隠れステージのラファエル設計

最近、家づくりの迷宮に入り込んだけど、出口が見つからない迷い子さんたちが、ネットで偶然?

ラファエル設計のHPを見つける事が出来ているようです。

ゲームでいうと、ラファエル設計は『隠れステージ』みたいなものか?

 

ラファエル設計を見つけるという方は、基本的に・・・

「高気密高断熱」

についての家づくりを本気で探している方が殆どだと思います。

 

昨日は、東京からの問い合わせメールの方と電話でお話をしました。

 

基本的に、高気密高断熱住宅を求める方々は、何故迷い子になるのか?

 

その理由は簡単です。

いくつかありますが。

  • UA値勝負になっている
  • ハウスメーカーにいっても、UA値だけ言われて冬暖かいと言われるがピンとこない
  • ちゃんとした設計の人に依頼しているから、ちゃんと出来る!というけれど、半信半疑になる
  • UA値、Q値、C値の目指すべき数値の適性が分からない
  • C値が良いと気密が良いから暖かいと言われるが良く分からない
  • 換気は第一種熱交換がよくて、三種がいいのか分からない
  • 省エネ基準、ZEH、HEAT20のG2基準などが良く分からない
  • 構造は、在来軸組とか2x4とかSE工法とか何がよいのか分からない
  • 制震ダンパーってなんで必要なのかわからない

 

まあ、今までの問い合わせメールの内容や、実際にお会いして説明してきた方々の疑問点の共通項をまとめるとこんな感じでしょうか。

 

これらね?

何で迷い子になるのか?

ですが・・・

YouTubeみても、ネットで調べて答えがでない。

 

それは・・・

 

専門家気取りで、良く分かっていない温熱設計の内容などを、他人のブログなどでエセ専門家が中途半端な知識を得て、中途半端な内容でしか話していないので、結局、何処も同じような事を言っているに過ぎない答えをどこ行っても聞かされている感じになっているからです。

 

では、UA値が超絶優れた下記の家達を、室温シミュレーションしてみると、どうでしょうか?

UA値0.27
栃木で那須方面の4地域です。
UA0.27っていったら、北海道でもG2基準クリアとなりますがこの寒さです。
UA値0.46
栃木の5地域ではG1ですが、東京方面で6地域ならG2です。
UA値0.51
6地域ならG1クリア、もう少しでG2クリアの平屋です。
UA値0.3
栃木以南では当然G2。
Q1.0住宅粟野の当初。
南側の山で朝日射が取得出来ないので、ここから改善していった。
UA値0.26
これも上記と同じQ1.0粟野で北海道でもG2をクリアできる。
しかし、UAが良くなっているにも関わらず、室温は低いよね?
この理由は、ここでは説明致しません。

 

すべて、ZEH(ゼロエネルギー住宅)や、HEAT20のG2をクリアしています。

下記は、それらの家達を、ラファエル設計がシミュレーションして改善すると何処まで決められた間取りの制限の中で室温を高められるか?
というのが分かると思います。

UA値0.27
栃木で那須方面の4地域です。
UA0.27っていったら、北海道でもG2基準クリアとなりますがこの寒さです。
これがこうなります。
UA値0.46
栃木の5地域ではG1ですが、東京方面で6地域ならG2です。
これがこうなります。これは、ハウスメーカーの間取そのままで窓はあえてALL樹脂でやったから、ここまでしか室温UPしませんでしたが、もっとちゃんとやればもっと上がります。
UA値0.51
6地域ならG1クリア、もう少しでG2クリアの平屋です。
これがこうなります。
UA値0.3
栃木以南では当然G2。
Q1.0住宅粟野の当初。
南側の山で朝日射が取得出来ないので、ここから改善していった。
これがこうなります。
UA値0.26
これも上記と同じQ1.0粟野で北海道でもG2をクリアできる。
しかし、UAが良くなっているにも関わらず、室温は低いよね?
この理由は、ここでは説明致しません。
これも同じ家なので、さっきと同じくなります。

如何でしょうか?

まず、こういった根拠を示さないのに、UAはいくつ以下なら暖かくなるよ?なんて話は、場合によっては「全くの嘘」でしかないのです。

 

そして、地震についてですが・・・


何とか工法というのは、場合によっては無駄に金を出す感じにもなります。

耐震等級3を普通に許容応力度計算をして取得して、補助的に制震ダンパーを設けるのがラファエル設計のやり方です。

制震ダンパーを設けるのは、建物の揺れようとする周期と、地盤が揺れる周期が一致してしまうことによって、大きな揺れを引き起こす「共振現象」を発生させないために使う事を目的としています。

 

地震の発生を予測する事は僕には不可能ですが・・・

温熱環境については、最適な環境を設計する自信はあります。

 

貴方の家が暖かいかどうか?

というのは、太陽の日射を、その取得しようとしている窓で何時間取得出来てるの?というのがとても大きい。

夏は、冷房の冷気をきちんと設備によって各室に引っ張れるか?という考えが非常に大きい。

 

つまり・・・

そのモノの特徴を最大限に生かした設計が出来るかどうか?

というのが、重要なのです。

 

アップルパイをつくるのに、リンゴは青森産がいいのか?栃木産では美味しいアップルパイが出来ないのか?

そんな答え、何処に載ってます?

調べて分かります?

 

温熱設計に対してひたすら調べている人は、こういった疑問の答えを、自ら分析して例えば糖度などの何かの根拠を数値化しないと、分からない。

甘さの大小を数値化できるが、美味しいかの数値化は出来ない。

それは味覚にもよるし。

 

例えばUA値0.47は暖かいのか?

みたいな検索でラファエル設計を見つけている方もいる。

 

これって、さっきもお見せしたけど、窓の配置や大きさによって、暖かいかどうかは設計者の手腕による。

もちろん、暖房したら暖かいだろう。

 

いずれにしてもだよ・・・

今の日本って、ほとんどの工務店やハウスメーカーが出しているのは「UA値」だけであり、冷暖房費やエネルギー軽減などまでは計算していないのが殆どなのです。

それって、キチンと暖房負荷を計算しているとか、冷暖房費を計算しているとか・・・

室温シミュレーションをしているとか・・・

それらを実際に「日常的に」やっている人に質問しないと、本質って分からないわけで、今の日本においては、そういった会社を見つけること自体が、

「隠れステージ」

を出現させるためというレベルの次元の話なのだと僕は思います。

2020年06月05日