パッシブエアコン体験&見学会

本日、朝6時に起きて、宇都宮から千葉県の松戸までパッシブエアコンの体験&見学会に参加してまいりました!

いや~、良かったです!!

以前このブログでも

で取り上げたことがあって、今回、念願叶ってパッシブエアコンの良さを体験できました!

パッシブエアコンを搭載したモデルハウスを建てて頂いた小川工務店様ご協力のもと、とてもいい経験が出来ましたので、実体験からお客様にもお伝えする事が出来そうです♪

設計は、OMソーラー生みの親である奥村先生のお弟子さんで、
長年パッシブデザインの家に携わってこられた丸谷先生という事でした!

 

パッシブエアコンとは・・・

全館空調と同じことですが、「床暖房」の原理も働くという素晴らしいものです

 

このパッシブエアコンを導入されたお客様(宮城県の暑い地域)へ、OMソーラーの担当の方が取材した内容をピックアップすると・・・

夏の場合

  • 家中が自然な涼しさでエアコンをつけている感じがしない
  • 気流感もなく音も全然聞こえないので気が付かない
  • 朝起きて、今日は涼しい日だと思って外に出たら、初めて外の暑さに驚く
  • 遊びに来た友人から「何でこんなに涼しいの?」と聞かれる
  • 電気代はひと月プラス5000円くらいだったのでホッとした

だそうです!

電気代の話をすると・・・
栃木県の宇都宮市近郊ですと年間で36000円程度、月平均3000円程度になるようですね!

 

「快適さは床や壁の表面温度で決まる」
おさらいです。
実はこのサイトでもそのへんのお話をしております。

要は、床面や壁面の表面温度が自分の体の表面温度より低いと、熱を奪われてしますからです!
そのへんの話もこちらで♪
そして今回熱が奪われる為に寒く感じる原理を体験してきました(笑)

木の表面温度:22.2℃

鉄の表面温度:22.0℃・・・!?
え!?鉄の方が冷たいイメージだけど!?
ほぼ一緒なの!?

って思いますよね?
これは、放射率の設定が出来ていないのが理由ですが・・・

実は鉄の方を握った時に、木よりも鉄の方が、熱伝導率が高い為、手の熱を瞬時に急速に奪いやすいので、冷たく感じるのです!
熱伝導率の低い木は、ゆっくり熱を奪う為、「冷っ」って感じがしないのです。


熱伝導率の説明はこちら

 

パッシブエアコンの良い所は・・・

  • 3段階に室温設定が出来る(平日、土曜、日曜)モード
  • 床と室温など、別々で温度設定が出来る
  • 中間期のような、暑くも寒くもなく、ちょうどいい温度を家中どこでも一定に保てる
  • 室外機が1つで済む
  • 手入れが楽

こんな感じです。
フィルター(黒)の手入れは↓を手洗いするだけです(笑)

 

 

今回は、第一種換気を2階天井裏に設置したので、設置場所がなく、階段下に設置したようです。

 

 

実際に床面や天井面の「表面温度」を測ってきました!!

赤いレーザーが光っている部分が計測部分です!

リビング(吹き抜け空間)
床:22.6℃天井:22.5℃
トイレ
床:21.9℃
天井:22.2℃
脱衣室
床:22.0℃
天井:23.0℃
和室
床畳:22.4℃
天井:21.6
キッチン
床:23.1℃(床吹き出し口付近なので高めかも)
天井:22.2℃

こんな感じで、床面と天井面での温度差が非常に少ない!!

 

これは、頭の方と足の方の温度差が大きい為・・・などの状況で感じる『局所不快感』を感じにくいという事にもなり、

普段は表面温度が低い床も、表面温度が高いという事は・・・
床に、必要以上、人の体温を吸い取られなくて済む!という事なのです!

パッシブエアコンの温度設定が21℃だったのですが、きちんと床面もその温度になってくれているという事です。

20℃なので、床暖房のように暖かい感じはしませんでしたが、床の温度を確かめるためにずっと靴下一枚でスリッパは履かずに2時間滞在しても大丈夫でした!

床の下・・・いわゆる基礎空間を暖めるので、その効果は床暖房を入れるよりもはるかに絶大なんです!

床暖房って、床暖房だけ稼働して暖房OFFの状態だと、床だけ暖かくて、頭付近は温度が低くなるので、

『局所不快感』が生じるのです。
局所不快感を感じない限界は3~4℃って感じです。

なので、床面30度で頭上20℃だったら、ここで10℃の温度差が生じる事になるのです。

 

エアコン嫌いの年配の方が多いと思いますが、その方がも、パッシブエアコンは気流を感じない為に、全く気にならないので喜ばれているようです。
電気代を気にして冷暖房をOFFした為に、ヒートショックや室内での熱中症を予防できる可能性が非常に高くなりますよね!

廊下も部屋も、ほとんど表面温度が変わりませんでしたので、非常に快適だと感じるはずです!

 

まあ、兎に角、今度の住宅建築のメインテーマだと思っている、「健康でいられる高断熱住宅」には非常に相性がいいと思っています。

価格も、一般的な全館空調よりも断然安いので、非常に導入しやすいですね。

床暖房なんて全く不要だと思います(笑)

 

個人的に住宅にOMソーラーは採用しない方針なのですが、このパッシブエアコンは標準装備にしたいくらいです(笑)
ちなみに、きちんと高断熱で気密が取れた住宅でないと、熱を捨てる事になるので、意味がないのですが、これからの住宅は省エネ義務化にもなるし、国の最低基準を満たしただけの住宅よりは、しっかりそれ以上の北海道並みの高断熱を追求して設計する家には非常におススメな設備だと思います!

今回『局所不快感』というワードを出しましたが、それは明日詳しく説明しますね♪

2017年02月17日