予算などの問い合わせについて
先日、電話で予算について等の問い合わせがありました。
正直、お金の事や設計依頼について、電話で全てを聞き出そうとする事は、基本的に止めた方が良いと思います。
というか断言します。
理由はですね・・・
単純に考えて、本当に就職したい仕事の面接がきまりました。
で、面接をする前に、その会社に電話で
「私、年収500万欲しいのですが、稼げますか?」
って電話で確認をする行為、どう思いますか?
では、例えを変えます。
大切な人の御祝パーティを任されたとします。
お店はその祝いたい人の大好きなお店。
希望するコースの相場は5000円。
予算は1人2500円。
そこで、電話で・・・
「栃木和牛付の飲み放題コースで、1人2500円の予算なんすけど、お願いできますかね?」
って電話で確認をする行為、どう思いますか?
まず、両者とも共通して言えるのは、「大切な事」に対しての問い合わせですよね?
では、更に例えを変えます。
貴方は今から大切な愛する人に、プロポーズをします。
そこで、電話で・・・
「一生大切にします。結婚してください」
と言ったら、末永く夫婦になれそうですかね?
今度は、「大切な人」に対しての、自分の想いを伝える行為です。
僕なら電話でプロポーズとか考えられませんが・・・(笑)
余談で言うと、僕は大学生の時、友人に夜中車で拉致に近いくらい無理やり札幌近郊の北広島って所から函館に連れて行かれたのですよ。
そこで、初めて函館山の夜景というか深夜景を見たのです。
もう、感動しました。
夜景にまったく興味なかった僕が、感動したのです。
ちなみに朝。
実際に行けば分かりますが、建物たちが、凄く近い感じなのですよ!!
なんか、将来プロポーズする時はここにしよう!と決意し、実際にしたわけです(笑)
有言実行です(笑)
妻が夜景好きだったので、丁度よかったわけですが。
まあ、とりあえず、ここまで考える僕ですから、プロポーズが電話とかあり得ないわけですよね。
ちょっと話を元に戻しますが・・・
家づくりというのは、「お見合い」みたいなものです。
バイトや仕事でもそうですが、電話で問い合わせるならば、お金の事などの重要な事って、直接面談して決めませんか?
その人を採用するとなったら、面談しませんか?
家づくりというのは、「お見合い」みたいなものです。
そこで、「年収」や「仕事」とかの話をするのと同じ事が、「予算」です。
予算などについては、HPの何処かで説明しています。
家づくりの総額としては下記な感じでしょう。
項目 | 備考 | 金額 |
---|---|---|
①建物工事費 | 総2階(25坪前後) | ¥20,000,000 |
②付帯工事費 | 分水工事、水道メーター工事、地盤調査費、 外構、カーテン、浄化槽、地盤補強など |
¥3,000,000 |
③諸費用 |
確認申請関係費用、建物登記費用、土地固定資産税、抵当権設定費、 ローン申込等の手数料、火災保険、保証料など |
¥1,500,000 |
④設計監理費 | 計画~実施設計~工事監理 構造設計費など |
¥2,800,000 |
⑤その他 | 地鎮祭や上棟式の費用、工事後に施主の希望で購入するデザイン照明や家具、引越し費用など | ¥200,000 |
家を建てるのに必要な合計 | 税抜 | ¥27,500,000 |
こんな感じです。
あくまでも、若干てきとうでいい加減な内訳ですが(笑)
まあ、総2階で25坪前後ならこのくらいかかるというイメージを持ってください。
で、最近人気?の平屋なのですが、平屋だと安くなると考える人が多いです。
同じ25坪でも、総2階と平屋では、まず基礎が倍です。
ここで大きく違います。
同じ条件で、平屋25坪にしたら、多分総額2900万くらいになるのではないでしょうか?
前日、高断熱住宅に興味があるとお問合せいただいて、平屋35坪で総額2400万で出来るか?とありましたが、上記で説明したものから判断していただきたいですが、まず無理な感じです。
そしてそこは市街化調整区域なので、場合によっては農地転用と開発行為があるのです。
これには大体100万くらいかかります。
つまり、総額で言うと、平屋の35坪で農転&開発有なんて言ったら、外構などの有無によりますが3700~3900万くらい予算がないと、まず無理です。
高断熱高気密+制震ダンパー+太陽光+自然素材って感じですけどね。
仮に平屋35坪で予算2400万円の場合で農転&開発がある場合、下記な感じです。
項目 | 備考 | 金額 |
---|---|---|
①建物工事費 | 平屋35坪前後 | ¥17,000,000 |
②付帯工事費 | 分水工事、水道メーター工事、地盤調査費、 外構、カーテン、浄化槽、地盤補強など |
¥2,000,000 |
③諸費用 |
確認申請関係費用、建物登記費用、土地固定資産税、抵当権設定費、 ローン申込等の手数料、火災保険、保証料など 農転&開発行為 |
¥2,380,000 |
④設計監理費 | 計画~実施設計~工事監理 構造設計費など |
¥2,520,000 |
⑤その他 | 地鎮祭や上棟式の費用、工事後に施主の希望で購入するデザイン照明や家具、引越し費用など | ¥200,000 |
家を建てるのに必要な合計 | 税抜 | ¥24,100,000 |
本体1700万
坪単価にすると坪48万です。
もしこれが税込みだとすると、
項目 | 備考 | 金額 |
---|---|---|
①建物工事費 | 平屋35坪前後 | ¥15,200,000 |
②付帯工事費 | 分水工事、水道メーター工事、地盤調査費、 外構、カーテン、浄化槽、地盤補強など |
¥2,000,000 |
③諸費用 |
確認申請関係費用、建物登記費用、土地固定資産税、抵当権設定費、 ローン申込等の手数料、火災保険、保証料など 農転&開発行為 |
¥2,380,000 |
④設計監理費 | 計画~実施設計~工事監理 構造設計費など |
¥2,128,000 |
⑤その他 | 地鎮祭や上棟式の費用、工事後に施主の希望で購入するデザイン照明や家具、引越し費用など | ¥200,000 |
家を建てるのに必要な合計 | 税込 | ¥24,098,800 |
坪単価にすると坪43.4万です。
これって、平屋では普通の家を建てたとしてもまず無理な金額だと思います。
断熱材85mm程度しか入れない、温熱欠陥殺人住宅を造るようなローコストメーカーでは出来るのかも知れませんが・・・
そもそも、このような予算設定は、相場を全く理解していないのだと思いますが、それについては別にバカにしたりだとか、もっと勉強しろ!なんて言葉を言うつもりも全然ありません。
これで電話で予算の相談をするのってね、初めの例えの・・・
希望する相場は5000円と知らずに、又は調べずに
「栃木和牛付の飲み放題コースで、1人2500円の予算なんすけど、お願いできますかね?」
って電話するのと同じ様なレベルの話なのですよ。
ここではさ、どちらの問い合わせだろうが
「出来ないですね」
で終わっちゃいますよね?
終わっちゃいませんか?(笑)
同じ様に例えば新住協の会員さんに同じ電話をしたら、多分坪43万でQ1.0住宅をやる会社って、どこも無いと思いますよ?(笑)
あったら凄いです。
ごめんなさい。
業者を叩いているか、利益ほぼ無いとしか思えません。
ここで重要なのは、Q1.0住宅に住みたいのだったら、直接会って、打合せをして、どうすればQ1.0住宅を求められる可能性が生まれるのか?という事を打合せする必要があるのですよ。
今回は、凄まじく特別にこんな内容をブログに書いています。
理由はね?
Q1.0住宅=高い
で終わらせて欲しくないからですよ。
いつも言っているよね?
下記の住宅たちは、ローコストメーカーのものもあれば、家の本体価格が¥2800万くらいのものもありますよ。
すべて温熱欠陥住宅です。
- リビング(新築2か月)
- 足元が寒すぎ。上下でくっきりと暖かいゾーンと寒いゾーンに境界線が出来ている
- リビングのコーナー(入隅)
(新築2か月) - 濃い紫色の部分が、熱橋や施工不良の所です
- 天井との取り合い(新築2か月)
- 屋根からの冷気が侵入しまくりです
- コンセントBOXまわり(新築)
- もの凄い熱の損失が分かりますよね?
- キッチン周り(新築)
- 青くなっているのがキッチン側。これは超ローコストで有名なメーカーの家です。
- 窓の上が断熱材の施工不良(新築)
- これも超ローコストメーカーの家です。
他が青で、窓上だけ黄色・・・
つまり、外の熱がその部分だけ侵入してきている事が分かります。 - 階段周り(新築)
- これもまた酷い。凄まじい温度ムラです。
坪単価50万~70万以下の家は総じてこんなもんです。
ハウスメーカーで建てて、高級外壁とか、オーダーキッチンとかで坪単価80万超えていても、断熱材などの施工は変わりませんので、この画像のようになるはずです。
- 玄関周り(新築)
- 玄関ドアからの熱の損失が凄いです。
- 外壁(新築10年)
- 梁と柱が浮き出ています。
また、上部からの熱の損失が凄いです。
これは、100年住宅といって、CMでもやってる超有名ハウスメーカーで建てた家の10年目の画像です。
このような家は北面が黒くなります。 - 窓廻り(新築2年)
- アルミ樹脂の窓です。LIXILのサーモスⅡ-Hですが、その周りの気密処理などの断熱施工も非常に酷いですね。これが、気密処理がきちんと出来ていない、家。
日本の家のほとんどがこうです。
なので、この家だけが酷いわけではなく、ハウスメーカー含めてこのようになります。
文句をいった所で、住まい手側が負けるでしょう。
ローコストとうたっている所は、まずこの画像のようになるでしょうね。
下記はQ1.0住宅です。
太陽光+耐震等級3+制震ダンパー+自然素材+長期優良住宅+BELS★5という仕様で¥3300万だったり、太陽光や制震ダンパーなしで自然素材にこだわって¥3000万くらいの50坪、58坪のQ1.0住宅です。
- 天井壁コーナー(入隅)
- ほとんど緑と黄緑の2色くらいですよね。温度ムラが無い事を示しています。
- 玄関の床
- 玄関の床でも22.2℃ありますし、同じ様に緑と黄緑の2色くらいです。
- 階段部分
- 緑と黄緑の2色くらいです。
- 玄関ホールの床・壁(コーナー)
- 緑と黄緑の2色くらいです。
右側は外壁面に床と壁になりますが、熱損失の様子もありません。 - 北面のトイレに向かう廊下
- 緑と黄緑の2色くらいです。何が写っているのか変わりません。
これも温度ムラが無い証拠です。 - 外壁(北面)
- 梁や柱は見えませんし、窓からの熱損失もほとんど見られません。これなら、北面が黒くなることはありません。
- 北側の外壁面の内壁(工事中)
- 工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。窓からの損失もまずありませんね。
- 吹抜けのある2階ホール(工事中)
- 工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。
右奥に見える掃き出し窓からの損失もまずありませんね。
吹抜けに面していても、床が青く(寒く)なるような感じは全くありません。 - 右の窓が西面、左の窓が南面(工事中)
- 工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。窓からの損失もまずありませんね。コーナー(入隅)からの熱の損失も見受けられません。
青くなっている所なんてないですよね?
温熱欠陥住宅の¥2800万の家。
外壁の断熱材85mmしか入っていない温熱欠陥殺人住宅の¥780万くらいの家、
Q1.0レベル3の¥3000万の家・・・
どれが本当に高い家なの?
答えは簡単!
780万の家だよ。
死ぬ確率が一番高い家に780万も払うんだよ?
次は¥2800万の温熱欠陥住宅だ。
これはローコスト住宅よりは断熱材の厚みが15mmくらい厚いが、同じ様なもんだ。
何より、ほとんどの家が結露ビチャビチャなはずだ。
これって、Q1.0住宅ではありえないから。
そのような家に2800万。
でも、建てた人にとっては夢の家のはずです。
これが「知らぬが仏」というやつです。
放射能とか気にするよりも、自分の家の断熱性能を気にした方がマジでいいから。
発がん性がどうとか気にするよりも、入浴時は特に毎回3回の死ぬ確率の高い場面があって、放射能値が少し高い食材を食べるよりも、自分の家の方がマジで危険だから。
原発の風評被害などよりも、自分の家は実際にヒートショックや熱中症の被害の確率の方がマジ高いから。
でさ、言ってるじゃん?
「その予算の根拠なに?」
ってさ。
ちゃんと月々の返済額気にしてる?
いずれにしても、この辺の話をキチンとするなら、1時間は話をする事になる。
これを電話で聞こうとすると、相談する住宅会社の時間を勝手に奪う事になる。
なので、電話ではなくて、キチンとアポを取ってもらって、打合せをするのが相談される方もきちんと話聞いてくれるはずです。
これは、折角素晴らしい会社と出逢うチャンスを自ら棒に振らない為の話をしているわけです。
ラファエル設計の問い合わせフォームには、私が初めに知りたい情報を書いています。
これに沿って問合せをしてくださる方は、基本的に契約率がとても高いように思います。
凄く真剣な気持ちが伝わってくるので、何とかQ1.0住宅を提供したいなと思うし、僕の存在意義も、可能性として見出せます。
僕は、住宅設計に対して、凄まじいくらいに真剣です。
なので、依頼者も真剣に僕にぶつかる位でないと、家づくり、楽しめないと思いますよ(笑)
今回は、問い合わせについてお話させていただきました。
とにかく、値段も大切ですが、一番がお金なら、私の存在意義は特に無いという事です。