現代の欠陥住宅

少し前にも書いた内容に近いのですが・・・

皆さん、家づくりにおいて、依頼候補のこんな事心配していませんか?

 

・〇〇工務店って欠陥とか大丈夫ですかね?

・○○ハウスって欠陥とか無いですかね?

 

皆さん、今時、元プロ野球選手で現在は野球解説者の大島康徳さんの話題になった欠陥住宅なんて、ほとんどありませんよ。

 

先日もお話しましたが・・・

現代の欠陥住宅とは「温熱欠陥住宅」です。

 

つい最近、千葉県の住宅コンペで、heat20のG2を基準とした家づくりが条件のものがあったようで、東京の住宅会社の設計を、ホームズ君で温熱計算しました。

結果は予想通り、無暖房で9~10℃。

 

プロの人達も含めて、大きな勘違いをしているので再度言いますが、

heat20のG2グレードは、それをクリアしたら暖かい家になるという事を、一切言っていません。

南雄三さんも言っていましたが、あくまでも「基準」に過ぎないと。

 

ちなみにですけど、次世代省エネ基準がクリア出来ない家ってどんなだと思います?

インナーガレージで、普通のデカいシャッター付いた家です。
ガレージがほぼ外部って状態です。

Low-eガラスがもはや一般的になっている今、
こんなじゃないと、ほとんどクリア出来ます。

 

なので、省エネ基準延期とかの話をボロクソ言っている人の気持ちが僕には分かりません。

よく考えてみてよ?

そんなほぼ外部の家をつくらない限り、普通につくってクリア出来る「基準」を作ってどうすんのよ?

「貴方の家は、省エネ基準クリアです。なので暖かい家ですよ」

って、素人営業マンのハウスメーカーは言いますよ。

でも実際はこれ↓ですよ。

 

温熱シミュレーションやらないと、暖かいなんて分かりっこないのですよ。

ほとんどの人がUA値(省エネ基準)をクリアすれば暖かいと思っている。

UA値って、簡単な話、「サーモスの水筒」「サーモスの弁当箱」かどうかみないな話です。

サーモスの水筒に、水入れたって、水温以下に冷たくなるわけがないですよね?

サーモスの弁当に、冷凍食品入れたって、暖かくなるわけないですよね?

 

皆さん、バーベキューに行く事を思い浮かべてください。

クーラーBOXに、保冷剤入れますよね?

例えばheat20のG2グレードは、最高級のクーラーBOXです。

普通に肉だけ入れて、冷やされますか?

常温で買った飲み物入れて、冷えますか?

ビールを冷やすのに、何が必要ですか?

 

分かりましたか?

暖める元となるもの。

冷やす元となるもの。

これらが必要なのです。

 

サーモスの弁当箱は、暖かい味噌汁などを入れる事によって、保温される訳です。

これを家に置き換えると、「太陽」「生活熱」これらが冬は熱源になります。

逆に、夏は冷房負荷になります。

 

クーラーBOXには氷や保冷剤が必要です。

これを夏に置き換えると、冷房になります。

山岳部などは、夜間の冷えた風なんかも取り入れられるでしょう。

熱帯夜は温風しかありませんので、冷やす効果はありません。

 

冬も夏も、エアコンつければ早い話ではありますが、家全体が、冬は暖かくなり、夏は涼しくなる事が出来ない家は、現代の欠陥住宅です。

例えば、夏は2階が殺人的暑さとか、冬は暖房が効かないとか、結露がダラダラとか・・・

夏は2階が殺人的暑さ
天井断熱で厚みが155mm程度だと、まず温熱欠陥住宅です。
冬は暖房が効かない
付加断熱をしない限り、無暖房での室温が高いという事にはほとんどなりません。
外断熱でしっかり家を包めば、また話は違いますが。
断熱材の厚みを厚くしただけでもダメですし、
ウレタンなどを使えば暖かいと勘違いしているだけです。
これも、温熱欠陥住宅です。
結露がダラダラ
これはいくつか原因が考えられますが・・・
換気不足
窓廻りの気密性が悪い
家全体の気密性は悪い
断熱性能が悪い

まあ、ほとんどが換気不足だったりします。
換気扇ついているのに、冬は寒いから給気口閉じてしまうんですよね。
これは、法律上、24時間換気の項目をクリアする為に、設計側で解決している問題ですが、住まい手にとっては、温熱欠陥住宅に住まわされているようなもんです。

結露に関しての質問は結構メールきたり、メーカーなどで打合せ先でも聞かれます。

言ってみれば、結露なんて、住まい手が自分自身で欠陥住宅を作り出しているわけですよ。


最近は窓台ともいう、ウィンドカウンターがハウスメーカーでも主流?
ではないでしょうか?

その窓台、10年後外してみたらどうなりますかね?

多分、結露水の影響で凄い事になっているはずです。

 

このような家づくりが、日本の「当たり前」なので恐ろしいですよね。

ま~たこんなこと書いて、苦情来そうですけど・・・。

本当の事ですからね。

言っていい事と悪い事があるかもしれませんが・・・

文句を言う人たちさ・・・

これらの家づくりを、何故、肯定したがる?

Q1.0住宅のような家づくりを否定したがる?

何故、「値段が高い」という一言でかたずけようとする?

 

30坪の家を・・・

坪50万で1500万で買って
①結露ビチャビチャ、カビ大量増殖&ダニ大量増殖
②冬極寒で夏灼熱地獄
③地震で屋根とか落っこちたり、建物倒壊

 

30坪の家を・・・
坪80万で2400万で買って
①結露なし
②自然災害で電気が止まっても無暖房でも冬暖かく、夏は涼しい
③耐震等級3+制震ダンパーがついて、地震にも安心

 

どちらを買いますか!?

ではなくて・・・

 

1500万もだして、その坪50万の家・・・

買うんすか!!?

 

よく考えてね?

訪問販売で、水晶とか5万で売りに来ても買わないよね?

でも、そんな1500万の家は買うの?

 

NHKの受信料を全力で拒否している人!
でも、そんな1500万の家は買うの?

 

1つ、いい事教えて差し上げます。
住宅雑誌で、坪単価が書かれていたとして・・・

「坪25万」~「坪35万」
とか書かれていた場合・・・

そのページ、破って捨てても問題ないです。

おい、お前!本当に坪35万で出来るんだろうな!って言いたくなりますよ。

 

「坪40万」~「坪55万」

破らなくてもいいですが、僕ならスルーですね。

 

「坪60万」~「坪65万」

断熱仕様を聞いてみてください

 

「坪70万」~「坪80万」

ハウスメーカー以外で、この金額を載せるのは、会社として、勇気があると思います。

逆に言うと、家づくりに自信があると思われます。

これも断熱仕様を聞く事になりますが、はじめに、何故その金額設定かを確認してみるべきです。

 

これらは、実際の打合せでも言えることですが・・・

坪70~80万くらいになる家は、他より高い理由があるはずです。

これが、オーダーキッチンとか、最高級サイディング使うから高いというのは、論外ですが、性能の話になり、ウレタンだから高いというのも論外ですが、
気密性だったり、断熱性能の話をしっかりしてくれたら、温熱の設計もしっかりやってくれると思います。

断熱性能無視して自然素材を前面に押し出してきた場合、それは詐欺に近い話ですが、断熱性能もしっかりやって、自然素材にこだわる会社は、坪単価で高くなるのは当然です。

自然素材を構造材にも使いたいがために、耐震等級3「相当」とか言っているのも、言ったもん勝ちの世界ですからね。

 

耐震等級3相当とか・・・

ミ〇キー相当&ド〇ルド相当

これと一緒ですから。

 

昔の家では、温熱欠陥住宅と思わなかったかもしれないけど、

異常気象や地球温暖化によって、外気温が可笑しなことになっている今、

今までの家づくりをしていたら、国の医療費は莫大に上がり、家族も家の中で早くに死ぬ可能性だってあります。

 

現代の温熱欠陥住宅は、家族の健康被害やヒートショック死や熱中症死など、
生命の危険と深く関係がある事を理解すべきであるのです。

2019年05月18日