Why! なぜ日本人は住宅ローンに大金を払う?

Why! なぜ日本人は住宅ローンに大金を払う?
ドイツから見えた日本の家の異常さ

日経ビジネスの記事の話です。

 

「どう考えても異常な状況だよ。どうして日本人は誰もおかしいと思わないの!?」

とドイツ人の方が言ってます。

日本の住宅政策を世界の人達は「異常」と思っているようです。

 

この日経ビジネスでは・・・

最も深刻な問題の一つとして「木造住宅の場合、20年で建物の価値がゼロになる」
という事を指摘している。

 

「家なのだから住み続けるうちに価値が下がるのは当然だ」

と、当たり前に思っている日本人は多いが、
「住宅は資産」というけれど、、メンテナンス状況が正当に評価されず、
価値が維持されないような商品を本当に「資産」と呼べるのだろうか?

という事を述べている。

それは単なる「消費財」に過ぎないのではないか?とも。

 

「家は金融商品と一緒。投資するものでしょ」

「家は資産。金融商品と一緒。住み心地という質の追求と同時に、将来の価値を考えて投資するのは当たり前のことでしょ」。とドイツ人の方は言う。

実際のところ、このドイツ人の方の家の単価は今、16年前の購入時の2.5~3倍に上昇しているそうだ。

 

別のドイツ人の方はこうも言う

「家づくりや街づくりの話し合いのために多くの時間を費やしたが、まったく後悔はない。こんな素晴らしい環境と資産を手に入れることができたのだからね」

「家は資産」という考え方はドイツ全土に浸透しているようなのだ。


 

 

素晴らしい考えですよね~~~。

実は、ドイツは新築を抑制してるんです。

その為に、新築を扱う会社は軒並み倒産したわけですが、ドイツの凄い所は、その人達をリフォームの部門で再生できる政策を打ち出したわけです。

ドイツって、脱原発を本気で取り組んでいて、エネルギー消費で4割以上負担となっていた住宅部門の省エネ化に本腰を入れたのです。

日本みたいに、省エネに本気で取り組まず、脱原発とか言っているわけではないのですよね。

 

下記は記事そのまま


 「すでに建てられている家を取り壊して新たに建てるより、省エネ設備を入れるための改修・補修をすることで、コストを節約できる」(エック内務大臣)。
こうした狙いから、ドイツでは新築向けに出していた補助金を廃止。
その代わりとして、中古の改修・補修向けに手厚い補助金を付けることにした。
住宅政策の大転換がうまく機能した陰には、EUで義務化された「エネルギー・パス」と呼ばれる住宅の省エネ評価制度の存在があった。


 

実はこのエネルギーパス、ラファエル設計は資格を持っております!!

エネルギーエージェントという資格です。

 

エネルギーパスのソフトを使って30年間のローンの試算が出来るのです。

いわゆる・・・

『エネルギーパス=家の燃費を表示する証明書』

の事なのです。

 

以前、ブログなどでも書いた事があるのですが、日本って、自分が2000万とか出して購入する家の光熱費がどれくらいかかるのかって、全く気にせず家を買いますよね。

これって、車に例えるなら、ガソリンの燃費を全く気にせずに車を買うという行為と一緒なのですよ。

車を買う時は、かなり燃費気にしますよね?

一時期、圧倒的にプリウスが売れたのって、燃費がいいからです。

燃費がいいから、本体価格は多少高くても、プリウスを欲したわけです。

でも、家の場合、どんなに光熱費がかかろうがいいって人は絶対いないと思いますが、床暖房とかエアコンに頼りまくらないと冬暖かくならないような家を平気で買うのです。

平気で買うというのは、家の燃費という概念が全くないんですよね。

 

恐らく、この辺の話って、工業高校の建築科で学ぶ学生さんの内から、教えないといけない事だと思いますし、

もっと言うならば、義務教育で小さいうちから家づくりについての授業って必要だと思うんです。

 

高校生の内って、自由設計になると、アールのついた外観とか積極的に考えようとしますからね(笑)

カタチ勝負みたいな(笑)

僕もそうでしたから(笑)

 

でも、家を買う人ってのは、そんな外観重要じゃないんですよ。

建築科の高校1年生で、「建築計画」という教科書で一番最初に学ぶのは、

住宅というのは「衣・食・住」を司るという所だという事。

憲法第二十五条にも

『すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない』

とあります。

 

温熱環境を考えない、見た目重視の家を造る事は、健康ではありませんので、そんな家を設計する事自体、

設計者は憲法違反なのですよ。

 

ラファエル設計は、『資産価値のある家づくり』を一つのテーマとして掲げております。

日本では普通の家づくりでも、ドイツなどから見たら、信じられない事なわけです。

 

現に、ドイツはエネルギーを輸入に90%頼っていたのに、政策が成功してエネルギー自給率は31%にも上がったのですよ。↓

 

日本って僅か6%ですからね?

『エネルギー赤ちゃん』って呼びましょう。

 

GDPとして、日本とドイツってめちゃくちゃ大差があるわけではないのですが、ドイツのが上回ってます。

そんな両国なのですが、発電量・・・つまり、電気どれだけ使っているか?
という話になると、エネルギー赤ちゃんなのに、ドイツの1.7倍も電気使いまくっているんですよ。

脱原発とか、この辺のエネルギー使用量減らしてから訴えないと・・・と思います。

 

日本は10.4×1000億kWhなわけです。
同じ様なエネルギー赤ちゃんのフランスは約半分くらいしか電気を使っていません。
ドイツは6.2×1000億kWhです。

本来、日本もドイツくらいになるはずなのです。

取り合えず今の日本では8×1000億kWhくらいにならないとダメって事です。

兎に角、エネルギー使いすぎ日本って感じなのですよ。
しかも、冬とか電気代気にして暖房我慢してる人達多いのに、こんなに使っているのです。

 

今の日本の家づくりは、兎に角酷いのです。

我々ではなく、住まい手の意識が変わらない事には、ずっと安さ勝負の家づくりが続いていくでしょう。

 

2018年03月06日