昔も今も蔓延るダメ施工を造って見た件

2/23,24の2日間で開催されたQ1.0住宅粟野の構造見学の時、2日目の方で、大工さんがノリノリで造ってくれたのがこちらの・・・

「ダメ施工展示」

 


正直、不謹慎ながら、面白かったです。

今、日本の家づくりの大半がシート付のグラスウールを使用しています。

※旭ファイバーグラス

18ミクロン=0.018mmがシートの厚みです。
高性能でも50ミクロン=0.05mmです。
ラファエル設計で使うのは0.2mmです。

0.2mmって、ビニール傘触っている感じですよ!

 

ラファエル設計は勿論、裸のグラスウール(赤い色)を使用します。

 

シートは別張りです。(黄色のシート)

 

一般のお客様には、普通のシート付グラスウールの貧弱さと、ラファエル設計で使う0.2mmのシートと裸のグラスウールの違いを見てもらい、結構皆さんビックリしてましたよね(笑)

シート付のグラスウールは、買い物袋触っているかのようだと言っているお客様もいました(笑)

 

では、具体的にダメ施工の説明する前に、旭ファイバーグラスさんのHPから、グラスウールの施工マニュアルの一部をご紹介します。

断熱施工について
防湿気密について
グラスウールを充填する際の、注意書きが書かれています。
これが出来ていない会社も多くいます。
 
気流止めについて
少し前に、気流止めについてのブログを書きました。
ちょっとおさらいで、「気流止めの重要性」は何故かというと、昔の家は何で寒い?の答えの様なものです。
↓これでしたよね。↓こういった部分から気流が発生しちゃうんでしたよね!
断熱材の施工に関する基本構成
下図の気密層、防湿層って所が、シート付グラスウールの「シート」って考えですね。
これを、『シート気密』っていいます。

はい!

という訳で、マニュアルの初めにはこんな事が書かれているんですね。

なので、設計監理者を入れず、素人の方がネットで調べて、現場確認する場合、これらのものなどを監督とかに見せて・・・

「しっかりやってね」

って言っていると思います。

がしかし!!

ですよ。

問題なのはここからです。

グラスウールのデメリットで度々登場する

「施工が難しい問題」。

 

僕は思うのです。

 

施工が難しい以前に、もうシート付グラスウールなんてメーカーが販売すんなよと。

 

そもそも、施工が難しいというのは、施主様からしたらデメリットでもなんでもないのですよ。

裸のグラスウールとシート別張りできちんと施工すれば、何ら問題ないのです。

 

では、その問題点を指摘しましょう。

多分、こんな情報ブログで書いているの、僕だけですからね?(笑)

普通、お金取ってセミナーやるレベルですからね?(笑)

 

しっかり目に焼き付けてくださいね。

グラスウールの表側
一般的に、室内側から見たら↓こうなります。
シートどうしをきちんと重ねて、マニュアル通りです。
グラスウールの裏側
普通じゃ見られない裏側です。
これみて、問題なのが分かりますか?
グラスウールの裏側【問題点】
柱の側面が見えてますよね?
これは、耐力面材が貼られた状態では当然見る事も出来ないです。これを『断熱欠損』といいます。
このグラスウールは100mmです。
表から見て、キチンと施工出来ているように見えて、裏側まできちんと施工できないのです。
裸のグラスウールのしっかりした充填状況
しっかり入っている裸のグラスウールと、他3つのダメ具合、よく分かりましたか?
これが、裸のグラスウールを使っていない会社に依頼するのは止めた方がいいという理由の一つです。
ハウスメーカーでも行っている天井断熱(グラスウール)
これ、ダウンライトまでつけてくれた大工さんに、まずは感謝(笑)
↓これ、当たり前のように行われているシート付グラスウールによる天井断熱です。
ダウンライトの部分の断熱欠損
ダウンライトの所、浮いちゃってるよ。

上から見た感じ。
ダウンライトの部分、断熱効いてないし(笑)これね、まったく意味ないからね?
天井断熱にシート付グラスウールなんて、ダクトなども絡んだリするから、上手く施工出来る訳がないですよ。
これが、裸のグラスウールを使っていない会社に依頼するのは止めた方がいいという理由の2つ目です。
筋かい部分の施工方法
↓こんな感じで施工マニュアルがあります。
こんなめんどくせー事するなら、裸のグラスウール使えよ!って感じですよ?マジで(笑)
でね・・・
これを、未だにちゃんと出来ない会社・大工さんがいるようです。
シート付グラスウール、筋かい問題
グラスウールを切り欠かないで、そのまま筋かいの裏に入れちゃうダメ施工。グラスウールというのは、「静止空気」によって断熱性能を発揮しています。
そもそも、筋かいの裏に入れている時点で、潰れています。静止空気も潰されます。
断熱材の厚みも半減します。
↓上の写真を横から見た所。
コンセントBOX周りの正しい施工
気密コンセントBOXを使用します。
そして、グラスウールを少し切り欠いて、潰れないように、キレイに施工します。
コンセントBOX周りのダメ施工とシート付グラスウール
気密コンセントBOXを使っていないし、筋かいの所の取り合いが雑過ぎてグラウウールの効果ゼロ。
斜め45℃から見て見ましょう!グラスウールの裏側で見た写真の様に、柱の側面見えちゃってますよね。
グラスウールも押し込まれて若干潰れているし。
これさ、筋かいと一緒で、シート切って、グラスウールも切ってとか、やってらんないよね!?(笑)
気密コンセントBOXなどを設けていないとどうなるか?
左側が「無気密」
左下に、先ほどのコンセントと同じ状況が再現されています。

これをサーモカメラで撮影した画像がこちら↓「無気密」の方の壁は、かなり低い表面温度になります。
これが枕元の場合、寝る時寒さを感じるはずです。
無気密って?
名前にブランド力があるハウスメーカーで建てた人の実談。

「上のグレードなら、気密コンセントBOXになった」


ふざけんじゃね~~~



これってね・・・こういう事です。

施主「壁に穴が空いているから寒いんです」
メーカー「上のグレードなら塞いでました」

施主「予算的にしたのグレードだから、仕方ないんですね・・・」
メーカー「はい・・・」

こんな会話のレベルですからね!?
床断熱の施工
一般的な床断熱はこうです。
床断熱のダメ施工


合板との間、隙間出来ちゃってるし~。これ、この隙間の間に気流起きちゃう可能性高いですからね。
床面冷めてぇ・・・
ってなります。
シート付グラスウール、上が隙間できてしまってるよ問題
シート付グラスウール、継ぐ所、ちゃんとシート切ってる?問題
グラスウールは上下2本くらい必要です。
その際、グラスウール同士はシートで次ぐのではありません。
シートを切ってグラスウールどうしをくっつける必要があります。
皆さん、ちゃんとやってますか~~!?
赤丸の様に、切らなくてはいけませんよ。
でも、青丸のように、片方だけ切っても意味なし。
緑丸のように、全く切らないのがNGです。
グラスウールの施工でダメな所(その他)
この3cm重ね合わせていないのって、未だにあるみたいですよ。

 

はい、無料でここまで書くなんて・・・(笑)

3時間かかりました。

 

僕が、ずっと言っていたのはこういう事です。

基本的に、ウレタン断熱に逃げる会社は、このグラスウールの施工がきちんと出来ないというか、裸のグラスウールできちんとやろうとしていない会社が多いように思います。

だって、吹付けのウレタンって、簡単ですからね。

ウレタンでやろうが、グラスウールでやろうが、大切なのは、それぞれの特性を知った上で、施工が出来ているか?

って所なのですよ。

ウレタンでやった場合の20年後、どうなるから、こういった処置が必要とか、グラスウールでやる場合、こういった事が大切だとか。

 

今回の事例でお分かりいただけたと思いますが、シート付グラスウールを使うなら、裸のグラスウールを使用して、筋かいやコンセント部分をしっかり充填・施工した上で、シート張った方が、はるかに楽だと思うのですよ。
大工さんもそういっていますからね。

正直、シート付のグラスウールを使う意味がないですもん。

シート付の方が、シート別で張る必要がないと思っている人が使うのでしょうね。

 

シート付グラスウールは、グラスウールがちょっとシート内で沈んでいるのも発見しにくいです。

 

上の写真は前に、室内側に充填お願いしたのですが、上が下がっていました。

 

やっぱり、きちんと施工できるわけがないですよ・・・やっぱり(笑)

 


まあ、こんなダメ施工を造って見ましたが・・・

僕は一度も実際の設計でやった事がありません。

独立してから、付加断熱は標準でしたし、昔はセルロースファイバーでしたからね。

 

シート付でも全然問題ないっていう監督さんとかいらっしゃいますが・・・

僕は問題ありありだと思っていますよ。

裏側が特に。

 

裸のグラスウールを何故使うのかというのは、安価というのもありますが、きちんと充填されているのが監理出来るってのが多いですよね。

今まではセルロースかグラスウールのブローイングでしたけど、今回は本当に予算がないので、ブローイングが出来ないのもありましたが、大工さんがとても頼もしいので、信頼する事が出来たので、普通のグラスウールでやりました。

 

いいですか皆さん・・・

 

シート付グラスウールを使っている工務店に依頼する場合、断熱材の施工マニュアル見せたりなんだりした所で、まずしっかり充填出来てないのですから、気密性だって悪いはずです。

なので、ハウスメーカーでも「熱交換」の換気扇設けたりしますが、全く意味ないですよね。

シート付グラスウールで熱交換なんて、熱交換された熱もどんどん捨ててる感じですからね。

気密性(C値)は1.0未満であれば、高気密と言えるでしょうが、C値が1.0と0.6では寒さに大きく比例するわけではありません。

0.6と0.4でもそんなに違わないと思います。

気密性というのは、勿論寒さの話もありますが、換気設備の換気経路を、しっかり担保出来るようになるという考えもあるのです。

 

ちなみに・・・

今のこの現場の室温がもの凄いです。

外気温1℃でも6℃でも、10℃台キープしています。

1階の掃出し窓と玄関ドアまだついていないのにですよ?(笑)

断熱材は、外側だけ終了していて、中は全然入っていない状態の時です。

外気温1.5℃ 室温10.5℃
2/24日 18:45
外気温1.0℃ 室温10.6℃
2/24日 19:02
外気温16.3℃ 室温13.6℃
2/25日 15:26
外気温9.8℃ 室温12.8℃
2/25日 17:02
外気温8.5℃ 室温12.6℃
2/25日 17:23
外気温4℃ 室温12℃台
写真はありませんが、この日は外気温4℃の夜でも12℃台でした。

多分、これはボードの気密処理と外側断熱の効果もあるのですが、1階の大開口窓がついていない状態で、内部発熱なくて10とか12℃って、かなり凄いです(笑)

 

何が言いたいかといいますと、窓が無くても、熱橋をキチンと処理したり、気密が良いと、シミュレーションが絵にかいた餅にならないですよという事が言いたい。

 

ここまで書いて4時間・・・。

この辺で大体伝えたい事は書きましたので、現場行ってきます(笑)

2019年03月10日