令和元年一級建築士製図試験を終えて
12/8日・・・
運命の製図試験が終わりました。
予想通り、過去最高に難しいと思える試験でした。
試験が終わった時は、
「会心の出来」
と思えるくらいに、学校で、講師に色々指摘され続けてきた事を改善出来、建物の形も理想的な形に出来ました。
6.5時間の試験の中、30分くらいあまり、色んな書き込みを沢山して、
「知ってるぜアピール」
を図面上に沢山描く事が出来ました。
今週の日曜日に、採点の結果などのヒアリングに行ってきます。
ただ1つ、減点覚悟で行ってしまったのが、2階のエレベーターホールの広さ。
建物は3階建ての美術館の分館。
「アトリエ部門」
「展示部門」
「共用部門」
「管理部門」
これらの部門から、要求室をゾーニングしていきます。
この中で「多目的ホール」という200㎡以上の所室が要求されていて、これは「展示部門」に入る。
多目的ホールの使われ方は「講習会」にも使われる。
基本的に、製図試験は
「空間構成」
が最大のポイントなのである。
専門分化している建築設計を調整し,取りまとめていく基本的な知識・能力等を確認するために,合格基準の設定に閏し,配点構成を「空間構成(*1)」と,「意匠・計画(*2),構造,設備」に大別し,「空間構成」に関し,足切り点を設定するものとする.
(*1): 建築物の配置計画,ゾーニング・動線計画,所要室の計画,建築物の立体構成等
(*2):図面表現,所要室の機能性・快適性等
早い話が・・・
利用者動線と管理者動線
屋外駐車場からの動線と管理駐車場からの動線
これらの動線が交差しては、即NG。
そして、今度は部門ごとの動線交差をしないようなゾーニングが求められるのだ。
つまり・・・
1階は「共用部門」「管理部門」
2階は「アトリエ部門」「共用部門」「管理部門」
3階は「展示部門」「共用部門」「管理部門」
というように、「アトリエ部門」と「展示部門」を利用者が利用しやすいように、利用者動線を考える必要があるのです。
で、今回は何が難しく感じたかというと・・・
屋上庭園とアトリエ部門の市民アトリエ室(120㎡以上)を互いに行き来出来るようにし、屋上庭園は2階にしろという要求。
これにより、延期前の本試験は屋上庭園は3階で、延べ面積の上限2400㎡だったのですが、今回は屋上庭園2階の上に延べ面積上限が2200㎡という・・・
これにより、2階の面積がもの凄くきつくなり、アトリエ部門の何かの室を別の階に移動しないと、全然入りきらないのだ。
がしかし、僕は納めた!!(笑)
階段の位置などは講師が「ベスト」といってたカタチに持って行けた。
これにより、減点覚悟で2階のホールが、少し小さくなってしまったのだ。
普通は7mx7mくらいのエレベーターホールをつくる。
しかし、僕は5mx5mという小ささになってしまったのだ。
逆に、3階はメチャクチャ余裕で、要求されてる室以外を余裕で入れられるくらいでした。
つまり・・・
1階、それなりにユルユル
2階、とってもキツキツ
3階、超ユルユル
こんな感じになってしまったのです。
これって、多分ダメなんすよね。空間構成の部分で。
感想からいうと、学校の授業では「セオリー」というものがあり、「減点の形」というものがある。
今回の試験は「セオリー」を忠実に守った人は落ちて、「減点の形」をしても合格になるような試験のような事を学校で言われ・・・
って感じでした。
他校の標準解答例を見ても、ホールはほとんどとれていなかったり、屋上庭園が西側にしか面してないとか、普通有り得ないと思うプランが満載だ。
学校って100万近く払って1年通った人は、ふざけんな!
って思いますよね。
何て言うか・・・
すっごく素直な人は学校に向いていないのかも知れない。
製図試験に関しては。
兎に角、建築士の試験は相対試験なので、同じ様にみんながやっていればそれが減点が少なかったり、自分一人しかやっていなかったりすると、減点大きかったり・・・
そんな試験です。
基本的に今年は多くの受験生が延期になった為に、去年不合格で1年製図の勉強をしてきた人たちのレベルに近付いたのも事実。
つまり、学校でやってきた課題のレベルを遥かに超える内容の試験だったと僕は感じました。
兎に角、試験元はこのような問題を・・・
用意しているのか、新たに作ったのかは分かりませんが、
すげーな!って思いました(笑)
兎に角、台風で延期になり、身も心もピークの状態に持って行った10/12日。
13日は延期になり、気持ちが落ちまくった。
再度、再試験に向けてスイッチ入れたのは11月下旬。
自分の中では、やる事をやれたと思える試験でした。
2月5日が合格発表。
それまで待つしかない。