「アドバイス」と「設計」横浜出張で思う事

今回はちょっと・・・

「アドバイス」と「設計」

についての僕の考えを書きたいと思いました。

 

温熱診断というのは、あくまで「アドバイス」です。

そして現状の設計に対する「結果論」です。

 

言ってみれば、他社で出してもらった、現状の満足できないプランの提案を受けて、ラファエル設計が診断なりを行うから、「アドバイス」になり、現状はこんだけ寒いですよ~みたいな「結果論」になる訳です。

 

僕が自ら設計を行えば、温熱環境に関しては、いきなりクライマックスを迎えるくらい、常に最高水準のものを提案します。

それを目指して間取りまども含めて総合的に設計して行くので、「結果論」にはなりません。

UA値に関しては、結果論になるかもしれませんが。
特にHEAT20のG2を目指すとか気にしていないので(笑)

 

やっぱりどこでも感じる事が、施主側からHEAT20のG2とかを要望されると、その数値だけ目指す事に向かってしまうんですよ。

いわゆる・・・

「数値遊び」

状態になる訳です。

 

最近の問い合わせで特にラファエル設計に望まれる事が、温熱診断や温熱シミュレーションを行っての「窓の適正」・・・

つまり、窓の大きさの決定や位置などの決定を求められる人が多いように思います。

通常の問い合わせでも、

「ラファエル設計さんがシミュレーションした結果通りに、窓の大きさとかを契約した住宅会社に伝えたいんです」

って人がいます。

 

これはね・・・

「お断り致します」

です。

 

窓のサイズを考えるのって、「設計」です。

 

大抵の人が、結果的に「窓の設計」を求めてきます。

 

たかが窓1つではありませんからね。

 

超重要な設計の1つが「」ですから。

 

そういった事をラファエル設計に依頼する事で、最高の温熱環境が可能になる為に、ラファエル設計に設計を依頼しようって方がいらっしゃるわけです。

僕は、温熱に関する専門家でもありません。

単なる設計事務所の人間です。

 

つまり・・・

設計や施工は他社です。

 

ラファエル設計には、温熱だけお願いしたいんです。

ラファエル設計には、窓の設計だけお願いしたいんです。

 

これ・・・

 

普通に考えて、僕は都合の良い存在でしかありませんよね(笑)

 

何故、超重要な部分の窓だけ設計できんのよ(笑)

断熱材の厚みや施工方法だって重要なんすよ(笑)

 

今までもこれからも、そうですが・・・

「温熱設計だけ」「窓の設計だけ」設計の手伝いをするのは、ラファエル設計を選んでくださった方々に対してとても失礼だと思っています。

 

「ラファエル設計に設計してもらう価値」

を求めてくださったから、契約をしてくださる方がいるわけですよね。

なので、僕は誰にでもホイホイついていくような仕事はしたくないんです。

 

前にも何処かで書きましたが・・・

「設計契約」をする事で、設計に対する「責任」が発生します。

温熱診断結果に責任が持てないという事ではなく、他社が設計と施工をする場合、施工に対する補償も僕にはないのです。

どんな施工をしているか、監理もしませんので知る由もありません。

特に、ハウスメーカーとかと契約前の温熱診断なら、その会社と契約すべきかの大きな判断材料になりますが、契約済みで、設計もある程度進んでいると、温熱診断や間取り診断をした所で、あまり意味がないですよね。

 

まあ、僕が深い事考えずに仕事を受ければ僕は、依頼をやるだけ利益になるかもしれませんが・・・

あまり意味がない事をやって、報酬を得ても、そのお金を出す相談者にとっては、単にお金の負担になるだけですからね。

 

仮に僕に5万払うなら、そのお金で断熱ブラインドとか、トリプルガラスにする費用に充てた方が全然いいと思ってますよ(笑)

それでも温熱診断等を依頼したいと思うのであれば、設計依頼の方を是非、してくださいませ(笑)

まあ、本来の温熱診断・温熱シミュレーションの意図を感じてくださる方は、診断依頼はwelcomeです!

 

ただ、多くの人が、良い家づくりが出来る事は本当に望んでいます。
その為にこんだけの情報量をHPに載せたり解説したりしています。

 

つまり・・・

 

全てが「アドバイス」なんですよ。

良い住宅会社やQ1.0住宅と出逢う為のアドバイスなんですよ。

多くの人達が思っている勘違いを正すためのアドバイスなんですよ。

 

アドバイスって、凄く軽くあしらわれているように受け取られているなら、それはちょっと残念ですよね。

 

診断に関しては、間取り診断も温熱診断も、限りなく設計に近いアドバイスを、僕はしています。

 

スーモとかの、住宅会社選び相談会とかよりも、100倍有意義な情報をこのHPで発信しているつもりです。

あくまでも、「設計」と「アドバイス」の境界線を明確にしたいのは、情報だけが、僕の管理下以外の所で、独り歩きしてしまう事を懸念しているからです。
そして、何度も言うように、「設計」というのは「契約」によって、はじめて生まれる行為なのです。

 

HEAT20のG2をクリアすれば、「冬暖かく夏涼しい」って思っている人がプロ側も一般ユーザーも多いというのも、似たようなもんです。

HEAT20のG2をクリアすれば、「冬暖かく夏涼しい」って、HEAT20の人達は保証しているわけでもなければ、そうなるとも一切言っていないのです。

その辺は・・・

HEAT20のG2、G1を目指す家づくりは少し間違い

を参照してください。

 

まあ、ここまで書いて何て言いますか・・・

僕にとっての「設計」は、出し惜しみするとか、お金出さないとやらない、とかそういった事ではなくて、言いたい事分かります?(笑)

 

軽々しく手を出すものでは無いという事なんですよね。

 

僕は、別に何か大きな賞を手にした建築家でもなければ、凄い建築士ってわけでもありません。

なので、すげ~偉そうな事言っているように聞こえるかもしれませんが・・・

僕にとっての設計は何か「神聖なるもの」的なものなのですよ(笑)

 

「家を設計する」という事は、その家族の事を愛するというか、好きになるというか・・・

その人、その家族の為に、僕の現段階での設計経験を、全て持てあますことなく捧げたいって思える事なんですよね。

 

言ってみれば、結婚と同じですよ。

 

僕に家づくりをお願いしたいって思ってくれたって事は、僕を信頼してくださったって事だし、僕とずっと付き合っていきたいって思ってくれたって事ですからね。

 

まあ、僕は、人によっては・・・

めんどくせ~人間なんすよ(笑)

 

ただ・・・

本気で必要としてくれる人、本気で困っている人に対しては、出来る限り手を差し伸べてあげたいと思うのは、確かな真実です。

2019年06月22日