吹抜けって必要?
吹抜けって必要?
ラファエル設計に質問があったとしたら・・・
温熱環境の観点からは・・・
生活音を気にする場合 & 必要な部屋を設けなくなる場合以外は
「絶対に必要です」
と答えます。
何でもそうですが、人によって求めるものが違いますし、フォーカスポイントも違います。
ラファエル設計の贈る住宅は、本物の高気密高断熱住宅です。
家じゅう一定温度を目指すのが、何より重要であり、そのために吹抜けは最高のツールなのです。
所属している新住協でも現場見学会などに何度も参加してますが、吹抜けが無かった事はないですね。
手っ取り早く、吹抜けがあるラファエル設計のQ1.0住宅で証明します。
外気温マイナス5.2℃の早朝5:00
無暖房で全室20℃超えています。
それを可能にしているのは吹抜けです。
というわけで、吹抜けが必要だという答えは出ていますが・・・
一般的な議論を一人でしてみましょう(笑)
吹抜けってどんな印象でしょうか?
何となく挙げてみましょう!
吹抜けを取り入れる・取り入れた
『肯定派』
- 心理的・感覚的な問題
-
- 開放感
- 憧れ
- 明るい
- 広い感じがする
- 現実的な問題
-
- 日差しの取り入れの為
- 風通しの為
- 薪ストーブなどを活かす為
- 余ったから
- 容積率などの関係
吹抜けを考えない
『否定派』
- 心理的・感覚的な問題
-
- 臭い
- 生活音
- 自分の周りで後悔した人しかいない
- 現実的な問題
-
- 家の強度が悪くなる
- 光熱費がかかる
- 夏は冷房の冷気が逃げる
- 冬は暖房の空気が逃げる
- 冷暖房の効率が悪い
- 空気を循環させないと温度差が発生する
- 他に部屋が取れない
- 清掃・メンテナンスが大変
- 照明器具などのメンテナンス
こんな感じでしょうか?
心理的にOK・NGと感じる問題
現実的にOK・NGと感じる問題
に分けて見ました。
まず、吹抜けが必要か不要かの後押しをする人がいると思います。
- 温熱環境や結露、光熱費の観点から否定する意見は・・・
- 「省エネ住宅に住んでいない人」
と言えます。
本当の高断熱高気密の家でなければ、否定派で多数の様に、エアコンの効率は悪くなります。
光熱費も上がります。
高断熱住宅であれば、全然問題ありません。
夏の熱を逃がす設計なども重要です。
もしも設計士が吹抜けのデメリットで光熱費や冷暖房効率が悪くなる話をしたら、性能の低い設計をしていると思っても過言ではないです。
↓断熱性能がかなりよい、吹抜けをもつ45帖空間のお宅の温熱レポートです。 - 他に部屋が取れないで否定する意見は・・・
- 「その通り」と言えます。
吹抜けは「建築基準法の面積」には不算入ですが、「施工面積」には参入されます。
家じゅう一定温度を目指すのに最高のツールですが、ないから家じゅう一定温度にならないというわけではございません。 - 家の強度が悪くなるで否定する意見は・・・
- その根拠は何ですか?と逆に聞きたいです。
確かに、吹抜けは造り方によって不利になり、耐震的に不利になる事がありますが、きちんとした構造計画を行えば全く問題ありません。 - 照明などの清掃・メンテナンスが大変で否定する意見は・・・
- メンテナンスが大変になるものをつけてる事が正直悪いです。
照明は天井に付けなくてはいけないものではありません。
シーリングは、昇降式にすればいいだけの話です。
↓壁を照らして明るさを確保する手法です。
上下を照らします。
↓昇降式のシーリングファン。
1階の床につくまで降下します。 - 臭いで否定する意見は・・・
- 臭いを押し上げて排出する設計をすればよいと思います。
例えば、キッチンで焼肉や焼き魚を料理するとしましょう!
1階の天井が低いのであれば、臭いは1階に広まります。
吹抜けがあれば2階へ行きます。
更にハイサイドライトがあればそこから排出出来ます。
個人的に・・・
臭いは、建築材料の壁などで対応するか、空気清浄機で対応すれば問題ないと思っています。
そもそも、臭いなどをに気にする人は、家でそういった料理しますか?
階段があればそこから2階へ臭いは行きます。
間取りでどうにかなる問題かなと思います。 - 騒音で否定する意見は・・・
- これは仕方がない問題です。
遮音の壁や床にすれば防げそうですが、吹抜けが有ろうとなかろうと、「騒音」というのは気になると思います。
吹抜けになった瞬間、騒音を最大のデメリットと考えるのは少し違うかなと思います。
壁に「セルロースファイバー」を充填すれば結構軽減も出来ると思います。 - まとめ
- 吹抜けを不要とする前に・・・
吹抜け不要論となっている問題に解決策はあるのか?
それが重要かなと思います。
面積を抑える為に・・・
1階が大きくて2階が小さく、屋根ばっかり凸凹に出てきてしまったりする家をよく見ます。
↓こんな感じ。吹抜けを設けなくても構造的にも良くないです。
雨仕舞も良くないです。
であれば、↓こんな感じにすっきりさせて、吹抜け設けた方が断然メリットがあります。
上記の画像は横幅も縦幅も同じイメージパースです。
1階も同じ間取りで2階が違います。
要は、吹抜けが不要となっている考えの「前提条件」がどこにあるかです。
ほとんどが、対応できる問題ばかりです。
吹抜けはメリットの方が大きいと思っています。
「憧れ」や「開放的」を望むのに諦めかけている方は、あきらめる必要なんてありません。
必要な室が取れなくなるのであれば仕方がないですが、心理的にも健康的にも大活躍の
「吹抜け」
積極的に取り入れる事をおススメ致します。