高い家=良い家・・・?家族の幸せって?
先日、美容室に行った時に家の話になり、こんな話題が出ました。
『家って、高いほどいい家なのかと思ってた』
『ハウスメーカーはCMとかやってるし、何となく安心感がある』
という事を思っているそうです。
これは、世間一般的にそう思っている人が多いのではないでしょうか?
まず、『高い家』ですが、何が高いのかにもよりますよ。
これは、腕時計や家電、洋服などにだって言えます。
ブランドによって高いのか、熟練の職人さんが造ったオンリーワンなものなのか、使用している素材が高いのか・・・。
今回の家の場合で、ハウスメーカーの家は高いから凄くいい家というのは大きな間違いですよね(笑)
ハウスメーカーが高い理由は、CMなどの膨大な広告料、展示場運営の為の資金、営業さんなどの人件費がもの凄くかかっているわけですよね。
その分を回収しないといけませんから、僕が設計する家よりもメーカーによっては1000万も高くなります。
で、その分性能なども結構いいのかと思えば、「え!?(;´・ω・)」って感じのが多いですよ正直。
まず、ハウスメーカーなども含めてですが、一般的なクロスやフローリングなどは「新建材」が多いです。
自然素材を売りにしている工務店でも壁だけ塗り壁なんて事もあります。
「新建材」ってのは量産品でもありますので、その商品が廃盤・生産中止になった場合、
例えば床を一部分張り替えたいと言ってもそのフローリングがこの世に存在しなければ、そこだけパッチワークみたいになってしまいます。
一方で、無垢の床材であれば、生産中止になる事はありませんので、とても安心です。
当然、一般的なフローリングよりも単価は高くなります。
ラファエル設計の家は無垢の床材が基本で、ハウスメーカーは普通のフローリングが基本です。
ラファエル設計は壁も塗り壁が基本ですが、ハウスメーカーは普通のクロスが基本です。
まず、ここで考えれば当然ラファエル設計の方が高いはずですが、ハウスメーカーよりも断然安いです。
断熱性能を見ても、ラファエル設計仕様はハウスメーカーの数倍性能がいいですが、断然安いです。
次に
『ハウスメーカーはCMとかやってるし、何となく安心感がある』
という事ですが、完全に先入観というか、思い込みですよね。
1つ・・・多くの人達が勘違いしてるであろう事をお話すると・・・
ハウスメーカーの家を建ててる人は、地元の工務店などですからね?(笑)
監督さんはハウスメーカーの人が基本でしょう。
しかし、最終的な図面を描いたりするのは地元や県外の協力会社となっている「設計事務所」
工事をするのは「工務店」
って感じですからね。
そして、展示場にいるお姉さんたちは、建築のプロの方ではない、一般のパートさん達が多いと思います。
オプションの説明やキャンペーンの説明をするのはプロかもしれませんがね(笑)
先日、床暖房を進める家は、性能が悪いとブログで書きましたが、
一条工務店は、つける必要がないけどつけてるようなので、例外とすると、他のハスメーカーって床暖房がないと寒い家なんですよ・・・。
ラファエル設計や他の高性能住宅を造る工務店が勧める
『床暖房が必要ない性能の良い¥2000万の家』
『光熱費10~13万』
より
ハウスメーカーが勧める
『床暖房が必要な性能の悪い¥2500万の家』
『光熱費18~25万』
を何故求めるのか不思議でなりません(笑)
車に例えるなら、
ラファエル設計が行う家づくりは、
地球環境にも優しい車で排気ガスもほぼ出さないし、燃費もよく、メンテナンスなどの維持費も財布に優しい車です。
【高性能な軽自動車的存在】
一方、ハウスメーカーの行う家づくりは、
オプションなどを付けるという特典満載で購入させ、
外観はカッコイイけど実は排気ガスバンバン出すし、燃費も悪い、メンテナンスなどの維持費が非常にかかる財布に厳しい車です。
【見た目が高級なだけの存在】
僕は、今の日本の家づくりが本当に変わって欲しいと思っています。
高断熱住宅を造っている人たちのUA値勝負みたいな感じや、高性能住宅を造っている人達同士の性能の自慢大会みたいな感じがどうも違和感を感じます。
性能が悪くてもお客さんが来るハウスメーカーこそ、高断熱住宅を造る姿勢を見せてもらいたいです。
家づくりをする人たちにとって、展示場などは非常に参考になるものですし、家づくりのスタートラインみたいなものだと思っています。
会社の規模や今の家づくりの現状をピラミッドにすると、頂点には間違いなくハウスメーカーが君臨します。
ハウスメーカーの言いなりで業者さんたちは動かされています。
断れば次は仕事ださね~ぞとか、ローテーションから外される怖さから、ハウスメーカーの家づくりをやらざる負えない工務店や大工さんが数多く存在している事を一般の人達が認識しなければダメだと思っています。
ハウスメーカーではなく、地元の工務店が主導権を握るには、自分達で仕事を取れなくてはいけません。
ハウスメーカーの下請けではなく、自分達が持っている高い技術を、日本のよりよい家づくりの為に生かせるようになれると、日本経済もすごくよくなるはずなのです。
理由は、日本の黒字分が中東に思いっきり持っていかれている為です。
何でか?
エネルギー自給率3%くらいしかない日本が、エネルギー使いまくりの為です。
分かりやすく説明すると、光熱費かかりまくっている家に多くの人が住んでいるし、今もそういった家を新築しまくっているからです。
性能の良い家づくりをする事は、日本の未来にも繋がるのですよ。
子どもを持つ親ならば、子どもの成長を楽しみにするし、子どもに苦労を掛けようなんて思わないはずです。
しかし、省エネな家を新築しない限り、子どもや孫世代は親が造った性能の悪い家により、病気がちになったり、将来リフォームが必要になったり、親が造った総工費3000万もした家を壊して、子どもたちも同じような3000万の家を造って・・・
みたいな事を繰り返すんですよね。
お金の面では、間違いなく苦労させるのですよ。
子どもの育て方みたいなものはものすごく親は勉強しますし、そういったセミナーみたいなものも多いですよね。
それって「成長」に関しての事ですよね。
自分の子どもが「天才」「すごい人」「えらい人」になる為の事しか考えられてなくて、
「健康面」の事なんてほとんど考えられてないんですよね。
分の家族にアトピーの人がいるという事で『自然素材の家』を望む人は圧倒的に多いですが、
家族が健康であって欲しいという事で『健康な家』を望む人は、まずいません。
空気がキレイという事で、そういった素材を選ぶことは多いと思いますが。
多分、本屋に2つの本が並んでいて・・・
どっち取ります?(笑)
子どものお受験などをするような富裕層の方ほど「天才に育てる方法」を手に取るのではないでしょうか?(笑)
富裕層でなくても、健康に育てる方法の本を一番最初に手に取りますかね?
タイトルが変ったらどうですかね?
これが他の建築雑誌と並んだ場合・・・
恐らく、デザイン住宅特集を手に取るでしょう!(笑)
タイトル変わったらどうでしょうか?
デザイン系のタイトルと並んだ場合、我が子が健康な人は、これでもほとんど手に取らないかもしれませんね。
僕は思うのですよ。
我が子が天才になってくれたりすれば親からしてみれば凄く嬉しい事です。
しかしそれ以前に、「健康」であってくれる事が一番の幸せなのではないのかと。
そして・・・
子どもからすれば、自分たち親には、長生きしてもらいたいと思っていませんかね?
自分たち親は、子どもの成長を1日でも長く見届けたい=長生きしたいと思いませんかね?
恐らく、そういう事を心底思う時って、自分が、家族が余命宣告されるような病気になった時なんですよね。
家って、他の人にカッコイイデザインを自慢する為に建てるんじゃないですよ。
やっぱり、家族の健康と幸せの為に、そしてこれからの未来の為の家づくりをして欲しいと心から思うし、願っている事です。
これも他のページでも書いてる事ですが、ヒートショックなどで亡くなる人数は交通事故死亡者数の3~4倍ですよ。
運転や外出している時よりも、安全なはずの家の中の方が危険なのですから。
「いってらっしゃい気を付けて~」と見送る人の方が危険という話です。
家づくりをはじめた人たちには、これだけは言いたいです。
『家族の未来を考えた家づくりをしてください』