北海道研修を終えて・・・(前編)

何だか最近泊りで出かけている為、ブログも更新停滞中です・・・

そんなわけで、1/21~23日で行われた

『ミライの住宅主催、北海道断熱修行の旅』

の様子を書きたいと思います。

 

まず、研修内容ですが・・・

  • YKKAP札幌工場見学
  • 南幌まちなかの家見学
  • ノルド(木製サッシ)見学
  • 北総研見学
  • 旧荒谷邸見学
  • 北海道大学(森太郎研修室)
  • 北海道建築指導センターでのセミナー
  • ソイルペディア北海道支社でのセミナー

という感じでした。

 

これからの住宅設計において、どれも、もの凄く勉強になったし、考えの引き出しが増えました。

研修費用は安いものでは無かったですが、正直、行かなかったら今日、今のこの僕は存在してません(笑)

それくらいに、僕の設計人生の中で、大きな体験となりました。

 

その体験に大きな存在となったのが、「山本亜耕」さん。

北海道で住宅設計といえば、思い浮かぶ設計者の中の御一人だと思います。

南幌まちなかの家見学は、その山本亜耕さんが設計された住宅です。

初日から2日間、ほとんど一緒に、近くで沢山のお話を聞く事が出来たし、僕の話も沢山聞いていただけました。

↓はスーパー銭湯というか、温泉での夕食です。

 

これから、何をすべきか、どんな設計をすべきか、自分の考えに自信が持てた部分もありますし、「そういうことか!」って気づくきっかけを与えてくださいました。

本当に感謝ですね。

これから、現在設計中のお客様に対しても、この研修で学んだ事をアウトプットして、お客様にとって、最高の家づくりを提供できるように頑張って行きたいと思っています。

 

これから下は、興味のある方は読まれてくださいませ(笑)

 

ではまず、1日目からの様子です。

午前3時、自宅出発。

羽田空港までの高速バスに乗って行きました。

何故そんなに早いかというと、始発(6:20)の飛行機で行きたかったからです。

雪で欠航になるリスクも多少減るかな?という考えと、遅延しても、集合が午後からなので、間に合うかな?という考えの元です。

学生時代、長期休暇の時に帰省の際、始発で一度も欠航になった経験がないので、そうしました。

その決断は正解で、次あたりの便から、遅延・欠航の嵐だったようで、一緒に旅をする方は、かなり遅れて合流となりました。

 

あと、早く行きたかった理由は、北広島市にある母校、道都大学へ行きたかったからですね。

取り合えず、空港ついて、8:00・・・
何かご飯食べようと思ったら、結構開業時間遅いのね(笑)

 

という事で、函館朝市のお店も11:30分からとかなので、
唯一やっていたラーメン店へ。

 

前に食べたホエー豚丼がかなりの美味しさだったので、セットで(笑)

とても柔らかく美味しかったです。

ラーメンは、美味しかったイメージあるけど、特に覚えてません(;´▽`A``

 

午前中に大学に行こうとして、恩師に電話するけど行き違いの連続で、やっとメール繋がったと思ったら、ちょっと時間的に間に合わないようなので、北広島駅に降り立ってはいたけど・・・
↓ごらんのように凄まじい雪で・・・(笑)

大学によっていたら、電車も雪の影響でスピード落として運転で、15分くらい到着遅くなるくらいのスピードだったので、間に合わないと思い、そのまま札幌駅へ。

 

13:30分待ち合わせだったけど、意外といい感じの時間帯になってしまった。

北口で待ち合わせで、レンタカーで・・・

  • YKKAP札幌工場見学へ!

 

APW430(トリプルガラス)の開発者の方が自ら色んな説明をしてくださいました。

 

工場見学とか施設内写真撮影禁止だったので、他の写真はありません(笑)

その後は・・・

  • 南幌まちなかの家見学

 

山本亜耕さんが設計された住宅です。

 

北海道ならではの屋根ですよね。
無落雪屋根。

それにしても、凄い雪で、亜耕さんが前日に除雪をしてくださったようなのですが、それを無効化するくらいの積雪!!

再度、通り道を除雪(笑)
亜耕さんもビックリの様子。
Σ(・ω・ノ)ノ!

 

中は、ちょっと写真UPは避けますが、全体写真を載せておきます。

 

北海道の住宅設計の為に用意されている、豊富な資料に驚愕しました。

 


その後、温泉へ。

とても美味しい食事でした。

 

で、もう一度この写真(笑)

 

亜耕さんから、パッシブ換気についてレクチャー受けたりして、この後、一緒に岩盤浴行ったり、露天風呂入って、建築談義に華が咲きました。

 

で、温泉効果で、出てから、暑いのなんのって・・・(笑)

いや~北海道・・・

電車も建物も、全てが暑い!(笑)

やっぱり学生時代の記憶は正しく、コートなんてほとんど着なかったというね。

パーカー1枚だったりしましたが、今回も全然それでOKでした(笑)

大学生の頃は、レディースサイズの服が着れたくらいに痩せていたけど(58kg)、長時間外にいない時は全然パーカーで十分でしたね。

宿泊先は民泊でしたが、ここもまた温水パネルがあって、とても暑い!

僕はマイナスの外に出て、裸にシャツ1枚で、とても気持ちがいいくらいでしたよ(笑)

宿泊の1室の様子

 

僕は、ウォークインクローゼットの中が寝床(笑)

 

この日の夜は、深夜1時過ぎまで、建築談義で盛り上がりました(笑)

 

次の日22日・・・

5:30起き

旭川へ。

ここでも山本亜耕さんが同行。

隣に座った僕は、ここで非常に勉強になるお話をずっと聞く事が出来ました。

これから栃木県がより良い住宅を造る為に必要な事というか、道というか・・・

そんな事を考えるヒントのようなものを得る事が出来たので、近々実践したいと思います。

 

下記は某、有名建築家が設計した、ベンチ。
恐ろしく冷たく、冬は誰が座るんだ!?という・・・

 

マイナス9℃でしたが、電車がとても暑かったので、僕はハイネック+シャツだけ(笑)

 

レンタカーを走らせ、木製窓メーカー

  • 「ノルド」さんへ。


すげー氷柱だなおい(笑)

 

セミナーを聞いて・・・

 

ここでも、基本写真NGでしたが、1枚だけ許されたものと、構図(角度)でパシャリ!

 

非常に優秀な窓なのですが、「送料」が十万超えなので、小さい窓を1個だけ使うとかでは、コストがデカすぎる結果に・・・。(;´▽`A``

そもそも、木製窓は、大きな窓に使わないと意味がないと思っています。

太陽光線には弱いが、そもそも木製窓は、「損失」を最大限減らす事を目的とすべきと考えています。
※栃木の場合。

北側の小さい窓に使ったとしても、そもそも小さい窓では、損失なんて、たかが知れているんですよ。

なので、樹脂窓で全然OKだと思っています。

今度、ノルドさんは、日射取得率の高いガラス入りの製品を出してくれるようなので、予算に余裕がある物件では使ってみようと思います。

木製サッシって、メンテナンスが出来ない住まい手には提案しないけど、やっぱり使うと素敵ですよね~~。

 

次は・・・

  • 「北総研(北方建築総合研究所)」さんへ。

 

 


この北総研は、かなり凄い!

マジで驚愕・・・

北海道の住宅設計の根本的な、理屈や根拠は、ここの施設での研究結果から生まれている。

旭川にある理由は、夏暑くて冬寒いという。

ここで証明されたものは、基本的に全国でも同じような結果になるようだ。

 

2重の「風除室」にまず驚く(笑)

 

その他、色々な実験施設を、研究者の方に案内していただく。

 

何というか・・・

羨ましいというか・・・

熱伝導率の実験とかを含めて、「現実主義」というか・・・。

 

北海道の家づくりって、住まい手も当然ながら「断熱」について、よく知っているらしい。

小学生でも「スタイロフォーム」って知っているらしい(笑)
物は分からなくても、言葉は知っているようだ。

皆さん分かります?(笑)

研究者の人達のデスクも、自分達で環境を調整できるような工夫がなされていて驚いた。

 

本州にも、こういった施設があればいいのにな~。

東京オリンピックとか、正直やらなくてホントいいのにって思います。
そのような施設にお金かけるなら、こういった施設を造ってくださいと言う感じです。

 

お昼は、亜耕さんおススメの旭川ラーメン「梅光軒」
これは、以前妻といった所だ!美味しかった!

 

はい、こんな感じで旭川に別れを告げる・・・

 

続いては・・・

  • 旧荒谷邸(現タギ邸)見学

 

向かう道中、氷柱が出来ている家を数件発見

 

つららってのは、室内の暖気が屋根の下面まで達し、屋根を暖める事で、雪を溶かす事で出来る現象です。

 

本州でもそうですが、氷柱で、その家の性能が一発で判明します。
ハウスメーカーの家は、結構氷柱が出来ていましたね。

 

まあ、そんなこんなで、歩いて到着。

 

下記が現在の住まい手タギさん。
荒谷先生のお弟子さん。イラン人の方のようですが、日本語達者です。
色んな事を質問し、答えていただきました。

 

驚いたのは、40年間結露をした事が無いという事。

コンクリートブロックの壁って、もの凄い調湿効果があるのですね。

この旧荒谷邸(現タギ邸)は、少し前の建築知識ビルダーズでも特集が組まれたのですが、亜耕さん情報によると・・・

それまではほぼ北海道以外では、環境系研究者以外、ほとんど知られていなかったようです。
僕もビルダーズで読むまで知りませんでした(;´▽`A``

亜耕さんからレクチャーを受けた内容。

  • 第二次オイルショックの1979年竣工
  • 当時、北海道大学工学部の教授だった荒谷登先生の二軒目の自邸として完成
  • 今年でちょうど竣工40周年
  • GW相当で壁:250mm、屋根:400mm(当時はようやく100mmGWの家が暖かいと言われ始めた頃)
  • 基礎断熱:XPSで150mmのブロック造外断熱
  • 手作りの三層ガラスサッシ
  • パッシブ換気
  • ベーパーバリア(防湿層)
  • 太陽熱給湯
  • 各種熱源による温水輻射暖房
  • 二階居間(多雪地域)型プラン
  • 暖房された土間玄関
  • 日射遮蔽
  • ナイトパージ
  • 巨大な南面の木製カーテンウオール
  • 熱交換換気


等々・・・

様々な暮らしの実験の場となったようです。

↓手作りの三層ガラスサッシ

 

なんていうか・・・

ここまでの技術が40年前に考えられたというのが、まず驚きですよね。

下記の赤矢印のように、建具上部などを抜くのは、本当に重要なのです。

 

 

最後は皆で記念撮影

タギさん、本当にありがとうございました。

 

さあ、次は・・・

  • 小樽でお寿司と小樽運河散策

 

お寿司は、これまた亜耕さんプレゼンツ・・・「魚真」


家族の御祝い事とかで行くようなお店のようです。

美味しかったです!ウニはちょっとミョウバン強い感じでした。

 

こんな感じでした(笑)

 

その後、運河の前で記念撮影!

亜耕さんに「テーマは、亜耕さんと小樽運河でツーショット」で記念撮影お願いします!

ってお願いしたら笑いながら快諾してくださいました(笑)

流石に僕もこの時はマフラーとコート来てますが、前は開けていても全然OK!

ハウスメーカーの様な断熱性能の格好です(笑)

皆で集合写真!

 

その後は、5人で、これまた亜耕さんおススメのバーに行きました。

マスターが、凄いこだわりある方!希望により目隠し(笑)

飲み物もカクテルをおススメで作ってくれて、梅のやつ、とても美味しかったです。

 

そして、ジビエ!エゾシカの肉です!

 

臭みとかなく、かなりの美味しさ!!

牛モモのローストなど、満足度高い!

 

ミライの住宅の森さんがトマトジュースに目が無いという事で注文したトマトジュースが、凄まじい甘さで
ビックリΣ(・ω・ノ)ノ!

100mlで750円という(笑)

 

このマスターが、厨房は汗かくのを防止するために、床に断熱材を入れていなく、客席のみ入れて改修したという話を受けて、新住協でもお世話になっている横浜のあすなろ建築工房の関尾社長と共に、サーモカメラで測るという(笑)

関尾社長はスマホに付けるタイプのFLIR ONE PRO

僕はFLIR C3

違いを見るという(笑)

マスターも面白がってました(笑)

 

はい、てなわけで、ブログが長すぎるのと、ちょっと書くのに3時間経過したので、最終日は後日、書きます(笑)

2019年02月03日