Q1.0住宅都賀②の温熱状況(床下編)

昨日に続き、今日は床下の環境についてレポートしていきたいと思います。

エアコンの設定温度は多分、20℃か25℃の時に撮影したものです。

とりあえず、設定温度はどうでもよくて・・・

 

床下の色んな部分で

室温

相対湿度

絶対湿度

を測定していき、サーモカメラでも温熱調査をしていきました。

 

こんな感じで3日間、床下で2時間くらい調査を毎日続けていました(笑)

ラファエル設計の特徴は、このように、ヤンキー座りほどは座り高さを下げなくても、床下を歩けるということ。

 

床下では、一番、「絶対湿度」を重視してみています。
いわゆる、この水分量が多いと、土台とかがカビたりするので、含水率と併せての調査なのです。

とりあえず、今回は「絶対湿度」に注目してください。

12g以下だと、とても良質な環境です。

 

室温:23.7℃
相対湿度:62.3%
絶対湿度:11.48g/kg
左のものは、含水計です。木材の水分量の調査もしています。
室温:23.7℃
相対湿度:61.8%
絶対湿度:11.40g/kg
ここもあまり変わらないですね~
室温:22.8℃
相対湿度:61.7%
絶対湿度:10.77g/kg
ここはエアコンの風が少し当たっている所なので、若干空気温度が低いですね。でも、絶対湿度は12g以下なのでOKです。
室温:23.6℃
相対湿度:61.2%
絶対湿度:11.19g/kg
どこの場所か全く覚えていませんが、絶対湿度はいい感じ
室温:23.9℃
相対湿度:62.4%
絶対湿度:11.65g/kg
ここも絶対湿度11g台ですね
室温:23.5℃
相対湿度:60.8%
絶対湿度:11.08g/kg
何だかケストレス(測定器)が取り残された子犬の感じ(笑)
室温:23.6℃
相対湿度:59.3%
絶対湿度:10.89g/kg
ネオマフォームが施工されているので、外周部ってことです。
ここでは絶対湿度10g台です。
室温:18.1℃
相対湿度:78.3%
絶対湿度:9.54g/kg
エアコンから一番近い空間内です。
絶対湿度は9g台です。とってもエネルギーを食う「除湿モード」なんて必要ないのがラファエル設計の空調設計です。

 

今回は特別サービスです。

サーモカメラの画像もたくさんお見せします。

いっとくけど、こんだけブログ書くの、結構大変なのよ?

新住協の勉強会で発表するレベルのことを公開しちゃってますからね?(笑)

エアコン設定温度30℃(暖房)
設定温度は高くしないとエアコン止まってしまうので、調査のために高く設定しています。

下記画像で注目してほしいのは、床下に噴出された暖房の暖気が、コンクリ―トに蓄熱されることなく、床面付近を27~30℃で這っているということ。
これにより、冬は床暖房を入れなくても、暖房設定温度20℃で、床面は20℃前後の表面温度を目指せるということを示しています。

寝室の床下の床材下地合板なんて31.4℃ですよ?

コンクリート面は低くても24.8℃冬はどうなるかな~
エアコン設定温度25℃(冷房)
青くなっている所は基本的にネオマフォームの断熱材です。
断熱材が青いのは良いことです。


ラファエル設計の基礎は、人通口がないので、冷気が滞るとスラブの下面が真っ青になるはずです。↓このように。これは暖房時のサーモ画像なのですが、冷房がきちんと床上に吹き出ないと、冷房時はこのような画像になってしまうのですが、なっていないですよね?

これは、床下空間と床上空間が、きちんと「正圧と負圧」の関係になっているからです。

どっちが正圧かって?

そんなことまで教えろと?

しょうがない、教えます。

床下が正圧
床上が負圧
です。

これがしっかりできると、空気は少しの隙間でも、そこをめがけて吹き抜けています。

空調方式の詳しいやり方までは教える義理はないのでここでは書きませんが・・・

正圧と負圧にするための施工をしっかりと設計監理する必要があります。

このサーモカメラは42万円です。
このサーモカメラを使って、施工が甘いところも見つけることができます。

こうした調査を一通り済ませて、引き渡しを迎えます。

 

ラファエル設計の家づくりは、何度もいうけど「チーム」で行う考えです。

先ほど、施工が甘いところを見つけるといったけど、

これを荒さがしと捉える職人さんと、施工がしっかりできているか確認して欲しいと捉える職人さん・・・

考えは人それぞれあるかと思うけど、別に怒って指摘をするわけではない。

 

こういった性能を実現できるのは正直大工さんの技量に他ならない。

なので、もし、今の現場での改善点をしっかり共有して、次の物件でうまくいかせて行かないと、良いものは出来ていかない。

改善点といっても、別にマイナスはこと、欠陥を言っているわけではなくて、成功したなかで、

  • もっとこうやれば次施工が楽になる
  • 初めからこうやっておけば後からこうする必要もない

こんなことを話し合いながら進めていきます。

 

ラファエル設計は、これからも、令和の時代に進化していく家づくりを日々勉強しています。

 

W様、M様、Y君・・・

床下はこんな感じで~す。

2020年08月06日