一番やってはいけない減額案

本日、メルマガでこんな内容を見ました。

 

ざっと内容を記載すると・・・


お施主様は、評判の工務店に依頼したい。

しかし、別な工務店より50万高い。

一度は安い方へ気持ちが傾いたが、評判の工務店へ50万の減額出来るか頑張ってもらうというお話。


 

 

減額案の話です。

突っ込みどころを赤で記します


 

評判の工務店の当初の見積もり

断熱材 外壁 セルロースファイバー 厚さ105mm
断熱材 小屋裏 セルロースファイバー 厚さ200mm
断熱材 1階床下 ミラフォーム 厚さ65mm

減額案

断熱材 外壁 アクアフォーム
(吹付け硬質ウレタンフォーム)
厚さ80mm
断熱材 小屋裏 高性能グラスウール 厚さ155mm
断熱材 1階床下 ミラフォーム 厚さ65mm

 


【施主様談】
性能に遜色ない仕様変更だけで、とうとう別の工務店と金額も並んだのです!
もう、こうなると悩む理由はありません。理想の工務店での注文住宅。もう飛び上がるほど夫婦で喜んだことを思い出します。


 

・・・・・・Σ( ̄ロ ̄lll)

家づくりで一番重要な断熱材を薄くしちゃったよ・・・Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン

命を守ってくれる最重要アイテムを・・・。

 

これ・・・

一番やってはいけない減額案です。

一番やってはいけない打合せ&家づくりです。

何でか?
①目先の金額だけを安くする事で頭がいっぱいの家づくりになっています。
②光熱費なども考えずに、予算内で家が建てたいというだけになっています。
③エアコンなどに頼りまくる温熱環境になるからです。
④家づくりにおいて、一番重要な事をお施主様は説明を受けていません。
 評判の工務店?????なの??

 

↑でも説明してますが、断熱材というのは、種類よりも「厚み」が重要です!

 

「性能に遜色ない?」

性能が変わらないからと言って、薄くするなんて、言語道断です!

 

「悩む理由はありません」

ああ・・・駄目だよ・・・

 

「飛び上がるほど夫婦で喜んだ」

電気を買いまくる生活になるのに・・・

 

このお施主様は非常に可哀想だと思います。

 

先日こんなページを作成したのでブログでも紹介しました。

 

イグルー以下の日本の住宅。

(出典:大和ハウスグループ)

イグルーの室温は13~15℃らしいです。

暖房を我慢する日本の家は・・・
冬寝る時に、14℃で、朝起きる時は10℃以下になるのが「笑える日本の常識」だそうです。

50万って、35年ローンなら月々約1500円くらいプラスになるだけです。

低断熱の家というのは、光熱費(電気)を買いまくる生活になります。

高断熱の家というのは、光熱費がかからない生活になります。

(出典:あたらしい家づくりの教科書))

年間20万光熱費を購入しているお宅は年間10万くらい、若しくはそれ以下にもなります。

 

今回の例だと
仮に・・・
¥1500円×12か月=年間¥18000です。

余裕で元が取れます。

¥1500円の電気を買うか、電気を買わずに断熱材のローンを¥1500円払うか・・・

どちらが自分にとって得ですか?

 

家づくりというのは、ローンを組んだ年数で、光熱費も一緒に入れて、安いか高いか判断しましょう!

目先の金額で安いか高いか判断しては絶対にダメです。

 

そもそも、予算ってどうやって決めてます?

月々払うと思われる、光熱費も含んだ金額が、家のローンの金額です!

 

最後にもう一度いいます。

断熱材を薄くして、減額するのは大きな間違いです!

それが説明できない工務店は、気密性や通気の重要性も分からず、家を建ててしまうでしょう。

2017年05月25日