令和元年一級建築士製図試験 結果発表

2020年2月5日
ようやく、一級建築士に合格する事が出来ました。

 

ネットで発表を見るまでの心境を綴っておこう。

AM9:00まだのようだ


 

AM9:15まだだ


 

AM9:30まだか・・・


 

AM9:35


お!!!!!


がしかし、予想通りまったく繋がらない(笑)
受験生たちが大量にアクセスするわけですからね(^^;

 

ドキドキが半端ない(笑)
栃木県~~~


 

クリック


 

受かってる~~~~~~~~!!!!!!!!

PDF1ページかい!!

合格者数少ねえ~~~

 

今日ので合格して泣いていたので、現実はほんの少しうれし涙が出たくらいでした(笑)

妻は号泣。

 

栃木県は、35人の合格者数でしたね。

その内、総合資格生は25名のようです。
そして、同じ水曜コースの人は8名中5名の合格でした。

祝福の電話が講師から来た時、僕はクレーマーで大変だったと言われましたが・・・
(^^;

残念ながら合格できなかった水曜コース方(一応仲間)は来年こそは合格してもらいたい気持ちでいっぱいです。

応援してくださった方々、そして何より妻に感謝です。
妻は毎日、総合資格へ送り迎えしてくれていましたからね。

そして、家づくりの計画を試験勉強中、契約してから待っていただいたお客様たちにもとても感謝です。
感謝のお礼は、「最高のQ1.0住宅の完成」で勘弁してもらいます。

 

合格するまで、14年もかかってしまいましたが、諦めずにしつこく受験し続けてきたことがようやく実りました。

今回は、台風によって、試験前日に延期決定。
試験会場ではなく、避難所で試験の日を迎え、最高まで達していたモチベーションなどは一気に落ちていき・・・

結局再試験への勉強を再度開始したのは試験の2週間を切ったくらいでした。

色んな面で凄く大変でした。

 

結果のデータを見て見ましょう。

今年は、学科合格者を1000人増やすために合格基準点を上げた為に、
製図試験の合格率は近年でも一番低くなっています。

それで、学科と製図の総合合格率を同じくらいに合わせている訳ですね。

延期前と延期組では、延期組の方が合格率が低いですね。

正直、前回延期しなかった組の結果発表と不合格率の高さの総評を国が発表したのを見て、合格しているだろうという自信はアップしてました。

妻にも「絶対合格してるはず!」と言ってましたからわ

資格学校の採点では、不合格でしたが、良かったです(笑)

 

採点ポイントを見て見ましょう。

建築計画の所は、普段の住宅設計と変わりありません。
「図面の表現と伝達」って所が結構重要だと思っています。

 

次はランク別を見て見よう。

今回もまさかの「ランクⅡ」が5%という有り得ない低さ。
※延期前組は3%

学校で課題をやっていた時も、「うっかり書き忘れ」であるのが「延焼ライン」

延焼ラインは、公園側からはかからないので、

これを描いただけで一発ランク3以下になったと思われる。
他の所で書き忘れも。

そして、これも課題で他の人の解答でみましたが、「吹き抜けてない」みたいな(笑)

そして、3層吹抜けの為の1階部分の「防火シャッター」と「防火扉」の描き忘れもランク3以下と判断されたと思われる。

 

資格学校では、空間構成の部分が大減点項目であり、私も不合格に近いと判断されたわけですが・・・

恐らくですが、

そもそも・・・

防火区画などの建築基準法を分かってないよね?

設備を分かってないよね?

って所は、空間構成以上に一発ランク3以下と思って間違いないだろう。

 

だってさ、そもそも建築基準法違反な建物は建たないわけで・・・
(;´∀`)

 

まあ、とりあえず、学校以外にも沢山情報仕入れて勉強したので、その成果が実って本当に良かった・・・。

 

こうやってブログにも、一級建築士に挑む様子を書いていく事は、不合格になった時を考えると、とても勇気のいることだったし、やっぱり、お客さんは一級建築士の勉強をしているのって、不安に思うんじゃないかな~なんて思って、ブログ書くか迷ったのもありましたが、Facebookなどにも受験生であることを公表していたので、結果的に合格という長年の夢を叶えられたことは、本当に良かったと思います。

 

前も書きましたが・・・

高校生や大学生の時に描いていた、「一級建築士」という夢と現実が、38歳の現在も重ならなくて、気が付いたら14年ですかね・・・

NoGODというバンドの「Raise a Flag」という曲の歌詞をいつも思い出し・・・

「戦いに白い旗を振ってしまうの?」

と自分に問いかけ続けてきました。

 

何かのせいにして、投げ出す事なら簡単に出来るけど、

それじゃ変わらない、今僕がやるべきことは、その夢の一級建築士という景色の場所へ歩いて行くための道を創る事

・・・

という事を言い聞かせてもきました。

 

多分、25歳とかで一級建築士になっていたら、天狗になり、今の僕は存在していないだろう。

 

とにかく、本当に長かった・・・。

 

合格までの道のり(試験後)をまとめておこうっと。

 

 


下記は、僕の本試験における設計プロセス的な内容ですので、暇な人だけ読んでください(笑)

 

では、再現図をUPしましょう!

ちなみに、作図は本試験も再現図もほぼフリーハンドです。
左から、1階、2階、3階平面図です。

 

試験後のブログでも書きましたが、基本的に試験終了後は会心の出来だと思い、かなり自信満々でした(笑)

何故なら、学校で散々言われてきた

「階段・EVの位置関係」

「2階、3階を整形に」

「屋上庭園は南側」

という事をしっかり出来たから。

 

で、当時のブログでも「ホールの小ささ」を減点覚悟と言った気がします。

それだけが微妙だと思っていた事でもあり、学校の採点でも

「空間構成のNG」

という事で不合格に近いと言われてきました。

それがこれです。

見てお分かりの通り、基本的に学校の課題でも、3階のホールくらい、毎回取っていたのに、本試験では2階のように凄い小ささだったんですよ。

何故こうなったかというと・・・

要求されている、メインの所室である

多目的ホール

何階に持って行くか?問題が、多分全ての受験者の合否を分けるポイントだったと思われます。

この多目的ホール、天井高さは6m以上指定だったので、2階は吹抜けのようになるわけですね。

そして、

アトリエ部門と展示部門をキレイに2階と3階に分ける事が困難だったのです。

普通にやったら、指定面積範囲では絶対に不可能で、減点覚悟で所要室を小さくするか、僕の様にホールを小さくするか・・・

という感じで、何かを小さくするという事をする必要がありました。

多目的ホールというのは、誰もが1階に設けるのが大前提。

しかし、そうすると、特に2階がどうにもならず、多目的ホールを2階、3階に持って行った人もいました。

2階に持って行った人でも合格してましたね。

僕の考えは下記です。

北側に本館があり、西と南は公園、東はメイン道路で利用者の駐車場もある。

カフェとカフェテラスが公園への眺望と公園からのアプローチも要求されていたので、南西に持って行きました。

そして、南側にサブエントランスを設けた事で、メイン道路からも公園からもアプローチ出来るようにしました。

そのことで、トラックヤードとの動線交差が生じないように考えました。

一番は、「今回の課題は分館」という事なので、北側にある本館との繋がりを考えて、メインエントランスは東ではなく北だなと思いました。

延期組の試験では、「エントランス横の屋外展示スペース」が要求され、これも本館とのつながりを考えて、北側配置にしました。

多目的ホールも、やっぱり避難や大多数の人が利用する事も考えて、メインエントランスの近くへ持ってくるべきだと考えました。
その為に1階です。

 

屋上庭園へは、市民アトリエからも出入りさせるよう指示があり、屋上庭園も延期前は3階指定が、延期組は2階指定。
そして市民アトリエは120㎡以上という室面積要求。

こうなると、セオリー通りに広いホールをつくる事は不可能でした。

2階ホールから、黄色の廊下を通って屋上庭園に行くという点も、学校では超減点ポイントでした。

やっぱり、屋上庭園はホールから直接出たいですもんね(笑)

2階はホールが小さい分、吹抜けで奥を広く見せるように考えました。

3階は、逆にユルユル・・・

僕は、建物の形を2階、3階は整形にする事に強いこだわりがあったので、これも散々学校で指導されてきた事なので守りたかったのです。

去年の試験は、屋内プールがあった課題で、学校では1階とか2階でずっとやっていて、本試験では3階に配置した人が楽なプランで合格したという話を講師からされていたのを思い出しましたが、そのプールは天井高さの指定がなく3mでも良かったからだったと思うのですが、今回は6m指定です。

つまり、今回3階に設けると、そこだけ4階建てくらいの高さになってしまうので、それは経済性も耐震性も良くないので、記述で書くのに苦労すると思い、その選択肢をする事は考えませんでした。

 

部門分けを勉強中カラーで行っていましたので、同じ事をやってみます。

どうですか?
黄色が共用部門なのですが、無駄ホールとか無駄廊下はなく、部門分けとアプローチ計画が結構しっかり出来てるんじゃないかなと思うのです。

これと同じ事を、試験中もやっております(笑)

それで、動線交差してないか?とか、部屋の配置計画がキレイか?という検証もエスキースの時点で行っております。

 

まあ、こんな感じでしたが、本試験は30分時間を残して、最低限の所は描き終えたので、残り30分は、描き漏れの無いかの確認と記述問題で要求されていない設計趣旨というか、室の設えなどを図面上に引き出し線で沢山記述描きまくり、

「オレ、色々考えてるぜ!」

アピール記載に終始しました(笑)

 

そして、今回は3層吹抜けの為、1階にも防火扉が必要だったりしたので、法規的な所もしっかりチェックし、屋上に設けた設備スペースに「EPS」を通す事、単一ダクトの為のDS計画、屋上庭園からの排水計画、排水の為のPS、各室で「流し」を要求された部屋への給排水の為のPS、空調用のPS,すべてこれらもチェックしました。

 

屋上庭園の排水計画の記述問題も、絶対的自信がありました(笑)


客土を50cmとか盛り、木も植えるというので、透水フィルター、排水層、防根層、保護コンクリートって感じで、アスファルト防水に影響が出ないようにする事を練習時から記載してましたし、本試験でも楽に記載出来ました。

ちなみにこれは学校では習ってはいなく、オリジナルです(笑)

 

なので、ホールが小さい以外は、

「完璧!!」

って思いながら、試験は終えました。

 

まあ、いずれにしても、

「やっとか・・・」

という安堵感でいっぱいです。

 

本日は、合格しても不合格でも仕事にならないと思い、お休みです(笑)

 

これからは、双子たちも寂しい思いを沢山させてしまった分、家族旅行などもしたいと思います。

2020年02月05日