境にいる大勢の人が、その環境をどれくらい快適だと感じるか(または不快だと感じるか)を数値で予測します。
7段階の温冷感スケールで表され、
・+3: 非常に暑い (Hot)
・+2: 暑い (Warm)
・+1: やや暑い (Slightly warm)
・0: 中立 (Neutral) (快適)
・-1: やや寒い (Slightly cool)
・-2: 寒い (Cool)
・-3: 非常に寒い (Very cold)
となります。
目標は、ほとんどの人が快適だと感じるように、PMVを0に近い値に維持することです。
ちなみに、一級建築士の学科試験では
PMVは個人の温冷感という誤りの枝の出題がされます。
【PMVに影響を与える要素】
PMVは、以下の6つの要素を考慮して算出されます。これらの要素は、人間と周囲の環境との熱のやり取りに影響を与えます。
1.気温 (Air Temperature):周囲の空気の温度。
2.平均放射温度 (Mean Radiant Temperature):周囲の壁や窓などの表面温度の平均。
3.相対湿度 (Relative Humidity):空気中の水蒸気の量。
4.気流速度 (Air Velocity):空気の動きの速さ。 5.着衣量 (Clothing Insulation - Clo値):着ている服の断熱性。厚着をすればClo値は高くなり、薄着なら低くなります。
6.活動量 (Metabolic Rate - Met値):身体が熱を生成する量。運動量が多いほどMet値は高くなります。
これらの要素を組み合わせて計算することで、様々な環境における人々の平均的な温冷感を予測することができます。PMVは、建物の空調設計や室内環境の評価において非常に重要な指標として利用されています。
そして、PMVといったら「PPD」
PPDは、ある温熱環境において、不快に感じる人の割合を予測する指標です。
PMVが「平均的な温冷感」を示すのに対し、PPDは「どれくらいの人が不満を感じるか」をパーセンテージで示します。
【まとめ】
・PMV(予測平均温冷感申告): 人々が感じる温冷感の「平均的な評価」を数値で示す指標(-3から+3)。
・PPD(予測不満足者率): その温熱環境に「不快に感じる人の割合」を%で示す指標。
PMVが0から離れるほどPPDは増加する。
PMVが0: PPDは約5%
PMVが±0.5: PPDは約10%
PMVが±1.0: PPDは約25%
PMVが±2.0: PPDは約75%
このように、PMVが快適範囲(通常は-0.5から+0.5)から外れると、不満を感じる人の割合が急速に増えることがわかります。
さて、今日の温熱感を見てみましょう。
6月17日 7:40 北側 太陽が当たらない部分

北側 太陽が当たる部分

8:50 室内

エアコンが止まっていたので絶対湿度が12g/kg台でしたが、冷房開始後約1時間も過ぎれば
11g/kg台に移行し・・・
25坪の床を塗装していって・・・

ランチもとらずに
12時41分

絶対湿度も室温も下がってきました
では外の温湿度環境は?って思いますよね
インナーガレージで完全な日陰部分

33℃で絶対湿度17.6g/kg
もう、むっしむしの蒸し暑さ
北側は34.8℃の絶対湿度17.42g/kg

絶対湿度はどこにいても17g/kg台っていうジメジメ感満載の状況。
こうなると、28℃とかでも汗はひかず、どんどん出ます。
ちなみに車内(笑)

42.5℃に27.71g/kgってもうヤバすぎる状況です。
まあ、いずれにしても、この室内環境が見学会で体感できます!