「⾃⽴循環プロジェクトシンポジウム2020」で登壇しました
2/26日の話ですけど・・・
「⾃⽴循環プロジェクトシンポジウム2020」
で登壇しました。
え!?開催するの?って感じでしたが(笑)
テーマはこんな感じです。
⾃⽴循環プロジェクトフェーズ6
⾃⽴循環プロジェクトシンポジウム2020
〜これからの省エネ住宅を考える〜
主催はIBEC(一般財団法人建築環境・省エネルギー機構)です。
最近、このIBECの委員会に参加しているので、私は実務者代表の一人として・・・
「設計現場における温熱シミュレーションと課題」
というものを話しさせていただきました。
で・・・去年の東大でのシンポジウムと同じで、もの凄い人たちが登壇されました。
取り合えずトップバッターは東大名誉教授の「坂本雄三」先生
国⼟交通省住宅局住宅⽣産課建築環境企画室⻑ 成⽥潤也⽒
地⽅独⽴⾏政法⼈北海道⽴総合研究機構 理事 鈴⽊⼤隆⽒
鈴木さんはHEAT20のボスである。
とりあえず、僕の発表はHEAT20や国の省エネ基準にケンカ売るような内容だった為、事前にその趣旨の説明も兼ねて、鈴木さんに「UA値」についての話を沢山させていただきました。
途中、坂本先生も、前先生も交えての話というか議論が控室でされていて、とても楽しかったです(笑)
ちょっと意外だったは、国⽴研究開発法⼈建築研究所 主任研究員 三浦尚志さん。
どんな人かというと、現在の省エネ基準の国のプログラムを造っている方です。
僕は、国のプログラムで省エネ計算をする意味が全くない話をブログでもこれまでしてますし、本人にもさせていただきました!
で、この三浦さん・・・
発表がとても面白かった!
僕が訴えたい事をほぼ話してくれた感じ。
どういうことかというと・・・
「住まい手が省エネを勉強する機会を!」
というもの。
国のプログラムも、少し計算ロジックを聞けたので、それも面白かったのですが・・・
やはり頭がいい人は、考え方も色々と凄い(笑)
ちょっと話が戻るけど・・・
基本的にUA値を目指さない事の重要性を話した所、研究者たちは
「そんなの当たり前」
だと思っているようです。
でも、一般ユーザーや、我々プロ側(省エネ計算出来ない人たち)も、
UA値というものに踊らされている事は確かな事実なのです。
でも、それを研究者たちは分かっていない。
僕は最近色んな所で話をする内容がありまして、・・・
基本的に、UA値もそうなのですが、それらが生まれた意味や生み出した人の考えは、世の中の都合の良い人たちによって、書き換えられているという事実。
具体的にいうと・・・
「高気密高断熱」
という言葉を新住協の鎌田先生がこの世に生み出したわけですが・・・
「高気密高断熱」というのは「一文」なのです。
それが、いつのまにか、本州では・・・
「高気密」と「高断熱」に分離してしまったのです。
つまり、高断熱中気密とか、高断熱はいいけど低気密が好きとか・・・
僕は登壇した内容でこう言いました。
高断熱+低気密とは・・・
江頭2:5分の方がいい安くて好き!
って言っているのと同じ事くらいに、意味不明な事なのです。
でね・・・
UA値がを目指す事の愚かさも話したわけです。
HEAT20のG2を単純に目指す事の意味の無さも、HEAT20のボスであり、UA値を生み出した鈴木先生たちの前で、話をしたわけです。
そして、出来立てホヤホヤの新規スライド・・・
HEAT20のG3とは、最近誕生し、その仕様のレベルの高さに皆さん震撼しているのです。
まあ、それをこの日の為に造りました!
どれだけ凄いのか!?
という事を。
モデルはQ1.0住宅都賀②です。
実際のQPEXでの計算値はこうなります。
レベル3というのは、次世代省エネ基準の暖房エネルギー使用が100%とした時、80%OFFの20%以下でしか使用されないという、本物の省エネ住宅(エコハウス)です。
温熱性能は、
Q値:1.14
UA値:0.30
外観はこんな感じです。
これでQ1.0住宅レベル3です。
UA値:0.30です。
では、HEAT20のG3(UA値0.2)の結果からまず、見て見ましょう!
どれだけ凄いと思います!?
QPEXで計算するとこうなります。
まさかの「省エネ基準レベル」
ハウスメーカー達のC値2.0くらいの設定とか、
「高断熱低気密」でUA値0.2というG3モデルです。
では次・・・
同じG3で高気密の部類にしてみましたのがこちら↓
まさかの「省エネ基準レベル」
だよね?(笑)
なんでか分かる!?
窓が弱点とか言っている人・・・
UA値だけ良くしようと考えている人・・・
UA値だけみて、工務店選びをしている一般ユーザーの人・・・
そんな人たちにこそ、よく考えてもらいたい。
鈴木さんはじめ、国の研究者たち、国土交通省の人にはお見せしましたが・・・
種明かしすると・・・
こんな外観です。
そう・・・
窓が一切ない!!
いいですか?
G3の誕生により、UA値だけを良くしようとするアホは、どんな事をしようとするか予想付きました?
そうです。
「窓を小さくする」
のです。
窓が弱点とかいって、南側にトリプルガラスを何も考えずに採用している工務店も、住まい手の為に家づくりはしない方がいいレベルです。
建築知識ビルダーズの連載5回目でも触れた「保温性」の観点からもおはなしすると・・・
UA0.3のQ1.0住宅レベル3は左で、右がUA0.2の低気密G3です。
よる0時に室温20℃から暖房を切った際・・・
朝5時では温度低下がまるで違うのです。
この理由は、24時間換気による損失なのですが、UA値だけでは見えてこないのです。
こういった内容をしたわけですから、UA値を作った人たちは内心面白く無いですよね(笑)
でも、皆さん、「実務者の人達の話を聞けて良かった」と言っておられました。
パネルディスカッションは今年は出来ましたが、案の定時間は20分くらいなくなっていたので、あまり出来ませんでしたが、面白かったと思います。
ディスカッションの内容はこちらです。
いた~~~(笑)襟が・・・。
最後はこんな感じで記念撮影
松尾和也さんに挨拶に行ったら・・・
「七五三みたいな格好だな」
と言われてしまいました(笑)
終了後は、懇親会が中止になったので、前先生の自宅で懇親会(笑)
初めてお邪魔させていただきましたけどね?(笑)
色々と勉強になる懇親会でもありました!