設計監理で現場に行く回数
先日、お客様から直接ではないのですが、こんな事を言われました。
「設計監理費を払っているのだから1回に5分、10分でもいいので週に3~4回は来てほしい」
との事でした。
設計監理に行く回数は契約の時にも目安はご説明していたのですが、お客様としては心配なのですね。
ラファエル設計は基本的に、現場監理は週に1~2回を目安にしています。
その他、確認事項などが多かったり、現場開始初期は週に3~4回くらいのペースになる事もありますが・・・
必要な時は連日行く事になります。
工期6か月の場合、結果的に45~60回くらい現場監理に行っています。
各、工事項目や状況で、週に何度行くかは変わります。
片道車で1時間程度かかる所は、他の仕事の調整などをしないと、監理は長い時で現場に3時間くらいいる時もあれば、1時間くらいの時もありますので、ほぼ半日~1日くらい監理に費やします。。
長い時というのは、電気屋さんや大工さんなど含めて、図面の寸法確認や、位置確認などが多い時ですね。
後は、高さなどの確認をお客様と一緒に決めたりする場合ですね。
棚の高さや位置は、図面で描く時にも、お客様と実際に棚に見立てたモノなどを使って確認して描いてますが、
実際に付ける際にも確認すると、やっぱり高い、低いかも?ってのが出るんですよね。
なので、その分、現場でそういった事をやるので、大工さんの手は止まります。
結果、現場は少し遅れる事になりますので、初めに工期はちょっと長めに取ります。
ラファエル設計は、工期を急かす家づくりはしていません。
仮に1ヶ月早める為に、大工さんの施工精度は雑になったり、細かい確認作業をしないでドンドン進んで行って、住まい手が住んでから何十年も、「こうすれば良かったな」という残念感にならないようにしています。
ハウスメーカーの様な家づくりはしていません。
現場に行く回数ですが、大手設計事務所に住宅設計を依頼した場合に比べると、ラファエル設計は圧倒的に多いと思いますよ。
回数行けばいいという問題でもないんですがね
(;´▽`A``
大手の設計事務所というのは、あくまでの僕の経験談からの話になりますが・・・
住宅の設計というのは、時間かけると怒られるんです。
新築の依頼が来て、1日でプランから作図まで終わらせないと、
「住宅ごときに何そんなに時間かかってるんだ?」
と言われます。
まあ、時間かかるものは仕方がないとして・・・
監理に関しても、住宅設計の監理に行けば行くほど怒られます。
酷い時は電話で済ませろって言われます。
そんなの監理でもなんでもないのですが・・・
電話で済む話ならそれはOKかもしれませんが、それは、相手から疑問点などが来た場合などではないでしょうか?
僕が知る大手設計事務所で、住宅の監理に行く回数って・・・20回もないんじゃ無いでしょうか?
酷い時は10回くらいか?
電話で済ませる話は、数多く分譲地などに建てまくってる工務店さんも同じことが言えます。
現場監督といると言っても、2週間に1度も現場に行ってないんじゃない?って話が多々あります。
あくまでも持論ですが、設計監理は図面を描く枚数が少なくて、現場でどう作っていいか分からない場合は、行く回数も増える感じがします。
逆に、現場監理にポイントで行けるくらいの感じで図面を描く枚数が増えていて、図面見ればわかるような場合は、そこまで無駄に行く必要もなくなると思われます。
ただ、図面の枚数が増えれば、大工さん達も見るのが大変なので、それこそ実際に図面い描いてあるけどそれが分からない事も多々あります。
不明点で電話が来ますが、そんな時は図面ナンバー〇〇を見れば描いてありますって話しますが、それ見ても分からない場合は現場に行くというスタンスをラファエル設計は取っています。
設計監理は、内装工事入ると、初期に比べると、決め事や絶対的に決め事守らないと、家の性能が低下するってポイントがあまりありません。
なので、最初に重要なポイントは説明して、工事着工前・着手時と施工後で確認する感じです。
結局、どの工事でもその確認はするので、中間の部分でどれだけ現場に行くかという話になります。
同じ様な家を毎回造っているような場合は、いつもと同じって所がいくつもあれば、監督なども現場に行く回数は減るかもしれませんが、全く行かないというのはNGです。
実際そういうのあるから、相談がきます。
現場に何度も行くのは、正直・・・
職人さん達からすれば、嬉しい人もいるかもしれませんが、その分信用されていないのかな?って思う人もいるでしょう。
結局、信頼関係も重要なポイントなのですが・・・
現場に仮に週4で通っていたら、他に仕事が無ければいいかもしれませんが・・・
土日休みの場合、1日だけしか他の仕事に1日集中できない事になります。
ラファエル設計は個人の設計事務所です。
年に1件だけ住宅設計の仕事だけでは運営出来ません(笑)
世の中、設計料というのもを、もの凄く軽く考えている方が多いイメージがあります。
設計と監理って、工期が6か月だとすると、家の計画から入れると、1年ががりになったり、2年がかりになる訳です。
設計は、間取りを考えるのが主な業務と思っている人も多いですが、それ以外にも重要なものは多々あります。
どちらかというと、設計監理こそ、一番重要なのですよ。
最近、立て続けに相談が来ましたが、皆さん口をそろえて同じ事言ってます。
『自分は素人だから、限界がある』
という事。
皆さん、自分が勉強や調べたりすれば、私の様な設計監理者に依頼せずとも、依頼しようとしている会社で大丈夫と思うわけです。
それは、ホームページを見たり、直接建てた家を見に行ったりして。
でも、いざ契約、工事開始ってなると、当初思い描いていたものと段々異なってきたり、
耐震性や温熱環境など、大きくうたってあるものと違う事などに気が付くわけです。
で、依頼した会社に説明を求めるのですが、ここでも皆さん同じことを思うわけです。
『上手く言いくるめられている感じがする』
という事を。
で、どうしたらいいか?という相談が来るわけですが・・・。
基本的に、そうならない為に私の様な存在がいるのですが、
設計事務所がいない家づくりの場合は、全面的に契約した会社を信用するしかありません。
で、何かあったら対応してもらう感じにしかならないですよね。
まったくその直面している問題の説明を話していない事もありましたが、それはそのまま伝えています。
仮に、相談が来て、僕が出て行くような内容だったとしても・・・
工務店からしたら、
「いつもの標準仕様」
「ホームページにも書いてある事」
みたいな感じになるだけです。
もっと悪く言うと、「お前誰だよ」状態になる訳です(笑)
話を戻しますが・・・
設計監理は、初めて付き合う業者・職人さんがいれば、その人たちの面倒をしっかり見てあげる為に現場に行く回数も増えます。
ラファエル設計は、監理に行く回数が結果的に45~60回程度となるだけであって、これによって家の性能がダメになったとかは無いです。
設計図と大きく異なったという事もありません。
監理というのは、家の性能が設計通りに造られるかを監理するものです。
多くの回数行って、施主様の信頼を得るものではありません。
監理のポイントを押さえているとか、精度・密度が重要なのです。
今の時代、LINEなどをはじめ、現場に行かなくても、不明点写真送ってもらって、
「ここどうしますか?」
みたいなやり取りで解決できるものも多々あります。
週に現場に行く回数が少ない時があったとしても、それは手を抜いているわけではございません。
最近、監理に他の事務所が正確に何回行っているかは分からないし、参考にもしませんが、今の監理の回数で、大問題になってもいませんので、ラファエル設計はこのやり方(回数)で監理は行います。