東大の前先生にお呼ばれした結果

何と・・・

日本を代表する温熱部門の・・・

恐らく日本一の温熱環境のスペシャリスト・・・

東京大学の「前真之准教授」が、ラファエル設計の、とあるブログを読んでくださり、話を聞かせて欲しいとの事で、メールをいただきました。

初め、宇都宮までいらっしゃるというのですが、おそれ多すぎて、僕から伺う事にしました(笑)

建築知識ビルダーズという雑誌編集長も話を聞きたいとの事で、ご一緒した次第です。

東大なんて、僕には程遠い所なのにも関わらず、しかも行く目的が前先生という大御所(;´∀`)

 

ちょっと前先生をご紹介。

去年、アジアカンファレンスが東大で行われ、日本では3人の方々が登壇されたのですが、その内のおひとりです。

 

 

前 真之 准教授(パッシブハウスジャパンHPより転記)
東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 准教授
専門分野:建築環境工学
研究テーマ:住宅のエネルギー消費全般
特に省エネ基準における給湯・コジェネ設備の実態に即した1次エネ評価手法の開発に関わる。現在は、省エネで快適性の高い住宅に向けた要素技術と設計手法の開発に取り組んでいる。
1998年03月  東京大学工学部建築学科卒業
2000年03月  東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了
2003年03月  東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了
2003年04月  日本学術振興会特別研究員として建築研究所に勤務
2004年04月  独立行政法人建築研究所 研究員
2004年10月  東京大学大学院 東京電力寄付講座 客員助教授
委員会等:
国土交通省 建築物省エネ法・社会資本整備審議会小委員会 委員
国土交通省 社会資本整備審議会建築分科会 委員
建築環境・省エネルギー機構 設備込評価WG 給湯コジェネSWG 主査    他多数
所属学会:日本建築学会、空気調和・衛生工学会、日本太陽エネルギー学会
出版物
僕も持っています。

ラファエル設計が愛用している「ホームズ君」の室温シミュレーションは、この前先生の研究データなどが採用されています。
開発者の立場の方ですね。

 

前先生の待つ工学部1号館へ!

 

 

前先生は「ホームズ君」の使い勝手とかを聞きたいのかと思っていたのですが、流れ的に、前先生に温熱シミュレーションのプレゼンをやっているような状態に(笑)

正直、すげーーーーー緊張しましたぞ!!

普段、講習会で話聞く立場ですからね
(;´∀`)

 

話の流れ的に、前先生は実務で設計の仕事をしている訳ではないので、実務でどういった感じでホームズ君を使いこなしているのかという話をご要望されました。

開発者にプレゼンしている状態です(笑)

 

ホームズ君の改善点を含めて、『自然温度差』という所に注目して設計しているというお話もさせていただきました。

 

初めに前先生から

「UA値やQ値をどう思いますか?」

という質問をされました。

僕は「結果論だと思っています」

と答えました。

理由として、「室温」「自然温度差」というポイントを重要視する事で、UAやQ値なんて、正直どうでもいいというか、『自然温度差が大きい=本物の高断熱』となりますので、UAやQ値の数値なんて、省エネ法などの申請に必要な数値でしかないんですよね。

一応、住宅性能の評価の1つのポイントとして目安でもあり、ブログとかでも表記していますが。

 

↓窓の配置を見極めて、5℃くらい室温を上げた話などをしています。
建築知識ビルダーズの編集長&前研究室の大学院生も、論文の参考の為に参加していたので、あまり難しい専門用語は使わないように話しました。

 

大学院生からの質疑に2つ答えています。

 


最後、前先生から写真撮りましょう!と言っていただき、しかも真ん中でという・・・(笑)

恐縮過ぎました(;´∀`)

工学部1号館の前で♪

この写真をFacebookで見た住宅設計の巨匠である伊礼智さんが

「まるで神長さんが教授に見える?!笑」

と(笑)

ポケットに手を入れているように見えますが、手は後ろです。

見事に背の順見たくなりましたね(笑)

 


以下、前先生が投稿してくださった内容です。
本日、宇都宮でご活躍のラファエル設計 神長様にお越しいただいて、パッシブ設計の実際を丁寧に教えていただくとともに、いくつもの検証事例をみせていただきました。

断熱のUA値が同じでも、壁が弱いまま窓だけトリプルにして無理に数字をつくっても、3重ガラスは日射取得量が減るので自然室温は低いまま、というのはとても印象的でした。

同じUA値でも壁をしっかり作って窓はペアで日射取得を増やした方が、自然室温ははるかに高くなります。開口部は断熱性だけでなく日射取得のバランスも重要だと再認識した次第です。

動的室温計算を膨大にこなされている中で、こうした自然室温に敏感になられていると感じました。

神長様は複数のソフトを駆使して、プランと構造・環境、全ての要素を自分の手の内で組み上げていけるというのは、すごい強みだと思います。外注ばかりしていては自分の手の内にある得物が少なくなり、設計の自由度やコスト削減の余地もなくなってしまう気がします。

知恵を駆使し効果を可視化し一つ一つ地道に確認しながらベストな設計に近づけていく、神長様のような設計者が地域地域でご活躍されていくこと、心より期待します!

 


 

非常に温かいお言葉・・・嬉しいです!

プレゼン中も、非常に共感していただける部分があり、前先生が目指しているものと、ラファエル設計が目指している住宅設計のプロセスは、同じ方向を向いている、向けているように感じました。

僕がホームズ君に、今は機能として無いけど必要と感じでいる部分を話させていただいたのですが、それも含めて、どんどん良いソフトに進化していく予感がしっかりと感じ取れました。

次の機会の話もしていただけましたので、僕自身、もっともっとレベルアップしなくちゃな!と思いましたよね。

 

9:30~12時まで、かなり濃密な勉強会でしたので、その後は院生と編集長と、東大の学食でランチ!

地下にあるのですが、普通に探せない(笑)

その写真を撮るの忘れました・・・。

空中渡り廊下を渡って、下が学食です。
写真は学食の右半分で左半分も写真外にあります。

 

おススメは?と院生に聞くと「赤門ラーメン」との事なので、食べて見ました!

気管支炎で喉が痛かったので、辛さもあり少し残してしまいました(;´∀`)

 

 

最後に、少し話題?になったブログを紹介して終わります。

下記ブログは、こういった温熱ソフトなどを、UA値、Q値を出す為だけに使用するにはどのソフトがいいのか?と悩まれている方々が非常に多いので、書いたものです。
ソフトというのは、それぞれ、自身が持つポテンシャルをそれぞれ秘めています。

それを引き出し、最大限発揮してやるのが『設計』という仕事の1つだと思っています。


↓はアジアカンファレンスの記事

 

2018年09月21日