家の予算&ローンの考え方【上級編 高断熱住宅に住む為の減額方法】

3回にわたり、新築の予算、新築のローンを僕なりの考えで解説致します。

 

本日まで
「家の予算&ローンの考え方【初級編 坪いくら?】」
「家の予算&ローンの考え方【中級編 光熱費の金額】

をお伝えしてきました。


復習しますと・・・

  • 目先の金額で家の値段で決めない!
  • 光熱費も家のローンの一部として考える

でしたね♪

 

今回の内容は、かなりHPで公開するのが正直悩む内容です!

業者決定をする為の上で重要な「見積比較表」を公開です!
これは僕が実際に比較検討したものです。

これを教材にお話し致します。

 

では・・・

家の予算&ローンの考え方【上級編】
「高断熱住宅に住む為の減額方法」

を考えて見ましょう!!

 

いきなりネタバレしますが、一番最適な方法は・・・

Raphael設計(ラファエルセッケイ)に家づくりを依頼していただく事です(笑)

設計だけなら全国対応しますよ♪

 

今回も家の金額の表を載せます。

項目 備考 金額
建物工事費  住宅設備、給排水工事、照明など ¥20,000,000
付帯工事費  分水工事、水道メーター工事、地盤調査費、
外構、カーテン、浄化槽、地盤補強など
¥3,000,000
諸費用
建物登記費用、土地固定資産税、抵当権設定費、
ローン申込等の手数料、火災保険、保証料など
¥1,500,000
設計監理費 計画~実施設計~工事監理
構造設計費など
¥2,400,000
その他 地鎮祭や上棟式の費用、工事後に購入する照明や家具、引越し費用など ¥200,000
家を建てるのに必要な合計   ¥27,100,000

でしたね?

 

基本的に減額案を考える上で分かりやすいのは、

  • 外構工事(②付帯工事費)
  • カーテン(②付帯工事費)
  • ①建物工事費

です。

減額というのは、コツコツ高い項目の洗い出しです(笑)

100万減額するならマイナス10万円×10項目のように積み上げていきます。

外構工事
本当にピンキリで、後でやればいいやという事で、結局何年も外構工事はやらないまま地盤が下がってるみたいな事はよくあります。
これにより、総額は100万~500万くらいで違ってきたりします。
ウッドデッキを外構工事に入れたりする所もあるので、注意です。
カーテン
ニトリなどでいつも見ている人は、オーダーカーテンの金額に驚愕します(笑)
何十万と平気で行きます。
これを自分でネット通販などで購入するのも金額を抑える方法の1つです。
①建物工事費
基本的に住まい手の要望によって一撃必殺で高額になるものが「住宅設備」です。
要は、水廻りですね。
  • キッチン
  • カップボード
  • ユニットバス
  • 洗面化粧台
  • トイレ
  • トイレカウンター(手洗い)
100万くらいで納まる人もいれば、800万くらいになる人もいます。
一番値段を落とすのに楽なのはこの「住宅設備」です。

実際に僕の作成した見積もり比較表を見て見ましょう!5社比較しています。
E社は完全などんぶり勘定でした(笑)

何処の会社も「少し特別値引きしました!」
と言っていただきましたが、税込み金額から値引きしたのか、税抜き金額から値引きしたのかで全然違います(笑)


さあ、実際に何処の会社が採用されたのでしょうか?
それは、直接お会いして、話す機会があった時にでもお話致しますね(笑)


空欄は、見積もり漏れ(見逃し)です。

特に大きい金額の部分を見て行きます。

A~E社です。
左から安い順に並べています。

①赤帯の最終提示額を見てください
税込み金額で実際に提示された概算見積もりです。
詳細見積もりではないので、多少余裕を見てくるので、実際に工事を行った金額よりも300万くらい高いです。

※左からABCD社
②建物金額の税抜き金額から住宅設備を引いた金額で比較
理由は、工務店によって、取引しているメーカーの「付き合い度」があるからです。
パナソニックが安く仕入れ出来る工務店もあればLIXILの方が安く仕入れる所もあるからです。

なので、住宅設備を引いた金額でどれくらい金額の差があるか見極める必要があります。

そうすると、最終提示額が一番安いのはA社ですが、住宅設備を無視すればC社が一番安くなります。

D社はA,C社と比べて¥665万も高いです。
ここは、現場監理がしっかりしている為という場合もあります。
一概に、高いからダメとは判断しては駄目です。
高い理由を聞きましょう。

※左からABCD社
③建物工事費と住宅設備以外の金額で何処が高いのかを探ります
○○工事という所で金額が大きい所を探ります。
  • 鋼製建具(窓・玄関ドア)
  • バルコニー手摺
  • ウッドデッキ
などなど・・・

※左からABCD社

C社はえらく高いですよね(笑)
でもよく見て見ると、A社は1人だけ「鋼製建具」が安い・・・
数量とか合ってる?

B社は階段抜けてるよ・・・

D社はウッドデッキ、単位1つ間違ってない?
372400円か472400円じゃない?

というような事が見えてきます。
④住宅設備の差額を探ります
※左からABCD社

取付工事費
住宅設備には「取付工事費」というのが必ず出ます。
例えばユニットバスでA社以外は取付工事費をきちんと見ているのか不明です。
キッチンや他のものも同じく取付費が不明です。
キッチン
D社がダントツで約49万高いです。
食器棚
B社が一番安いですが、木の収納というものを入れ忘れています。
B社以外で検討すると一番高い所と安い所で約25万くらいの差が出ています。
洗面所関係
B社が一番安いですが、カウンターしか入っていません(笑)
それらを考慮したとして、一番高い所と安い所で約16万くらいの差が出ています。
正直この項目は、バラバラ過ぎてきちんと金額見ているか疑問な所というのが分かります。
トイレ
1Fトイレに関してはC社がダントツで一番安いです。
一番高い所と安い所で約16万くらいの差が出ています。
総評
この見積比較表では住宅設備は「パナソニック」です。
中にはキッチンとTOTOで見てる、タカラで見ている会社もありました。

いずれにしても、C社はパナソニックに強い=安く出来るという事がわかります。
次の段階
これで、他の得意なメーカーの場合はどれくらい安くなる?
という事で再度交渉になります。

住宅設備ならTOTOやLIXILなど。
窓ならYKKかLIXIL
のように。
3つの項目で比較検討
  • 建物工事費―住宅設備の金額
  • 住宅設備の金額
  • 建物工事費&住宅設備以外の金額

これらの作業をやるのが僕の仕事です。
他の設計事務所がここまでやっているかは不明です。

これが、金額の妥当性を見極めるという事です。

 

依頼が来て同じ仕様で2社に見積もりを出した実際の話ですが・・・

  • 設計料を無駄と思って自分達で依頼したA社が¥3500万
  • 僕を頼って依頼してくださった場合で算出したB社が¥2900万

差額600万です。

「本当にあった怖い話」です(;´▽`A``

設計料を考慮してもそこまでの報酬にはなりません。

僕に依頼した場合の方が300万以上安く出来たという

「本当にあった嬉しい話」です。

 

依頼者も、すごく喜んでいました。

 

さて、ここまで如何でしたでしょうか?

実際はもっと細かい所まで踏み込んで行きます。

今回の話は、見積書を見て、エクセルで比較表を作れれば、誰でも出来る事です。

後は、得意なメーカーがあるのかないのか、見積もりで抜けがないのかというのを見極められるかです。

 

1つだけ注意なのは・・・

概算見積で抜けがあっても、そこを責めてはいけません。

詳細見積もりとは違います。

あくまでも概算です。

なので、見積もり比較表をきちんと作らないと何処の会社が本当に安く出来そうな要素があるのか分からないのです。

そして、絶対にやってはいけないのが、「業者叩き」です。

正確に言えば、正当な金額を出してる業者を叩く事は厳禁という事です。

例えば、相場が20%上がったから工事費も20%上がるというのは、
はあ!?
でも構いません(笑)
そんな事いうのは、きちんと自分たちの仕事の単価を理解していない会社のセリフです。

先ほどお話した600万安くなった話は、しっかり工務店も利益を出せる金額で出してもらっています。

ラファエル設計では、利益を出せない積算の仕方はしません

そういった減額には応じません。

そういうことをすると、職人さんたちの仕事の質が落ちます。

職人さんたちも家庭があります。
家族を養えなくなります。

職人の技術に我々はお金を出すのです。

量販店で家電を値引きするのとはわけが違います。


妥当な金額であれば少し高くても「安心料」と割り切りましょう。

 

 

今回、「上級編」としたのは、お客様も、工務店も、誇れる家づくりをする為に必要な知識の説明となったからです。

お気づきだと思いますが、断熱材などの命の基本仕様に関しては、減額の対象には絶対にしていない点です。

仕様を落とすというのは単純に安いものにするという意味ではなく、メーカーを変えたり、オプションを見直すといった視点で考えるとよいと思います。

 

基本的に、安くていい家を建てるには、ラファエル設計に依頼していただければ、簡単な話なのですが(笑)
大手ハウスメーカーに依頼を考えていたら、絶対に高くなります。

というより、広告の1面に毎月、毎週広告を載せている所なんて、「広告費」が膨大にかかっています。
CMなんてやっている会社は、「宣伝費」が膨大にかかっています。

営業さんがいる所は、その人件費もかかります。

これらすべて盛り沢山なのが、大手ハウスメーカーです(笑)

これらの金額を取り戻さなければならないので、どうしても安くは出来ないですよね。

 

家の予算&ローンの考え方【最終まとめ】
  • 目先の金額で家の値段で決めない!
  • 光熱費も家のローンの一部として考える
  • 見積比較表を作成し、真の最適な会社を見極める
  • 設計料は無駄と思わない

この4点で終えたいと思います。

2017年06月16日