「家の性能を見失わないで!」

「家の性能を見失わないで!」

これは、妻が家づくりをしている従兄弟に言った言葉です。

 

流石、僕のブログを読んでいて、一番身近で僕の話を聞いている妻だけあって・・・

的確な指示を出されたと思います(笑)

 

まあ、ちょっと昨日書いたブログとも同じような話になってしまいますが・・・

家の価値観、建売買うなら購入するポイント、土地が気に入った・・・

などなど・・・

 

まあ、好きに買えばいいと思いますよ。

でも・・・

根本的に、大切なのは妻の言った一言に、僕はいつも言い続けている想いが集約されているのですよね。

 

家の性能が低レベルで何でもいいのなら、家を建てる事は無いと思います。

正直。

ハッキリ言って。

地球にとっても、未来の日本にとっても、未来の子どもたちにとっても、何一つ良い事はありません。

そして何より、林業の人達に、もの凄く失礼だと思っています。

 

僕たちが家に使う木ってね、60年以上育って生きてきて、60年以上前に植林した人たちの想いが詰まった木を使ってるんですよ。

 

60年生きた木を使うって事はね?

 

家も60年、生きなきゃダメなんですよ。

 

よく考えてみてね?

60年生きた木を使う→10年で壁体内結露→30年でカビだらけ・・・

建て替え→60年生きた木を使う・・・

ってサイクルだと、どんどん木は無くなっていきませんかね?

足りなくなってきませんかね?

 

木は、二酸化炭素の吸収に大きく寄与し、その効果は樹齢60年でピークを迎え、樹齢100年を超えるとその効果が殆ど無くなります。

なので・・・

植林→育林→伐採→植林

を最低60年以上かけて循環させることが環境にとても良い訳です。

 

植林とは、木を植える事です。

この苗木が、大きく60年かけて育つのです。

 

例えば、皆さんが小学高卒業式、タイムカプセルを埋めました。

70歳になって、生きている人たちで、タイプカプセルを取り出しました。

そして、1人のクレイジーなやつが、タイムカプセルを燃やしました!!

 

どう思います?

 

では、燃やすのではなく・・・

水をぶっかけました!!!

 

どう思います?

 

では、水をかけるのではなく・・・

破壊しました!!

 

誰もがブチ切れというか、あぜんとしますよね?

 

 

何の例えかというと・・・

 

燃やす=火事

水=結露や漏水被害

破壊=地震被害


です。

 

ラファエル設計がグラスウールを使う理由は、落雷火災による被害を懸念するからです。

ようは、ウレタンのように、燃えるものは使わないという事です。

 

ラファエル設計が、気密や高断熱にこだわる理由は、人の命を守る基本仕様だという事以外に、「家にとっても命の基本仕様」だからです。

気密を追求するのは、換気を的確なものとし、結露を発生させないようにする為でもあります。

 

ラファエル設計が耐震等級3+制震ダンパーにこだわる理由は、地震による被害を最小限に抑える為です。

家の中が、何処よりも安全とする為です。

 

 

家事や地震というのは、確率論です。

しかし、結露というのは、設計や施工の過失が殆どです。

 

更に、例え話しましょう。

 

  • 例え話1

貴方は女性です。

結婚しようか迷っている彼が、一生懸命働いて、60年かけて2000万の婚約指輪と共に、プロポーズしてきました。

 

お互い、年齢は80歳。

「お互い、年を取ったわね・・・」

 

気持ちは別れたい。

もしくは

今まで待たせすぎでしょ?

って思います?

 

 

そんな貴女・・・。

その指輪を川に投げ捨てました。

 

ぽちゃっ・・・

 

クレイジーな婆さんだな!!

 

指輪は水と共に、沈みましたとさ・・・。

 

これ、家に置き換えます。

 

  • 例え話2

家に生まれ変わろうとしている木が、60年かけて育ちました。
自分で家を建ててという気持ちの木たち。

 

80歳の貴方。そして家族。

 

息子・孫の為に、一生懸命60年貯めた2000万で家をプレゼントします。
でも、低断熱低気密、ローコストの家です。

 

低気密、ローコストの家がダメだなんて思ってもみません。
家をプレゼントしたという想いだけは強いものです。

そんな思いのつまった家で、子どもや孫が風邪ばっかりひきます。

 

しまいには、自分と自分の愛する人も、泊りにいった日にヒートショックで死にました。

 

生まれ変わった木は、結露でビャチャビチャです。
木が涙を流しているのかもしれません。

 

そして、アレルギーの原因となるカビやダニを呼び込みます。

孫はアレルギーになってしまいました。

 

耐震性もありません。

地震で被害を受けています。

 

子どもや孫は、断熱リフォームや耐震補強が必要だと感じました。

がしかし、2000~3000万かかる見積もりを出されました。

 

新築した方がいいじゃん!!
リフォームにそんな金払えるか!!
って、解体しましたとさ・・・。

 

はい・・・

意味不明な気持ちになっていたらごめんなさい(笑)

 

共通して言いたかった事は、「気持ちを踏みにじられる」という所です。

 

自分の事しか考えていないという事です。

 

 

話はよく分からなくても、「何か酷いな!」ってのは分かりましたよね?

 

皆さんは、単純にローコストだの、家の性能を無視した家を建てるという事は、「何か酷いな!」って思った事と、結果的に同じような事をしてるんですよ。

 

「家の性能を見失わないで!」という心の叫びにも似た言葉ですが・・・

 

「家族の健康と未来を見失わないで!」という事と同じ事だと思います。

 

「木に想いを託してくれた林業の人達の想いを見失わないで!」とも言えます。

 

最後に1つ言える事は・・・

貴方がQ1.0住宅を建てる事によって、その息子、孫、ひ孫、そのもっと後世の子孫・・・

そして地球・・・

多くの人達を、少なくともローコストメーカーの家を建てるより、健康でいられるようにし、家族の幸せがずっと続くと信じています。

何より、自分自身が、一番、自分も含めた家族の幸せと誇りを得られる家づくりをして欲しいなと願っております。

2019年07月02日