高断熱の家のはずなのに住んだら寒い!

結論・・・断熱材が薄いor気密が取れてない&隙間が多いからかもしれません

自分の家は○○の断熱材を使っているから暖かい、○○使えば暖かいって言われたのに実際寒い
こんな話聞いた事ありませんか?
恐らく、その話は熱伝導率・熱抵抗の事だけを結果として話している事になっているだけです。

 

高性能グラスウールとか、断熱材をいいもの使えば高気密高断熱の家になるんでしょ?
ちょっとその考えは間違っています。
断熱材の種類よりも厚みが重要です!

断熱材というのは、当たり前に入れるものですが、
まず、材料別の熱伝導率(熱の伝わりやすさ)を少し説明致します。

【単位:W/(m・K)】※数値が小さいと熱が伝わりにくい
アルミニウム:210
銅:370
コンクリート:1.6
セメント・モルタル:1.5
漆喰:0.74
ガラス:1.0
タイル:1.3
窯業系サイディング:0.35
木質系壁材・下地材:0.12~0.17
ビニル系床材:0.19
畳:0.08
石膏ボード:0.22~0.36

吹込みセルロースファイバー:0.040
グラスウール断熱材:16K(kg/㎥):0.045
グラスウール断熱材:24K(kg/㎥):0.038
高性能グラスウール断熱材:16K(kg/㎥):0.038
高性能グラスウール断熱材:24K(kg/㎥):0.036
吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材A種(1,2):0.034
吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材A種(3):0.040


断熱材が良い=高気密高断熱とはなりません

断熱材の種類だけで断熱性能は評価できません。
熱抵抗値R「厚み÷熱伝導率」

の計算をすると、実際の壁の厚み&断熱材で、熱抵抗が分かります。
抵抗なので、数値が大きければそれだけ抵抗してくれるという事で、断熱性が高いといえます。

要は、厚みが重要ですよって事です。
ですが!・・・またこれだけでは残念ながら、家の断熱の評価は出来ません。
数値に目が奪われがちですが、この数値だけでどれが優れているという判断を私はしていません。
開口部や気密処理なども含めて断熱の評価はするのです。
省エネ基準では25年に変更されました。
『外皮性能(躯体・開口部)』+『一次エネルギー消費量』で評価します。

断熱材は、快適な住環境を創る上での1つのアイテムでしかありません。
家には、床・壁・天井・窓・屋根が存在します。

  • 床断熱or基礎断熱?
  • 内断熱or外断熱orダブル断熱(付加断熱)?
  • 天井断熱or屋根断熱?
  • 窓は断熱窓?遮熱窓?ALLアルミの窓?

これらの事が適切に考えられていき、『断熱性』はどうなのか?
という話になります。

  • もし、断熱材の種類だけで『高性能』を謳う説明だけ受けたのであれば、かなりの説明不足です。

というより、全くわかってない方からの説明だと思ってください。

何度も言います。

断熱材の種類よりも、「厚み」が重要です。

断熱材の性能が上がれば断熱材の厚みが薄く出来るのは確かなのですが、例えば本来100mm必要なものでも、性能がいい断熱材なら90mmに薄くしても大丈夫・・・
待ってください!
そしたらどっちにしたって根本的な断熱性は一緒でしょ?という感じです(笑)


下記は2017年3月に行われたジャパン建材で展示されていた模型です。
左側は昔のへなちょこ断熱右側は僕の加入する「新住協」でも行うような断熱です

 

Q1.0住宅レベルの超高断熱の家の断熱材の厚みです。

 

 

一般的には下記の赤い部分くらいしか入ってません。
赤線で終わりでも、省エネ基準をクリア出来ないわけではないので、「高断熱」って言えちゃうんです。

ある意味詐欺ですよね。

基本、赤斜線で終わりです。
そりゃ暖房とか聞かないですよね・・・。
局所不快感を感じまくりですよね。

この辺の様子はこちらのブログで詳しく紹介しています。


これからの住宅で必要とされる断熱性能としてはブログで、
もとめる断熱レベル、めざす省エネレベル』をアップしております。
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高断熱の家のはずなのに住んだら寒い!のまとめ
本当に高断熱なのですか?
断熱材が薄いor気密が取れてない&隙間が多いからかもしれません