エアコンつけっぱなしVSこまめに消す

現在12月中旬。

結構寒くなってきましたよね!

暖房もフル稼働の家も多いのではないでしょうか?

 

先日、実家に帰った時に母からこんな事を言われました。

母『TVでやってたんだけど、暖房はつけっぱなしよりも、こまめに切った方が電気代安いらしいよ』

僕『断熱性能が悪い家ではそうなるでしょうね』

 

という会話をしました。

そこで、ネットで色々調べてみると、結構色んな人が検証してますね(笑)

 

そもそも、この話って、「冷房」に限っての話から拡散したのですが、いつの間にか、暖房も含まれてしまっているんですよね(笑)

伝言ゲームの間違っているパターンです。

 

まあ、そうはいっても・・・

始めにちょっと指摘しますが・・・

皆さん、大切な前提条件を忘れています

 

『検証している家の断熱性能』

 

家の性能、

H25年までで言えば、Q値

現在はUA値

という数値が家の省エネ性能を表すものとなります。

 

話を戻しますが・・・

ネットで調べてみると、

室内の環境を別な家と同じ様にして、2つの家(部屋)で比べている人もいました。

 

調べた限りの全ての人が、全く無意味な検証と言えるでしょう。

だって、家の性能が分からないし、家の気密性能だって違うんですから(笑)

なので、途中で調べるの止めました(笑)

 

どういう事か?

 

例え話します。

  • 車って速い?


という疑問があったとします。

車とは、何の車種か指定されていない状態です。

そこで・・・

軽自動車に乗ってる人が『出だしはそんなに速くないよね』

F1に乗ってる人が『メチャ速いよ』

こういった意見が出ると思うんです。

それと同じです。

 

違う例え話します。

  • 車って燃費良い?

 

という疑問があったとします。

燃費とは、何の車種か指定されていない状態です。

僕も載っていましたが・・・

RX-7 FD3S(燃費リッター4.5kmでした)のような車に乗ってる人は
『燃費悪い』というでしょう。

逆に・・・

プリウスに乗ってる人は
『燃費良い』というでしょう。

 

はい。

どちらも、「前提条件」が全く違いますよね?

 

では、今回のブログタイトルに似せた例えをしましょう。

家を水槽に例えます。

断熱性能は同じという前提です。

C値というのは気密性能を示す数値で、小さい方が気密性が高い=隙間が少ない
という事になります。

C値は大工さんたちの施工精度にもよりますが、高気密で売ってる会社は0.2~0.5くらいだと思います。
ラファエル設計は0.2~0.4あたりを目指してます。

 

それで・・・
ネットで検証している家(部屋)の断熱性能・気密性能がどれくらいのなの?

って所が重要なのですよ。

 

で、その例える水槽に穴が開いていて、穴がC値です。

水を水槽いっぱいになると、水が自動で止まる仕組みです。
溜め続けるには、連続で水を出しっぱなしがいいか、こまめに手動で水を出した方がいいか?

という議論と同じような例えだと思ってください。

 

昔の家の様な気密性能が低い住宅の人達(C値1~3)が水(暖房)を出しっぱなしなら、出ていく量も多いので、こまめに水を止めて、穴の位置まで水位が下がったらまた一気に水を出せばいい(エアコン強にすればいい)!

という考えの人。

 

 

当然、C値3.0の方が、穴(隙間)が大きいので、水を出しても出しても、水槽から出て行くだけですよね。

暖房も同じです。

断熱性能・気密性能が悪い家でエアコンを自動運転23℃に設定したとしても、暖気がダダ漏れなので、エアコン君は休まる暇もないですよね?

つまり、電気代が高くなるという事です。

寒くなってきたらエアコンつけるという方が、当然ながら電気代は安いです。

 

ネットで調べた限り、皆さんこんな感じです。

違うかもしれませんが、つけっぱなしの方が電気代高くなったというのが多いので、そうだと推測できます。

 

一方・・・

Q1.0住宅のような高気密高断熱住宅の場合、折角暖まった空気が殆ど逃げません。

穴が小さいです。

 

もう分かりますよね?

エアコン君は、さぼりながら、楽しながら運転できるという事です。

24時間運転しながらでも、穴の影響はほとんどないのです。

つまり、光熱費が安いという事です。

 

下記はQ1.0住宅の『年間』の冷暖房費です。

24時間つけっぱなしで年間14873円です。

暖房の設定温度は20℃、冷房の設定温度は27℃です。

つまり、冬の室温が20℃、夏の室温が27℃になる為に、ほとんどエアコンをつけっぱなしでも、全然電気代がかからないという事がお分かりいただけますでしょうか?

 

 

ここで、重要な事をお伝えしております。

冬であれば、室温を18~21℃に保つことが非常に重要です。

それ以下は健康被害が生じます。

エアコンをつけっぱなしの方が安いかどうかという議論は、自分の命を守れるかどうか?という話と同じだと思ってください。

この時期、「ヒートショック」による室内での死亡事故が多く発生します。

栃木県はなんと、室内での冬の死亡率が日本1位です。

世界を見ても、温暖地域と思っている国や地域ほど、死亡率が高いです。

これはヒートショックによる影響がもの凄く多いです。

 

上記をみても分かる通り、布団から出る時にヒートショックが起きます。

廊下、トイレと続くたびに、死の危険が迫ります。

特に入浴時は3回の死の危険があります。

(出典:もっとモックセミナー)

 

という事で・・・

『エアコンつけっぱなし VS こまめに消す』

対決は、対決する為の土俵が違うor劣悪な環境下に置いての検証が多い為、

つけっぱなしがほとんど勝てるわけない(笑)

 

こまめに消す方は、家の性能が悪い。
そして電気代は安くなるが、死ぬ確率が高くなるという事。

つけっぱなしの方が安いという結果を出している人は家の性能が良い可能性が高い。
電気代も安くなるし、死ぬ確率も低くなる。

 

こんな感じです。

 

ネットの情報に惑わされないようにしてくださいね。

 

そもそも論ですが・・・

『エアコンつけっぱなし VS こまめに消す』

という対決ならば、一番安いのは

『エアコンつけなくても大丈夫という環境』

です。

2017年12月15日