所長ブログ②『高気密高断熱の家づくり編』

宇都宮で省エネ・高気密高断熱の家づくり

2020年09月17日
ローコストなのか高気密高断熱なのか?
2020年08月26日
Q1.0住宅都賀 温熱環境まとめ(セミナーレベル)
2020年08月17日
Q1.0住宅都賀②の室温状況と竣工写真
2020年08月14日
Q1.0住宅粟野の光熱費大公開
2020年08月08日
アルミで家を囲めば省エネ大賞?
2020年08月06日
Q1.0住宅都賀②の温熱状況(床下編)
2020年08月05日
Q1.0住宅都賀②の温熱状況(室内編)
2020年08月02日
Q1.0住宅都賀②が完成間近
2020年07月28日
工務店が言っちゃいけないワード
2020年07月16日
ラファエル設計さんの仕様を教えてください
2020年07月11日
基礎断熱と床断熱、どっちがいいの?
2020年06月26日
楽しかったインスタライブ
2020年06月22日
住宅設計と温熱設計
2020年06月19日
未来予測をした設計
2020年06月17日
『北海道仕様』と言えば聞こえがいい
2020年06月16日
建築は作品ではない
2020年06月15日
東西南北のガラスは断熱タイプ?遮熱タイプ?
2020年06月14日
「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント
2020年06月11日
家づくりの会社選びとその決定
2020年06月09日
所詮シミュレーションだよね?
2020年05月31日
二週連続、新規のお客様との初打合せ
2020年05月19日
暑がりの人は高気密高断熱住宅は必要ない?
2020年04月23日
コンクリート打設時の試験と監理
2020年04月01日
BIS認定登録証が届く
2020年03月23日
施主側が勉強するしかない?
2020年03月10日
ハウスメーカーで建てる意味
2020年03月08日
腕の良い大工を用意する
2020年03月02日
「⾃⽴循環プロジェクトシンポジウム2020」で登壇しました
2020年02月21日
Q1.0住宅旭 契約完了
2020年02月19日
サイディングを絶対に使いたくない理由
2020年02月17日
建築知識ビルダーズ連載6回目について
2020年02月10日
断熱技術者認定試験の結果発表!!
2020年02月03日
「家が暖かい」という意味
2020年01月11日
日本エコハウス大賞の公開審査に参加した時の様子
2019年12月13日
Q1.0住宅額田 2棟契約へ
2019年11月26日
建築知識ビルダーズ連載5回目について
2019年11月25日
「北海道の省エネ基準クリア」とか言っている会社って・・・
2019年11月14日
どうすればQ1.0住宅を手に入れられるのか?
2019年11月07日
価値があるのは敷地、家は付録
2019年11月06日
熱中症調査 高齢者、暑くても我慢 44%が冷房控え 経済的理由も多く
2019年11月04日
省エネ法改正!これは必ず聞くんだ!!
2019年11月03日
設計の仕事
2019年11月02日
予算などの問い合わせについて
2019年10月31日
暖房を開始するのは何日くらいからですかね?
2019年10月28日
第5回日本エコハウス大賞に応募した結果・・・
2019年10月25日
サバイバル住宅
2019年10月24日
IBEC 温熱環境改善委員会に参加
2019年10月21日
「住めば都」ローコスト住宅
2019年10月20日
温熱診断、止めようかな・・・
2019年10月19日
2級建築士が出てきてガッカリしました
2019年10月18日
Q1.0住宅都賀2、QPEXで計算した結果・・・
2019年10月17日
土地探し、住んでる土地、防災に強い家!ハザードマップを必ず確認しよう!
2019年10月01日
エアコン1台で全館冷暖房する平屋モデル考案終了
2019年09月22日
Q1.0住宅は高い!と思う人
2019年09月13日
真剣に新築を考え、総合展示場を沢山回ったのに・・・
2019年09月12日
設計依頼メールに涙する
2019年09月08日
鎌田先生とのコラボセミナー無事終了
2019年08月31日
上半期決算Wキャンペーン・・・広告でポスト投函
2019年08月29日
上半期決算Wキャンペーンとかアホすぎる
2019年08月18日
建築知識ビルダーズ連載4回目について
2019年08月15日
やっと出来ます!すごい発表
2019年08月06日
住宅格差
2019年07月31日
環境省、思いっきりミスリード
2019年07月12日
『貫イゲタ工法』って、熱橋だらけじゃない?
2019年07月11日
新築後、不満に思う項目は皆一緒
2019年07月10日
2100年 未来の天気予報
2019年07月09日
子どもを愛していると言いつつ、子どもの未来を奪う大人
2019年07月08日
70点と思えるなら買い時
2019年07月07日
本物を見分ける知識
2019年07月05日
遂に出た!HEAT20のG3
2019年07月04日
2019自立循環型住宅研究会関東ゼミ第3回
2019年07月03日
建築知識ビルダーズ4回目の内容について悩む
2019年07月03日
素人同士の家づくり
2019年07月02日
「家の性能を見失わないで!」
2019年07月01日
立地で選ぶ建売か、建物性能で選ぶ立地か?
2019年06月30日
気候変動への挑戦 セクション3 温室効果ガスの大幅削減を目指して
2019年06月29日
気候変動への挑戦 セクション2 地球温暖化の現状と将来予測
2019年06月28日
気候変動への挑戦 セクション1 地球温暖化とは
2019年06月27日
2050年の天気予報
2019年06月26日
内装やさんがQ1.0住宅の凄さに感動
2019年06月25日
今まさに住宅設計が抱える問題
2019年06月24日
家づくりの理想と現実「家事動線が優秀な間取り」
2019年06月23日
建築知識ビルダーズ連載4回目に向けて
2019年06月22日
「アドバイス」と「設計」横浜出張で思う事
2019年06月19日
HEAT20のG2、G1を目指す家づくりは少し間違い
2019年06月18日
栃木市のお客様、Q1.0住宅設計開始契約!!
2019年06月17日
室温シミュレーションの重要性が知られてくる
2019年06月16日
平屋での室温シミュレーション初公開!Q1.0VSローコスト住宅
2019年06月15日
超ローコスト専門住宅
2019年06月12日
7/30日、東京でのセミナーで登壇します
2019年06月10日
平屋って人気だけど・・・土地買う人は注意してね
2019年06月09日
安い家具を買うとどうなる?
2019年06月07日
建築知識ビルダーズ連載3回目の内容
2019年06月03日
平屋の坪単価と2階建ての坪単価
2019年06月02日
換気システムの種類とメリットデメリット
2019年06月01日
「お手軽断熱リフォーム」という認識
2019年05月30日
県外の設計依頼対応について
2019年05月25日
北側がよく黒くなっている家の原因
2019年05月17日
木造建築物の基礎設計について
2019年05月01日
令和に持ち越す不良債権
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栃木で省エネ・高気密高断熱の家づくりブログ

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所長ブログ②宇都宮で省エネ・高気密高断熱の家づくりブログ一覧

ローコストなのか高気密高断熱なのか?

たま~にですけど、「断熱リフォーム」の問い合わせがある。

断熱リフォーム希望の人は、「冬暖かい」という事を希望される。

 

土地の付録のようなローコスト住宅では、正直僕にとっては価値がないと思うに等しいのだけど、家族の幸せという部分で考えると、ローコストでも感じることができるだろう。

それを、いま僕は低気密低断熱の一戸建て賃貸に住んで、実体験からいろんなことを学ぼうとしている。

実家は「無気密で無断熱」

今まで住んだマンションは3つとも鉄筋コンクリートなので

「窓以外高気密だけど低断熱」

 

何度も言うけど・・・

「高気密高断熱」というのが一文で正しい言葉の使い方。

 

新築だけど、真夏とか真冬、子供がリビングとかの暖房室・冷房室のドアを開けると、親は怒ってませんか?

「暖かいのが逃げちゃうでしょ!」

「涼しいのが逃げちゃうでしょ!」

 

まるで、冷蔵庫を少しでも開けていると怒られるかのごとく、

子供は別に悪いことをしていなくても、怒られる。

 

ローコスト住宅にとって、子供がドアを開けっぱなしにすることは

「悪」

なのだ。

 

高気密高断熱住宅に住んだら、生まれることのない

「怒り」

「ストレス」

「悲しみ」

というものが、温熱環境によって生み出される。

 

この数だけ、その家族からは

「笑顔」

が消える。

 

断熱リフォームをしたからと言って、よく知識もないくせに、中途半端に断熱リフォームをしたところで、今まで結露しなかったところが結露したりする可能性は高くなる。

 

なんでもそうだけど、知識があると思っている我々プロ側の人間は、温熱に関しては建築士の試験ですら、広く浅くな感じなので、しっかりと学ぶ場面が少ないのである。

 

つまり、たいして分かっていないという事がほとんどです。

 

建築知識ビルダーズの連載にあたり、知ったことは、

温熱をしっかりやっている工務店は、全国で5%くらいだと。

 

つまり、95%は分からない人が多いので、多数決で言ったら、わかっている人の理論は、間違いだといわれても多数決で調べたら、正しいことも間違いになる。

という事で、温熱に関して、一般の人が一生懸命ネットで勉強しても、ほとんどが無駄な時間と労力を費やすことになる。

2020年09月17日

Q1.0住宅都賀 温熱環境まとめ(セミナーレベル)

本日は、同業者向けへ今までの投稿のまとめで

Q1.0住宅の温熱環境の調査報告を致します。

 

途中まで今までの投稿したブログの写真など、同じです。

全体的に一般の方向けの投稿ではないため、各ブログで書いた細かい解説は載せていません。

 

まずは、QPEX表での数値です。

 

外観です

↑南側は日射取得率74%の窓が並びます。

 

室内です

リビング&ゴロゴロスペース
八溝杉のフローリングが美しい・・・
子供室
将来二つに分かれます。
キッチン
造作のカップボードが素敵ですね
ランドリースペース(洗面所)
造作の洗面台です。
寝室の方に一直線に抜けます。

ドアは目隠しのような意味合いで、こちらもリビング&キッチン側が一直線に抜けます。
寝室

左端のところに測定器が置いてあります。
併設してWICがあります。
造作です。棚に測定器があります。

こちらも、ランドリースペースと外が一直線に抜けます。
地下
夢の地下空間です。
玄関

 

続いて、ケストレルを用いての調査です。
ちょっと初めに去年竣工したQ1.0住宅粟野の状況からみていきます。

外気(※Q1.0住宅粟野) 2019年8/4日
外気温33.5℃
相対湿度70.4%
絶対湿度23.73g/kg一応かみ砕いて解説するけど、
相対湿度とは、温湿度計で皆さんがよく口にする「湿度」の%のことです。
絶対湿度というのは、33.5℃という空気が持っている水分量だとイメージしてください。
難しい言い方をすると、乾いた空気1kgに対する水蒸気の量です。

もう一度相対湿度に戻りますが、33.5℃の外気温に対して、湿度100%となると、絶対湿度は33.5g/kgとなります。

つまり、33.5℃という外気温で23.73gの水分を空気が含んでいると、湿度は70.4%ですよ!ってこと。

なので、ジメジメとかいうのは、絶対湿度で見る方が分かりやすい。

絶対湿度は、室内では20gもあったらすごいジメジメする感じです。
よく高気密高断熱の家では12g/kg以下を目標にされたりしますよね。
室内(※Q1.0住宅粟野) 2019年8/4日
室温24.1℃
相対湿度55.4%
絶対湿度10.59g/kgものすごく快適な環境といえます。

 



続いて、サーモカメラの状況です。

とっても一定温度なのが分かります。

リビング(床)
表面温度23.2℃

表面温度23.3℃


表面温度22.1℃
リビング(勾配天井 高い部分)
表面温度23.2℃
リビング(天井 低い部分)
表面温度22.8℃
リビング(窓際)
表面温度27.1℃日射取得タイプだから、少し表面温度が高くなるのは当たり前だけど、真っ赤ではなく、オレンジ色しているので、急激な温度差はない。
キッチン(壁)
表面温度22.3℃
キッチン内廊下(壁)
表面温度22.4℃
子供室(床)
表面温度20.5℃
子供室(壁)
表面温度20.8℃
子供室(天井)
表面温度20.9℃
地下(床)
表面温度20.9℃
地下(壁)
表面温度20.9℃
地下(天井)
表面温度22.0℃
玄関(床)
表面温度20.1℃
玄関(ドア)
表面温度23.1℃
玄関ドア枠
表面温度28.8℃
寝室(床 +250部分)
表面温度21.6℃
寝室(壁 +250部分)
表面温度22.6℃
寝室(床 ±0部分)
表面温度21.1℃
寝室(ウォークイン側 壁部分)
表面温度21.6℃
トイレ
表面温度22.1℃

 

続いて、床下の調査です。

 

まずは、床下のケストレスの調査です。

室温:23.7℃
相対湿度:62.3%
絶対湿度:11.48g/kg
左のものは、含水計です。木材の水分量の調査もしています。
室温:23.7℃
相対湿度:61.8%
絶対湿度:11.40g/kg
ここもあまり変わらないですね~
室温:22.8℃
相対湿度:61.7%
絶対湿度:10.77g/kg
ここはエアコンの風が少し当たっている所なので、若干空気温度が低いですね。でも、絶対湿度は12g以下なのでOKです。
室温:23.6℃
相対湿度:61.2%
絶対湿度:11.19g/kg
どこの場所か全く覚えていませんが、絶対湿度はいい感じ
室温:23.9℃
相対湿度:62.4%
絶対湿度:11.65g/kg
ここも絶対湿度11g台ですね
室温:23.5℃
相対湿度:60.8%
絶対湿度:11.08g/kg
何だかケストレス(測定器)が取り残された子犬の感じ(笑)
室温:23.6℃
相対湿度:59.3%
絶対湿度:10.89g/kg
ネオマフォームが施工されているので、外周部ってことです。
ここでは絶対湿度10g台です。
室温:18.1℃
相対湿度:78.3%
絶対湿度:9.54g/kg
エアコンから一番近い空間内です。
絶対湿度は9g台です。とってもエネルギーを食う「除湿モード」なんて必要ないのがラファエル設計の空調設計です。

 

 

続いて、床下のサーモカメラ状況です。

エアコン設定温度30℃(暖房)
設定温度は高くしないとエアコン止まってしまうので、調査のために高く設定しています。

下記画像で注目してほしいのは、床下に噴出された暖房の暖気が、コンクリ―トに蓄熱されることなく、床面付近を27~30℃で這っているということ。
これにより、冬は床暖房を入れなくても、暖房設定温度20℃で、床面は20℃前後の表面温度を目指せるということを示しています。

寝室の床下の床材下地合板なんて31.4℃ですよ?

コンクリート面は低くても24.8℃冬はどうなるかな~
エアコン設定温度25℃(冷房)
青くなっている所は基本的にネオマフォームの断熱材です。
断熱材が青いのは良いことです。
冷房をつけているけど、青くなっているのは断熱材の部分だけなんです。


表面温度21.4~25.5℃
↓青くなっているのは冷房の風を当たっている部分です これらを見て、スラブ面が真っ青になっていないので、冷気は基礎コンクリートに落ちていないということが分かります。


ラファエル設計の基礎は、人通口がないので、冷気が滞るとスラブの下面が真っ青になるはずです。↓このように。
こうなると、カビの危険性が出てきますよね。これは暖房時のサーモ画像なのですが、冷房がきちんと床上に吹き出ないと、冷房時はこのような画像になってしまうのですが、なっていないですよね?

これは、床下空間と床上空間が、きちんと「正圧と負圧」の関係になっているからです。

どっちが正圧かって?

床下が正圧
床上が負圧
です。

これがしっかりできると、空気は少しの隙間でも、そこをめがけて吹き抜けています。


このサーモカメラは42万円です。
このサーモカメラを使って、施工が甘いところも見つけることができます。

こうした調査を一通り済ませて、引き渡しを迎えます。

 


  • 引き渡し後

ここからは、引き渡し後の室温状況を見ていきたいと思います。

下記で測定位置などを解説していきます。

リビング
SAというのは床ガラリ、
RAというのが天井にあるガラリで、ようは穴が開いているだけです。
↓天井には「サージカルマスク」が吸い付くほどの吸引力です。
キッチン
キッチン側とキッチン前の測定器の位置です。

下記はSAの吹き出し用のガラリの風量測定の様子です。600m3/hくらいの風量です。
それがどれくらいか?というと、扇風機やエアコンの「強」運転以上の風の強さです。

写真左側のニッチの下(床付近の吹き出しガラリの様子)こちらは換気くらいの風量で、23m3/hです。
子供室

測定器はクローゼットの中の枕棚にあります。ドアは締め切りです。こちらもSAからは22m3/h程度の風量が出ています。
洗面所
測定器はカウンターの上にあります。

床のRAのみダクトで24時間換気に接続されています。
トイレ
測定器は、見えないですが、壁掛けペーパーBOXの上にあります。
寝室&WIC
WICってのは、ウォークインクロ―ゼットのことを言います。
WICは可動棚の部分、寝室は床面に置いています。
地下
玄関
赤矢印の位置に測定器があります。
玄関はSAもRAもありませんが、室温一緒です。

はい、こんな感じで測定器は置いています。

 

では、室温と湿度などを見てみましょう。

8/20日 12:51分 室温&湿度
外気温が37.4℃とこの日で一番高い時間を見ていきます。
左の室温とか、棒グラフは、12:51分の時のものを表示しています。寝室の床面付近は、下にエアコンが設置してあるので少し温度が低くなり、比較対象にするわけにはいかないので、
この時間一番室温が高い「リビング」と、一番室温が低い「WIC」を比べると・・・
25.4℃と23.8℃で1.6℃の差です。

ちなみに、この時のエアコン設定温度は25℃です。
日中で、下記のように日射遮蔽のブラインドなど設置されていない状態なのですが、設定温度より0.4℃くらいUPしているけど、何ら「何か?」って感じ。
この時の絶対湿度を見ていく。
8/20日 12:51分 絶対湿度
パッシブハウスの審査では確か絶対湿度は12g/kg以下だったはず。
単位がg/m3の方ではないです。
8と9番の床下はエアコンの影響を一番受けやすいので、室温も一番低いですよね。
室温低いと、相対湿度は高くなりますので、こういった場合は絶対湿度で見ていきます。

次に、この日一番リビングの室温が上がったのを見ていきたいと思います。
8/20日 15:50分 室温&湿度
説明項目3が入ります。
8/20日 15:50分 絶対湿度
当然、日射遮蔽ができていないので、リビングとかキッチン前など、室温が上がります。その分、相対湿度は下がっているのが分かりますか?絶対湿度も0.2~0.4℃のプラスマイナスが起きていますが、体感できるような違いではありません。

次に、次の日の8/21の様子を朝から見てみましょう
8/21日 AM4:51分 湿度
外の湿度は82%もあります。
でも、左の室温を見てみると、地下とか床下以外はほぼ同じ室温です。設定温度マイナス1.3℃前後になっていますね。

絶対湿度の方でも見てみましょう。
8/21日 4:51分 絶対湿度

外気に左右されていないことが分かります。
外の絶対湿度は16.8g/kg
外気温24.8℃で湿度85%ですから、じめっとしている。

次に9時11分の外気34℃にもなっている時間帯を見てみよう。
8/21日 9:11分 室温&湿度
外気温が34.7℃ですが、室温は大して変わっていないことがわかります。
左の室温とか、棒グラフは、9:11分の時のものを表示しています。

次にこの時の絶対湿度を見てみましょう
8/21日 9:11分 絶対湿度

外気が強烈ですよね。
注目なのは4~6です。
  • 4洗面所は室温が0.3℃ UPで絶対湿度が0.9g減っている
  • 5リビングは室温が0.2℃ UPで絶対湿度が0.8g減っている
  • 6リビングは室温が0.2℃ UPで絶対湿度が0.7g減っている
これは、太陽によって空気が暖められて、水分量を減らしていることを意味している。

次に17時までを見てみよう
8/21日 12:00分 絶対湿度
8/21日 15:30分 絶対湿度
8/21日 17:00分 絶対湿度


エアコン設定温度25℃では、絶対湿度は大体10g/kg台という事がわかりました。


次にエアコン設定温度を26℃に18:00時から変更しました。
8/22日 4:51分 室温&湿度
右下のグラフは22日の1日のグラフを示しています。
エアコン設定温度は26℃です。
8/22日 4:51分 絶対湿度
8/22日 9:11分 室温&湿度
8/22日 9:11分 絶対湿度
8/22日 15:00分 絶対湿度

はい、こんな感じです。
エアコン設定温度26度にすると、室温も当然上がっていますが、25℃設定時と同じように、日射がガンガン当たる時間帯は設定温度+2℃くらいに納まっています。
絶対湿度としても、10~11g/kgといったように、12g以下で納まっています。

次に、日射がきちんと入った場合、再熱除湿のような考えになることを改めて表にしてみました。
8/22日、9:11分から15:00においての湿度の変化


ここまで湿度が下がるのは、25℃の時には見受けられなかった。
つまり、エアコン設定温度26℃の場合、いい感じに太陽が除湿をしてくれることがわかる。

ラファエル設計が目指す室温環境の一つに、住まい手がエアコン設定温度によって湿度を調節できるという所がある。

次に、パ~~っと日別の室温状況をUPします。
最高気温の時の状況を示していきます。
8/23日 12:51
8/24 14:41
8/25 13:41
8/26 13:31

いかがでしょうか?

室温の横線グラフはほとんど同じような動きをしていると思います。

日射遮蔽ができていない状態ですので、12時以降、室温は上昇していっていますが、エアコン設定温度の2℃以内ではほとんど納まっています。

 

エアコンのモニターで消費電力を見ると、だいたい1日4~6KW。

25円/kwで計算すると、100円~150円が1日のエアコンの使用料。

 

これが、「エアコンを贅沢につかってくれ!」と住まい手に提案したいQ1.0住宅なのです。

とにかく、夏は室温が低くても湿度を強く感じると「じめっ」としか不快感が発生します。

 

冷房を床から吹き出すなんて馬鹿と陰口たたかれていると思いますが、サーモカメラを見てもわかるように、冷気が悪さをするような冷気の滞留は見当たりません。

 

今回の家は平屋の28坪です。

14帖のエアコン1台でこれだけの空間を実現することに成功しました。

冷気というのは重いので、基本高いところから落とすのですが、思ったように冷気は動きません。

つまり、冷気は引っ張ってやって、それをACへリターンすることが重要です。

 

とりあえず・・・

冷気を天井で引っ張り上げるという基本とは真逆の考えを、成功できましたので、冷気は高いところから落とすというセオリーを、覆してやれたと思います。

青線が「冷気」と「換気&還気」の流れです。

これを、設計で狙った通りに行うために必要なのが「気密」です。

 

そして・・・

日射熱の影響を、カーテンやブラインドもないのに、エアコン設定温度+2℃以内に抑えているのが、さっきの気密に加えて「断熱」です。

日射を冷気が冷ましていると考えています。

 

つまり・・・

高額な外付けブラインドとか、ラファエル設計においては、特別必須ではないという事。

 

これが、本当の「高気密高断熱」であり、高気密高断熱でないと、こういった事ができません。

それは、
UA値がいくつ?とか、
Q値がいくつ?とか・・・

「性能値」で生み出されるものではありません。

すべての窓を木製サッシにしてUA値を良くしたところで、このようにはなりません。

 

高性能住宅を作るのは住まい手に取ってよいことだけど、快適な空間にするために、住まい手が特別な面倒な設備の設定をしていたら、それこそストレスです。

ラファエル設計は、エアコン設定温度26℃前後にするだけで、夏の湿度の調整・除湿を行えることができる環境を目指しています。

2020年08月26日

Q1.0住宅都賀②の室温状況と竣工写真

本日、先日引き渡しとなったQ1.0住宅都賀②の室温状況を報告いたします。


 

 

上記赤矢印の部分に測定器を置いています。

室内17か所と屋外屋外1か所で合計18か所で測定しているのですが、データ収集のための電波状況が悪いのか、結構無線が切れてしまっていて、いくつか時々測れていません。

 

8/17日 22:43分の状況です。

 

赤枠は、エアコンが設置されている床下です。

室温は、室内側のリモコンで設定温度を感知します。

まだ、カーテンが何もついていないので、純粋に太陽の日射取得に影響を受けないこの夜の時間で、きちんと設定温度になっているか、確認です。

 

エアコン設定温度は25℃です。

約62帖の部屋を、14帖エアコン1台で運転しています。

もう一度見てみましょう。

寝室は、WICと同じ空間でもあるので、恐らく24.6~24.9℃と思われます。

9玄関床下は、たぶん8番よりも日中1℃低かったので、19.5℃くらいでしょう。

地下は22.5℃ということで、日中も他より3℃くらい低かったので、やっぱり夏は気持ちいいですよね。

小屋裏25.9℃です(笑)

日中も大体室内と2℃以内の温度差だったと思います。

 

純粋に室内で一番高いのが子供室のクローゼット内で枕棚に設置しているので、床から1.8mくらいの位置で・・・

室温25.3℃
湿度55%
絶対湿度11.1g

一番低いのが玄関で・・・
室温24.1℃
湿度52%
絶対湿度9.7g

 

全室で温度差1.2℃以内という感じです。

地下はちょっと除外しないと不公平なので除外します。

 

夜に、エアコン設定温25℃で、室内温度が24.1~25.3℃というのは設定温度通りのことを可能としていることを意味します。

なので、日中は、日射遮蔽をしっかりできればこのように簡単に全室体感温度はほとんど変わらないということになります。

基本、設置している箇所が頭上あたりのところが25℃台、それより下に設置している部分が24℃台って感じがします。

 

とりあえず、室内写真をUPしていきます。

リビング&ゴロゴロスペース
八溝杉のフローリングが美しい・・・
子供室
将来二つに分かれます。
キッチン
造作のカップボードが素敵ですね
ランドリースペース(洗面所)
造作の洗面台です。
寝室の方に一直線に抜けます。

ドアは目隠しのような意味合いで、こちらもリビング&キッチン側が一直線に抜けます。
寝室

左端のところに測定器が置いてあります。
併設してWICがあります。
造作です。棚に測定器があります。

こちらも、ランドリースペースと外が一直線に抜けます。
地下
夢の地下空間です。
玄関

とにかく、八溝杉が美しいです。

理由は、やはりクリア塗装だから。

 

今回の内装なんかの好みはほぼ住まい手さんの希望通りです。

杉の床は歩いていてとても気持ちがいい。

 

後で、竣工写真のコーナーに載せます。

外観はこんな感じで、杉の無塗装です。

 

無塗装も、住まい手さんのご希望です。

僕も無塗装派です。

カビなんか、ある程度ウェルカムです。

 

外構はこれからなので、ちょっと家の周り散らかってる感じしますが
(^_^;)

 

住まい手さんは

「本当に家の中の環境がすごい!」

と感動してくれているので、僕も満足です(笑)

 

プロの人達も数名見に来て、一部玄関のみで温熱体験となった方もいますが、玄関入った瞬間に違いが判るようですね。

 

やっぱりどこの部屋も同じ体感温度と言っていました。

 

高性能な家というのは、断熱とか窓を最強スペックにしただけではだめで、特に夏の空調設計が今一だと、金かけて高性能住宅作った割には、不快感が生まれる。

 

空調と還気&換気の黄金比を取り入れることができると、エアコン1台で全館空調ができるようになる。

 

コロナがなければ、お客様もたくさんの人たちに見てもらいたいと言っていたのですが、完成見学会をやらなかったのは、ご理解ください。

 

本当は体感していただきたいですが、それらができない代わりに、このように室温とかサーモ調査の結果とか、包み隠さずブログに載せております。

 

まあこれまで調査をしてきて、自信をもってお客様に住んでもらえる事が、確信を持てました。

やっぱり、お客様が満足したとしても、自分が納得いかないものは提供したくないので、良かったなと思います。

2020年08月17日

Q1.0住宅粟野の光熱費大公開

 

お客様のご協力の元、光熱費を公開いたします。

 

まず・・・

ホームズ君でのシミュレーション結果と整合してみましょう。

初めに言っておきますが、ホームズ君シミュレーションはアメダスデータの世に出ている最新(2011年)のものです。

なので、それと2019年でどれだけ一致したか?というのはちょっと本来の使い方とは違うのですが、いづれ新住協の勉強会でも発表するのではないかと思いますので、作成しております。

 

実際に住まい手さんが行っていたエアコン設定状態と同じで
冷房設定27℃
暖房設定21℃

24時間連続運転(つけっぱなし)

で、ホームズ君でも設定してみました。

 

 

では、これでどう違うのか、正直にお話しします。

実測の冷暖房費はエアコンのリモコンに表示される消費電力から1KW=25円で換算しています。

深夜電力などの料金設定など、詳細に比較ができないのでそうしています。

ホームズ君でも25円で比較します。

  冷暖房費
(実測)
冷暖房費
(ホームズ君)
差額
8月
(2019年)
2125円 2388円 -263
9月 1828 1303 +525
10月 480 0 +480
11月
2730 640 +2090
12月 6768 3458 +3310
01月
(2020年)
7745 7215 +530
02月 6143 5343 +800
03月 3883 4325 -442
04月 2015 760 +1255
05月 90 17 +73
06月 1090 379 +711
07月 1443 1714 -271
合計 36340円 27567円 +8773

差額ですが、年間で8773円、実際の方が高い結果となりました。

大きく違うのが

11月+2090円、

12月+3310円、

4月+1255円

ですね。

 

でも・・・

正直、これは許容範囲です。

 

周辺環境の忠実な山の再現って、シミュレーションで無理だから(笑)

 

 

 

↓折れ線グラフが「月平均外気温」です。


月平均

6月:20.5℃

7月:24.2℃

8月:25.1℃

が、平均の外気温だけど、2019年の月平均を見ると・・・

6月:21.8℃
7月:24.1℃
8月:28.4℃

現在、ラファエル設計が気にしているのは、冬よりも夏なんです。

 

外気温が37~40℃にもなる連日のこの夏に、

冷房代を気にせずに、贅沢に、エアコンを連続運転で過ごしてもらいたいんです。

実際にそのように使用して、

6月:1090円

7月:1443円

8月:2125円

が、実際の冷房費って、僕はすごいと思うんです。

 

太陽光載せていますが、それは考慮しないで、この金額です。

 

では、次に、太陽光で売電した上で、実際に請求されている金額を公開いたします。

太陽光は6.24kw載っています。

Q1.0住宅粟野は、熱交換換気や送風FAN、ダンパーなど、一般的なお宅よりも電気料金がUPする要素が結構あるので、それを太陽光で賄うといった趣旨のもと、太陽光を載せています。

太陽光の料金を何年でペイするか?のような考えはありませんので、それを考慮してみてください。

2019~2020 使用料
(円)
買電
(KW)
売電
(円)
売電
(KW)
支払額
8月
13340
434
kw
4472
172
kw
8868
9月 12851 420
kw
8450 325
kw
4401
10月 12040 375
kw
8658 333
kw
3382
11月
15557 505
kw
10426 401
kw
5131
12月 20596 771
kw
6656 256
kw
13940
01月
24953 948
kw
7410 285
kw
17543
02月 23029 888
kw
10972 422
kw
12057
03月 18355 696
kw
11102 427
kw
7253
04月 17071 648
kw
14066 541
kw
3005
05月 13114 460
kw
12116 466
kw
998
06月 12619 424
kw
11986 461
kw
633
07月 12325 416
kw
5694 219
kw
6631
合計 195850
6985
kw
112008
4308
kw
83842

 

実際の支払っている年間の光熱費は¥83,842円です。

月平均にすると・・・

一か月の光熱費6,986円

となります。

家の大きさは全体で約90帖です。

冷房も、暖房も、つけっぱなしです。

熱交換換気もついていて、送風FAN、ダンパー、太陽熱集熱システムなどが稼働していて・・・

それでいて、月々の光熱費が約7000円切るって・・・

4人家族で焼き肉一回分くらいだよ?(笑)

 

 

↓冬の室内環境

 

 

↓夏の室内環境

 

こんな環境で過ごせて、月の光熱費が1万円にもいかないなんて・・・

 

まさに贅沢すぎる!!

 

ちなみに、エアコンの設定温度は、住まい手さんが快適に過ごすために自身で特に我慢などせずに設定している温度のようです。

 

床暖房とかたくさん入れているお宅、冬の光熱費ってどれくらいなんでしょうか?

 

まあ、このQ1.0住宅粟野は、予想通り冬の売電量が少ないのがちょっと残念。

原因は山だよ!!

朝10時くらいにならないとまともに太陽が敷地に到達しない。

 

12月は西の山に15時ちょい過ぎには完全太陽が隠れてしまうので、やっぱり12月に売電256kwってのはしょうがないよね~~。

太陽高度が高くなる夏至の6月時は460kw。

倍くらい違うもんね~。

 

まあ、山によって太陽光載せても大丈夫か?という心配が住まい手にもあったけど、しっかりと現地調査とシミュレーションでそれは解消した。

 

シミュレーションでどこまで実際の住まいと近づけるか?というのは、僕自身の実績がまだ少ないため、正直これからのデータの蓄積になってしまうけど・・・

竣工したQ1.0住宅レベル3に住むお客様は現在3件ですが・・・

 

住まい手みんなが・・・

 

「本当にすごい」

「快適すぎる」

「快適という言葉以外、見つからない」

「毎日快適な生活送っています」

「本当にどこの部屋にいっても体感温度一緒!」

 

このような感動を言葉にしていますが、僕としてはうらやましいです。

 

なんていうか・・・

 

まだまだ実績もないラファエル設計を信頼して契約してくださった方々に、本当に感謝です。

2020年08月14日

アルミで家を囲めば省エネ大賞?

アルミで家を包み込んで省エネ大賞というふざけた広告を目にしたので、ちょっと調べてみました。

今日は、一般ユーザーのために、徹底的に突っ込みます。

 

ハウス・オブ・ザ・イヤーイン・エナジー

というのも7年連続受賞しているくらいにすごいらしい。

 

では、見てみよう。

 

「アルミで包んだ家だから省エネ」
という広告について。

まず、アルミというのは「アルミ箔」

高断熱・高気密・高遮熱

 

外壁設置するんだよね?

遮熱ってしないよ?

 

遮熱塗料というものを塗れば最強という考えの人もたまにいるんだけど・・・

 

アツアツのフライパンでも、やきそばとかお好み焼きを焼くための鉄板に遮熱塗料とか遮熱シートおいて、手でその高温になった鉄を触れますか?

遮熱と断熱の違いを詳しく説明しませんが・・・

アルミによる遮熱っていうのは省エネには直結しません。

 

そして、

高断熱・高気密

じゃなくて、

「高気密高断熱」

という一文ね。

 

マクド・ナルド

ロー・ソン

孫・悟空

 

こんな風に・で区切るのと同じです。

 

 

はい、これについては終わり。

 

次に

「アルミで包んだ家だから健康」

これについて。

 

HPにはこんな画像が出ている。

 

いかにもメチャすごいかのようなアピールなのですが・・・

 

省エネ大賞受賞して、ハウス・オブ・ザ・イヤーイン・エナジー7年連続の省エネ住宅がですよ?

部屋間温度差が

暖房室と非暖房室で8℃もあるの?(笑)

こんな風に、室外機たくさん=エアコンをたくさん設置しないと、ダメってこと?

 

日本エコハウス大賞の奨励賞を受賞させていただきました、Q1.0住宅粟野の1日の室温見てみようか。

 

冬のデータは多分初公開だと思います。

 

下の山型の曲線は「外気温」です。

エアコンは1台、1階リビングから吹き出しされています。

 

深夜0時過ぎから朝7時には外気温は0℃マイナス~1.4℃だったみたいですが・・・

キッチンとリビングは同じ空間なので、ここが「暖房室」とするならば・・・

当然、玄関や小屋裏非暖房室

でも・・・

 

一日を通じて・・・

非暖房室の

玄関はほぼ約21℃、

小屋裏は約22℃

 

暖房室のキッチン・リビングは23~24℃

 

部屋間温度差は3℃くらいです。

 

下記は面白いよ(笑)

 

測定器、バグってたんかな?(笑)直線すぎるけど(笑)

 

ちなみに、夏ね。

 

注目なのは、締め切りの小屋裏が12時以降一番室温が高くなっているけど、当然冷房なんて設置されていないのだけど、15時あたりで26.7℃ですよ?

 

最近、同業者には言っていることでもありますし、セミナーで登壇した際には話しすることですが・・・

 

ラファエル設計が目指すべき温熱環境というのは、Ua値とかQ値、気密性能を表すC値というものは特に何かの数値を目標にしているわけではないんですよ。

室温だけではなく、湿度のことにもきちんとアプローチして・・・

 

サーモカメラでみても温度ムラはないようにして・・・

↑一階の床

↓吹抜け上部の2階天井


1階も2階も、温度差は2℃以内を目指して・・・

 

真冬の朝、外気温がマイナス7℃でも「無暖房」で17~18℃を目指す。

 

 

 

年間の冷暖房費も24時間連続運転で1万円台を目指していく。

 

 

その結果・・・

UA値とか、Q値とかの性能値がいくつだったの?

って話なのです。

 

ちなみに・・・

ラファエル設計の設計するQ1.0住宅は、アルミ箔でなんて包んでいません。

 

アルミ箔で包んだ家は、暖房室と非暖房室の温度差何度だっけ?

 

 

 

・・・

え~~っと

 

何大賞だっけ?

 

あ~~ちがうちがう・・・。

 

冷暖房費を書いてたりするんですけど、2013年の25円計算だし。。。

 

まあ、でも・・・

 

省エネ住宅を作っていこうとしている会社は仲間なのですが・・・

 

どういったものが省エネ住宅なのか?

ということがとっても一般ユーザーにはわかりにくい。

 

これも、セミナー登壇時に話することなのですが・・・

ほとんどの会社が省エネ住宅を目指す・目指さない関係なく、今は窓の性能がよいので、普通にやってゼロエネルギー住宅基準くらいのUA値の性能値にはなる。

でも、暖かくなるわけではないということを建築知識ビルダーズの連載では執筆した。

 

そして、高性能住宅を目指そうとする会社がおそらくほとんどやっていることが・・・

例えばZEH基準やHEAT20のG2をクリアするためにはどんな断熱仕様にすればよいのか?

という行為。

 

下記はMAGというグラスウールメーカーで出しているものです。

 

いいですか?

このような行為というのは、

温熱設計の目標値言うか、ゴールがUA値0.34とかなんです。

 

性能値としてはとても良い数値だけど、これが良くても家が暖かくなるわけではないことをシミュレーションをしたことがない人は分からない。

竣工後の実測をしたことない人にもわからない。

 

たとえるならば・・・

 

高級食材を使えば美味しい料理ができるわけではないということですよ。

 

例えば高級な塩を大量にかけたらどうなります?

 

僕の中で、シミュレーションというのは、料理で言うなら

「味見」

みたいなものです。

 

高性能住宅をつくる色んな会社が、誕生するのはとっても良いことです。

 

しかし・・・

何度も言うけど、「性能値」だけにしか意識が向いていない。

 

これからの高性能住宅は、温暖化によって、冬暖かいのは当たり前の時代が来るでしょう。

なので、ラファエル設計が気にしているのは冬というよりも夏です。

夏の湿度を如何に取り除くことができるか?

冬の湿度をどう高めるか?

こういった設計に神経すり減らしています。

 

まあ、なんだ・・・

今回の話で、一番突っ込みたいところは「温度差」

 

温度差というのは、暖房してようがしてまいが、8℃もあるようでは話にならないということです。

8℃というのは↓このようなことです。

 

こういった室温画像を想像できるようになってください。

上の室温画像は外気温5.3℃ですが、下記はラファエル設計が設計した例です。

 

無暖房で外気温マイナス0.3℃ですが、全室2℃以内です。

室温シミュレーションでこういった色合いだと、サーモカメラでもそのような感じになります。

 

 


こういったところが、ラファエル設計の温熱設計では違うところ。

 

おそらく、温熱設計においての視点が他社とは全然違うと思いますので、同じことをやったことがない会社に、僕の考えを聞いたとしても、意味もなく否定するでしょう。

所詮シミュレーションとか。

でも、きちんと設計と実測をしてシミュレーションとの整合性をとっています。

なので、シミュレーションとかやったことがない人に、否定をされても言葉の重みがないですよね。

 

一般ユーザーの方へ。

高性能というのは、性能値だけを見比べるのはやめましょう。

2020年08月08日

Q1.0住宅都賀②の温熱状況(床下編)

昨日に続き、今日は床下の環境についてレポートしていきたいと思います。

エアコンの設定温度は多分、20℃か25℃の時に撮影したものです。

とりあえず、設定温度はどうでもよくて・・・

 

床下の色んな部分で

室温

相対湿度

絶対湿度

を測定していき、サーモカメラでも温熱調査をしていきました。

 

こんな感じで3日間、床下で2時間くらい調査を毎日続けていました(笑)

ラファエル設計の特徴は、このように、ヤンキー座りほどは座り高さを下げなくても、床下を歩けるということ。

 

床下では、一番、「絶対湿度」を重視してみています。
いわゆる、この水分量が多いと、土台とかがカビたりするので、含水率と併せての調査なのです。

とりあえず、今回は「絶対湿度」に注目してください。

12g以下だと、とても良質な環境です。

 

室温:23.7℃
相対湿度:62.3%
絶対湿度:11.48g/kg
左のものは、含水計です。木材の水分量の調査もしています。
室温:23.7℃
相対湿度:61.8%
絶対湿度:11.40g/kg
ここもあまり変わらないですね~
室温:22.8℃
相対湿度:61.7%
絶対湿度:10.77g/kg
ここはエアコンの風が少し当たっている所なので、若干空気温度が低いですね。でも、絶対湿度は12g以下なのでOKです。
室温:23.6℃
相対湿度:61.2%
絶対湿度:11.19g/kg
どこの場所か全く覚えていませんが、絶対湿度はいい感じ
室温:23.9℃
相対湿度:62.4%
絶対湿度:11.65g/kg
ここも絶対湿度11g台ですね
室温:23.5℃
相対湿度:60.8%
絶対湿度:11.08g/kg
何だかケストレス(測定器)が取り残された子犬の感じ(笑)
室温:23.6℃
相対湿度:59.3%
絶対湿度:10.89g/kg
ネオマフォームが施工されているので、外周部ってことです。
ここでは絶対湿度10g台です。
室温:18.1℃
相対湿度:78.3%
絶対湿度:9.54g/kg
エアコンから一番近い空間内です。
絶対湿度は9g台です。とってもエネルギーを食う「除湿モード」なんて必要ないのがラファエル設計の空調設計です。

 

今回は特別サービスです。

サーモカメラの画像もたくさんお見せします。

いっとくけど、こんだけブログ書くの、結構大変なのよ?

新住協の勉強会で発表するレベルのことを公開しちゃってますからね?(笑)

エアコン設定温度30℃(暖房)
設定温度は高くしないとエアコン止まってしまうので、調査のために高く設定しています。

下記画像で注目してほしいのは、床下に噴出された暖房の暖気が、コンクリ―トに蓄熱されることなく、床面付近を27~30℃で這っているということ。
これにより、冬は床暖房を入れなくても、暖房設定温度20℃で、床面は20℃前後の表面温度を目指せるということを示しています。

寝室の床下の床材下地合板なんて31.4℃ですよ?

コンクリート面は低くても24.8℃冬はどうなるかな~
エアコン設定温度25℃(冷房)
青くなっている所は基本的にネオマフォームの断熱材です。
断熱材が青いのは良いことです。


ラファエル設計の基礎は、人通口がないので、冷気が滞るとスラブの下面が真っ青になるはずです。↓このように。これは暖房時のサーモ画像なのですが、冷房がきちんと床上に吹き出ないと、冷房時はこのような画像になってしまうのですが、なっていないですよね?

これは、床下空間と床上空間が、きちんと「正圧と負圧」の関係になっているからです。

どっちが正圧かって?

そんなことまで教えろと?

しょうがない、教えます。

床下が正圧
床上が負圧
です。

これがしっかりできると、空気は少しの隙間でも、そこをめがけて吹き抜けています。

空調方式の詳しいやり方までは教える義理はないのでここでは書きませんが・・・

正圧と負圧にするための施工をしっかりと設計監理する必要があります。

このサーモカメラは42万円です。
このサーモカメラを使って、施工が甘いところも見つけることができます。

こうした調査を一通り済ませて、引き渡しを迎えます。

 

ラファエル設計の家づくりは、何度もいうけど「チーム」で行う考えです。

先ほど、施工が甘いところを見つけるといったけど、

これを荒さがしと捉える職人さんと、施工がしっかりできているか確認して欲しいと捉える職人さん・・・

考えは人それぞれあるかと思うけど、別に怒って指摘をするわけではない。

 

こういった性能を実現できるのは正直大工さんの技量に他ならない。

なので、もし、今の現場での改善点をしっかり共有して、次の物件でうまくいかせて行かないと、良いものは出来ていかない。

改善点といっても、別にマイナスはこと、欠陥を言っているわけではなくて、成功したなかで、

  • もっとこうやれば次施工が楽になる
  • 初めからこうやっておけば後からこうする必要もない

こんなことを話し合いながら進めていきます。

 

ラファエル設計は、これからも、令和の時代に進化していく家づくりを日々勉強しています。

 

W様、M様、Y君・・・

床下はこんな感じで~す。

2020年08月06日

Q1.0住宅都賀②の温熱状況(室内編)

Q1.0住宅都賀②の温熱状況の報告を少しだけしたいと思います。

と・・・その前に、下記は去年の同じ時期の

Q1.0住宅レベル3の粟野
8月4日の状況です

外気
外気温33.5℃
相対湿度70.4%
絶対湿度23.73g/kg一応かみ砕いて解説するけど、
相対湿度とは、温湿度計で皆さんがよく口にする「湿度」の%のことです。
絶対湿度というのは、33.5℃という空気が持っている水分量だとイメージしてください。
難しい言い方をすると、乾いた空気1kgに対する水蒸気の量です。

もう一度相対湿度に戻りますが、33.5℃の外気温に対して、湿度100%となると、絶対湿度は33.5g/kgとなります。

つまり、33.5℃という外気温で23.73gの水分を空気が含んでいると、湿度は70.4%ですよ!ってこと。

なので、ジメジメとかいうのは、絶対湿度で見る方が分かりやすい。

絶対湿度は、室内では20gもあったらすごいジメジメする感じです。
よく高気密高断熱の家では12g/kg以下を目標にされたりしますよね。
室内
室温24.1℃
相対湿度55.4%
絶対湿度10.59g/kgものすごく快適な環境といえます。

 

で、今回のQ1.0住宅都賀②を見てみましょう。

粟野と同じくQ1.0住宅のlevelは、省エネ基準よりも80%以上暖房エネルギーがOFFになるlevel3です。

 

外気(西側)
外気温41.3℃
相対湿度46.0%
絶対湿度23.30g/kgここで少し片づけしていて気持ち悪くなってきました
外気(北側)
外気温37.0℃
相対湿度50.4%
絶対湿度20.09g/kg玄関です。
少し日陰になってましたが、暑いのは変わらない(^_^;)
室内
室温24.1℃
相対湿度56.2%
絶対湿度10.59g/kg

んんんんんん!?

粟野↓
  粟野 都賀2
室温 24.1 24.1
相対湿度 55.4% 56.2%
絶対湿度 10.59g/kg 10.59g/kg

すごくない!?(笑)

 

外気温が違うけど、エアコンの設定温度によって、同じ室内環境を創り出すことに成功しています。

粟野は2階建て、都賀2は平屋です。

エアコンは同じものを使用していますが、エアコンの吹き出し方法は若干違います。

夏用・冬用と1台ずつの設置ではなく、本当に1台だけ。

今回は、実際は違うけど、分かりやすく説明すると床下エアコンのような形。

 

床下に噴出した冷気を見事に天井裏まで引っ張ることに成功しました。

 

普通、冷房用のエアコンというのは2階の吹抜けとかの天井付近・・・いわゆる高い位置から冷たく重い空気を落とすイメージなので、

誰もが冷房の空気を天井付近へ押し上げるということは、失敗すると思っていたことでしょう。

 

基本的に、室温は全室同じ温度です。

 

サーモカメラも見てみましょう。

太陽が当たっている部屋などは若干表面温度が23℃台で高いです。

リビング(床)
表面温度23.2℃

表面温度23.3℃


表面温度22.1℃
リビング(勾配天井 高い部分)
表面温度23.2℃
リビング(天井 低い部分)
表面温度22.8℃
リビング(窓際)
表面温度27.1℃日射取得タイプだから、少し表面温度が高くなるのは当たり前だけど、真っ赤ではなく、オレンジ色しているので、急激な温度差はない。
キッチン(壁)
表面温度22.3℃
キッチン内廊下(壁)
表面温度22.4℃
子供室(床)
表面温度20.5℃
子供室(壁)
表面温度20.8℃
子供室(天井)
表面温度20.9℃
地下(床)
表面温度20.9℃
地下(壁)
表面温度20.9℃
地下(天井)
表面温度22.0℃
玄関(床)
表面温度20.1℃
玄関(ドア)
表面温度23.1℃
玄関ドア枠
表面温度28.8℃
寝室(床 +250部分)
表面温度21.6℃
寝室(壁 +250部分)
表面温度22.6℃
寝室(床 ±0部分)
表面温度21.1℃
寝室(ウォークイン側 壁部分)
表面温度21.6℃
トイレ
表面温度22.1℃
床下内 
ちょっとこれは別な日でエアコン設定温度が違うのですが、冷房をつけているけど、青くなっているのは断熱材の部分だけなんです。

表面温度21.4~25.5℃

表面温度20.9~25.0℃

表面温度19.8~23.8℃
↓青くなっているのは冷房の風を当たっている部分です

ようは、スラブ面が真っ青になっていないので、冷気は基礎コンクリートに落ちていないということなのです。

 

ちょっと、天井とか取り忘れている部屋もあるけれど、まだちゃんどエアコンの吹き出し風量調整していないから表面温度に差が出ているけれど、各室ごとの床・壁・天井はほとんど同じ温度ですよね?

 

で、下記はQ1.0粟野の1階床だけから吹き出し風量が大きいサーモ画像です。

分かります?

床だけ吹き出し強くすると、足元40cmくらいの部分だけとっても冷えてしまうんです。

 

粟野と都賀2では、冷気の引っ張る方式が違うので、このようになるのは当たり前なので、粟野をしっかり吹き出し改善させると下記のようになるのです。

 

つまり・・・

このようにならずに

 

↓このように窓以外ほぼ2色になるのは・・・

 

冷気がしっかり換気と一緒に還気されているからですね。

 

いいですか?

高気密というのは、寒さをしのぐための指数ではなく、

こういった換気・還気を確実に設計通りに空気の流れを創り出すことのための

「高気密」

です。

 

今回は、粟野をヒントに考えたものでもあるのですが、設計を確実なものとしてくれたのは大工さんとか電気屋さん、設備屋さんです。

 

途中、NGな部分は勿論是正してもらっていますが、こういったことを実現させるためにするものが、「設計監理」というものでもあります。

 

正直、ここまブログを書いたのは、読者というより、住まい手さんに向けて書いたものです。

 

これは、皆さんに言えることですけど、C値という気密を表す数値というのは、穴という穴をすべてテープでふさいで測定します。

 

実際、それをやってもあまり意味がない。

実際には10個換気のための穴が開いている家と、5個しか開いていない家・・・

気密測定時は穴をふさぐから同じ条件かもしれないけど、実際の住まいは穴が5個も空いているのが違うんですよ?

 

なので、目張り(穴をふさぐこと)してC値を競ってもあまり意味がないという持論です。

 


まあ、とにかくですよ。

 

エアコン1台でここまでの環境を創り出せるわけですね。

 

これを体験できた方の感想

  • エアコンってどこにあるんですか?
  • 想像以上にすごい
  • 何処も体感温度変わんない
  • いや~マジで涼しくて快適
  • これはすごい
  • エアコン1台でここまで涼しいのですか!?

 

こんな感じでした。

 

Q1.0住宅レベル3・・・

 

室温シミュレーションなどを屈指しているからこそできる技です。

 

QPEXでの計算結果は下記です。

 

 

W様、M様、Y君・・・

温熱の設計において、無名のラファエル設計を信じてくれて、ありがとうございました。

 

信じてくださった気持ちに、「チーム」として応えられたと思います。

2020年08月05日

Q1.0住宅都賀②が完成間近

Q1.0住宅都賀②が完成間近です。

温熱調査を前日から2時間床下に潜ってサーモカメラや室温、相対湿度、絶対湿度の調査などをしていました。

詳細は後日ブログに書こうと思います。

 

ちょっとお詫びなのですが・・・

構造見学などにも来てくださった方は、完成後を見たかったと思いますが、コロナの影響もあり、連日の雨により、床の塗装がなかなか乾かないということにより、完成見学会は中止します。

お客様は、皆にぜひとも見てもらいたいという気持ちをお持ちですが・・・

ここは、私の最終判断として、中止です。

中止によって

「なんだよ、みせてくれね~のかよ」

という住まい手さんを責めるような気持ちをお持ちの方は、ラファエル設計のお客様には一人もいないはずですが、

この住まい手さんは、Q1.0住宅を体験しなくても、ラファエル設計と契約してくださった方です。

 

なので、体験・体感をしなくても、そして図面を一切描かなくても契約という勇気あるお客様です(笑)

 

そんなお客様の家で、僕の中で一番気に入っている部屋はこれ。

大工さんが造ってくれた造作の洗面台と、お客様が選んだタイル。

ここは、お客様のデザインとか想いが込められたものの一つ。

 

僕はね、何度も言っているように、家というのは作品ではないと思っている。

 

つまり、設計士が、建築士が設計したものにプラスして、お客様がたくさん考えたものがそこに誕生するというものがすごく好きなのだ。

この部屋は、ランドリールームとして、日射をたくさん取り込んで、サンルームのように使ってほしい部屋。

 

洗面所とかもそうだけど、そこに

「収納」

が欲しい場合、大きさや仕舞うものが住まい手によって変わってくる。

 

住宅の設計というのは、設計士のマスター●ーションで終わるのではなく、住まい手と設計士と、職人さんたちで造り上げていくものなのだ。

 

この部屋には、いろんな

「想い」


が感じられる部屋になっている。

 

温熱のネタバレを先にしていくと、こんな感じ。

まだカーテンもない南側の洗面所ですが、

室温:25.6℃

相対湿度:56.9%

絶対湿度:11.74g/kg

外は32℃くらいでした。

 

絶対湿度:11.74g/kgというのは、ジメジメ感を全く感じないと思います。

湿度も、この時期に56.9%って良い環境ですよね。

 

ちなみに、エアコン1台で、全室こんな感じです。

 

ラファエル設計は

「除湿モード」

「除湿器」

を使用しません。

 

エアコンは24時間つけっぱなしです。

 

電気代は、太陽光が賄ってくれるでしょう。

 

贅沢にエアコンを使ってくれ!

というのがラファエル設計が提案するQ1.0住宅です。

↓こんなにエアコンが必要なハウスメーカーと一緒にされたくないです(笑)

 

エアコン代だけで60~90万くらいの差が出そうですね。

 

空調というか、温熱設計というのは、机上の空論にさせないために、実測が必要なんです。

 

まあ、その話はあとで詳しく載せますね。

 

2020年08月02日

工務店が言っちゃいけないワード

本日、Googleビジネスから見積もり依頼のメールがあり、そんな登録してたっけ?と思っていたら、今の家づくりの進行具合が不安になっている様子の相談がありました。

 

最近、YouTubeをやる方が増えて、そのおかげ様でラファエル設計をネットで見つける方が増えてきております。

 

現場終わった後、2時間くらい電話でお話ししました。

 

なんていうか・・・

 

話を聞いただけで・・・

 

温熱の事、まるで分っていないじゃべりだね!

っていうのと・・・

耐震等級3ってどういうもんだかわからないで、営業トークしてるんだね!

っていうのと・・・

 

「この地域ではこの仕様はやりすぎなくらいです」

という・・・

 

全てが憶測での話であり、

全てが個人の感覚での話でしかなく・・・

 

お前は素人か!?

 

って言いたくなるくらいの酷い内容でした。

 

よくある典型なんですけど・・・

 

「省エネ法(国の基準)は軽くクリアしている」

「この断熱仕様(ZEH基準クリア)は正直やりすぎ」

「耐震等級3まではいらない」

 

すべて・・・

 

という状態です。

 

こんな事、工務店が言っちゃいけないよね。

 

真実を話しするとね?

 

「省エネ法(国の基準)は玄関ドアが無くてもクリアできます」

「省エネ法(国の基準)は玄関が無断熱でもクリアできます」

 

理由は、分かりやすく言うと、断熱具合の「平均」だから。

国語、数学、理科、社会が100点、英語が0点なら、平均80点です。

5教科の平均点は80点です。

英語0点と同じ様に、玄関ドアが0点、玄関が無断熱でも0点。

でも、全体で見ればその0点の割合はほんの少しなんです。

だから、国の省エネ基準というのは、クリア出来ない方がおかしいレベルです。

 

UA値0.6程度の性能というのは、現在の建材において、断熱材の最低厚みでラインナップした家で、大抵UA0.6前後になります。

つまり、ZEH基準というのも、和菓子くらいに甘い基準なのです。

 

耐震等級の話をするとね?

 

長期優良住宅は耐震等級2で「長期」に「優良」とか・・・

アベノマスクは長期に優良ですよ!

って言っているようなくらいに、仕様によっては全然優良ではない住宅です。

 

正直言って、国の基準は全て甘党です。

そして、耐震等級2程度で長期優良住宅となり固定資産税が安くなったり・・・

 

耐震等級2程度で長期優良住宅となり、地震保険が安くなったり・・・

 

すべて「保険会社」とか「税金」の話。

 

住まい手にとって、本来誰もが求められるべきQ1.0住宅を建てようとする人に対して、だれもが補助金を手にできる訳ではない。

 

保険料とか、税金が安くなるために制度を利用するのではなく・・・

 

住まい手の命を守るために、Q1.0住宅のような家を建てる手助けをする為に・・・

もっと多くの人が建てやすい制度を考えた方がいいよね。

 

例えば火災保険とかもそうだけど・・・

保険会社は基本的に保険金払いたくないわけですからね(笑)

 

まあ、何て言うか・・・

 

国の基準とかを目指すのはとても良い事だけど・・・

 

特に長期優良住宅なんかは、もう保険料とか、税金が安くなるためだったり、ローン借りやすくするための道具でしかないよね。

 

ラファエル設計は、そういったもの関係なく・・・

耐震等級3、制震ダンパー、BELS★5

というものは標準であり、長期優良住宅仕様にもなっています。

 

これは、何か制度を利用する為の仕様ではなく、住まい手の為の

「命の基本仕様」

なのですよ。

 

長期取得するには、耐震等級2でいいから、2を取るとか、そういった考え、全くないから(笑)

見据える先は、保険金とか税金じゃないから(笑)

住まい手の未来だから(笑)

 

地震保険とかもさ・・・

地震保険入らないと住まい手が不安な家、造るなよ。

 

もっとさ・・・

住まい手の健康や未来を本気で想った、本気の家づくりしようよ。

2020年07月28日

ラファエル設計さんの仕様を教えてください

「ラファエル設計さんの仕様を教えてください」

問い合わせの際に、このような質問というかメッセージが書かれている事があります。

 

中には、断熱の仕様、換気の仕様を聞かれる事があります。

断熱の仕様などは、トップページに書かれています。

 

特に隠すつもりもないのですが・・・

改めて書く事にします。

断熱材
壁:210mm
屋根:300mm
耐震性
耐震等級3(許容応力度計算)+ 制震構造(限界耐力計算)
省エネ性能
BELS★★★★★

こんな感じです。

 

ここでね?

 

断熱材の種類は何ですか?とか

換気は一種(給気と排気が機械)ですか?
三種(排気のみ機械)ですか?

という質問する人は、まず、契約になった事は無いと思います。

 

断熱材=冬は家の中の熱を逃がさない為

断熱材=夏は暑さを家の中に入れない為

です。

それは、プロである私が、貴方の為に考える事です。

断熱材の種類で、高断熱とか高気密という事にはなりません。

どんな断熱材を使っても、断熱材の本来の性能を発揮させるのが設計者と施工者の役割です。

 

住まい手が希望を言って決めるものではありません。

ラファエル設計は、落雷が多い栃木県では、燃えやすいウレタンは使用せずに、高性能グラスウールを使う事を徹底してますけどね。

 

一般のお客様は、燃えやすい断熱材か?

という事だけ気にすれば良いです。

 

次に換気についてです。

最近、エアコンに換気機能がある無しで、くだらない議論がメディアで繰り広げられていますが・・・

エアコン嫌いな人は、それだけエアコンが頑張ってJET運転しなくちゃならないような住環境というか、家が悪いのに、エアコンを嫌いになるのと同じで・・・

換気が悪いのはエアコンに換気機能が無いからとか・・・

またまたエアコンを悪者にしようとしていないか!?

 

換気っていうのは、換気扇がするのだよ。

窓で換気をしたいなら、入口と出口をつくってやらないとダメだよ?

 

でね?

その換気だけど・・・

 

高気密というのは、換気を設計上、狙ったように空気を動かすために必要なのが、「高気密」

です。

ハウスメーカーのように、低気密だと、給気口から入った新鮮空気は、トイレとかの24時間換気から、狙ったように排気されません。

低気密という事は「隙間だらけ」という事。

24時間換気扇で排気される前に、他から排気されたり、隙間風で給気がされてしまったり・・・

いわゆる、スタートからゴールまで、障害物競走をしていて、いつまで経ってもゴールできないのが低気密住宅です。

それなのに、悪いのはエアコンの換気が出来ないからだって?

エアコンが排気のゴールだとしても、結局障害物競走しているだけに過ぎないよ。

 

つまり、「高気密・高断熱」で区切るのではなく・・・

高気密高断熱

で1つの用語という事。

 

ここまで説明してきたけど、もう一回、ラファエル設計にしてくる質問を書いてみるよ!

 

断熱材の種類は何ですか?

換気は
一種(給気と排気が機械)ですか?
三種(排気のみ機械)ですか?

 

「高気密高断熱」

というものを目指すうえで、それらの質問を聞いた所で何の意味もない。

 

高断熱を目指すうえで、落雷火災とかの話を抜きにすれば、断熱材は何だって高断熱を可能とします。

高気密を目指すうえで、一種も三種も基本は関係ない。

『高気密の為』に、一種か三種か?熱交換がいるのか?

という換気の話ではない。

 

『換気の為』に高気密が必要なのだ。

 

高気密高断熱というものには、

それを形成する「ストーリー」が多くの人が間違っている。

 

僕からすると・・・

「オオカミと七ひきのこやぎ」という物語に登場する人物は「三匹の子豚」

みたいなね。

ガラスの靴にピッタリな女性を探すのが白雪姫とかさ・・・。

鬼が島を目指すのが、三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄・・・
みたいなね。

 

ようは、鬼を倒すのは、桃太郎じゃなくて、孫悟空の方がよいのでは?

みたいな事を聞いてくるのが

「断熱材は何ですか?」

って質問です。

 

ラファエル設計は・・・

 

こういった無暖房でも真冬の朝に18℃近くなる暖かい家を目指そうとしているのですが、

相談者が重要なのは、断熱材の種類とか、換気のメーカー、種類だとするとさ・・・

全然見ている所が違うのですよ。

↑は、クッソ高いハウスメーカーのUA値0.46の家ですが・・・

無暖房でラファエル設計の家とは9~10℃も違うわけです。

この寒い家はロックウールです。

断熱材の厚みも140mmです。

窓は全てトリプルガラスです。

 

でも、こんなに真っ青で寒いです。

 

分かります?

暖かい家を造るのは、断熱材とかではなく・・・

窓とか断熱材の厚みとか、換気とか・・・

全てが適切にそろった時に、生まれるんです。

 

ラファエル設計の仕様というのは・・・

真冬の朝に無暖房で17~18℃を目指す仕様であり、

耐震は、許容応力度計算をしての、耐震等級3、

限界耐力計算をしての制震構造をプラスしたものです。

 

それらがラファエル設計の仕様です。

2020年07月16日

基礎断熱と床断熱、どっちがいいの?

「床断熱と基礎断熱のシミュレーション比較」

という事をテーマに、7/15日に、新住協関東支部での勉強会で講師としておはなしする予定です。

基礎断熱と床断熱、どっちがいいの?っていうのをシミュレーションでやって欲しいという要望があり、実現したのですが、これは建築知識ビルダーズの連載でいつかやろうかなと思っていたテーマでもあります。

 

床断熱と基礎断熱がどっちがよいか?

という答えは、ネットで的確な答えはないと思います。

 

結局、「メリット・デメリット」を書いているだけに過ぎなくて、

理論的な一般論を話ししているだけなので、

結局どっちがいいのよ?

って答えを出してくれる人はネット少し探した感じでは多分いない。

 

断熱はどっちがいいの?

ってみんな疑問に思っているのに、メリットとデメリットから、その会社の好みによってどっちがいいとか答えているのって・・・

答えじゃないから(笑)

 

断熱の事聞いてんだから、温熱的視点から答えてやれよ!って思うのですが、そんな模範解答はない。

何故なら、

QPEXで熱損失がどれくらい違うんか?
とか
ホームズ君で床表面温度がどれくらい違うのか?

前の日に全天空日射量が低い時に、どちらが床表面温度は下がりにくいのか!?

また、床断熱だとしても、どれくらいの厚みでやれば、どれくらい床表面温度が上がるのか?

みたいな答えを書いている人は多分いない。

 

つまり、多くのプロの人も、素人の人と同じ様に、答えが分からないんすよ(笑)

 

じゃあ、例え話しますね!

 

アンパンマンと、カレーパンマンと、ショクパンマン・・・

どれが強いですか?

って質問した時にさ、

 

アンパンマンのデメリットは、必ず一回はバイキンマンに顔やられて、ジャムおじさんが新しい顔をつくらなくちゃいけない。

メリットは、新しい顔が焼きあがったら、ジャムおじさんの凄まじいコントロールで顔に命中して、2回目はバイキンマンをやっつけてくれる。

 

みたいな事言い始めたら、アンパンマンって強いのか弱いのかどっちなの!?

みたいになりませんか?

 

カレーパンマンはカレー飛ばしてたらネタ切れになっちゃうとかさ・・・

 

とりあえず、みんな一回目は弱いんだな?

って感じじゃない?

 

 

こういった「戦闘力」で「数値」とかを示してもらわないと、

アンパンマンが好きとか嫌いでの判断になっちゃうわけですよ。

 

断熱材にはちゃんと「性能値」というものがあるんだからさ、

厚みがいくつになるとその性能値はどう生きてくるの?

という視点でお客様には説明してあげないとね。

というか、そんな事を説明する事はまずないけど・・・

そんな所を素人の人が勉強したって、プロ側で答えを語れない会社に依頼したって、出来っ子無いです。

 

歯科医の人に、脳の手術しろって言ったって、多分無理だよね。

 

とりあえず、セミナー資料作らなきゃ~~~

ZOOMでやるんだけどね。

理事の方々と本部の方も観るらしいから緊張するな~~~

 

2020年07月11日

楽しかったインスタライブ

ニュースでも告知しましたが・・・

インスタライブ、初めてやりましたが楽しかったです。

岐阜県岐阜市『凰(おおとり)建設森 亨介氏』と『栃木県宇都宮市ラファエル設計 神長宏明』によるインスタライブ
①住宅展示場のミカタ
②エアコン一台の空調(拘りポイント)
③家のシミュレーションソフトの使い分け
④付加断熱って必要?
⑤人口問題に対して住宅会社が出来る事

8:00~12:16分あたりが声がブレていて聞き取りにくいと思います。
その他、声が一部飛んでいますがご了承ください。
申し訳ございません。

 

インスタやっている人はこちらで完全版が見れます。

https://www.instagram.com/tv/CB5VdtAAuuD/?utm_source=ig_web_copy_link

 

ラファエロ設計と紹介されていますが・・・

新住協の勉強会の後の懇親会の場で・・・

埼玉の夢・建築工房さんの社員さんが、「ラファエロ設計」と間違えて言っているという話から「エロ」でいじられるという流れになってしまいました(笑)

これが、そもそもの根源というか、由来です(笑)

 

さて・・・

 

動画では緊張のなかはじまったので、コメントも全然見れなかったというか、見て話すると、話している内容が飛んでしまいそうになったので、見れませんでした。

 

動画の補足を一部して行きたいと思います。

まず、

「性能を今後は上げていくのか?」

という内容あったかと思いますが、基本的には変わりません。

それは動画でも言っています。

伝えたかったのは「断熱をしている」という事です。

 

今までは9月ころから暖房をしていた家でも、「きちんと断熱」されたQ1.0住宅クラスの家では、12月に入る前後で暖房をかけ始めるようになります。

これが、「きちんと断熱をしている」

という事なんです。

 

次に・・・

「付加断熱が必要か?」

という所。

 

「窓が弱点」

 

というのは、もはや呪文というか、合言葉というか・・・

馬鹿の一つ覚えの様に、言われている。

これは間違いではないし、正しい事である。

 

ここからが、僕の考えでは間違いになる所。

「窓が弱点だから、高性能にしたら暖かくなる」

 

ハウスメーカーの営業に言われたという言葉であり、それが本当に正しいのか?これをまず室温シミュレーションするとこうなる。

 

窓を強化したからといって、家が暖かくなるわけでない

これ、2x6工法なので、断熱材は140mmロックウールで窓は全てトリプルガラスです。

これを、高性能クラスウールの105mm+高性能クラスウールの105mmにして、窓を南側だけ取得タイプにして、熱交換を入れるとこうなる。

 

つまり、間取りをみても分かるように、熱取得を考えられていないようなハウスメーカーの間取だとしても、家の構成を変えるとここまで室温が上がるという事。

みなが、当たり前のように窓が弱点だから、強化すれば暖かくなるというのは、エアコン使っての話でしかない。

 

「きちんと断熱をする」

という話から繋がる話なのだが・・・

夜、0時に外気温0℃近くだとして・・・

シミュレーションの様に、朝7時に外気温がマイナス8.2℃になった時、無暖房で室温は何℃まで下がっていくのか?

この下がるスピードを遅延させる事が出来るほど、

きちんと断熱をしている

という事になるのです。

 

窓の強化も勿論必要だし、付加断熱も必要なのです。

これらは全て、冬であれば「熱損失」を防ぐ為でもある。

「窓が弱点

というのは、冬において、室内の熱が逃げてしまう事をイメージしているわけですよね。

 

これは、今後のセミナーで使う予定のものですが、特別公開します(笑)

 

 

 

 

 

っつ~~わけで、まずは太陽を取り込んで、冬は夜中0時の時の無暖房での室温を22℃くらいまで上げたいわけです。

Q1.0住宅レベル3の性能であれば、栃木県であれば、深夜、朝方の外気温がマイナス4~5℃になる時でも無暖房で18℃くらいまでの室温低下で済むように、室温低下のスピードを遅延させることが出来る訳ですね。

 

無暖房での室温を考える上で大切なのは、

「損失と取得」

 

 

これらのバランスなのですよ。

なので、窓だけを強化する、付加断熱だけすればよいという話ではなく、それらは、室温低下のスピードを遅延させる為の

「手段」

の1つなわけですよ。

↑この比較プランのように、損失しまくりの状態なのに、取得が間に合わないために、室温20℃設定にした時にエアコンは、設計プランに比べて7倍くらいの頑張りをしないといけなくなるわけですよ。

なので・・・

 

 

って考えになるのが、ラファエル設計の考えです。

失う事ばかり考えている人達が、「窓が弱点」だけで終わる考えの人達です。

 

取得というのは、太陽だけではありません。

高気密高断熱になる程、

「発熱」

するものは全てプラス側に冬は働きます。

家電だったり照明だったり。

 

夏は、これらの熱を機械換気によって取り除く工夫をラファエル設計はしています。

 

なんていうのかな・・・

ドラゴンボールで言えば、元気玉みたいな考えですよね。

 

 

↓室内の熱を失って言うような顔してます。

 

僕の頭の中はこんな感じです(笑)

2020年06月26日

住宅設計と温熱設計

ちょっと、ラファエル設計の住宅設計への考え方について、ちょっと誤解?があるように感じますので、少しお話をしたいと思います。

ラファエル設計は「室温シミュレーションありき」「冷暖房費ありき」

みたいな捉えられ方をされると、少し心外です。

 

シミュレーションというのは、あくまでも設計手法の中の1つでしかありません。

周辺に素晴らしい景色があるのならば、その景色に開けた間取りの提案をしますし、家の中の何処にどう過ごせば心地よいのか?というのもしっかり考えています。

ラファエル設計は

「ストーリー性のある間取り」

というものを重視して間取りを考えます。

 

LINEで、起きてから寝るまでの間の、行動と時間をざっくりと聞いています。

普段くつろぐ場所が仮に一階に欲しいとしても、周辺が家やアパート、マンションに囲まれて、一日カーテンをしたくなるような環境であれば、2階にリビングなどを設けるような事も考えます。

 

↑は北側バルコニーで東側から西側を見ています。

 

↑キッチン・リビング、バルコニーを一体的につかうようにして、キッチンに立った時に景色が良い方向へ向けています。

 

 

↑そのままバルコニーに出ると、花火大会の時は目の前で大迫力で見る事が出来ます。

 

↑キッチンの前のカウンターには椅子を置いたりして、花火大会やお祭りの時はみんなで集まり、バーベキューしたり、バーのようにも使えるという感じですね。

 

同業者の人も含めて勘違いしないで欲しいのですけど・・・

もう僕は、大体何時間くらいこの辺の窓から日射を取り込んであげれば、無暖房でもどのくらいの室温になるか?というのはシミュレーションをするまでもなく分かります。

なので、シミュレーションをするのは、お客様の僕の頭の中のイメージを、
「見える化」する為に使っているようなものです。

現地に行って、下記の様な太陽の位置の調査をすれば、大体もう間取りや外観のイメージは出来てしまします。

周りが田んぼの様な環境ですと、自由度が増すので、キッチンはは明るさ重視か?という所でキッチンが南にくるか、他に行くのか変わりますけどね。

 

栃木県であれば、日射熱は取込めないような場合、熱交換を入れれば何℃くらい室温が上がるかも予測できます。

 

日射熱を1whも取り逃さないぞ~~~!

なんて設計は初めからしていません(笑)

 

もう、室温シミュレーションはどれくらいやったか覚えてもいないけど・・・
200パターンくらいは最低やってます。
たまには遊びながらとか連載で色々検証していますので、もう身体が覚えているって感じです。

 

例えば、高さ600、横1600くらいの窓に2時間くらい日射が当たった場合、取得率74%の窓なら暖房費は700円くらい安くなるとか、もう頭に入っています。

なので・・・

↑平屋でのQ1.0住宅で、マイナス7.0℃とかの朝に、無暖房で17℃以上になるというのは、設計していてもう分かっています。

こうなると、屋根の断熱をもう少し厚くしようとか、金の無駄な事はしなくても問題ありません。

UA値などは良くなりますが、室温には大きな影響が及びません。

栃木ですと、屋根の断熱は300mmを超えるとそんなに劇的な変化はありません。

200mm→300mmにすると結構違いますけど。

155mmの袋入りグラスウールでの天井断熱なんて、論外です。
まったく効果ないですから。

真夏、無暖房で殺人的な暑さなのは大抵、その論外仕様です。

 

皆さん・・・

リクシルのサーモスX、エスルターS
YKKAPのAPW330、430で競い合っていますけど・・・

大切なのは日射取得率です。

例えばエルスターX

 

熱貫流率、0.79ってすげ~~じゃん!!

って思うかもしれないけど、これは建築知識ビルダーズの連載でも書いているけど、窓の大きさによって変わります。

カタログにも、老眼では見えないような小粒な文字で書いてあります。

 

0.79があまりにもデカくて、他に目が行き届きません。

 

見えね~~~っつ~~の!

 


はい、16513というのは、横幅1690mm、縦幅1370mmというサイズの窓です。

こんな感じね↓

 

さらに、クリプトンガス入りなら0.79、アルゴンガスなら0.86だ。

ちなみに、このような差は別に大した事が無いと僕は思っています。

 

で・・・

窓が弱点だと思って、こうやって熱貫流とか熱の損失ばかり気にするけど、多くの設計者も、一般ユーザーも、「日射取得率」というものを調べた事が無い人が殆どなのではないかな?

普段、QPEXでしか確認しないので、性能値をカタログで探すの面倒でした
(^_^;)

熱貫流0.79と言っている窓に使うガラスは↑です。
日射熱取得率は34%しかありません。

ラファエル設計が使用している、日射取得させるための窓は74%です。

40%もの違いが出ます。

ちなみに、ガラスがグリーンではなくクリアにした場合・・・

 

日射熱取得率は49%に上がりますが、これは遮熱タイプの部類です。

 

つまり、「無暖房」として冬暖かいというのを実現するには、グリーンガラスだと太陽熱を66%もカットしてしまうわけですから、厳しい事が想像できませんか?

 

QPEXで計算すると、
サーモスXのグリーンxグリーンは日射熱取得率は42%

APW430は同じクリプトンガス入りで比較するならば、ブルー色は30%、ニュートラル色は46%です。

 

いずれにしても、皆さん50%以下です。

つまり、同じ大きさであれば、サーモスXもAPW430も熱貫流率はほぼ同じで、後は熱取得率勝負になるわけですね。

 

とりあえず、後半の窓の解説は、セミナーで話するような内容、連載内容レベルの事を書いています(笑)

 

なので、もうこんな事してたら仕事が進まないので、これにて失礼いたします(笑)

同業者の皆様、ここまで書けば、窓の比較を要求された時に、大きく変わりそうか、大して変わらなさそうかは分かりますよね?

ガラスの色をしっかり見てください。

基本、熱取得が高いのはクリア色です。

 

リクシルに多い事ですが、ガラスの色をグリーンにそろえる為に南もグリーンにしてしまうと、性能値は数値上良いけど、無暖房ではクソ寒い家が誕生してしまいますからね。

 

皆さん、ラファエル設計は、もの凄い色んな事やってて、大変なイメージあるかと思いますが、実際のシミュレーションはある程度頭の中で行っていますので、もはや考えたとしても1、2時間の世界です。

UA値とQ値なんてのは、お客様との打ち合わせでプラン決定した瞬間から15分くらいで出せますので(笑)

 

ラファエル設計は窓は基本的にメーカー1種類しか使わないので、毎回余計な事考えないです。

 

建築知識ビルダーズの連載を読んでいただければ、この辺の話は詳しく触れています。

2020年06月22日

未来予測をした設計

さあ、『Q1.0住宅佐野』の土地が決まり、これから計画をスタートさせていきます。

 

さて、今回は、ラファエル設計のスタート時の設計手法を特別無料でご紹介しちゃいます。

最初に計画をするにあたっての考えの中でのいくつかをお話します。

まずは「未来予測」についてです。

これが南にある家です。

これを見た時に、「お!平屋じゃん!ラッキー!陽が入りやすいね!」

と考える設計士は、ど素人です。

 

ラファエル設計は、まず・・・

この建物は古すぎるので、建て替えの可能性があると考えます。

それが2階建てになるか、3階建てになるかは、日影規制とか容積率の考えから考察します。

仮に3階建てアパートは?という考えの場合、住戸分の駐車場が確保できないと、今の時代は中々計画するのも躊躇すると思うんです。

なので、3階の可能性も考えつつ、基本は2階建てに建て替えられた時を想定して考えます。

 

で、南北に長い土地の場合で、北側道路の場合・・・

道路→駐車場→建物→南庭

という考えになりがちですが、一般の方と同じ思考であってはプロではありません(笑)

「太陽高度」

を考えて、敷地のどの辺に建物の南側ラインがこないと日射熱が確保できないか?というのを、シミュレーションするまでもなく頭の中でイメージ出来なければ現地調査に行く意味がありません。

まず、12/22日の冬至あたりを目安に、太陽の位置を把握します。

↑数字が、時間を表します。

デカい丸が、その現在の時間の太陽の位置になることを表しています。

この撮影時間は12:21分です。

これをみると、南側の隣地境界線から5mくらいの位置だと、8:30~14:30分くらいで陽が入りそうだなという事で、窓の位置の想定をイメージします。

↓1/22日はこんな感じ

8:30分くらいから陽が入るのは変わらないけど、15:30分くらいまで陽が入りそうだという事が予想できる。

1時間、陽の入る時間が延びる訳です。

 

で、2階建てになった時を想定すると、大体こんな感じで考える↓

10時くらいまで1階には陽が入らない事を想定する。

そうなると、平屋がいいのか、2階建てがいいのか、まず一つの判断材料になる。

こうなると、南側の「庭」は、冬は全然陽が入らない庭となる。

 

 

「無暖房」での冬の暖かさを目指したい場合、無料の暖房機となる太陽を、どう味方に付けるのか?というのが重要である。

冬に無暖房で過ごす為には、出来れば8時過ぎから15時までは太陽熱を取り込みたい。

 

理由は、以前に、ちょっと調査をしたお宅の経験からである。

セミナーでも一つの題材にさせてもらっているのですが・・・

 

QPEXで計算した結果、

Q値1.4
UA値0.37

という高気密高断熱の住宅が、Q1.0住宅レベル判定において、

「省エネ基準レベル」

となってしまうのである。

 

それの調査で、日影シミュレーションした結果が下記である。

 

↑こんな感じで14:30~15:00において、南側の窓が殆ど影になっているのである。

自分の屋根、自分のバルコニー、南側&南西側からの日影

によって、日射が得られていないのである。

これだけ窓がありながら、赤く染めた部分からしか日射取得が出来ないのだ。

 

住まい手の方は「14:30分くらいから寒く感じる」という感想を調査時に述べていたが、シミュレーションによって、それは嘘ではない事が判断出来る。

この家は、南との差が7mくらいは南側が空いているにも拘わらず、このようになってしまう。

基本的には8:00~16時の中で日射熱を考えるのだけど、やはり1時間30分、日射取得が早くなると、夕方は住まい手も寒いと感じるのだ。

 

つまり、何度も言っているように、UA値やQ値などを家づくりの参考にするのは半分間違いであり、ましてや、UA値が一番低い会社を選ぼうなんざ、大きな間違いなのである。

 

ラファエル設計では、一日の間に「何時間日射があるか?」というものを追求する。

↑の場合、5時間は南に日射が当たるとしても、平屋が希望でQ1.0住宅を求められたとしても、Q1.0住宅になる事がとても難しい事を、別に計算せずとも、予想できる。

ちなみにこれは、南側の家が平屋の場合で・・・

2階建てに建て替えられるとどうなるか?
という「未来予測」をしたシミュレーションが下記です。

なんと、9時と10時の2時間、ほとんど9時しか日射熱が得られない事がわかる。


こういった時に、どのようにすればいいのか?

ようは、本当に平屋がいいの?

太陽光載せるのに、平屋で大丈夫なの?

シミュレーションをすると、そういった考えの根拠にもなるのです。

 

こういった設計を普段からしていると、北側の家に対しても、日影の配慮をした家づくりが可能になります。

思いっきり片流れ屋根でリーゼントみたいな外観になった2階建て建物は、北側で約10mという四角い3階建てマンションの高さになります。

こういった家が、エコハウスならぬ、「エゴハウス」と呼ばれます。

 

家の間取りって、お客様も一緒に考えるけど・・・

家の配置って、設計士の人と真剣に考えてるかな?

 

たまに・・・

『家の配置は問題ないかシミュレーションしてもらいたい』

という問い合わせがあるけれど・・・

つまり、その配置を考えた設計士には、家の配置に根拠がないから住まい手への説明もないのだよ。


『僕は、それだけをやる都合の良い男になりたくありません』と断ります。


だって、このような事を考えるのが「設計」なのですよ。

配置を考える事は『設計』なのです。

一級建築士の試験なども同じですが、配置を適切に考えられないと、合格はしません。
駐車計画、外構を考えて、日照を考えての『配置』です。

 

これらの「設計」に対して、ラファエル設計に設計料を支払っても、設計をお願いしたいというお客様が契約をしてくれるわけです。

こういった事をしてくれないハウスメーカーに、設計料が無いからと言ってとびついて、安く出来たわ~なんて喜んでいる方からすれば、こういった設計手法というのは、「知らぬが仏」ってやつになります。

 

こういった設計に魅力を感じてくれて契約してくださったお客様は、やっぱり他と違う特別感を感じてくれていると思うんです。

それなのに、目先のお金に目がくらんで、契約もしていない誰でもかしこもこういった未来予測をしてあげては、僕は「浮気」をしているようなもんです。

 

今回のブログは、一般の方向けというより、こういった事をやっていない同業者へ発信したものでもあります。

普通、こんな事を教える義理はないですが、ラファエル設計の設計手法の一部を無料公開です。
偉そうに!と思ったらごめんなさい。

アプリもお金出せば買えますし、無料のJWW CADだって日影の図面は描けます。

一般のみなさまへ
こういった事も考えるのが設計料となります。
設計料がかからないからその分安いと思っているハウスメーカーさんたちは、それだけ設計としての仕事を省いている事だとお考えください。

『省いてます!』

なんて言うわけ無いので、やっているように見せかけているだけですからね
( ´艸`)

2020年06月19日

『北海道仕様』と言えば聞こえがいい

車で外出中・・・

会社名は伏せますが・・・

ラジオで、女性が考えた女性のための家のコンセプトの会社がでていた。

ラジオではこのような内容↓。


北海道では高性能グラスウール16Kが使われているけども、その会社は北海道でもほとんど使われる事がない高性能グラスウール24Kを使っているから凄いのだそう。
そして、樹脂アルゴンガス入トリプルガラスに熱交換装備でアナウンサー大絶賛。




チンパンジーが頭の中で登場です。


と、同時にブログで色々ディスりたいと思いました。
考え方について。


家づくりしている一般ユーザーさんに伝えたい事ですが・・・

北海道で使われているものを使えば高性能になるわけではありませんし、凄い事でもありません。
高性能24kつかっていても、沢山ヒートブリッジ(熱橋)沢山造っている工法なら、・・・

 

そこから沢山熱は逃げていく。

 

この会社は付加断熱では無いと思われる。基本は。

↓このように、付加断熱(ダブル断熱)でないと、柱の部分から熱は逃げていく。

 

 

ラファエル設計では、それをさせない為に、付加断熱をする。

ちなみに、竣工写真に載っているものも含めて、全てラファエル設計の設計はダブル断熱です。通常のをやったことがありません。



そもそもだけど・・・
栃木で高性能グラスウール24Kを使わないと、「冬暖かく夏涼しい」という家が実現できない事が問題と思います。

でね?

これはもっと問題だと思うのが、栃木県で「冬暖かく夏涼しい」って言ってる会社は、「冷暖房費」とか「室温シミュレーション」を提示してる?

って話なんですよ。

 

↓下記を見てください。

これは、ロックウールで厚み140mm(2x6工法の為)、全てトリプルガラスのとあるハウスメーカーのUA値0.47の室温シミュレーションです。

これね?

壁の平均熱貫流率でいうと、U値0.310

熱抵抗でいうと4.222

なんです。

 

これを北海道でも使ってないぜ!と豪語している、高性能グラスウール24Kの厚み105mmにしてみると・・・

壁の平均熱貫流率でいうと、U値0.308
熱抵抗でいうと3.250

 

U値、全然かわんね~~じゃん!!(笑)

 

 

これっつ~~ことですよ。

そもそも、南側もトリプルにしている時点で、栃木ではヤバいことです。

 

UA値というのは、今回は壁のU値を出しましたが、屋根とか基礎とかのU値を出して行って、その平均となるのがUA値です。

 

これをラファエル設計のダブル断熱仕様にしてみると・・・
高性能グラスウールの24Kよりも若干性能が落ちる16Kですが・・・

壁の平均熱貫流率でいうと、U値0.203
熱抵抗でいうと5.847

ダブル断熱圧勝(笑)

 

性能が落ちるグラスウールで、性能が落ちるダブルガラスで・・・

他にもちょっと工夫してやると、同じ間取りでここまで室温上げられますから。

ちなみに、朝マイナス8.2度の時の「無暖房」での室温ですからね?

 

 

 


北海道をはじめ、24Kがほとんど使われる事がないという理由を一般ユーザーは知った方がよい。

 

正直、きちんと設計出来る人が設計すれば、そこに金かけなくても、性能が少し落ちるものを使っても、計算上の性能値は落ちるけど、

「夏涼しく、冬暖かい」

という家が出来ちゃうんですよ。


高性能グラスウール24Kを使うことに問題があるわけではなく、むしろ性能的にはプラスになるけれど・・・
それを使うことが自慢にはならないという事です。
特別な材料を使うから凄いのではありません。

その性能を活かすも殺すも、設計者の腕という事です。

ドラゴンボールで例えると、界王拳って知ってますか?

 

ナッパを倒した時は1倍。

 

ベジータと戦った時は3倍~4倍。

 


フリーザと戦った時は20倍でも無理だった。

 

 

何が言いたいかというと・・・

16倍で倒せる敵に、24倍も使う必要がないって事です。

界王拳は戦闘力が高くないと、そもそも20倍でもキツいのです。

ドラゴンボールでは回復のために仙豆が必要ですが、リアルではそれだけお金が必要です。

 

つまり・・・

敵というのは「外気温」です。

界王拳24倍(24K)でも勝てて無いですよね?

 

そりゃそうだ・・・

 

上記の柱は、ヤムチャなんですよ。

 

断熱材が界王拳使ってる悟空です。

 

所詮、熱橋になっているヤムチャ柱は、偉そうにしても、やられる運命なのです。

 

で!!

24倍でも敵わないから、

16倍界王拳使った悟空が2人必要なんです。

もしくは悟空&ベジータみたいな?

↑めっちゃカッコイイし、すげ~強そうだよね?(笑)

ここまで、ドラゴンボールを知らない女性とかには全く話が通じないと思いますが・・・

言いたい事を感じ取ってください(笑)

 

で、話を戻すけど・・・この会社のHPにはこのような比較画像が載っている。

 

ふざけた事に、「10K」なんてグラスウールは、防音の為に1階天井と2階床の階間とか階段下に入れるような代物。

外壁に使っているバカは恐らく存在しない。

そのようなものと比較しているのだ。

 

↓セミナー登壇時に使用するスライドと同じだよ?

ようは、携帯電話という比較において、もはや存在しない携帯電話と、日本人しか使わないようなiPhoneの比較だぜ?

この2つ比べて、iPhoneの方が凄いでしょ?

みたいな話って、同じ天秤に載せたら昔の携帯電話が可哀想だよね?(笑)

 

断熱材は厚くなっているけど、スマホは薄くなってるんですよ。

 

 

あのね・・・

本来、こういった低レベルの比較って不要だからね?(笑)

お客様は・・・

 

 

こういった燃費計算を求めるんじゃないの?

 

 

 

こういった室温シミュレーションが見たいんじゃないの?

 

 

 

こういった実測の一定温度の室温データが見たいんじゃないの?

 

↓こういったデータあるけどさ・・・

 

室温全然一定じゃないし・・・

25℃から暖房切ったら17℃にまで下がるし
23℃から暖房切ったら16℃にまで下がるし

 

北海道でもほとんど使われない高性能グラスウール24Kに、トリプルガラス使って、熱交換換気使って、これって、Q1.0住宅なら考えられないくらいの温度低下ですわ。

 

つ~わけで・・・

「北海道仕様」

こんな言葉はイメージを最高のものと勘違いさせるものでしかないのです。

 

突然ですが・・・

「北海道産のウニ」

 

こう聞いて、「美味しそう~~~」

って思います?

 

「ミョウバン」

これが入っていると、ウニは苦くなります。

入っていても、ごくわずかであれば、そんなに苦さを感じませんが、札幌の中央市場で食べたとしても、酢飯じゃない&ミョウバン入りは感動が薄れます。

 

 

北海道産のウニでも、お土産には海水漬けを買わないと、ミョウバンは100%入っていると思います。

 

 

つまり・・・

「北海道仕様」

「北海道産」

これらイコール凄いもの、美味しいものではないという事です。

 

住まい手が知りたいのは、グラスウールの性能の凄さではない、それらを使った家がどうなるのか?

という所が求められるわけですよね。

 

こういった事がいつまでも分からない人は、いつまでも、

「グラスウールは何が良いのか?」

という事を調べまくって、答えが見えない迷路に迷い込みます。

つまり、室温シミュレーションや燃費計算をしていない会社にグラスウールの是非を問うても、答えなんて出ないんですよ。

 

出る答えと言えば、グラスウールは施工が難しいとか、住まい手には全く関係ない話が飛び出る訳です(笑)

 

冬暖かいです~~

夏涼しいです~~~

 

だけでは、情報量として足りないんですよ。

その根拠は何だ?

っつ~~話なんですよ。

 

高性能グラスウールの24Kを使えば暖かい?凄い?

っていう話です。

 

このような会社は、高断熱高気密を目指していると思うので、同じ仲間であり、住まい手にとっては、土地の付録のような家を提供している会社と比べたら数段マシですが・・・

「家の売り方」が一部情報として間違っていると僕は思うのです。

高性能グラスウールの24Kを使わないと16Kとかよりも凄い家は造れないと思われるプロモーション、

トリプルガラスを使っているから凄いと思わせるプロモーション・・・

 

僕からすれば、無駄に金使ってない?

って思っちゃうわけです。

TVとかCMの広告宣伝費を回収しなくちゃいけないから、余計にお金かかるんでしょうけど・・・

 

何か特別なものを使っているから凄い!と思わせるやり方は、とても嫌う部分ですよね。

まあ、お金がある方は、何処で建てようが自由なのかもしれませんが・・・

こういったプロモーションをみて、高気密高断熱は凄く高いものなんだ!と勘違いする人たちが増える事を防ぎたい為に、ここまで書かせていただきました。

 

坪単価40万とか45万では普通の家でも基本的にできるわけがないですが・・・

高気密高断熱住宅は、誰もが求める権利があるんだという事を忘れないで欲しいと思います。

2020年06月17日

建築は作品ではない

僕は、設計した建物を『作品』と呼ぶのがとても嫌いです。

前にも何処かのページで書いているけど、作品を作りたいなら、模型でも作ってろよ!て思います。


住宅は特に『幸せ』『快適』『癒やし』といったものは、設計者が与えるものでもなければ建物が与えるものでもない。 

感じてもらうものだと、最近は特に思う。

Q1.0住宅のような高気密高断熱が、住まい手にとって良いことはもう分かっている。

後は、それをどう感じ取ってもらい、普及させていくか?という所に課題を感じる。

『断熱』『省エネ』というものはH4くらいから始まってるのかな?

それから今まで、北海道以外で、造る側も購入する側も、意識として何が変わった?
省エネ法は、設計者の手間が如何に省エネになるか?のような計算ばかり追求しているように思う。

つまり、平成という一つの時代が終わった今でも、敷地の附録のようなローコストが普及している。

ヒートショックや熱中症でコロナより多くの人が死んでいるのに、未だに高気密高断熱のメリット・デメリットは?みたいな話が出てくる。

高気密高断熱のそういった話になると、

「人間は生物です」みたいな話から、光を感じてとか、意味不明なアホな論調になったりする。


約27年?何もやってこなかったわけではないと思うけど、今は新住協の鎌田先生が産み出したQ1.0住宅というものが、長年の経験や研究から確立されている。

それを進化させたり、予算がなくてもQ1.0住宅を提供するためにはどうすればよいか?という発信が、これからは必要だと思いますし、いくら数値ならべて理論的に一般ユーザーに説明しても、眠くなるだけで、結局契約はしてくれない可能性が高い。

頭の良い人程、UA値についての説明を永遠していたり、エアコンの効率がどうこう話を一般ユーザーにしたりしがちだ。


『騙されないぞ!』『こんな住宅会社はダメだ!』という家づくりの知恵をつけさせる動画発信だったり、SNS発信より、高気密高断熱の素晴らしい家づくりの過程を、工事段階から理解できるような内容の方が、観ていて楽しそうですよね?( ´艸`)

僕のブログって、結構過激に思ったりする人もいますけど・・・

僕は、高気密高断熱を造る知識が無かったり、やろうと思っても出来ない人たちを皮肉ったりしているわけではない。

 

キチンとした知識や技術を得ようともせずに、

イメージだけで「制震」を不要と言ったり

「耐震等級3」を「3相当」って言ったり・・・・

グラスウールは水に弱いからダメだとか・・・

 

きちんと道筋をたてずに、

とにかく「イメージ」だけで先入観の塊みたいな状態で、

高気密高断熱を否定してくる人たちに、腹が立つわけです。

 

今、ハウスメーカーと同じ事が

『常識』

『セオリー』

みたいな考えが、これからは住まい手自身が『非常識』という思考になるように、今までの考えが過去のものになるように、市民セミナーとかで発信していきたいなと思いますね。

敵は、勉強不足で高気密高断熱を理解出来ない会社ではなく・・・
勉強不足しようとしないで、高気密高断熱を全力否定する人たちが敵なわけです。

自社がやっていることは素晴らしい!という自負がある人も多いと思いますが、じゃあ、あなた達は、普段バカにしているような施工を、会社設立から一度もやったことないのか?
と問いたい気持ちもあります。

他社のダメな所をひたすら説明して契約をとるのではなく、限られた予算でQ1.0住宅を建てられるように話をしたりしていきたいですよね。

 

僕自身、新住協とかを初めとして、人から学んだ事で今があり、これからも勉強させていただく身です。


なので、誰かが僕の持ってる知識を求めれば、拒否する事でもないですし、高気密高断熱を造っていく仲間を増やしたいですよね。

知識や技術は、盗むし、盗まれるものだと、僕は思ってますので、、この考えに否定的な人がいても、別におかしい事ではありませんので、否定的な話をしてこなくてよいです(笑)

他社に施工を見学させれば、その時に得られるものもある。

 

正直ね?

YouTubeとかの動画観る気も起きないくらいに、温熱の話を発信している方とか、大して分かってないから(笑)
一度観ればそれが分かる(笑)

 

気密がよい住宅を造っているのを自慢げに言う人もいるけど、ここだけが一番重要なわけではないから(笑)

 

実は・・・

こんな会社では建ててはダメ!

という話を漠然としている人がいたとして・・・

それは、そのような話をしている本人の会社に依頼する事が、もしかすると一番ダメなのかもしれない・・・。

2020年06月16日

東西南北のガラスは断熱タイプ?遮熱タイプ?

はい、今日は、どんな動画でもきちんと明確な答えを説明しているものは無いと思いますので、僕なりの答えを話ししていきたいと思います。

ラファエル設計のHPでは、下記の家づくりQ&Aで、若干解説しています。

ですが、セオリーというか、一般的な僕の考えでしかなく、正解でもなければ間違いでもないという、一般論に過ぎません。

 

ここで上記ページの抜粋をしますが・・・

この窓の断熱タイプと遮熱タイプを考える上で、前提条件を整理する必要があります。

  • 各季節の日射量
  • 真北の角度

です。

 

まず、前者について。

下記を見ていただきたいのですが、

各季節の日射量
「水平面」というのは「屋根面」「地面」「天窓」を指し、南、東西、北というのは「鉛直面」である外壁や窓を指すものだと思ってください。


夏至(6/22)の水平面の日射量はダントツですよね?

これを見てお分かりのように、東と西は、日射量が全く同じです。
春分と秋分も同じです。
日射量は同じなのに何故西日は嫌われるか・・・
それは、西日は太陽の熱を纏って、暑いからです。

これね、夏至と冬至だけ取りあげて「夏」と「冬」とか分けて言っちゃう人は、そもそも、太陽の位置を分かっていません。

サンマーメンというラーメンは、秋刀魚(さんま)が乗っているラーメンと言っているのと同じレベルだと思ってください。

夏至というのは6月下旬頃を指す図です。
冬至というのは12月下旬頃を指す図です。

つまり、7月とか8月の「夏」というのは、9/22日が秋分ですから、下記の様に・・・
水平面にガンガン日射が当たるのは6/22で、7月~8月下旬に月日が経つと、太陽高度は下がっていくんだという事です。
はい、下記を見ていただきたいのですが、ラファエル設計は、庇を900出すと、年間のうち何月の太陽直射が2階と1階にあるのか?
というのをこういったシミュレーションで考えています。これを見ると、6/22の夏至は南側1階の掃出し窓の半分から下に日射があり、7/22日では南側1階掃き出し窓はまったく遮蔽出来ない事が分かります。
逆に、2階はどうか?
8/22日以降~4/22日まで南側2階の窓は完全に日射遮蔽は出来ない事が分かります。

こういった図を描く場合、ほとんどの設計者が「夏」と「冬」の2つを描くのですが、夏は6/22日の斜線を「夏」として描いている事が殆どです。

こういった図が頭に入った状態で、そういった図をみたり、解説を聴いていると・・・

「この人、自分で理解してアウトプットできてね~な~~」
って思うのが、理由となります。


その上で、今度は真北の方角を気にします。
真北の方角
下記の様に、窓からの日射熱が大したことあるのか、ないのか?というのを検討します。

時間別でも見て行きます。
真北方向というのは、方位磁石での北ではなくて、太陽が真南中時になった時の方角です。それは理科年表によって、日時を算出します。
ですが、こういったシミュレーションをすれば、国土地理院で調べて入力するだけです。

これらによって、初めて東西南北に適した窓ガラスのLow-eガラスのタイプはどれにすればいいの?という、回答の「前提条件」が出そろった事になります。
『樹脂窓』『Low-Eガラス』の断熱窓
樹脂窓とは、ガラスの周りの枠が樹脂といったものです。
Low-Eガラスとは、金属膜をガラスにコーティングしたものです。
Low-Eガラスを2枚使って、空気層を挟み込んだものがLow-E複層ガラス(ペアガラス)と呼ばれるものです。
これらが力を合わせて出来たものが『断熱窓』となります。
結露などを抑える作用があります。
『Low-E複層ガラス』遮熱タイプと断熱タイプ
  • 2枚の複層ガラスのうち、外側のガラスの・・・
【室側』にLow-E金属膜を設けたものが『遮熱タイプ』
(出典:YKKAPホームページ)
【室側』にLow-E金属膜を設けたものが『断熱タイプ』
  • 高防露
  • 高断熱
  • UVカット
  • 遮熱
上3つは両者とも同じです
ざっくりと説明すると、違うのは『遮熱』をするか、しないかです。

 

これらにより、とりあえず下記でみて、

25Whとかしかない窓は、遮熱でよいとか、1000Wh以上日射熱取得する部分は、東西であっても断熱(取得)タイプにする?そして夏何かで遮蔽処置できる?
という考えに発展します。

一方で・・・

↑建築知識ビルダーズの連載7回目で登場したものですが、これのように、L字で奥まった南側の窓は11時過ぎから1階の掃出し窓は半分日影になり、12時には、奥まった部分の窓ではまともに日射取得出来ない事が見えてきますので、こうなると断熱タイプよりも、窓からの損失値が若干優れた遮熱タイプにする?

とか、そういった考えも生まれてきます。

当然、周辺環境の家達からも、日影の影響は受けます。

 

日射の多い太平洋側か、日射の少ない日本海側かでこれらの考えも変ります。

つまり、最終的には何度も言うように・・・

 

その家が建つ土地によって、的確な答えは変わるという事なのですよ。

これも何度も言うように・・・

前提条件」があっての議論にならないと、単純に・・

「夏を考えて南は断然遮熱だろ~~」とか、根拠がないのに、言ってる人は、もはや設計者ではなく、それはお前の主観でしかないだろ!?

みたいな感じになってしまうのです。

 

大阪に行って、「いや~やっぱりお好み焼きは広島風お好み焼きが食べたいですね~~」

っていうのと同じくらいに時と場所をまるで分ってない発言者となってしまうわけです。

 

まあ、こんな感じでラファエル設計は、最終的な判断をしていきます。

よく「依頼する工務店は、東西が遮熱と言っているけどそれは正しいのですか?」

とか質問がしますが・・・

「そんなもん、契約している工務店に聞けよ」

って思います(笑)


これまでの説明みたら、そんな質問だけでは前提条件がまるで揃ってませんから、答えようがないですよね?

 

例えばですよ?

初めて僕がお客様に会うとして、契約前に美容室に行って髪を切ろうとした時に、前髪切ったら似合いますか?って質問、会った事ない相談者にしても、

「そんなの美容室の人か奥さんに相談しろよ!」

って思いませんか?(笑)

 

じゃあ、少し例えを変えますが・・・

行きつけの美容院で聖子ちゃんカットは似合うと言われたけど、何かお世辞としか思えないという事で、行った事ないけど少し腕には自信がありそうな美容室に電話して、

「自分には聖子ちゃんカットが似合いそうか?」

って質問したとしてさ・・・

美容室の電話とった人の気持ちになってみ?

 

電話の主が、

松田聖子のような容姿なのか・・・

 

浜辺美波のような容姿なのか・・・

 

 

清野菜名のような容姿なのか・・・

 

ジャッキーチェンのような容姿なのか・・・

 

片山さつきのような容姿なのか・・・

 

容姿や雰囲気といった「前提条件」がなければ、答えようがないのと一緒です。

 

とりあえずさ、顔合わしていてさ、契約までしててさ・・・

そんな事を信頼できない会社に、そもそも数千万もする家づくりをお願いしているんですか?

って話です。

 

 

兎に角・・・

しつこいようですけど・・・

設計には「前提条件」が必ず必要で、その前提条件が、設計プロセスの根拠となる「問い」です。

 

「予想」や「一般論」

で設計の回答になるなら、それは本当の回答ではないと、僕は思います。

2020年06月15日

「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント

厚生労働省から、

「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント

というものが出ているのを見ましたか?

 

コピペします。


新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、「新しい生活様式」として、一人ひとりが感染防止の3つの基本である
1.身体的距離の確保、2.マスクの着用、3.手洗いや、「3密(密集、密接、密閉)」を避ける等の対策を取り入れた生活様式を実践することが求められています。
 これから、夏を迎えるにあたり、皆様には、例年よりもいっそう熱中症にもご注意いただきたく、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための「新しい生活様式」における熱中症予防のポイントをまとめました。

(1) マスクの着用について
 マスクは飛沫の拡散予防に有効で、「新しい生活様式」でも一人ひとりの方の基本的な感染対策として着用をお願いしています。ただし、マスクを着用していない場合と比べると、心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体感温度が上昇するなど、身体に負担がかかることがあります。
したがって、高温や多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなるおそれがあるので、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、マスクをはずすようにしましょう。
マスクを着用する場合には、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給を心がけましょう。また、周囲の人との距離を十分にとれる場所で、マスクを一時的にはずして休憩することも必要です。
 外出時は暑い日や時間帯を避け、涼しい服装を心がけましょう。

(2) エアコンの使用について
 熱中症予防のためにはエアコンの活用が有効です。ただし、一般的な家庭用エアコンは、空気を循環させるだけで換気を行っていません。新型コロナウイルス対策のためには、冷房時でも窓開放や換気扇によって換気を行う必要があります。換気により室内温度が高くなりがちなので、エアコンの温度設定を下げるなどの調整をしましょう。

(3) 涼しい場所への移動について
 少しでも体調に異変を感じたら、速やかに涼しい場所に移動することが、熱中症予防に有効です。一方で、人数制限等により屋内の店舗等にすぐに入ることができない場合もあると思います。その際は、屋外でも日陰や風通しの良い場所に移動してください。

(4) 日頃の健康管理について
 「新しい生活様式」では、毎朝など、定時の体温測定、健康チェックをお願いしています。これらは、熱中症予防にも有効です。平熱を知っておくことで、発熱に早く気づくこともできます。日ごろからご自身の身体を知り、健康管理を充実させてください。また、体調が悪いと感じた時は、無理せず自宅で静養するようにしましょう。


 

はい、ここでちょっと設計の中で突っ込みポイントがあるので、一部ご紹介します。

(2) エアコンの使用について

です。

一般的な家庭用エアコンは、空気を循環させるだけで換気を行っていません

そもそもだけど、ルームエアコンに換気機能が付いていると思っているのかい?

空気の循環もしていないと思うよ?
第三種換気の低気密住宅なら。
新型コロナウイルス対策のためには、冷房時でも窓開放や換気扇によって換気を行う必要があります。

建築基準法でシックハウスの問題によって24時間換気によって1時間に0.5回の換気を行う事が義務付けられています。

通常の3種換気ですと、兎に角低気密住宅では正常に働いていません。
換気により室内温度が高くなりがちなので

換気によってじゃね~よ!
家の断熱性能が悪いのが一番だからね?

断熱性能が悪いから、外が暑ければ室内も暑くなり、外が寒くなれば室内も寒くなるんです。

両者とも、エアコンをつけないと・・・。

 

はい、これらは、熱中症の原因として、エアコンとか換気に責任を持って行こうとしています。

そうじゃないから。

 

熱中症とかヒートショックにならないための大前提が、「断熱」

確実に空気のルートを設計通りに換気させるための「気密」

です。

 

つまり、その両者は、住まい手が選択権を持つものではありません。

家を建てる上での絶対条件です。

その為に「高気密高断熱」という一つの用語です。

 

例えば、塩ラーメンに、塩が無かったら、それはラーメンじゃないよね?

味のない未完成料理だよね?

 

よく、「低気密・高断熱」がいいとか言ってるアホな設計士がいますが・・・

 

それは、お客様は塩ラーメンを求めて来店したのに、
店主は「味のない・ラーメン」がいいと言って、それを提供しているのと同じです。

見た目には分からないよね?

函館の塩ラーメンみたいにスープに濃淡ついてなきゃさ。

 

 

つまりはね?

日本の一般常識は、このように、エアコンとかが頑張らないといけない家とか、エアコン代ケチって熱中症になってしまう家が常識で、

Q1.0住宅のような高気密高断熱住宅は、非常識なのです。

 

Q1.0住宅のメリット・デメリットを調べるよりも、みんなが常識の家が、どれだけ死ぬ確率が高いか?

という事をもっと知るべきだと僕は思います。

コロナに感染するリスクが高いのか、家の中で熱中症とかヒートショックになる確率が高いのか・・・。

 

コロナにはビビるけど、室内での熱中症とかヒートショックには無関心って、ちょっと僕には信じられません。

両者とも、確率論です。

コロナにはマスクや消毒・手洗い・うがいが有効なように、

家の中での熱中症やヒートショック予防には、厚い断熱材や確実な換気、熱が逃げにくい窓などが有効なわけです。

2020年06月14日

家づくりの会社選びとその決定

最近の問い合わせで、

「〇〇会社はラファエル設計さんと同じレベルで設計が出来るんですか?」

という事を聞かれる事がある。

 

こういった質問者は、既に数社、ラファエル設計に辿り着く前に見積もり依頼などをしている事が多い。

 

この質問の意図は、ラファエル設計か他で迷っていて、他でも同じ設計のレベルで出来るなら、他でもよいのでは?
という事なのかは、それは分からない。

同じ設計レベルで出来るかって?

↑こういった熱の収支と損失をしっかりシミュレーションで考える事ができて・・・

暖房が必要な割合を如何に少なくする事が理解出来て、比較できるか?

 

↑そしてしっかりと年間の冷暖房費である「燃費」を提示出来て・・・

↑無暖房での室温の設計がしっかりできて、お金を掛けたのに真っ青な家にならないようなシミュレーションが出来て・・・

 

↑家の形によって、日射取得をしようとしている窓からしっかり日射が取れるのか?という検討が出来て・・・

 

↑太陽の位置を年間を通じて把握して、近隣の建物からの日影の影響を考慮した設計が出来て・・・

 

↑冬の日影


↑夏の日影を設計者がしっかり把握して・・・

 

日射熱がどれくらい取り込めるのか?
それによって、窓ガラスは断熱タイプか遮熱タイプか?という検討が出来て・・・

 

↑自然温度差の把握や暖房エネルギーの軽減を設計して・・・

 

 

↑家中、温度差の無い事をサーモカメラで見える化出来て・・・

↑このような温熱欠陥住宅を造らない技術と知識を持っていて・・・

 

 

 

実際に住み始めてから、

真夏(8/14日)でも、エアコン設定温度27~28℃でほとんど家じゅうむらなく25℃前後の環境を創り出し・・・

 

 

↑真夏の外気温36℃時に、1階床と2階天井で、表面温度が25.3℃を同じ温度を創り出し・・・

 

↑シミュレーションで
外気温34.8℃ 14時
室温(主寝室)26.3℃

と出て、

実測で
外気温34.7℃ 13時41分
室温(主寝室)26.1℃

という工事中を想定したシミュレーション通りに実際の工事中の室温がどれくらい近似値となるのか?
という検証をする。

 

これらの一連の事と全く同じ事が出来るのならば、

「〇〇会社はラファエル設計さんと同じレベルで設計が出来るんですか?」

という質問の答えは

「出来ます」

という答えになります。

 

出来ないのならば、そのような答えになります。

 

まず、ハウスメーカーは現在の時点で、やるわけがない(笑)

普通の工務店でも感覚的に95%くらいは温熱シミュレーションすら、まずやってないでしょう。

 

僕が良く最近のセミナーで登壇した際のサブタイトルにもある・・・

「その敷地にしか答えは存在しない」

という事がどういうことか?

というのが、今日のブログで少し理解できたのではないか?

と思います。

 

高気密高断熱の家を求めて家づくりをはじめた方々は、必ずUA値とかQ値とかC値とかに辿り着く。

そして、それは数値が低いなら、高断熱だと知り

C値が低ければ気密性が良い事を知る。

 

でもね、

UA値なんてのは、ハウスメーカーでも出せるくらいに、国の基準にもなっているけど、出しても意味がないレベルのものであり、これが低い会社を選んでいってもそれまた意味がない。

 

理由は下記です。

温熱性能は、
Q値:1.14
UA値:0.30

これでQ1.0住宅レベル3です。

 

 

では、下記の計算書を見てください。

HEAT20の最高等級「G3」

 

UA値0.2
Q値1.24

まさかの「 省エネ基準 レベル」です。

外観はこちら↓

 

窓無し

 

はい、そうです。窓が無いんです。

多くの工務店もそうなんだけど、

「窓が弱点」

が合言葉のようになり、窓を小さくするとか、窓を少なくすれば、簡単にUA値なんてものは数値が下がり、一見するともの凄い高断熱仕様となるのです。

だから、こんなUA値なんてクソだという事です。

 

Q1.0住宅を目指すために必要な事は

 

この熱取得にかかっています。

 

UA値とかQ値を、設定した数値に目指す事ではないんですよ。

 

「俺は南は遮熱ガラス派」

とか、こういったシミュレーションもしないで言っている奴は

 

 

もうここで、

「諦めていないのに試合終了です」

 

そんな事言う会社への希望を捨ててください。

 

まあ、家づくりってさ、温熱設計だけが全てではなく、間取りだったり外観デザインだったいも大切なわけですよ。

もっといえば、階段の昇りやすさの設計、カウンターの高さの設計、動線計画などなど・・・

それらは

「見えるデザイン」

ですが

温熱設計というのは

「見えないデザイン」

 

お金というのは裏と表があるように、片面だけでは偽札になるのですよ。

 

家も一緒です。

長期優良住宅とかいっても、所詮は片面だけの制度。

 

高気密高断熱を求める方って、僕は家族思いの人だと思うんです。

自然素材を求める人は、恐らく家族にアトピー性皮膚炎の方がいて、それらを改善したいという願いや想いがあると思うんです。

でも、高気密高断熱の上での自然素材でなければ、カビやダニなどによる健康被害は改善しない。

 

高気密高断熱というのは、兎に角、根本なんです。

これを本気で求める方は、家族の健康や未来を「住まい」である「家」に求めようとする優しい想いがあるのだと僕は思うんです。

 

今日のブログタイトルでもある

「家づくりの会社選びとその決定」

というのは、判断基準が人それぞれ違うと思うけど、その人が信じる道が一番重要で、ネットの掲示板とか動画で、

「何を求めるのか?」

というものを探すものでもない。

 

家を建てるという事は、誰かがローンなどの契約者となる。

 

その人が、家族の為に、子供世代に、孫世代に遺したいという強い想いがある人と、ラファエル設計は一番合っているのではないか?

と僕は思いますし、そうでなければ、ラファエル設計に依頼する必要がありません。

お金がもったいないと思います(笑)

 

一番は・・・

その依頼する会社が信用出来て、その会社と共に作っていく家が、しっかりと幸せな家族がそこに住んでいるイメージが出来るかどうか?

だと僕は思います。

2020年06月11日

所詮シミュレーションだよね?

「所詮シミュレーションだよね?」

この言葉を、一般ユーザーからも、同業者からも言われるたびに、いつか返り討ちにしてやろうと思い続けてホームズ君を最高の相棒にしてきました。

本日現場監理の為に行ってきたQ1.0住宅level3の平屋のお宅を、工事の状況と同じく・・・

・内部発熱なし

・換気も漏気もなし

の設定で外気温がほぼ一緒の日時を選んで、シミュレーションと実測がどれくらい一致するのか?の検証をしてみました。

ちなみに、朝から窓とドアを締切の現場です。
締切のカーテンも付いてない、
日射取得率74%の窓からの日射カットが出来てない状態でも、室内は26.1℃。スマホ充電切れて写真撮れませんでしたが、帰るときは35.1℃の外気温でも室温は変化ありませんでした。

 

結果、今回もQ1.0住宅level3粟野と同じく、シミュレーション通りの結果になりました。

『ホームズ君』
外気温34.8℃ 14時
室温(主寝室)26.3℃

 


『実測』
外気温34.7℃ 13時41分
室温(主寝室)26.1℃

 

 

「所詮シミュレーションだよね?」



そんなことはもう言わせないよ?

セミナーでのパワポ資料の仲間入り決定です(笑)

 

みなさんもよく目にした事があるであろう・・・
エアコンをエコの為に27℃とか28℃設定の話がありますが、Q1.0住宅都賀2の室温は27℃未満です。

帰宅後、窓を開けて通風させていた築20年の鉄筋コンクリート造マンションの一階の西側角部屋のラファエル設計の設計室は、室温30.5℃です。

 

僕はもう、おじさんなので、熱中症で死んじゃいます
(;´▽`A``

 

一般の皆様へ。

これが、『本気で断熱している』という事です。

コンクリート打ち放しの建物とか、どんだけアホな事かが分かるとともに、一般住宅だとしても・・・
断熱材は何が良い?とか、
どれだけ気密性は必要?とか、
熱交換はいるの?とか・・・

そんな心配事よりも、こういった事が、設計と施工で、設計を絵にかいたモチにしない家づくりというのが、よっぽど重要なのではないでしょうか?

壁は高性能グラスウール16Kの105mm+105mmの210mm断熱です。

20Kの高級品とか、ウレタンとかで施工費UPしなくても、しっかり施工出来ればこのような結果が出せます。

 

断熱材の種類とかの心配よりも、こういった施工が出来る大工さんなのか?

という事がもっというと、とても重要な事です。

 

また・・・

通風について少し触れますが、


通風は・・・

気持ちよさや心地よさの為に使う場面と、

通風をする事で、室内は外気温と同じような温度になってしまう時がある

と言うことです。

通風なんて効果が無いとか、通風を話す人はダメだとか、そういった動画とかあると思いますが・・・

 

これも良く言う事ですが、議論などには必ず「前提条件」が適切に設定されないと、グラスウールは水に沈むとかのバカ話と同じ様に、

通風に対しての前提条件を設定した上での視点を持ってくださいね。

 

通風がダメだとか言っている人は、

彼氏にするなら身長175cm以上

とか言っちゃってるやつと同じレベルの話だと思ってください。

 

何がダメで、何が良いという2択のような考えしかない人は、直進とバックしかできないような考えで、左折も右折も出来ません。

 

Q1.0住宅って、どこかおとぎ話のような感じで、

「ほんとう!?」

みたいな感情ってあると思うんです。

 

でも・・・

このおとぎ話のような家づくりという物語が、実話になっている方が全国にたくさんいます。

ラファエル設計も、夢より素敵な家づくりというサブタイトルを胸に秘め、家づくり頑張っております(笑)

2020年06月09日

二週連続、新規のお客様との初打合せ

先週に引き続き、今週も新規の相談者様と初打合せを行いました。

打合せというか、顔合わせですかね。

 

最近は、家づくりに関するYouTubeを観て勉強している方からの問い合わせが増えております。

 

まあ・・・

何て言うのでしょうか・・・。

 

毎回同じような事を話しする事になりますが、施主様が一生懸命勉強する事は大切です。

でも・・・

一番重要なのは、依頼先の会社に全幅の信頼を置けるか?って事だと僕は思っています。

 

正直・・・


適切な断熱材は何なのか?

適切な窓の種類やメーカーは何なのか?

適切な換気設備は何のか?

 

これらを調べても、多数決による判断にしかならなくないですかね?

そりゃそうですよ。

これが絶対によい!なんて答えてくれる専門家なんて、多分いませんよ。

結局は、一般論とかセオリーを話しするだけですから(笑)


何かで問題になったら責任なんて取る気はないですし、クレーマーに絡まれたら面倒ですから、答えや結論は

「フワッと」

「ごまかす」

「はぐらかす」

このような感じで逃げるのが殆どではなでしょうか?

 

僕は建築系のYouTubeはあまり観ませんので、憶測での話になってしまうのは申し訳ないですが、結局YouTube見て勉強した所で、視聴者が明確な答えを得られていない時点で、配信者も、結局無責任な内容が多いという事だと僕は思います。

 

僕は、最近のセミナータイトルには

「その敷地に存在する答えを探す」

というサブタイトルを入れております。

 

つまりは・・・

ある土地に家を建てたい場合・・・

ある土地に家を建てる事が決まっている場合・・・

 

答えはその土地にしか存在しないのです。

間取りだったり、温熱設計だったり・・・。

 

周辺環境や真北の方向によっても、考えは変わります。

それらの前提条件が無い中で、グダグダ話をしても、全く意味がないのですよ。

単純にセオリーみたいな話だって、本当は前提条件が必要なんです。

 

つまり、そういった前提条件なしに、知ったような感じで例えば温熱の話をしている人は、

「実はまったくわかってないよね?」

って感じで受け取れます。

 

ちょっと話戻しますが・・・

適切な断熱材は何なのか?
適切な窓の種類やメーカーは何なのか?
適切な換気設備は何のか?

というのは、正直、住まい手が勉強するべき問題ではありません。
プロ側が適切に住まい手に供給するものです。

素人である一般ユーザーの方が、浅い知識で勉強した範囲で、凄まじく勉強しているプロ側へ「これを使って欲しい」と要求するのは、正直失礼ですし、僕からすれば、なめてると思います(笑)

 

デザインや好みのものを要求するのは全然OKですし、そうするべきです。

でも、構造や温熱の部分というのは、ハッキリ言って、素人が口を出す部分ではありません。

口を出さないとダメな会社に依頼する事自体が、そもそも間違いだと僕は思います。

 

例えば、すっごく美味しいお寿司屋さんへいったとして・・・

醤油の種類って、客が持参したり要求します?

シャリに使う酢や砂糖の配分って、客が要求します?

 

例えば、車を買いに行くのに・・・

エンジンに対して要求します?

ブレーキパッドのメーカー指定します?

 

車を買いに行く場合、基本的に知りたい情報って、まずは燃費だったりしません?

そして乗り心地とかじゃない?

 

家ってさ・・・

誰も光熱費がどれくらいになるとか、聞くという概念すらないし、「快適」っていうのを床暖房とかに求めるんですよね(笑)

まず、光熱費がどれくらいとか言う前に、断熱材の種類とかを調べ出すわけです(笑)

 

断熱材の種類とかを調べている人たちに聞きたい。

それを調べて、答えが見つかったとして・・・

 

その断熱材の種類と厚みを、設計にどう生かすんだい?

 

断熱材の種類と厚みを設計者に指示するのって、ハッキリ言って

「俺は騙されない、いいかげんなものは造らせない」

みたいな考えが何処かにない?

 

ちょっと踏み込んで話をすると、グラスウールを否定する人は、ハッキリ言って、適切に施工する自信のないヘタレな人で、気密性が確保できないとか言っている人も、ハッキリ言って終わってる。

グラスウールが垂れ下がる?

それは、そういったシート付グラスウールで105mmの壁の中に80mmくらいの厚みで入れているからだよ。

セルローズファイバーだってそう!

55K~65Kではなく、45Kとかの密度なら、そりゃ自沈するべよ。

そんな事も知らずに、セルローズは自沈するデメリットを知らずにみんな使っているとか、住宅展示場の営業部長みたいな人が、偉そうに言ってるんですよ?

とか思いますよね。

 

建築業界の人達・・・

ハッキリ言って勉強不足な人が多すぎます。

 

例えば、「生卵」を強く握ったら潰れて中身が出てきますよね?

じゃあ、軽く握ればいいだけです。

 

グラスウールだって、しっかり自立するものを使えばいいだけです。

気密シートは別で張ればいいだけです。

 

栃木県の工務店がみんな大好きウレタン君は、施工が楽かもしれないけど、火災時に一気に燃え広がります。

 

栃木県の工務店が大好きウレタン君使用して建てた家、見学させてもらったことあるけど、クソ寒いです。

 

ウレタンは魔法瓶とか言ってる人、冷蔵庫とか作る会社に転職した方がいいと思います。

ALCは魔法瓶とか言っている人、取り合えず嘘つきです。

 

正直、僕だって色々知らない事とか沢山ありますし、日々勉強が必要な身です。

だから偉そうなことを言うつもりはありませんが、嘘も言うつもりはありません。

 

 

ちょっと誤解されないように補足しますが・・・

ラファエル設計が使用している断熱材は高性能グラスウールの16Kです。

これを、追加費用だすから20Kにして欲しいというのはwelcomeです。

工期優先で、追加費用出すから吹込みグラスウールにしてくれというのもwelcomeです。

ウレタンなんかには絶対しないけど・・・

同じグラスウールで、性能UPする事に関しては全然口出しOKです。

ただ、16Kが20Kになった所で、断熱材の性能だけでもの凄く家が暖かくなるという訳では無いですけどね。

基本的に、高性能グラスウール16Kで、住まい手の方々はQ1.0住宅に大満足されているようですので、僕の設計においては、断熱材のλの値の種類を変える必要は特にないと断言しちゃいますよ僕は。

窓とかもYKKとリクシル、どっちを使えばいいんですかね?

みたいな質問もしなくてOKです。

住まい手に取って、最高の組み合わせをシミュレーションによって導きだしますので、ラファエル設計のお客様は、見た目のデザインだけに集中して色々調べるなりしてください(笑)

きちんと、その根拠も提示しますので。

こういった計算根拠もないままに、

窓の種類、断熱材の種類と厚み、熱交換換気が必要か?

なんて議論は、

ゲ〇みたいなお好み焼きと、お好み焼きみたいなゲ〇、どっちがいい?

みたいな、小学生の時に流行った低レベルの質問内容と同じ様な話です。

 

どういうことか分かります?

 

どれも、「想像での話」なんです。

 

想像での話というのは、主観とか好みによっても左右されます。

 

まあ・・・

 

建築というか、家づくりってさ・・・

もの凄い高い買い物の割には、本当に議論すべき所がされないで、どうでもいい所を一生懸命議論しているというか・・・

家づくり開始していないのに、色々調べまくって、疲れてしまったり、何がいいのか分からなくなって自滅する方が本当に多いように感じます。

 

YouTubeも、

YouTubeという迷路に迷い込んだ人は、欲しい情報・欲しい結論を見つける事が出来ないままに、ゴールを目指せなくなっていますよね。

 

まあ、家づくりにおいて、勉強する事はとても大切ですし、必要な事です。

ただ、勉強するべき領域を間違うと、本当に大切なものを永遠に見つけられない状態になってしまいますよ?

そして、自分は絶対に失敗しないぞ!なんて考えている方は、他人を信用する事が非常に難しいと思いますので、敬遠されがちだと僕は思います。

 

家づくりというのは、信頼関係で成り立ちます。

こういった話を聞いて、僕に対してムカついたり、腹が立ったりすれば、僕に相談しなければいいだけの話ですし、表面上笑顔の営業マンや設計士がいる会社に依頼・相談すればよいと思います。

腹の探り合いみたいな関係は望んでいません。

何度も言うように、僕は僕の存在意義を作ってくださるお客様と契約になっております。

 

兎に角、信頼されなきゃ、僕だって信頼できませんよね(笑)

YouTubeやっている人は信用されやすいかもしれないけど、僕がほとんど観ないのは、観ても仕方がないレベルだという事です。

なので・・・

松尾さん、今泉さん、佐藤実さんのYouTubeは必見かもしれませんが、

貴方が家を建てようとしている土地に、最適な温熱環境の家を設計する答えを出してはくれません。

それを出来るのはどの会社なのか?という事ですよね。

 

とにかく、相談に行った際にはこれを聞いてください。

・御社のUA〇〇値では、冷暖房費いくらになるの?

・御社のUA〇〇値では、室温何℃になるの?

 

これが質問のゴールとなるならば、

その為に必要なプロセスというか、その答えに必要な断熱材の種類や厚み、窓の種類、熱交換の有無というのは、適切に考えられていないと、その答えが導き出される事はありません。

 

つまり・・・

その2択の質問の答えを出せない会社に、断熱材の種類や厚みを聞いた所で、または、要求した所で・・・

答えの出し方が分からないのです。

 

最高の食材を与えたとしても、料理の仕方が分からないのと同じです。

きゅうりと砂糖と塩を与えたら、キュウリと砂糖の漬物造るやつの可能性だってあるわけです。

兎に角・・・

・御社のUA〇〇値では、冷暖房費いくらになるの?
・御社のUA〇〇値では、室温何℃になるの?

この二つの質問は、「悪魔の質問」です。

 

是非、聞いてみてください。

2020年05月31日

暑がりの人は高気密高断熱住宅は必要ない?

暑がりの人は高気密高断熱住宅は必要ない?

 

思いっきり勘違いしてますよ。

 

ちょっとたとえ話します。

 

貴方は「氷」だとします。

 

とっても暑がりで、冷凍庫に入れて置かないと、汗をダラダラかいて、解けてしまいます。

 

では、まずその冷蔵庫の冷凍庫!

 

高気密ですか?

低気密ですか?

 

当然、高気密です。

 

では、別な質問。

 

高断熱ですか?

低断熱ですか?

中断熱ですか?

 

↑黄色い所が断熱材になります。

住宅にウレタンが良い、悪いは置いておいて、しっかり断熱されています。

 

冷蔵庫には、暑い夏は、冷却の度合いの設定を「高」にしたり出来ますよね?

寒い冬は、逆に「高」にしておくと、冷蔵庫の中身が冷蔵庫でも凍るはずです。

こういった設定が無い場合、夏に冷蔵庫の中で食品が腐りやすいのは、断熱材の厚みなどが足りない為に、冷蔵庫の冷やす力が足りなかったりするのも一つの要因ですよね。

 

話を戻します。

 

貴方は暑がりの「氷」です。

 

真夏に、炎天下のバーベキューに出かけます。

 

汗だくで溶けないために、高気密高断熱のクーラーボックスに入りたいですか?

それとも・・・

通気性抜群の「0気密0断熱」の買い物かごみたいな箱で運ばれたいですか?

 

はい・・・

後者の買い物かごの場合、「氷」として生きられる貴方の寿命は、真夏の場合数分ですよね。

 

つまり・・・

高気密高断熱というのは、

「外気温に左右されにくい」

という事なのです。

 

クーラーボックスに、氷を沢山入れれば中身は真夏でも数時間冷えてくれますよね?

 

サーモスのボトルに、熱い飲み物入れれば、真冬でも数時間熱いままですよね?

 

つまりは・・・

暑がりの人程、真夏は冷房がめっちゃ効きやすい家に住めることになりますので、最適&快適なのです。

 

では、寒がりの人はどうか?

暑がりの旦那さんに合わせるなら、寒がりの奥様は、着衣量で調節してください。

 

家の中の究極は、「暑くもなく、寒くもない」です。

でも、贅肉という断熱材を纏った男性は暑がりになるし、痩せた女性は寒がりになりやすい。

そういった人が同じ屋根の下に住む場合、両者の感覚も違いますし、動いている寒がりの奥様も、時には寝っ転がっている暑がりの旦那様よりも汗をかくときがあるはずです。

そうなった時、着衣量とエアコン設定温度でやはり同じように調節する事によって、両者が不快とならない環境を創り出せるかどうか?

が重要であり、「高気密高断熱」でしか、その環境は作り出せないのです。

 

家やクーラーボックスなど・・・

通気の為に窓を開けていても、クーラーボックスの蓋をあけていても、冷感を保てないのと一緒で、どんなものも、基本は外気温に近付こうとします。

その「スピード」がアベノマスクの到着や給付金配布のように遅いか、
このコロナ禍で国家公務員のボーナスのように早いか、

安倍政権のやばいものはシュレッダーにかけるかの如く、音速か?

という感じです。

2020年05月19日

コンクリート打設時の試験と監理

先日、「Q1.0住宅鶴田」の工事が始動しました。

そして、基礎コンクリート打設でした。

 

ラファエル設計では、必ず・・・

「コンクリートの試験」

を行います。

 

これ、数万円お金がかかりますので、やらない所が結構多いです。

 

こんな感じで、コンクリート打設前に、僕の指定したコンクリートの強度、柔らかさ通りになっているか?をまず調べるわけですね。

 

円柱のものは、1週間後の強度、4週間後の強度がどれくらいでているか?を後々試験する為に使います。

 

ちなみに・・・

私が合格した年の令和元年、一級建築士学科試験の施工科目に、写真付きで出題されました。

正直、問題文読んで、図見て、5秒くらいで分かるくらいに、僕にとってはサービス問題でしたけどね(笑)

 

同業者の方、この問題、分かりますか?

 

問題の解答枝としてすべて

「合格であると判断した」

というもの。

 

これらには、「許容値」というものがあります。

例えばスランプ18cmと指定されていたら、±いくつの範囲ならOKなのか?

って話です。

建築士の試験は、これらをギリギリオーバーするか、足りない数値の所を突いてきます。

 

これ間違えたら、ダメなコンクリートを打つことになり、家づくり開始と同時に裁判事例と言いますか・・・

取り壊し必須な感じになりますね。

 

でも・・・

言われなくちゃ分からないし、試験をしなければ分からない。

 

はい、皆さん、設計監理の費用をケチると、こういった所の監理を全くされないまま工事が進む事になります。

 

 

Facebookで、この様子をUPしたら、数名からコメント頂いたのですが・・・

このようにコンクリート試験をやる意味は、コンクリートの会社を疑うわけではないのですが、先にも話したように、キチンと指定した生コンかどうか?

って所ですよ。

コンクリートの「配合計画書」というものも提出させます。

これは、こういったコンクリートの配合で当日持って行きます!ってやつです。

これ、たまにダメな時があります。

実は今回、訂正させました(笑)

 

でね?

Facebookのコメントで驚いたのが、こういった監理を設計事務所の人とか、工務店でも「監理」というものをしないようなのだ。

ようは、「専門外だからよろしく~」って感じで、基礎工事会社に丸投げしているのが多いみたい。

 

って感じですよね・・・。

 

僕が監理する理由は他にもある。

基礎に埋め込む金物がしっかり設置されているか?などの確認も理由の一つなのですが・・・

一番の大きな理由は、「打ち継ぎ計画」の指示です。

コンクリートには、工場で練り混ぜしてから出荷して、現場について、コンクリートを打ち込み終了するまでの時間がまず決められています。

25℃未満で120分以内。

25℃以上で90分以内です。

要は、25℃以上の時・・・夏とかですよね。

工場出て現場まで1時間かかって準備してコンクリート打設はじめるぞ~~~

って段階で90分かかっていたら、NGという事です。

その場合は、生コン車を帰らせます。

 

はい、それで、重要な「打ち継ぎ計画」です。

生コン車は、基礎のベースを打つのに、5台~8台くらいになったります。

1台めに打つ範囲、2台めに打つ範囲・・・

打てる量と範囲が決まっています。

 

打ち継ぎの問題となるのは・・・

1回目に打った所と、5回目に打った所がちょうど打ち継ぎになるという場面です。

 

打ち継ぎの時間は・・・

25℃未満で150分以内

25℃以上で120分以内

です。

つまり、こういった時間内に打てるように、僕は

「次、ここから打ってください」

と指示をするわけですね。

 

ちなみに・・・

↓は前にやった現場なのですが・・・
4/28日です。とても暑い日でした。

 

 

影の境界線より左がコンクリートの表面温度13.4℃

 

 

境界線ギリギリ左側が17.6℃

 

 

境界線より少し右が22.5℃

 

 

もっと右に離れると25.8℃

 

つまり・・・

僕は外気温ではなく、こういった場合はコンクリートの表面温度で判断しているのですね。

 

思い出してください。

コンクリートの制限時間は、

25℃

以上か?
未満か?

ですよね?

 

つまり・・・

25℃以上のコンクリートの所は優先的に打ち継ぎをしていく必要があるという事です。

これをしっかり監理しないと、先に打ち込まれたコンクリートと後に打ち込まれたコンクリートが一体とならないで、「継ぎ目」ができてしまうのです。

これを「コールドジョイント」といいます。

 

今回の打設日はおおむねコンクリート温度は15℃以下でしたので、時間を見て、打ち継ぎ箇所は指定していました。

 

コンクリート打設って、工事の中でもとてもお金がかかる部分でもありますし、後から直す事は基本的に出来ません。

工事監理の中でも一番神経質になる部分でもありますし、一番精神的に疲れます(笑)

天気が雨にならないかとか、コンクリートの運搬は、途切れずにどんどん来てくれるか?とか・・・。

 

コンクリートの工事は、僕からすればそんな感じなので、監理をしないとか信じられません(^^;

 

ですが・・・

大手設計事務所の場合・・・住宅というものは「時間をかけるな」が合言葉みたいな感じで上から言われます。

ようは、監理にも時間かけてんじゃね~!と怒られます。

それによって、アンカーボルト入れ忘れているのを監理で確認すべきところを、監理に行かせてもらえないわけですから、見逃したりするわけです。

それを住まい手にに発見されるとさあ大変。

裁判沙汰になります。

 

昔勤めていた設計事務所でも、そんな事例がありました。

これって、担当者が悪いのではなく、会社の考えが悪いですよね。

 

実際に僕が住宅を担当した際、1日でプラン出来なかったら怒られましたからね(笑)

「お前、住宅ごときに何時間かかってんだ?」

と。

 

まあ、そんな昔ばなしは置いといて・・・

 

「設計監理」

これは、本当に基礎工事においては、どんなに職人を信頼していたとしても、必ず立ち会う工事の1つですね。

ハッキリいいます。

設計監理を依頼すると、お金がかかるから、自分で素人がネットで勉強して監理する・・・

なんて、寝ぼけた事言ってんじゃね~~

って僕は思います(笑)

 

今の時代、ネットやYouTubeで、ある程度の情報は手に入ります。

でも、「経験」というものは、手に入りません。

 

設計監理というのは、中途半端にやるものではないし、中途半端にやって、「監理料」をがっつりもらうというのは詐欺に近い話だと思っています。

きちんと、数回でも行く事を取り決めて、その回数分の費用を頂くなら話は別ですけどね・・・。

 

兎に角・・・

予定した打設日が2日とも雨と雨&強風によって延期したので、やっと打設出来たという安堵感もありました。

 

この日、住まい手様が、親子でコンクリート試験の時から、打設終了まで数時間立ち会いされて、ずっと工事を見学されていました。

お子様、とても楽しかったみたいで・・・

僕は・・・
家づくりは、計画設計段階からも、工事段階からも含めて楽しんでもらいたいなという想いがあるので、良かったです(笑)

 

ラファエル設計の場合、工事中見学禁止とか、現場来ないでくださいなんて事は一切ないので、写真とかも自由です。

僕の監理している雄姿を撮影していただく事もOKです(笑)

2020年04月23日

BIS認定登録証が届く

 

BISについては下記をご覧ください。
断熱技術者認定試験の結果発表!!

 

ざっくり改めて説明すると・・・

「BIS」というのは・・・
Building Insulation Specialistの略語で断熱施工技術者のことです。
一般社団法人 北海道建築技術協会によって試験などを受ける感じです。

BIS(設計者)
住宅等の温熱環境要件に関して高度な専門的知識を有し、正しい設計、精度の高い施工方法等を指導できる技術者
BIS-E(施工者)
住宅等の適切な断熱・気密施工技能を有し、これを指導できる技術者
BIS-M
BISとBIS-Eの双方を有している技術者

北海道では、この資格がないと、長期優良住宅などを施工する事が許されません。

本州では、断熱気密の知識がなくても長期優良住宅を施工出来てしまうという・・・。

言ってみれば、調理師免許はないけれど、「料理」じたいは作れるからといって、報酬を受け取って料理を提供するようなもんですよね。

車の免許はないけれど、車を運転できるからといって、無免許運転するようなもんですよね。

 

こういった資格って・・・

ただ持っているだけでは全く意味がなく・・・

ペーパードライバーのようなものでは意味が無いのです。

 

資格というのは勉強すればだれでも合格できます。

 

僕は・・・

大昔に取得した一級建築士の人より、今の時代に取得した2級建築士の人の方が、「建築士」としての幅広い知識は上だと思っています。

一番は・・・

法令集を引けるかどうか?

多分、古い人間は法令集引いても、解釈できないと思っています(笑)

 

大切なのって・・・

資格を取って終わりではなく、その先の勉強を日々しているかどうか?

という所だと思っています。

 

一級建築士ではこのBISの試験内容は一切やりません。

勉強もしないし、出題もされません。

 

つまり、一級建築士を持っていても、断熱気密の知識0という設計士は、ハウスメーカーの設計士さん含めて、沢山いるという事です。

2020年04月01日

施主側が勉強するしかない?

先日、「これから家を建てる工務店や建築士を選ぶ段階」という県外の方から問い合わせでこんな内容がありました。

 

(※抜粋)


設計士や工務店の方と話をするにしても、具体的な数値(例えば、Q値、UA値、C値、耐震設計3等)で、話をしないと先方の実力が分からないと思いますし、私どもの希望を数値目標にすることにより両者の思いの差を縮める事が出来ると思います。専門家と話すのは難しいです。中々、何故こうしたかと言う根拠まで話して貰えないので、こちらが勉強するしかないと思っています。


 

せめて資料だけでも送って頂き、今後の家作りの参考にしたいと思います。
という方は下記を読み込んでみてください。


資料は基本的に『ラファエル設計の家づくり』の抜粋版です。

 

こういった内容、沢山あると思いますので、私の返信内容も含めて描きたいと思います。

希望を数値目標にすることにより両者の思いの差を縮める事が出来る?
これは過去の相談経験に基づく「あるある」なのですが・・・
施主様が目標とする数値をいった所で、その数値をクリアするのは正直簡単です。
窓を小さくしたり、窓の数を減らし、ウレタンなどを使えば東京で言いうHEAT20のG2(UA値0.46)とは、ハウスメーカーでもクリア出来る仕様です。


それを室温シミュレーションに掛けて見ますね。

栃木でMホームなどは、0.47でこのようになります。
これをラファエル設計が設計すると同じ間取りでここまで変わります。


東京のUホームは0.61くらいでしたね。


数値を聞くなら、UA値やQ値などを聞く他に・・・
「自然温度差何℃になりますか?」
「燃費(冷暖房費)は計算でどれくらいになりますか?」
この二つを聞くだけで、UA値もQ値も、C値も含めてキチンと考えられているというか、それらの数値が結果論であることがわかります。
設計の「目標」は「自然温度差9℃(仮)」、
その結果がUA値0.34、
Q値1.3
C値は1.0~0.5以下を想定
という「結果論」となります。

次に、燃費を聞く事により、それもしっかりQ値などの数値は勿論の事、燃費(冷暖房費)が低いなら、無暖房でも暖かいし、エアコン点けっぱなしでもエアコンはほとんど動かない事を検討している事になります。

以上の事から、温熱設計に詳しくない・・・
言い方悪いですが「素人」の方が、
これまた温熱設計をやっていない、「素人」のプロ側に聞いた所で、
「素人同士(分からないもの同士)の会話」でしかなくなってしまいます。

そこで、温熱素人プロは、「高気密高断熱」や「シミュレーション」について、否定的な話をし始めます。
これが、今の建築業界のです。
省エネ基準の義務化を徹底的に反対したのは大手ハウスメーカーたちですから。

「私どもの希望を数値目標にすることにより両者の思いの差を縮める事が出来ると思います。」

というのは、ホームズ君というソフトを使っている会社か、QPEXを使っている新住協の会員、パッシブハウスジャパンの会員などに依頼しない限りは、設計&出来たものは絵に描いた餅状態になる事が分かり切っております。
両者の思いの差を縮める事が出来るというのは、温熱の部分に関しては、耐震等級3のような明確な答えがありませんので、何も分からない工務店に数値を話したところで少し夢物語な部分があると感じます。
何故こうしたかと言う根拠まで話して貰えないので、こちらが勉強するしかないと思っています
この根拠こそが、QPEXなどの計算書ですよね。
室温シミュレーションを全員の会社が出来る訳ではありません。

「こちらが勉強」・・・
とても良い言葉ですが、この勉強は、勉強方法や内容を間違えると、とても優秀な工務店からは嫌がられる可能性があります。

「こちらが勉強」という想いは、「騙されないぞ」という想いの裏返しである事だと思っています。
そういった相談を沢山受けて来ての私個人の持論ですが。

家づくりというのは、信頼関係が一番重要です。
いきなり疑いの目を向けられたまま、建築相談に来られた方の気持ちになってください。

こちらとしては、勝手に疑いをもった人に対して、別に疑いを晴らすなんて気持ちになりますかね?(笑)

大抵の会社は「じゃあ、初めから相談くるなよ」って、口に出しては言わないけれど、心の中では思うはずです。
僕はこうやって言っちゃいますけど。

正直さ・・・
根拠などを示さなくても「家を建てたい」とお願いしたら「冬暖かく、夏涼しい」家になっていなくてはいけないのが当たりまえの話だと思いませんか?(笑)
でも、私はしっかりと根拠を示して、安心してもらっておりますが。

いずれにしても、「勉強する」というのは、ネットで調べてよいと思った事の多数決集めみたいな事はお勧めしません。
そして、勉強するなら新住協の会員さんのHPで必ず勉強してください。

YOUTUBEやっている工務店さんとか、たまに・・・
「え!?」
って解説している事ありますけどね(笑)
まとめ
UA値やQ値、C値、耐震等級3などなど・・・

これらは、お客様が工務店に望んで家を建ててもらうものではありません。
工務店側が、当たり前にそういった家を造るのが当たり前です。

車を買いに行ったと思ってください。

「ブレーキを付けたいんですけど」

って要望だします?

「窓の気密性高くしたいです」

って要望だします?

「サイドブレーキを上手く使えれば、ブレーキなんて必要ないですよ!」
というディーラーの会話と
「高断熱は必要だけど、気密はいらない」
という工務店の会話は同じ事だと思ってください。

要望するのであれば、UA値なんかホントに無意味なのでやめてください。
じゃあ、C値ならいいのか?
少しはマシというレベル。
C値なんて、要望してその通りになるわけがない。
C値は0.5以下ならOKとかいうレベルです。

まあ、こんな感じで色々書きましたけど・・・

「問題」を解決するには「解答」が必要です。

その解答が誰が正しい情報発信をしているのか?です。

 

家づくりって、自分以外を信じられないというタイプの人は、中々難しいですよね。

施主側が勉強するにしても、今回のブログのような話は1級建築士の勉強でもやらないし、そんな問題出てこないですからね。

今の時代、無料で色々調べられることが多くなりましたが、所詮無料レベルの事も多いです。

でも、それが無料レベルなどかどうかは、一般ユーザーが判断するのは難しいですよね。

2020年03月23日

ハウスメーカーで建てる意味

「ハウスメーカーで建てる意味って何ですか?」

家づくりをしている最中・・・

よ~~く勉強した方ですと、このセリフが飛び出してくる。

 

ハウスメーカーで建てる意味・・・

そんなもん、無いっすよ(笑)

 

というより・・・

 

「温熱欠陥住宅を建てる意味がない」

という事です。

 

この手の話になると、何度も同じ様な話になってしまうのですが・・・。

 

何処で建てようが、考え方でこれだけは変わらないものがあるのです。

 

家を建てる意味って何ですか?

 

この「意味」をしっかりと答えられなければ、賃貸で十分だと思います。

 

ハウスメーカーで建てるメリットは?
と聞かれれば、メリットなんてそんなもんないよ(笑)

 

建てる意味は?と聞かれても同じ答えに結局はなるけど、

 

結局は、「何の為に家を建てるのか?」という所になる。

ヒートショックで死ぬ確率が高いのに、高くて、メーカーの名前がブランド的に思っている人は、その住宅メーカーで建てた事に誇りを持ったりする。

そんな人は、ラファエル設計に依頼する意味がないし、「死ぬ確立」を軽視すること自体が僕とは価値観が違う。

 

多くの人が勘違いしているのだけど、

「ハウスメーカーで家を建てる」

という事を突き詰めていくと、実際に家を建てているのは、ハウスメーカーから外注された大工さんなのだ。

 

ハウスメーカーに、基本、社員大工や職人はいません。

営業、設計、現場監督、事務員、役員

以外は、基本的に外注だという事を知るべきです。

 

つまり、「家を建てる」という行為をするのは、ラファエル設計が設計する家を建ててくれている大工さんや職人さんと、同じ立場の人達が家を建てている訳です。

 

そして、営業からの大値引き提案や、決済時期の大値引きによって、クッソ安い賃金で外注させられている職人さんや我々設計事務所。

 

ハウスメーカーで建てるのって、僕は、営業が一番美味しい思いをしているのではないかと感じております(笑)
お金の面でね。

 

ふつうに考えてさ・・・

食べ続けると人が死ぬ確率が高い薬剤入りの料理が出されるレストランに行くやついないよね?
でも、それを知らなければ1回は行っちゃうかもしれないよね?


でもさ、何度もいうけど、ヒートショックで死ぬ確率が高い家は、数千万出して買うんだぜ?
そして、今日の夜とか死ぬかもしれない家で生活するんだぜ?
特に50歳以上の人。

 

コロナだってそうだよ。

コロナになりたくないって、マスクは枯渇するのに、
ヒートショックで死ぬ確率が高い家は枯渇するどころか・・・

「ローコスト」という人によっては魅力的に感じる言葉に惑わされ、実際に800万くらいからの家づくりに飛びつく人たちによって、温熱欠陥住宅を造っている会社がQ1.0住宅を造っている会社に勝つような現状となっている。

 

僕は、これまで色んな話を惜しみなくブログでさらけ出している。

なので、「Q1.0住宅の重要性」という点で、特にこれ以上アピールするつもりはない。

健康食品とか通販番組で、良い事ばっかり言っていると、人はデメリットを探したくなるものだ。

 

でも、Q1.0住宅とローコスト住宅ってさ・・

ここまでブログで有料セミナーレベルの話を沢山書いてきて、その違いを分からない人は、単に「分かろうとしない」だけだと感じております。

 

仮にさ・・・

僕:「Q1.0住宅が必要なんです!」

客:「え?なんでローコストじゃダメなの?」

 

という会話を別なシチュエーションに変えて見るとね?

 

仮に・・・

北海道に行って、蟹を食べに行きました。

蟹は僕のお店だとします。

 

客:「蟹が食べたいんです」

僕:「はいよ」

カニカマ

出されてさ・・・

 

客:「何でカニカマなんだ!!」

僕:「何で本物の蟹を出す必要があるんです?カニカマでも同じようなもんですよ」

ってのと、同じレベルだと思っています。

 

つまりだよ・・・?

僕は本物の蟹を食べてもらいたいけど、本物の蟹は高いからカニカマでよくね?

って言われているようにしか思えないわけですね。

よく考えて見てよ。

 

カニカマに対して、本物の蟹の説明・・・

いる!?

(笑)

「本物の蟹はとても美味しいんです!特にタラバガニなんて身が大きくてたまりません!」

 

「でも、生で食べるならズワイガニがとろけて甘くておいしいんです!」

 

なんて、カニカマより本物の蟹を選んでもらう為のような必死な説明、もう2年も続けてたら特にいらないでしょ(笑)

 

兎に角・・・

 

何度も言っている「温熱欠陥住宅」を回避できるなら、ハウスメーカーで建てようが、それは自由だと思うのです。

ただ、現状は、そんなハウスメーカーは無いと思いますので、

「ハウスメーカーで建てる意味」

という事では、意味が無いという感じかなと思います。

ワン条やスウェー〇ンハウスは、結果論的に、一番マシな部類かなと思いますけど。

2020年03月10日

腕の良い大工を用意する

最近・・・

「腕の良い大工を用意する」

といううたい文句が、ハウスメーカーに相談行った際に言われる事がある事を知りました。

「良い家は大工できまる」みたいな看板出している所もありますよね。

 

腕の良い大工

 

インタビューします!

皆さんは、どうお考えですか?

 


多分ですが、多くの人は、

 

「しっかりした家を造ってくれそう」

「地震に強い家を造ってくれそう」

「欠陥住宅は回避できそう」

「丁寧に造ってもらえそう」

 

こんな感じですかね?

 

僕は違います。

さっき述べた事は、大工なら当たり前に出来なくては大工とは言えないと思っています。

つまり、それらが当たり前に出来るものは、

「大工の腕」

とかの問題では無いという事です。

 

 

大工じゃないお前が偉そうなこというな!って感じですよね(笑)

 

だって、設計士というのは、図面が描けるのが大前提で当たり前だし、図面を描けるのが設計者としての腕なんて言わないでしょ?(笑)

 

では、僕が思う、「腕の良い大工」とはどんな大工さんか?

多分、それはQ1.0住宅を現在一緒に造って下さっている坂下棟梁と話をして、実際に建っているQ1.0住宅や、工事中の現場を見てもらうのが一番手っ取り早いのですが・・・

それが出来ない人の為に話しますね。

 

あくまでも、僕の持論で、一緒にチームとしてやっていく大工さんの条件的な所での話になりますからね!

それが外れたからダメな大工とは言いたいわけではありませんので。

 

 

まず一つは・・・

「設計者と一緒に勉強しようとする心があるか?」

これは、設計者が「俺様仕様」の偉そうなやつだと初めっから成立しない話なのですが・・・

基本的に、温熱などの技術や考えというのは、その都度アップデートしなければなりません。

新しい技術を知れば、それをお互い共有するという事です。

 

設計者が描いた設計図をそのまま建てるのは勿論当たり前ですが、

「ここはこうした方がよい」

「こうすればコストダウンになる」

「この方法はまずい」

こうした事を、共有できる大工さんかどうか?という所が、まず・・・

「腕が良い」

という大工さんの条件として考えています。

設計者にそんな事いうなんて!!って思わせるような関係ではダメだと思っています。

設計者が一番偉い!みたいな考えは、令和の時代は辞めにしませんかね?(笑)
設計者より、現場の事は現場の人間が良く知っている場合も多いですから、どんどん職人さんは意見すべきです。

 

次・・・

さっきの話のような感じですが・・・

きちんと設計の意図を理解して、自分なりに考えて施工できる大工さんという所が、

「腕が良い」
という大工さんの条件として考えています。

 

次・・・

「ハウスメーカーではそこまでやってないですよ」

と言わない大工さんが、

「腕が良い」という大工さんの条件として考えています。

 

次・・・

いつもはこうやっている
という事に執着しない大工さんが、
「腕が良い」という大工さんの条件として考えています。

とりあえず、「こうやっているけど、それでは今回はダメなのか?」という事を聞いてくれるなら良いのです(笑)

 

次・・・

気密処理防水処理の大切さを理解し、当たり前に出来る大工さんが、
「腕が良い」という大工さんの条件として考えています。

 

次・・・

熱橋になる所、熱が逃げないようにするには?という事を図面にうたわなくても考えて施工してくれる大工さんが、
「腕が良い」という大工さんの条件として考えています。

 

次・・・

分からない所は、きちんと聞いてくれる大工さんが、「腕が良い」という大工さんの条件として考えています。

 

次・・・

木の特性を理解した上で、施工を考えてくれる大工さんが、「腕が良い」という大工さんの条件として考えています。

ようは、こう施工したら、木がこういう風に沿ってしまうなどを考えられる事を意味しています。

 

次・・・

柱や梁を、電線などを通すために、躊躇なく貫通させることがない大工さんが、「腕が良い」という大工さんの条件として考えています。

 

取りあえず言ったら切りが無いので最後・・・(笑)

ある程度、任せることが出来る大工さんが、「腕が良い」という大工さんの条件として考えています。

 

基本的に、新しく面談する際などに、大工さんに言う事でもあります。

 

例えばですが・・・

ローコストメーカーの施工と、ラファエル設計の施工・・・

単純に比べたら、当然、

「ラファエル設計のQ1.0住宅の方が面倒くさい」

というでしょう。

 

言い方を変えます。

無気密高気密、どちらの方が面倒ですか~~!?

 

 

「高気密で~~~す」

 

 

ってなるのが普通・・・

だと思ってます?

 

高気密のデメリットは、

「手間がかかる」

とか、営業さんから、ふざけた説明聞いちゃったりしてます?

 

工務店さん、そんなこと、言っちゃったりしてます?

 

高気密と無気密・・・

 

↓サーモカメラの画像です。

 

 

こういうの何て言うのかな?

 

 

 

 

『温熱欠陥住宅』

っていうんだよバカやろ~~~~~

 

 

 

もう一度聞くよ?

無気密と高気密、どちらの方が面倒ですか~~!?

 

・・・・・・・・・・
シーン・・・

 

僕:「低気密に決まってんだろ!!!!???」

 

大工工事って何か月よ?

 

仮に4か月~5か月だとしてさ・・・

 

温熱欠陥住宅を一生懸命作ってたら、その時間無駄じゃね?

そのいえの価値ってどれくらいさ?

住まい手から冬は寒いと言われ、夏は暑いと言われる。

大工として、最高の大工工事をしたと言えるのかい?

 

え!?

設計図通りに作っただって???

 

お前は猿か!?

はあ?って言えるチンバンジーの方が、能力高くね?

 

「高気密は手間がかかる」

という考え自体が馬鹿だよね?

 

住まい手はさ、こんな真っ青になる寒い家、想像してないし、求めてないからね?

 

こんなレインボーになる家、想像してないし、求めてないからね?

 

「手間をかけない家」

がレインボー温熱欠陥住宅って事だよね?

それでいいんだよね?

高断熱住宅は手間がかかるとか言っちゃってる人よ?

 

答えは聞かないけど。

 

Q1.0住宅は手間がかかる

その考えってそもそもおかしいよね?

「手間がかかる」というのは、何か比較対象があって、そういった考えが産まれてくるわけですよね?

 

あのね?

Q1.0住宅の高気密は、「基本」だから。

断熱、気密がしっかりしてこそ、換気が設計計画通りに動くのよ。

 

温熱欠陥住宅と比べるのよそうぜ?

欠陥住宅と当たり前住宅・・・

同じ土俵に載ってね~から(笑)

 

皆さんの家どうです?

ハウスメーカーで建てた家、どうです?

 

結露・・・してませんか?

 

それって、換気を止めているか、換気しているのに結露していたら、それは気密が悪いせいか、

「計画換気がうまくいっていない」

証拠です。

 

気密の話って、僕の様な設計の立場の人間は、24時間1つの現場で監理なんて出来ないわけですよ。

 

つまり、こういった所が「図面に書いてあるか、ないか?」でしか施工出来ない大工さんは、「腕が良い」とはとても言えないという事です。

この令和の時代においては。

 

何が言いたいかといいますと・・・

 

家って、誰の家を造っているの?

って事なのです。

 

お金をもらって、「良い家作って欲しい」と願う、住まい手の家を造っているのですよ。

 

手刻みで階段くらい作れないと大工じゃないという古株大工さんもいます。

 

プレカットではなく手刻みで家が造れる大工さんが腕がいいのか?

 

正直、それって重要ですか?

 

あくまでも大工仕事をしていない僕ですが・・・

そんな僕が偉そうに言っちゃいますが・・・

 

プレカットで出来る所は、別にプレカットでよくね?

そこを手刻みにこだわって、温熱欠陥住宅造ってるほど、おめでたい事はないでしょ。

 

冬は寒くて、夏は暑い・・・

冬はヒートショックで死に、夏は熱中症で死ぬ。

 

そんな家でさ・・・

手刻みのありがたみって、いつまで残るのよ?

 

「手刻みで家を造ってやった!感謝しろ!」

なんていうやつがいたら、それは一人でマスターベーションしてろよ!って思います。

 

いいですか?

何度もサーモカメラ出してますが・・・気密をしっかり施工できる大工さんが僕と一緒に作るQ1.0住宅は、こうなります。

天井壁コーナー(入隅)
ほとんど緑と黄緑の2色くらいですよね。温度ムラが無い事を示しています。
玄関の床
玄関の床でも22.2℃ありますし、同じ様に緑と黄緑の2色くらいです。
階段部分
緑と黄緑の2色くらいです。
玄関ホールの床・壁(コーナー)
緑と黄緑の2色くらいです。
右側は外壁面に床と壁になりますが、熱損失の様子もありません。
北面のトイレに向かう廊下
緑と黄緑の2色くらいです。何が写っているのか変わりません。
これも温度ムラが無い証拠です。
外壁(北面)
梁や柱は見えませんし、窓からの熱損失もほとんど見られません。これなら、北面が黒くなることはありません。
北側の外壁面の内壁(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。窓からの損失もまずありませんね。
吹抜けのある2階ホール(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。
右奥に見える掃き出し窓からの損失もまずありませんね。
吹抜けに面していても、床が青く(寒く)なるような感じは全くありません。
右の窓が西面、左の窓が南面(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。窓からの損失もまずありませんね。コーナー(入隅)からの熱の損失も見受けられません。
青くなっている所なんてないですよね?

 

 

 

腕が良いと思われても、設計図通りにしか施工できず、温熱の事なんて分からない会社と大工さんが建てる家はこうなります。

リビング(新築2か月)
足元が寒すぎ。上下でくっきりと暖かいゾーンと寒いゾーンに境界線が出来ている
リビングのコーナー(入隅)
(新築2か月)
濃い紫色の部分が、熱橋や施工不良の所です
天井との取り合い(新築2か月)
屋根からの冷気が侵入しまくりです
コンセントBOXまわり(新築)
もの凄い熱の損失が分かりますよね?
キッチン周り(新築)
青くなっているのがキッチン側。これは超ローコストで有名なメーカーの家です。
窓の上が断熱材の施工不良(新築)
これも超ローコストメーカーの家です。
他が青で、窓上だけ黄色・・・
つまり、外の熱がその部分だけ侵入してきている事が分かります。
階段周り(新築)
これもまた酷い。凄まじい温度ムラです。
坪単価50万~70万以下の家は総じてこんなもんです。
ハウスメーカーで建てて、高級外壁とか、オーダーキッチンとかで坪単価80万超えていても、断熱材などの施工は変わりませんので、この画像のようになるはずです。
玄関周り(新築)
玄関ドアからの熱の損失が凄いです。
外壁(新築10年)
梁と柱が浮き出ています。
また、上部からの熱の損失が凄いです。
これは、100年住宅といって、CMでもやってる超有名ハウスメーカーで建てた家の10年目の画像です。

このような家は北面が黒くなります。
窓廻り(新築2年)
アルミ樹脂の窓です。気密処理などの断熱施工も非常に酷いですね。これが、気密処理がきちんと出来ていない、家。
日本の家のほとんどがこうです。
なので、この家だけが酷いわけではなく、ハウスメーカー含めてこのようになります。
文句をいった所で、住まい手側が負けるでしょう。
ローコストとうたっている所は、まずこの画像のようになるでしょうね。

 

如何でしたでしょうか?

「腕の良い大工を用意する」

と言われて、令和の時代には「温熱環境も造り出せる施工力」がある大工さんがいないと、Q1.0住宅のような高気密高断熱の家でさえも、絵に描いた餅となります。

 

住宅の設計士もさ、昔に求められていた事と、これからの求められる事って、違うと思うのですよ。

 

昔は昭和や平成最後くらいまで、室温シミュレーションなんて出来なかった。

でも、この令和の時代から、住宅設計には室温シミュレーションという設計が、絶対に必要だと思ってラファエル設計は行っている。

設計の考えなども、どんどん時代と共にアップグレードして行かなくてはならない。

だから、大工としてだけではなく、色んな職人さん全般に言える事だけど・・・時代と共に、職人が求められる内容も、アップグレードされていく必要があると思うのです。

 

極論で言えば、プレカットによって、大工工事が減ったのではなく、「気密工事」という分野をやる事に変わったという感じ?

 

その気密工事や断熱工事を大工がやらなければ、その分仕事は減ったようになるかもしれませんが・・・。

 

CADソフトもどんどん便利になり、設計図を描く時間も短縮されるようになってきた。

これを「設計の仕事を減らすことになっている。自分の首をしめている」という人もいるけれど、逆にそれは、依頼者にとって、無駄なお金を取っているという事だよね?

だって、ラファエル設計に依頼すれば10日で済む所、せっせと図面描いて20日かかっていたらさ、出来るものが全く同じものだとして、値段が同じではなく、20日かかった方が高額だったら、依頼者は納得いかないよね?(笑)

 

「腕の良い大工」

 

これって、「技術としての腕前」だけではなく、きちんと現在と未来について、住まい手の事を考えることで導き出された「とある場合の思考力」も、

「腕前」

としてカウントされるべきものなのではないだろうか?

2020年03月08日

「⾃⽴循環プロジェクトシンポジウム2020」で登壇しました

2/26日の話ですけど・・・

 

「⾃⽴循環プロジェクトシンポジウム2020」

で登壇しました。

 

え!?開催するの?って感じでしたが(笑)

 

テーマはこんな感じです。


⾃⽴循環プロジェクトフェーズ6
     ⾃⽴循環プロジェクトシンポジウム2020
     〜これからの省エネ住宅を考える〜


 

主催はIBEC(一般財団法人建築環境・省エネルギー機構)です。

 

最近、このIBECの委員会に参加しているので、私は実務者代表の一人として・・・

「設計現場における温熱シミュレーションと課題」

というものを話しさせていただきました。

 

で・・・去年の東大でのシンポジウムと同じで、もの凄い人たちが登壇されました。

 

取り合えずトップバッターは東大名誉教授の「坂本雄三」先生

国⼟交通省住宅局住宅⽣産課建築環境企画室⻑ 成⽥潤也⽒

地⽅独⽴⾏政法⼈北海道⽴総合研究機構 理事 鈴⽊⼤隆⽒
鈴木さんはHEAT20のボスである。

 

とりあえず、僕の発表はHEAT20や国の省エネ基準にケンカ売るような内容だった為、事前にその趣旨の説明も兼ねて、鈴木さんに「UA値」についての話を沢山させていただきました。

途中、坂本先生も、前先生も交えての話というか議論が控室でされていて、とても楽しかったです(笑)

 

ちょっと意外だったは、国⽴研究開発法⼈建築研究所 主任研究員 三浦尚志さん。

どんな人かというと、現在の省エネ基準の国のプログラムを造っている方です。

僕は、国のプログラムで省エネ計算をする意味が全くない話をブログでもこれまでしてますし、本人にもさせていただきました!

で、この三浦さん・・・

発表がとても面白かった!

僕が訴えたい事をほぼ話してくれた感じ。

 

どういうことかというと・・・

「住まい手が省エネを勉強する機会を!」

というもの。

 

国のプログラムも、少し計算ロジックを聞けたので、それも面白かったのですが・・・

やはり頭がいい人は、考え方も色々と凄い(笑)

 

ちょっと話が戻るけど・・・

基本的にUA値を目指さない事の重要性を話した所、研究者たちは

「そんなの当たり前」

だと思っているようです。

 

でも、一般ユーザーや、我々プロ側(省エネ計算出来ない人たち)も、

UA値というものに踊らされている事は確かな事実なのです。

でも、それを研究者たちは分かっていない。

 

僕は最近色んな所で話をする内容がありまして、・・・

基本的に、UA値もそうなのですが、それらが生まれた意味や生み出した人の考えは、世の中の都合の良い人たちによって、書き換えられているという事実。

 

具体的にいうと・・・

「高気密高断熱」

という言葉を新住協の鎌田先生がこの世に生み出したわけですが・・・

「高気密高断熱」というのは「一文」なのです。

 

それが、いつのまにか、本州では・・・

「高気密」と「高断熱」に分離してしまったのです。

つまり、高断熱中気密とか、高断熱はいいけど低気密が好きとか・・・

 

僕は登壇した内容でこう言いました。

 

高断熱+低気密とは・・・

江頭2:5分の方がいい安くて好き!

って言っているのと同じ事くらいに、意味不明な事なのです。

 

でね・・・

UA値がを目指す事の愚かさも話したわけです。
HEAT20のG2を単純に目指す事の意味の無さも、HEAT20のボスであり、UA値を生み出した鈴木先生たちの前で、話をしたわけです。

 

そして、出来立てホヤホヤの新規スライド・・・

 

HEAT20のG3とは、最近誕生し、その仕様のレベルの高さに皆さん震撼しているのです。


まあ、それをこの日の為に造りました!

どれだけ凄いのか!?

という事を。

 

モデルはQ1.0住宅都賀②です。

実際のQPEXでの計算値はこうなります。

 

レベル3というのは、次世代省エネ基準の暖房エネルギー使用が100%とした時、80%OFFの20%以下でしか使用されないという、本物の省エネ住宅(エコハウス)です。

温熱性能は、
Q値:1.14
UA値:0.30

外観はこんな感じです。

これでQ1.0住宅レベル3です。
UA値:0.30です。

 

では、HEAT20のG3(UA値0.2)の結果からまず、見て見ましょう!

どれだけ凄いと思います!?

 

QPEXで計算するとこうなります。

 

まさかの「省エネ基準レベル」

ハウスメーカー達のC値2.0くらいの設定とか、

「高断熱低気密」でUA値0.2というG3モデルです。

 

では次・・・

同じG3で高気密の部類にしてみましたのがこちら↓

 

まさかの「省エネ基準レベル」

 

だよね?(笑)

 

なんでか分かる!?

 

窓が弱点とか言っている人・・・

UA値だけ良くしようと考えている人・・・

UA値だけみて、工務店選びをしている一般ユーザーの人・・・

 

そんな人たちにこそ、よく考えてもらいたい。

鈴木さんはじめ、国の研究者たち、国土交通省の人にはお見せしましたが・・・

種明かしすると・・・

こんな外観です。

 

そう・・・

窓が一切ない!!

 

いいですか?

G3の誕生により、UA値だけを良くしようとするアホは、どんな事をしようとするか予想付きました?

そうです。

「窓を小さくする」

のです。

 

窓が弱点とかいって、南側にトリプルガラスを何も考えずに採用している工務店も、住まい手の為に家づくりはしない方がいいレベルです。

 

建築知識ビルダーズの連載5回目でも触れた「保温性」の観点からもおはなしすると・・・

UA0.3のQ1.0住宅レベル3は左で、右がUA0.2の低気密G3です。

よる0時に室温20℃から暖房を切った際・・・

朝5時では温度低下がまるで違うのです。

この理由は、24時間換気による損失なのですが、UA値だけでは見えてこないのです。

 

こういった内容をしたわけですから、UA値を作った人たちは内心面白く無いですよね(笑)



でも、皆さん、「実務者の人達の話を聞けて良かった」と言っておられました。

パネルディスカッションは今年は出来ましたが、案の定時間は20分くらいなくなっていたので、あまり出来ませんでしたが、面白かったと思います。

 

ディスカッションの内容はこちらです。

 

 

 

いた~~~(笑)襟が・・・。

 

最後はこんな感じで記念撮影

 

松尾和也さんに挨拶に行ったら・・・

「七五三みたいな格好だな」

と言われてしまいました(笑)

 

終了後は、懇親会が中止になったので、前先生の自宅で懇親会(笑)

初めてお邪魔させていただきましたけどね?(笑)

 

色々と勉強になる懇親会でもありました!

2020年03月02日

Q1.0住宅旭 契約完了

本日、「Q1.0住宅旭」の基本設計契約が締結されました。

今回のお客様は、レベルが高い。

 

何のレベル?というと、ハウスメーカーや工務店の営業トークに疑問を持つ能力のレベルが高いという点だ。

 

お客様のお母様はこう言いました。

「家づくりの勉強をしないとダメですよね」

と。

 

それはごもっともです。

 

で、「勉強」というのは、ネットで素人たちの意見を寄せ集めるのは勉強と言いません。

ほとんどが、時間の無駄という行為です。

勿論、参考になるのも存在しますが。

 

今回のお客様が、素晴らしいのは下記の様な本をしっかり読んでらっしゃった事で、良し悪しを判断出来るようになっている事です。

 

他のお客様は素晴らしくないとか言っているのではなく、「勉強」するという行為の1つに、上記の様な書籍を利用していたという事です。

 

別に、勉強をしなくても、ラファエル設計に任せてもらえば、自動的に暖かくて耐震性も優れた家が出来るので大丈夫ですが・・・

多くの人がまず初めに買っちゃったりして、勉強した気になってしまうのが下記の様な本。

これは出版の方にも話したのですが、この本の僕が良くないと思っている所は、「坪単価」が書かれているのですが、

坪25万~

坪35万~

って、ふざけた坪単価が書かれている所にあります。

これ、家の本体価格がこんな単価で、正直キレイな犬小屋レベルの家にしかならないですよね。

 

雪で作った家の方が暖かい家になると思います。

 

だってさ、この坪単価20~30万台の家って、付帯工事どんだけ高いのよ?って疑問もあるし、これとQ1.0住宅では坪単価比較にしたら坪50万は違ってきますからね?(笑)

「Q1.0住宅がただ高い」という考えの助長となりますよね。

 

家づくりをはじめる時に買うべき本は、下記です。

 

もちろん、「だん」や「ビルダーズ」でも良いと思いますが、北関東の高断熱住宅は、新住協で出しているものでもありますが、キチンと「性能表」が載っているのです。

 

ちなみに、この性能レベルにも到達しないのに、坪単価100万とか言っている工務店、有り得ないから(笑)

 

家づくりって、一般ユーザーさんが勉強しなくてはダメと言うのは否定する所がないくらい、当たり前の話でもあるのですが・・・

それは、
「ラファエル設計や新住協のメンバー以外に家づくりをお願いする場合」

って感じですよね。

 

クッソ寒いのに、「暖かい」とか言ってる工務店やハウスメーカーが沢山存在するから、住まい手は勉強しなくてはならないという考えになってしまうのです。

これって、それだけ日本の家づくりは最低だという事を物語っているのです。

ラファエル設計は、キチンと室温シミュレーションをだして、「無暖房状態で」下記の様なものを提示しますが。。。

 

多くは、「暖かい」という根拠が「UA値」という数値だけに過ぎず、シミュレーションすると、下記の様に極寒などです。


これでも、省エネ基準クリアしてるわけで「省エネ住宅」と声を大にして言えるレベルの家が、この程度の室温ですよ。

 

そりゃ、住まい手は勉強しないと、ラファエル設計や新住協加入の工務店には出逢えないわね(笑)

「高いからいい家造っている」と大きな感じがいをされて、ある意味有難い勘違いの恩恵を受けているハウスメーカー達ですが、

展示場は上下記の様に室外機だらけのエアコン大量稼働しないと暖かくならない家を高額で売っているわけですよ。


住まい手が勉強しなくてはダメな理由というのが、

「寒い家を建てられないようにする為」

というのが、悲しい理由ですよね。

 

僕は間取りを考える時、住まい手に憑依するかの如くして、その家で生活するような感覚で行う為、お客様ご家族の事を凄く大好きになる必要があります。

 

お金じゃないんですよ。

お客様ご家族を凄く好きになれなければ、そのご家族の為の家なんて、心から考える事は出来ませんからね。

 

家づくりって、単純に間取り考えて、外観デザイン考えて・・・というだけではなく、「家づくり」という全体を通じて、ラファエル設計にお願いして本当に良かったなと思ってもらえるように、心がけていく事を常々思っています。

 

さて・・・

このブログを読んでいるであろうお客様・・・

設計が始まれば、凄まじい質問責めになると思いますので、そこから溢れてくる思考やアイディアを沢山拾ってくださいね(笑)

 

土地を現在お探し中のお客様も数組いらっしゃいますので、良い土地が見つかるといいな~~~

早く図面描きたくて仕方ないのです。

 

Q1.0住宅のレベル3の威力を体験しちゃうと、暖房している古い家の実家よりも暖かいとか、体験した事ない暖かさに、凄まじいカルチャーショックを受けるくらいに驚きと、人によっては感動が産まれています。

住んでみると、「快適過ぎる」という感想をいただくQ1.0住宅・・・

早くみんなに住んでもらいたいな~。

 

そして、自分も早く家建てたいな~~(笑)

2020年02月21日

サイディングを絶対に使いたくない理由

最近、相談に来られた方や、事前メールで、このような事を度々聞かれます。

「ラファエル設計さんは、サイディングは使わないのですか?」

「サイディングを使って欲しいと希望すれば使ってもらえるのですか?」

 

まあ、このような質問に対して、理由は・・・

  • シーリング(コーキング)の劣化
  • シーリング(コーキング)の線が見える

というのが理由です。

 

まあ、どうしても使いたいと言われた時は今まで、

  • バルコニー
  • 外部の壁や柱

という、室内と絡まない所で使用してきました。


で、サイディングというのは、基本的に一枚が
0.45m×3m

なので、「繋ぎ目」には「シーリング(コーキング)が出てきます。


これを「シーリングの線が見える」

という言い方をしています。

これが出ないサイディングの工法もありますが、大抵はこのシーリングが出る工法です。

これがシーリングする前で、サイディングには必ずこのコーナー材がきますので、左右にシーリングする必要が出てきます。

下記は左右がシーリング後ですね。

 

下記は中央がシーリングですね。

 

でね・・・

このシーリング・・・

年月とともに劣化するのです。

 

僕は、学校施設を100棟くらいは大規模改修の為の診断や劣化などの老朽度診断をしてきましたので、雨漏りなどの原因がこのシーリング(コーキング)にある事は、分かり切っているのです。

 

昨日、急きょ調査依頼があったので、良い参考写真がGetできましたので公開致します。

こんな感じにシーリングは切れてきます。

裂けるという感じかな。

これ、築16年のお宅です。

↓少し離れた写真ですが、窓廻りのシーリングも隙間が出てきてしまっています。

 

別な場所。

こっちは何となく、当時の感じを保っていますが・・・

 

下部になるにつれて、こうなります


とある高校ですが、鉄筋コンクリートの窓廻りも下記の様にシーリングは劣化してきます。

下記は、うちの近くの公園の用具置きの建物ですが、タイル張りでシーリングしている所、上の方隙間あいちゃっているのわかります?

 

これまで見てきたように、基本的にシーリングでの納まりというのは、好きじゃないのです。

防水なども、シーリングだけに頼るというのも、数年後には防水の役目を果たしません。


サイディングって、塗り壁とか木の板張りよりも大好きな人が沢山いますが、シーリングというのは、色々と悪さをします。

 

シーリングというのは、「防水が目的」のものと、そうでないものとがあります。

打ち継ぎなんかは基本NGなのですが、打ち継ぎする場合はどうするか?というのも決まってますし、建築士の試験でも良く出てきます。

 

下記はH25年公共工事標準仕様書のものです。


塗り壁は外壁にヒビが入るとか、木の板張りは黒くなるとかを気にする人がいますが、サイディングは、こういった「シーリング」の劣化を気にする人がいないのですよね。

 

住宅メーカーの営業マンはこう言っている人が多いでしょう!

「サイディングは10年以上持ちます」

「うちで使っているサイディングは30年持ちます」

とね。

 

ですが、サイディングは長持ちするかもしれないけれど・・

「シーリングの寿命は長くはない」

という事です。

 

今では、「通気工法」というものが主流ですが、街で建築中の家を通りすがりに見ると、結構基本が出来ていない所、いっぱいありますよね~~

通気層工法の湿気の放散・雨水の排水の仕組み(イメージ縦断面図)
通気層は湿気を逃がす役割を担います。※出典:デユポン タイペック カタログ
通気層が取れなくなるダメな施工(横胴縁)
茶色の部分が木材で胴縁と言います。
横に取りつけてあるので「横胴縁」といいます。
赤くなっているのは、矢印の向きに湿気が逃げて行かない事を表しています。
こういう施工をしちゃうなら、ウレタンは有効かもしれませんが、そもそもこんな施工してたら経年劣化以前の問題で劣化します。
通気層が取れる最適な施工(横胴縁)
窓廻りが特に、通気が遮断されるポイントなので、横胴縁をさっきみたいにぶつける人が多いんですよね。
下図のように通気が出来れば、OKです。
グラスウールでも、全く問題ありません。
通気層が取れなくなるダメな施工(縦胴縁)
茶色の部分が木材で胴縁と言います。縦に取りつけてあるので「縦胴縁」といいます。
赤くなっているのは、矢印の向きに湿気が逃げて行かない事を表しています。
先ほど同様、こういう施工をしちゃうなら、ウレタンは有効かもしれませんが、そもそもこんな施工してたら経年劣化以前の問題で劣化します。
やはり、窓廻りでこういった事が起きやすいです。
初めて付き合う職人さんにはこの辺をしっかり説明しないといけません。
僕に依頼する設計監理というのは、こういった所もチェックします。
こういった所に、住まい手はお金を出さずに、自分でチェック出来ますかね?
通気層が取れる最適な施工(縦胴縁)
窓廻りで縦胴縁を離します。
こうする事で、通気が正常に働きます。
これもまた、グラスウールでも全く問題ありません。

縦の通気胴縁よりも、横の通気胴縁は、上記の様に1.8m以内に30mmの間隔をあけても、全然通気されないのは実験で明らかになっています。

こういった所も、外壁を長持ちさせるポイントです。

本当に、ダメな施工をしている会社、沢山います。

 

こういった所もしっかりと「監理」するのが、設計監理なわけです。

現場監督は、こういった所を監理出来る人と出来ない人がいますからね。

 

こんな小さな事かも知れませんが、こういった所の監理をしっかりしてもらえるのかどうか?

それが設計監理にお金を払う理由でもあります。

 

このブログを読んで、依頼先に

「こういった事ちゃんとやってくれますよね?」

なんて聞いたとしても、

「やります」

とかしか答えようがないですよね(笑)

 

まあ、いずれにしても、サイディングを使いたくない理由というのはこういった事です。

木目調とかいっても、シーリングの線が見えただけで、

「ああ~~~・・・木じゃないのね、サイディングなのね」

って思う感じです。

2020年02月19日

建築知識ビルダーズ連載6回目について

さあ、建築知識ビルダーズの連載6回目も校了となりました。

今回のテーマは「日影」

タイトルは「日影の特性を理解する」

です。

 

自分でテーマを設定するのですが、今回は一番苦労したな~・・・

 

初め、私の原稿を編集の方がまとめるのですが・・・

 

終始日影の説明で終わる感じで、最高につまらない内容になってしまってました。

そこから、色々改善させて、いつもの連載の様になりました(笑)

 

最後まで「日影図」の伝え方に苦労しましたね。

 

編集の方がノロウイルスにやられたらしく、最終の誌面を確認できていないので、出来上がりが少し心配な感じがします。

 

今回の連載はですね・・・

 

自分の家の周りで、ハウスメーカーによる新築工事が始まり、今まで日影にならなかったのに、すげ~日照悪くなったとか・・・

親の土地を一部分けてもらい、親の家の南側に家を建てる場合、自分の家はどのように影を落とすのか?

という所にフォーカスしています。

 

そして、ちょっとおもしろい室温シミュレーションも登場します。

要は、北側に建つ「親世帯」の家が省エネ基準住宅以下の性能の場合、南に建つ「子世帯」の家の影が少し親世帯の家にかかる場合、どのように室温は変化するのか?

という所です。

 

ハウスメーカーの家ってさ、ほとんどが自分の家だけ良ければいい!って感じでさ、分かりやすく言うと、「片流れ屋根の家」なんて、北側が10m近くなっている家、沢山ありますからね。

高さでいうと、3階建てマンションですよ。

3階建てマンションは高さ9.8mくらいにしますので。

 

家づくりってさ、建物を高くすればするほど、相手に日影という攻撃をするわけですよ。

建築基準法では、10mの高さを超えないと日影規制は発生しません。
※低層住居地域以外

 

で、日影規制にかかったとしても、栃木で言えば、地面から4mの高さの部分で3時間と5時間連続で影になる範囲を検討するのが、基準法で言う日影規制です。

つまり、相手の家の2階の床くらいの高さの所で、連続日影にならなければOKなのです。

日影というのは、当然、地面に近い方が影の面積は大きいわけですが、4mの位置って、全然ですからね?

 

なので、基準法で言う日影規制をクリアしているから問題ないというのは、ナンセンスな話なのですよね。

 

住宅地に土地を買って家を建てる場合、周りの家の人ともある程度、付き合いも生まれる可能性もあるわけです。

 

設計者としては、やはり、相手の敷地に対して、家に対して、日照に対して・・・

キチンと気づかって設計する事が大切だと思うのです。

 

東大の前先生は、最近のセミナーでこのような家を

「エゴハウス」

と名付けています。

 

連載の内容は、きちんと読んでも、難しい内容かもしれません。

ですが、これを難しいと感じる場合、日影の話には無頓着だという事です。

 

ハウスメーカーの人に、ビルダーズ持参して、

「この日影の話ってどういうことですか?」

と質問する為の道具として使用しても良いでしょう。

 

連載の内容としては・・・

下記の様な等時間日影図を見た時に・・・

 

下記の赤枠範囲の3時間日影になってしまう部分を減らしたい。

では、この土地の真北方向に関して、建物のどの部分が影響しているのか?
というのを見極める方法を書いています。

 

皆さんは、どこだと思います?

右上だと思う人~~~~!?

 

いやいや・・・

左上だと思う人~~!?

 

え~~~!?

右下だと思う人~~~!?

 

正解は・・・

 

 

ビルダーズを読んでください。(笑)

これ、日影図なんかを普段当たり前のように書いている人は、直ぐに分かると思います。

しかし、どうやれば、日影は減るか?

まで設計出来ますか?

 

その手法を執筆しております。

 

この手の話は、建築士の試験でも出題される事はありません。

日影の問題は、試験で出題されたとしても1問です。

たかが1点。

ほとんどの受験生は、難しいと感じ、捨て問題にします。

 

1級建築でも、2級建築士でも学科の点数は合計点なので、この日影の問題を1問出来なかったとしても、合格出来ます。

 

つまり、日影の話を全く知らない1級建築士、きちんと知っている1級建築士が存在する訳です。

 

例えば、結露の話や、熱損失の話、照度の計算が出来なくても、この3つが問題だとするならば、3点です。

他が出来れば合格します。

 

つまり、温熱の話を全く知らない1級建築士、きちんと知っている1級建築士が存在する訳です。

 

何が言いたいかといいますと・・・

「資格」というのは、必ずしも実務に直結しないという事です。

 

日影も知らない、温熱も分からない一級建築士が家を設計する場合・・・

相手に日影を落とすわ、自分の家にも相手の日影を考慮出来ないわ、結露ビチャビチャの家が出来るわけですね。

 

この連載で書いている内容もそうなのですが・・・

 

家づくりというのは、決して「資格」の有無で設計者を判断するのはよくないという事です。

 

究極はですね・・・

隣家からの日影図の提案が一度もないまま、図面作成が進み、契約となった場合・・・

ラファエル設計からしたら、有り得ない事ですね。

 

2020年02月17日

断熱技術者認定試験の結果発表!!

実は・・・

先月の1/31日に、「BIS」という認定試験を受けてきました。

 

結果から申し上げますと・・・

 

合格!!!!!

 

です。

 

 

「BIS」というのは・・・

Building Insulation Specialistの略語で断熱施工技術者のことです。

一般社団法人 北海道建築技術協会によって試験などを受ける感じです。

 

BISには、3種類の認定があります

BIS(設計者)
住宅等の温熱環境要件に関して高度な専門的知識を有し、正しい設計、精度の高い施工方法等を指導できる技術者
BIS-E(施工者)
住宅等の適切な断熱・気密施工技能を有し、これを指導できる技術者
BIS-M
BISとBIS-Eの双方を有している技術者

(出典:一般社団法人 北海道建築技術協会)


こんな感じなのですが、このBISという資格は、基本・・・

北海道ではもう必須レベルの資格なのです。

 

皆さん、長期優良住宅って知ってますよね?

北海道では、このような住宅を造るには、

このBISという資格を持っていないと、設計も出来なければ、施工も出来ないのです。

 

建築士の試験よりも、ある意味重要です(笑)

 

ですが、本州では、このような資格を持たずとも、長期優良住宅をてきとうに造れてしまうわけです。

それで何が起きるかというと、クッソ寒い家とか、結露ダラダラの家、北側の外壁が真っ黒になるような、「申請上は長期優良住宅」という、実際には全然優良ではない住宅が完成していくのです。

 

このBISという資格があるという事を知ったのは、去年の北海道研修旅行。

北海道で活躍しておられる、私の尊敬する山本亜耕さんから教えていただきました。

 

 

それから、3月の東大でのミニシンポジウムで下記の様な発表をしました。

 


で、シンポジウムにこのBISの関係者の方がたまたまおられて、上尾の佐藤工務店の佐藤社長のお力添えもあり、普通は北海道や盛岡の方で行う試験を大宮で開催される事が出来、事前の講習も参加して、試験を受けました。

このテキスト、非常に大切な事が沢山描かれています。


試験は・・・

完全不合格だと思ってましたが、合格していたので安心しました。

 

実は・・・
試験日の前日、夜まで外での仕事で・・・
帰宅後建築知識知識ビルダーズの連載の原稿かいて、既に夜中の3時。

試験勉強は、その夜中3時から始めたら1時間で寝てしまい・・・

 

朝6時に目が覚めて、そこから4時間くらい、計算問題8問だけ勉強しました。

試験内容は、文章問題22問、計算問題8問から4択で解答する感じです。

文章問題は13問以上、計算問題は5問以上の正解で、合格となっています。

 

まあ、文章問題は、建築士の試験でも、環境設備の科目は1問間違いだったくらいに結構得意な感じなので、勉強しなくても大丈夫だろうという感じで、とりあえず計算問題だけやったわけです。

 

計算問題というのは・・・

  • 外壁等の熱貫流率(U値)を求める問題
  • 外壁とか天井の各部位の熱損失量を求める問題
  • 外皮平均熱貫流率(UA値)を求める問題
  • 暖房度日数(D)を求める問題
  • 暖房設備容量(Hmax)を求める問題
  • 年間暖房エネルギー消費量(QS)や年間暖房用灯油消費量を求める問題
  • 日射取得熱量が年間暖房灯油消費量に及ぼす影響を求める問題
  • 断熱部位の設定条件の違いで、断熱性能の向上効果を判断する問題

こんな感じの問題が出題されます。

普段、QPEXとかのソフトでやっているからね~・・・
手計算は色々確認しないとさ(笑)

 

正直、一級建築士ではこのような問題は出ません(笑)

U値を求める問題は、たまに出ますが、ほとんどの人が捨て問題でしょう(笑)

つ~か、電車内で、呪文のように頭の中で唱えて、図も描きまくって覚えたのがこちら。

 

省エネ法の計算の際に使用する、仕様値です。

これらの数値を「暗記」しなければならず、どれが出るのか分からないのです(笑)

これが分からないと、計算問題出来ない所があるのですよ。

普段、こんな仕様値を使って温熱計算をしても意味がないので、記憶はしていなくて、そして暗記は超苦手なので、参りました・・・。

 

で・・・

実際の試験では暖房度日数の計算間違いをしたと思われ、そうすると4問間違えるので、来年また受験かと思いましたが…
良かったです(^^;)

合っていたのかな?多分。



いずれにしても、日頃、QPEXの計算式の解読などをしていたことが、役に立ちました(^^;)

去年、東大のミニシンポジウムで、スライドでBISの必要性を訴えておいて、不合格とは・・・なんて気持ちでしたが、一級に続き、BISまで取得出来て、何よりです。

BIS試験後は、まだ一級建築士の結果発表前だったので、
「あ~~・・・なんか縁起悪そうだな~」

なんて思ったりしながらの電車での帰宅でした
(;´Д`)

 

何だか、一級建築士とBISがダブルで取得できるとは・・・

BISの資格は、高気密高断熱住宅を設計する上では、一級建築士よりも重要なので、取得出来て良かった・・・。

 

殆ど試験勉強はしていないが、日ごろの知識向上のための自主学習が役に立ったかな(笑)


↓北海道研修旅行のようすは下記です。

 

2020年02月10日

「家が暖かい」という意味

本日の相談者の話でもあったので、「家が暖かい」という意味について、僕の考えを述べたいと思います。

マニアックな人は下記を読んでください。

 

家が暖かい

というのは、

エアコン(暖房)を付けて暖かいのか?

薪ストーブつけて暖かいのか?

デロンギのオイルヒーターつけて暖かいのか?

基準は人によって様々かも知れませんが・・・

 

「家が暖かい」

というのは、

  • 太陽の力で暖かくなる
  • エアコン(暖房)の設定温度は21℃前後で室温が22~23℃くらいになる
  • 真冬の朝、エアコンを夜切っても暖かい

 

こんな所ではないでしょうか?

 

ハウスメーカーも含めて、一般的な暖房方法って、リビングだけエアコンつけて他はドア閉めて1室だけ暖かくするという考えが多いと思います。

全館空調なんかは、馬鹿みたいに全ての部屋に吹き出し口があって、全館冷暖房するみたいな感じですよね。

 

寒い家に住んでいる人は、必ず怒られる事があります。

リビングのドアを開けたらすぐ閉めないと、冷気が入ってくる・・・

みたいなシチュエーションの時。

 

冷蔵庫のドアを開けたらすぐ閉めろ!

みたいな感じですよね。

数千万で買った家が、冷蔵庫のドアと同じような怒られ方するって・・・

悲しいですよね。

 

ちょっと冷蔵庫に例えたので、高断熱住宅のしくみをお話しますね。

まず、「ゼロエネルギー」を目指すうえで、大切な事は・・・

『冬は太陽の力を手に入れる』

という事です。

南に家は向けないとか言っている人がいたら、それはオカルトなレベルの話です。

そして、『その太陽の熱を逃がさない』という事です。

 

つまり、『保温性』ですね。

 

室温というのは下記で決まってきます。

①外気温
②生活熱
③日射熱
④暖房熱
⑤現在の室温

この5つです。

その中でも・・・

『④の暖房熱』

これが、エネルギーに大きくかかわる所でもあり、光熱費が高くなる部分でもあります。

 

これらは建築知識ビルダーズの連載でも書いている内容なのですが・・・

『③日射熱』

これが、「無暖房での室温」

に大きくかかわる所でもあり、エアコン使わなくても暖かい!と思う部分なのです。


つまり、暖房熱というのは、現在が室温10℃の時に、20℃にするには、暖房は10℃分の働きをしなくてはいけないのか、全く動かなくていいのか?

って事です。

全く働かない事が本当のゼロエネルギーです。

しかし、そんな事はどんな家でも無理なので、少しのエネルギーにしよう!

そして太陽光である程度まかなうという事なのです。

 

高気密高断熱ではなく、高断熱低気密とか、勝手な言葉が流行ったりしていますが・・・

基本的に、

「高断熱」

「高気密」

は、別々の考えではなく、セットです。

 

例えるなら・・・

「セブンイレブン」というコンビニを・・・

セブンとファミマが好きだからコンビニ=「セブンマート」って言っているようなものです。

セブンイレブンって、7時から23時まで営業だから7-11ですよね。

もっというなら、スマップというグループ名を「ス・マップ」みたいに分けるくらいにおかしいのです。

 

基本的に、何故セットか?というと、「換気」を確実なものとする為の「高気密」です。

断熱と換気をセットで考えないとダメなものなので、

「高気密高断熱」

なのです。

ハウスメーカーで家を建てた場合、居間や寝室などに設けられる自然給気口とトイレに24時間換気といった、「第三種換気方式」が主流です。

つまり、居室から給気して、ドア下の隙間(アンダーカット)を通じてトイレなどで排気するという事です。

でね?
そもそもだけど、低気密な家で、こんな狙ったような換気、出来ないから(笑)

駅伝で例えるなら、ランナーに水とかぶっかけるようなものですよ。

 

これもそもそもだけど、みなさん、断熱だけとか窓だけとか、何か一つだけ、若しくは2つくらいだけしか同時に考えられないから、寒いし結露ダラダラ住宅の「温熱欠陥住宅」が当たり前のように出来上がる訳です。

で、まわりもそれが当たり前だと思っているから、自分の家も欠陥住宅だと誰も思わないわけです。

築80年の家だって、コタツに入るなり、石油ストーブつければその部屋は暖かいですよ。

 

「温かさ」「暖かさ」というのは、本物の高気密高断熱住宅であるQ1.0住宅レベルの事であり、「質」が違う事が体感すると分かります。

 

例えば、サイゼリアの安いミラノ風ドリアとか、イカ墨スパゲッティを食べても、値段の割に美味しいわけですよ。

ペヤングだって、美味しいわけですよ。

でさ、美味しいレストランのフルコースいって、1万とか支払って、それらが出てきたらどう思います?

文句言いますよね?

で、シェフが

「でも、ペヤングでも美味しかったでしょ?」

なんて言ってきたらどう思います?

 

ふざけんな!ってなるのが普通ですが、家づくりはそうじゃないんですよ(笑)

家に比べたら、たかだか1万円に対する見返りがペヤングだとして、損は9850円くらいなわけですよ。

 

でも、家づくりって、温熱欠陥住宅でも2千万支払って、誰も文句言わないわけです。

ペヤング料理には文句言って、温熱欠陥住宅には文句言わないのが日本の家づくりです。

これだけ人が死ぬ現状でも、当たり前のように受け入れている人があまりにも多すぎる。

 

つまり、「家が暖かい」というのは、お風呂からでても、寒くないとか、寝る前に暖房OFFにしても、朝まで暖かいという家、そして、換気もしっかり出来る家なんですよ。

 

暖かい家は、「暖かさの質」が全く違います。

2020年02月03日

日本エコハウス大賞の公開審査に参加した時の様子

日本エコハウス大賞の公開審査に参加した時の様子を、今更ながらブログに書きます(笑)

私は奨励賞をいただけましたので、公開審査に招待していただきました。

 

午後からだったので、午前中は原宿へ!

 

竹下通りは凄い人でした。

 

大学時代を思い出すような洋服が沢山・・・

大学時代の様に、あと20kg痩せていたらまた着てみたいな(笑)

 

目的地は「A&G」

 

沢山買ってしまいました。

マリリンの唇がスワロフスキーなのがイかす!
A&Gのロゴのものもスワロフスキー!

 

クレイジークロスも中央だけ赤のレザー!

「明瞭性の原理」が大好きなポイントです。

一番右はカシミアのストールですが、エアーカシミア?っていうんだっけな・・・

とにかく、すっごい軽いんです!

夏からずっと気になっていた商品でしたが買っちゃいましたね。

 

つ~わけで、これらのものをもって会場へ!

 

実は、電車が遅延の為、開始時刻に間に合わない事になり、ビッグサイトの駅からスーパーダッシュ!!

 

中々の距離でしたが、汗だく・・・(笑)

 

 

右のほうに立っている方たちが対象候補の4組。

新住協でもとてもお世話になっている青森の菊池さんの応援に駆け付けましたのもありました。

対象候補の2組は新住協の方です。

大賞は、茨城のサンハウスさんでした。

今後、遊びに行かせていただきます。

 

最後は記念撮影です。

 

 

夜は、去年、北海道の研修旅行を企画してくださった「ミライの住宅」の森こうすけさんと、林さん、エディフィスの改正さんと食べて飲んでしてまして・・・(僕が学年は1つ上ですがみんな同世代!)

 

何と、北海道の巨匠!尊敬する大先輩である「山本亜耕」さんがビッグサイトに来ておられたので、お呼びして、来てくださいました!

 

何か、北海道研修旅行以来、亜耕さんはたまに電話くださったり、色々気にかけてくださり、とても感謝しております。

 

湿度などをはじめ、温熱環境の計算や知識において、右に出るものはそうそう存在しないと思われる森さんが、エコハウス大賞を受賞されたサンハウスさんで、湿度などに対するセミナーを開催してくださるので、勉強しに行ってきます。

勿論、山本亜耕さんも温熱環境の神様みたいな方です。

 

なんかこうやって、会えるのはたまにですけど、凄い方々から刺激を受けて、勉強も頑張っている次第です。

2020年01月11日

Q1.0住宅額田 2棟契約へ

先日、広島へセミナー講師でいった帰りに、愛知県の蒲郡に住むお客様の元へ契約前提での話をしに行ってきました。

結論からいうと、お客様とそのご両親の家の2棟設計するという流れです。

今回のお客様は、10年家づくりを勉強している凄い方でした。

 

正直、ネットで調べた知識で「騙されないぞ」的な態度の人もたくさんいます。

でも、お客様は、そのへんのプロよりもプロ意識の高い、一般ユーザーの方でした。

 

「シミュレーション」・・・

これらは「日影」だったり「温熱」だったりな事を指すわけですが、色んな地元の住宅会社に聴いて回った所、全社に言われた言葉がどちらかであるようです。

「所詮シミュレーションだから、実際にそうなるわけじゃない」 
「あくまでもシミュレーションだから、そこはそんなに重要じゃない」

こういった事を言われたようです。

 

お客様はその都度こう思ったようです。

「シミュレーションをやりもしない会社、人達がそんな事を言う資格はないだろ!」

 

まさかこんな事を一般ユーザーから聞けるとは(笑)

名言ですね!(笑)

ご両親にも長時間話を聞いてもらいましたが、凄く家づくりが楽しみになったようです。

 

県外は基本的に初めてになります。

僕の存在意義を見出してくださったお客様に感謝です。

 

工事は、新住協の会員であり、岐阜のミノワさんです。

 

今回は県外という事もあり、設計(温熱設計なども含めて)だけの設計となりますが、無暖房でも暖かい家を設計して見せます。

2019年12月13日

建築知識ビルダーズ連載5回目について

日本エコハウス大賞奨励賞の賞状同封でビルダーズが届きました!
奨励賞をいただき、ありがとうございました!

 

さて、連載5回目ですが、いつもボリューム大なので、少し減らしたつもりが減らし過ぎて3ページになってしまった分、コンパクトに凝縮されてまして、鎌田先生の本の宣伝ありますので、是非『本音のエコハウス』購入お願い致します(笑)

連載内容は『家の保温性』という視点で書いてみました。
理由はバージョンアップしたQPEXを、単なるUA値を算出するための道具として使うのではないのです。
新しいQPEXは、夜12時に暖房をOFFにして、朝何℃まで室温下がるか?が分かるようになっています。

※保温性というのは本来のQPEXの見方ではないですが、室温の所はそう解釈して使ってます。

 

 

連載のタイトルは『UA値を疑え!』です。
※編集担当の山崎さんの案です(笑)

 

同じUAでも保温性(一時間あたり1℃保てるのか?)が違う場合があると言うこと・・・そしてその家の暖房は、何℃分の働きをしなくちゃいけないの?という所にもフォーカスしています。



さらに、気密性能であるC値2.0とC値1.0の場合も想定した熱損失の分布図も初登場してます。

これは、高断熱と高気密、どっちが大切?という論争を撲滅するものでもあります。
断熱と気密、どちらが大切か?

なんて話をしている時点で、プロも含めて全然わかってないよねって思います。

「高気密高断熱」というのは、新住協のボスである鎌田先生が作った言葉です。

高気密高断熱住宅の生みの親というわけです。

そもそも、「高断熱」と「気密」というものを別々で考える時点で、何もわかっていない事の表れでもあります。

 

例えばさ、心臓で「右心室」と「左心室」、どちらが大切か?

なんて話は無いのと同じです。

 

『冬暖かい家』というものでは・・・

「気密をしっかりする事で、断熱材の本来の力を発揮させるようにする」

「気密をしっかりする事で、換気を狙ったとおりに空気を動かす」

に繋がるのです。

つまり、「高断熱」というのは、「高気密」があってこそなのです。

 

「高断熱中気密」とか「高断熱低気密」とか・・・

そんなものは、すべて詐欺レベルの高断熱住宅なのです。

下記は、昔の家も、今の家も、寒い理由の一つである事を示す図です。

 

 

UA値には換気や漏気による損失が評価されません。
つまり住まい手にとって「UA値だけ」を知ることに意味はないと思っています。
僕は、BELSの申請の為だけにUA値は確認する程度です。

例えば健康診断で「γ-GTPが60」と言われて、肝臓が異常なのか正常なのか、分かります?(笑)※基準値は50以下のようです。
仮に数値が正常だとしても、コレステロール値や貧血の値が悪かったら、超健康とは言えないですよね(^^;)

これと一緒で、「あなたの家はUA値0.6です」なんて言われて、

(* ̄- ̄)ふ~ん

って感じで終わりますよ(笑)



シミュレーションソフトは、色んな事を学ばせてくれます。
勿論、実測も必要ですが。

連載6回目は、『日影の操り方』を書いてみたいと思っています。

ようは、「等時間日影図と時刻日影図の読み方」と「建物のどこが日影を伸ばしている原因か?」というのを知る事が出来、同時に北側の家に配慮した設計が出来るというものです。
田舎の方で南北で親子が住む家とかを設計するのにも使えるかなと思います
( ´艸`)
勿論、高層建築物での日影規制などでも使えますし、実際に実務で使っていた技です。
最終的には無暖房での自然室温が高い家の設計にも繋がるかと思います。

2019年11月26日

「北海道の省エネ基準クリア」とか言っている会社って・・・

「北海道の省エネ基準クリア」とか言っている会社って・・・

じゃあ、室温何℃?

って、答えている会社って、どこもないですよね?

書いてあったとしても、基本的に一般論でしかないからね。

 

北海道の省エネ基準なんて、正直楽勝にクリア出来ます。

私も、函館基準クリアです~なんて言っていた事あったけど、それはきちんとQPEXで計算して、自然室温出しております。

 

下記UA0.46というのが、北海道の省エネ基準クリアの家。
単にUA値だけ良くする事にしか頭が向いていないため、真っ青のクソ寒い家になっています。

UA値0.46
栃木の5地域ではG1ですが、東京方面で6地域ならG2です。
UA値0.3
栃木以南では当然G2。
Q1.0住宅粟野の当初。
南側の山で朝日射が取得出来ない
UA値0.27
栃木で那須方面の4地域です。
UA0.27っていったら、北海道でもG2基準クリアとなりますがこの寒さです。

皆さん・・・

「北海道基準クリア」

これ、ある意味「詐欺」みたいな場合になる事、しっかりと理解してくださいね。

 

じゃあ、それはどうやって詐欺にならないかって?

僕のHPを沢山見ている人なら、冬は何が必要で、夏は何が必要か、分かるはずです。

「北海道基準クリア」

こんな言葉を言われた時、何て質問をすべきか、分かりますか~?

 

答えは、僕のHPの何処かに書いてあると思うけど・・・

 

きちんと考えられるようにしましょう!

2019年11月25日

どうすればQ1.0住宅を手に入れられるのか?

予算が全然ない!

こんな少ない予算でQ1.0住宅に住みたいなんて言ったら、恥ずかしい?

基本的に、予算が無くて高気密高断熱の家を手に入れたいと願うならば・・・

家の大きさを小さくする事

これ以外、根本的な解決策はないと思います。

 

「予算が坪単価45万くらいしか無い。でも希望は平屋の30坪。」

これではQ1.0住宅はおろか、普通の家も無理だと思います。

それが可能となるなら、それは家としての資産価値があるのか?

と疑問が残ります。

 

Q1.0住宅って高いんでしょ?

何と比べて高いって言ってんの?

 

僕は・・・

「俺の作ったラーメンはスープから飲め!」

みたいな考えは持っておりません。

 

「そんな予算でQ1.0住宅建てようとしてんの?俺の設計はそんな安売りはしない」

なんて思ってもいません。

 

やっぱり、家の価値というのは、坪単価とか家の値段だけで比較したら、絶対にダメだと思っていますし、価値を見出す事なんて出来ません。

 

僕は、「無知」に対して、怒ったりするつもりは全くないですが、そこで学んだものを素直に聞き入れられるかどうか?

が重要だと思っています。

 

例えば、予算について質問が来る。

予算についての考え方を説明する。

ここで素直に受け入れられたら僕は何も言いません。

 

ここで問題だと思うのは・・・

「ラファエル設計さんの言っている事をハウスメーカーの営業に聞いたら、そんな事ないと言ってました。」

とか

「ネットなどで調べた感じだと、素人考えで申し訳ないが、やっぱりこういった考えなのだと思うのですが」

という反論的な質問・提案が議論として返ってくる所が問題だと思います。

 

じゃあ、質問すんなよ!って思いますし、ハウスメーカーの営業信じればいいだろ?って思いませんか?(笑)

何で私の言っている事よりも、ハウスメーカーの素人営業の言っている事の方が優先順位高くなるんだよ!って心の中で思いますが、ブログで話しているのでもう既に心の中の思いではなくなりました(笑)

 

私の言っている事が100%正解というわけではありません。

高気密を否定する人もいれば、絶対的肯定とする僕の様な人もいます。

 

予算が無い中でQ1.0住宅を求める場合、根拠のない予算でいきなり話をされてもどうしようもありません。

土地から探さなくてはいけない方で、どうしても予算が無い場合は、土地が安い所に引っ越すのも一つの選択肢ですよね。

そこの土地が良いという理由は、駅から近いとか、子どもの学校が近いとか、色々理由はあると思いますが・・・

子どもが学校に通う年月と、その家に住む年月、どちらが長いですか?

 

とにかく、予算が無くてQ1.0住宅に住みたい方は、単純に値段聞いてびっくりして、何も相談も考えもないまま、戦意喪失していきなり諦め・・・

みたいな事はせず、一度新住協の会員さんに相談するべきだと思います。

 

何処に相談すべきか分からない人は、本部へ問い合わせて見てください。

2019年11月14日

価値があるのは敷地、家は付録

これは、建売で土地付き1700万とか2700万なんて家は、全てに言えると思っている。

例)

土地(敷地)52坪

建物32坪

販売価格2500万円

 

これね、実際に土地の相場が「24万前後/坪」の所でもこんな感じの建売がある。

恐らく、土地の相場を安く買っているのだろうが、一般的に一坪当たり24万円の土地に、上記の家を建てる内訳をキチンと考えて見よう。

52坪×24万=1248万が土地の値段。

建物は1252万となる。

坪単価は結果論だが、坪単価で言うと「39万/坪」です。

 

見た目は立派で、キチンとした家だけど、僕から言わせれば、これは建てた人にとっては夢のマイホームだが、「土地についてくる付録のような存在が」というものでしかない。

僕は依頼されても、このような家は造る気は無い。

これは、住まい手の家族にとって、「雨風凌げるだけの家」に50年後、100年後になる可能性がとても高いからだ。

 

最近、毎日のようにマンションや建売の広告がポスト投函されている。

どれも、家の性能の事なんて書いていない。

 

性能が悪い建売を買ってしまった人が、このブログを見たら嫌な気分になると思いますが、それが「知らぬが仏」というものです。

 

2階は冷房つけなきゃ真夏は殺人的な暑さになるのが、皆さんの常識的なイメージですよね?

でも、Q1.0住宅レベル3にもなれば、真夏の午前9時に室温24℃の状態から、冷房を切っても、夕方まで外気温が36℃くらいになっても室温は27℃超える事は、ない可能性がとても高い。

 

敷地が付録なのか?家が付録なのか?

ではない。

敷地に存在する答えを探しながら、温熱の答えを見つけ出して、条件が悪い土地だとしても住まい手が温熱の面で満足できるような設計こそが、住まい手を本当に考えた設計なのだと思っています。

2019年11月07日

熱中症調査 高齢者、暑くても我慢 44%が冷房控え 経済的理由も多く

Yahoo!ニュースです。

毎日新聞の内容です。


 




これね・・・まさに連載中の建築知識ビルダーズで4回目の内容で、「エアコンを我慢しなくてもよい」という内容を多くの方に読んでもらいたい。

この記事をみても分かるように、ポイントはこの辺。

「調査員からは、啓発ではどうにもならないケースが報告された。「暑い」といいながら毛布を敷き、冬布団をかぶって寝ていた人や、額に汗を流しながら「涼しい」と言う人もいたという。

 河本一成会長は「経済的理由などで冷房を使わないお年寄りが少なくない。無条件で使えるようにすべきだ。地域による見守り活動が欠かせず、行政の援助が必要だ」と話している。」

 

はい、ポイントを赤にしました。

いいですか皆さん、これが私がよくいう・・・

「温熱欠陥殺人住宅」

の現在と未来の在り方です。

 

皆さん、子どもが生まれれば・・・

赤ちゃんには寒ければ暖かい格好や毛布で包みます。

何故ですか?

風邪をひかないようにです。

 

熱ければ涼しい格好をさせます。

何故ですか?

熱中症などを防ぐ為です。

 

でもね?

「家」単位で考えた場合・・・

このような温熱欠陥住宅を建てるという事は、何の思いやりもなくなるという事なのですよ。

赤ちゃんには手足に暖かい靴下や手袋をしても、「家」には何の処置もしてあげないんだよ?

だから、上記の画像は2階の天井が真っ赤になり、暑いと言っています。

キッチンの床は寒いと言っています。

北側の壁も寒いと言っています。

手前の壁は天井から暑さが伝わり、上だけ暑い状態になっています。

 

皆さん・・・

天井さんや壁さんや床さんの心の声が聞こえませんか?

 

エアコンは、このように天井・壁・床が苦しんでいる中、人間を快適にするように頑張るのですよ。

例えば設定温度25℃にしたら、室温を25℃にするように、すげ~頑張るのです。

でも、光熱費が高くなるとかの理由でエアコンは働かせももらえない。

一所懸命働いたら風が嫌だと嫌われる。

(出典:カデンティティ)

このようにエアコンが悪の様に取り扱われる。

こういう発想の人は、家の性能が一番悪い事に気が付いていない事が良く分かる。

 

そもそも、そういったエアコン直風するような設置しか出来ない所に、設計の無能さが顕著に表れる。

 

ハウスメーカーの仕事を手伝っていた時によくあった問題が、

「これ、エアコン何処に設置すればいいのですか?」

でした。

ようは、室外機の置き場をしっかり考えられていないという事なのですよ。

屋根の上に室外機があったりさ。

上記写真は、青丸がエアコンの室外機なのですが、1階の屋根が邪魔なのと、寄棟で室外機までのルートが1階では屋根を貫通する以外確保できない為、このような残念な事になっている訳です。

そして赤丸部分も、納まりがダメですね。

こういう窓下ギリギリなのをよく見かけますが、こういうのも僕の中では欠陥住宅です。

 

話を戻しますが、Q1.0住宅を建てれば、例えば今の自分が老人になったり、子どもが老人になっても。孫が老人になっても、こんなエアコン我慢問題によっての室内での熱中症は守る事が出来るのです。

こういった設計をする事が、先日ブログでも書いた、住まい手の命を守るという建築士の仕事、責務だと僕は思うのですよ。

家族の未来を守る家というのは、エアコンに悪者を押し付ける家ではありません。

↓住宅展示場の裏側写真ですが、こんなにエアコン付いていて、どんだけ冷暖房費かかるのよ?って感じですよね。

 

下記の様にQ1.0住宅レベル3の家では、エアコン1台で設定温度27~28℃で外気温36~37℃でも1日中家じゅう一定温度なのです。

締め切りの小屋裏(水色の線)も30℃なんて超えずに一定です。

乾燥機を回したりしなければ洗面所も基本一定です。

 

「行政の援助が必要」と思わせるような住宅は、これから負の遺産でしかなく、空家問題などを加速させる要因の一つです。

↓このように、断熱材の裏側の外壁が真っ黒になっている家、数百万出して、家族の為に、孫の為に、欲しいと思います?

 

いいですか?

 

家というのは、性能が悪ければ、人を殺す恐ろしさを秘めています。

見た目のデザインは人を殺しません。

 

富士山の登山に行くのに、高級ブランドのスーツや高級ブランドの革靴は何の意味も持ちません。

 

最近・・・

「ハウスメーカーとかで建てる意味ってなんなのですかね?」

「Q1.0住宅に住む以外のメリットって何ですかね?」

という質問が、お客様から発せられる。

 

先ほども申し上げたように、富士山の登山に行くのに高級ブランドのスーツや革靴で行くアホはいないように、今この地球温暖化などで気温もあがり、昔の気温よりも室内だって当然暑くなる。

熱中症というのは外よりも室内の方が圧倒的に多い。

つまり、住宅展示場のハウスメーカーたちは1億円の家とかなわけで、それなのにあの室外機数。

 

言いたい事わかるよね?

高級住宅を建てて、それは今の気候に対応できるのですか?

という事です。

 

44%がエアコンを我慢しないとダメな現状って、多くの人が当たり前と思っている家づくりが、実は間違いだという事を物語っているのだよ。

 

新住協の会員は、素晴らしい家づくりをしている人たちが多い。

全国のマスター会員を是非、探して欲しい。

https://sites.google.com/site/q1masterkaiin/

2019年11月06日

省エネ法改正!これは必ず聞くんだ!!

省エネ法が改正されました。

正直、省エネ住宅、長期優良住宅に適用される省エネ性能は、アメリカのm&mチョコくらい甘い基準なので、正直・・・

ラファエル設計にとっては、相手にしても仕方ないくらいどうでも良い基準なのですが、ハウスメーカーなどは、これを目指して設計をしています。


で、どう変わったのか、国土交通省から届いたパンフレットを見てください。


つまりは、省エネ性能について、建築士から建築主へ、省エネ性能について説明する事が義務になったという事です。

これが、どういう事か分かりやすく説明しよう。

 

下記は、その説明を受ける際の状況を漫画チックに説明するものです。

 



 

 

これが説明義務です。

これで終了です。

 

では、違う家族のパターンを見て見ましょう。

 

 

 

これが説明義務です。
これで終了です。

 

では更に、違う家族のパターンを見て見ましょう。

 

これが説明義務です。これで終了です。

 

しつこいようですが更に、違う家族のパターンを見て見ましょう。

これも説明義務です。これで終了です。


はーい!では・・・

 

 

ドン!!





左がQ1.0住宅ね。

右の様なものは許されないんですよ。

 

下記は、同業者に言いたい事です。

 

そうなんすよ。


多分ハウスメーカーの人間100人いたらほぼ100人近くが、UA0.6とかで省エネ基準クリアしていれば・・・

 

これ、絶対と言っていい程言ってきますから。

私がセミナーでいつも発表している事です。

 

家づくりをする人は、このように説明を受けるはず。

 

そうしたら、↓この2つが必ず聞くべき内容だ!

「この家は何℃になるのか?」
「冷暖房費はいくらになるのか?」

それを是非とも当たり前のように、住宅会社に聞けるようになって欲しい。

これだけは絶対に聞くんだ!!

これに答えられなかったら、契約破棄するくらいの気持ちでいるんだぞ!

 

最後にお聞きします。

あなたの購入しようとしている家の値段、おいくらですか?

 

2000万出してこんな家になるの?

 

 

超ローコスト住宅で1000万以下でこんな?

 

3000万近く出して、こう?

 

こんな家になるのを、たった2つの質問で回避できる可能性があるのだよ。

もう一度言う。

「この家は何℃になるのか?」
「冷暖房費はいくらになるのか?」

 

「この家は何℃になるのか?」の模範解答としては下記がある。

過去物件のサーモ画像を見せてもらう
ほぼ2色。これなら温度ムラも無ければ、施工不良もない。
室温シミュレーションを見せてもらう
これはホームズ君というソフトで行っています。
QPEXなどで計算してもらう
これで暖房エネルギー削減率が分かりますし、燃費(冷暖房費)が分かります。
QPEXでは、家の保温性能も分かります。夜0時に暖房切って、朝何℃まで室温下がるのか?
過去物件の室温分布を見せてもらう
ほぼ一定であれば、「冬暖かく、夏涼しい」は本物です。

 

「冷暖房費はいくらになるのか?」の模範解答としては下記がある。

QPEXなどで計算してもらう
燃費(冷暖房費)が分かります。
ホームズ君で冷暖房費を出してもらう
下記でQ1.0住宅なら年間1.5万円、
省エネ住宅なら年間10万円という比較が出せます。

 

言ってみれば、これらはラファエル設計が全て標準でやっている事なんですけどね(笑)

ハウスメーカーでは、ホームズ君もQPEXもやってないと思いますが、やっていたとしても、どちらかでしょうね。

他のソフトもありますが、それでもいいと思います。

 

最後にハッキリ言うと、省エネ性能についての説明というのは
UA値

を伝えれば、それだけで良いのです。

住まい手が何の質問も言わなければ、それで省エネ法の説明義務は果たされた事になるのです。

 

如何ですか?

詐欺みたいなもんだよね?

そう思わない?

 

こういうスーパーblackな事をブログで言っちゃうのは、多分僕位かもしれない。

もんのすごい、タブーな話を僕はしています。

 

僕はね?

同業者にこれらと同じ事をやれなんてセミナーでの話はした事ないんですよ。

これらは、住まい手の人が、契約しようする住宅会社に、当たり前のように望まなくてはなりません。

 

望まないから、省エネ法は「義務化」という方向へ進んでしまった。
本来は、UA値計算をした計算書を役所などに届け出るものだった。

それを、Sハウスなどが大反対したから、取りやめになり、義務化へとなったんだ。

これは、言ってみれば、住まい手の豹変により、残酷な法律へと変わった事に、ほとんどの人が気付いていない。

いいかい?

 

先ほどの質問、全ての住まい手が言ってみ?

そして答えられない場合・・・

 

契約破棄する勇気・・・

あなたにはありますか?

 

数千万出して、温熱欠陥住宅を買う勇気・・・

あなたにはありますか?

 

言っている事分かるよね?

 

結局は、本来進むべき道だったUA値計算以上に、「エネルギー削減」について、説明する必要が誕生するという訳だ!

 

来年1/28日に、また東大?でミニシンポジウムで登壇する予定です。

この辺の話を国の研究者の方々に、突き詰めて見ようと思います。

2019年11月04日

設計の仕事

昨日SNSでのやり取りでこんなやり取りがありました。

「性能の良さを分かっていない人を神長様が洗脳してほしいです。」

「快適な住宅は高価な事を理解できない素人様に、情熱をもって、洗脳するのが、設計の仕事と思いますが違いますかね?」

 

まず、設計の仕事ですが・・・

役割的な所を順に話していきたいと思います。

下記は建築基準法、建築士法で定義された文言です。

設計者
  • その者の責任において、設計図書を作成したものをいう。
  • 構造設計をきちんと行う人
  • 設備設計をきちんと行う人
これらの人を指します。
建築士
1級建築士、2級建築士、木造建築士
1級建築士が出来る設計・監理
すべて
2級建築士で出来る設計・監理
  • 学校、病院、劇場、映画館、観覧場、公会堂、集会場(オーデイトリアムを有しないものを除く)、百貨店の用途

    で500㎡以下

    簡単にいうと、特殊建築物で500㎡以下という事。
  • 木造の建物で
      ①高さ13m以下
      ②軒の高さ9m以下

    簡単にいうと、3階建て木造住宅は普通に建てたら軒の高さは9m以上になるので、2級建築士では報酬をもらって仕事をする事は出来ない可能性が高いという事。
  • 木造以外の建物で
      ①高さ13m以下
      ②軒の高さ9m以下
      ③延べ面積300㎡以下

    簡単にいうと、鉄筋コンクリートとか鉄骨造の建物で、住宅も含めてですが、特殊建築物で500㎡以下というのも含めて考えると、特殊建築物で木造じゃないなら、結局300㎡になるという事。
木造建築士で出来る設計・監理
  • 木造以外なら、30㎡以下
  • 木造なら延べ面積300㎡以下
  • 木造以外なら延べ面積100㎡以下
  • 階数2以下
簡単に言うと、2階建て木造住宅で90坪くらいまでなら木造建築士が報酬を得る為に自分の名前出せますよという事。
工事監理
その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書の通りに実施されているかどうかを確認する事

つまり、指導監督などは工事監理の仕事ではないという事です。
設計&工事監理
建築士は、設計を行う場合において設計に係わる建築物が法令or条例の定める建築物に関する基準に適合するようにしなければならない
建築士の責務
建築士は、常に品位を保持し、業務に関する法律&法令&実務に精通して、建築物の質の向上に寄与するように、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない

 

とりあえず、建築士の業務範囲や、1級建築士、2級建築士、木造建築士の違いは建てられる建築物の規模や用途によって、制限が決められているという事です。

無資格でも、設計事務所に勤める社員は、設計の仕事をしていますし、監理もしています。

理由は、その仕事を資格を持っている管理建築士である所長などの名前で仕事をしているからです。

僕は15階建てのマンションなどの設計もやってましたし、2級の範囲外の設計も、設計事務所勤めの時はやっていました。

なので、建築士の資格というのは、設計出来る技術・知識や経験とかと比例関係にはないという事です。

 

1級建築士は、2級建築士よりも幅広い知識が求められる為、建築士の試験も2級よりも幅広いけど、近年では1級の試験に2級建築士試験レベルの木造の内容が出題されても、間違える人は多い。

 

例えば、ラファエル設計が行っている温熱設計は、1級建築士でも2級建築士でもほとんど細かい所まで勉強はしない。

一般常識的な事だけ勉強する。

 

つまり設計の仕事というのは、そもそもの話・・・

「快適な住宅は高価な事を理解できない素人様に、情熱をもって、洗脳するのが、設計の仕事と思いますが違いますかね?」

と話されるような、すっごく一部の事柄ではないのです。

 

まず、建築士としての責務は先ほど書いたように、「常に品位を保持する」というのは、トイレを終えた時に手を洗うのが当たり前のように、飲食店でアルコール消毒をするのが当たり前のように・・・

特別意識して、耐震等級3とかQ1.0住宅とかを設計するものではないのですよ。

 

ラファエル設計にとっては、住まい手から要望が無くても・・・

断熱材が壁は210mm、屋根は300mmとして、高断熱・自然素材・耐震等級3+制震構造が標準。

「常に品位を保持する」

という事です。

 

「性能の良さを分かっていない人を神長様が洗脳してほしいです。」

という願いも分からなくはないが、700万くらいの家は土地付きの場合、付録程度の価値しかないという事を、家づくりする人たちは理解する必要があると、本気で思います。

特に、不妊で悩むご夫婦は、Q1.0住宅に住む事で、不妊治療もいい方向へ進む気がすると、僕は思っています。

医学的に解明されたりしているわけではないけど、女性の身体を冷やさないという観点からなど、温熱欠陥住宅に住むより、Q1.0住宅に住むべきなのは、当たり前の事実だと思うのです。

 

  • ラファエル設計的、設計論

『快適な住宅=高価』という概念は持っておりません。
『快適=高気密高断熱』でもないと思っています。

これはあくまでも私の設計に対する思いみたいな話になりますが、設計の仕事は、住宅設計で言うならば、そして単純な言葉で言うならば、住まい手が住みたい家を設計するのが、僕の仕事だと思っています。

Q1.0住宅だから快適とは限らないと思うのです。

どういうことか?

家というのは、衣食住全てを司る場所であり、それらが勿論快適であるように心掛けます。

高断熱などの温熱や耐震等級3は、設計者として当たり前にやることであり、そこは洗脳する部分ではないですし、設計の仕事と特別意識する部分でもないと思うのです。

Q1.0住宅というのは、断熱性能・保温性能みたいなもので、あくまでも性能の話です。

住まい手の「住みやすさ」「使いやすさ」「動線計画」などもきちんと考えなかったらそれは住まい手にとっての快適を満足するのは温熱だけになってしまいます。


「高断熱住宅=高価」なものになってしまったら、新住協が目指す『全棟Q1.0住宅』が達成出来ませんし、富裕層だけが得られるものになってしまいます。

今、本当に予算額無い人にもQ1.0住宅が求められるよう、考えている所でもありますけどね(^^;)

但し限度がありますが…
設計論は、人それぞれだと思いますので、私の考えが正しいと訴える気もありません。

 

ただ僕は、外観のデザインを奇抜にしたり、ただお洒落というだけで内装に大谷石を使ったりする事はありません。

見た目のデザインは何でも良いという事を仰ってくださる方もいらっしゃいますが、「デザイン」というのは、温熱設計や、住まい手の快適性を設計するのも「デザイン」の一部です。

 

「洗脳」というと、捉え方によっては悪い表現かもしれません。

僕が、ローコスト住宅というか、温熱欠陥住宅を批判しているのも、ある意味洗脳と言われるのかもしれませんが・・・

僕は洗脳しようという気持ちで説明はしていません。

 

温熱欠陥住宅で家を建ててしまった後に、Q1.0住宅の存在を知ってしまう・・・

これを

「知らぬが仏」

といいます。

 

僕は、今の仕事の戦場は「住宅設計」です。

1人でやっているので、請負える数に限界がありますが、住まい手に寄り添いながら設計をしていくというスタンスは過去も未来も変らない設計論です。

設計者として、Q1.0住宅の性能はもはや当たり前の話である事に、聞く耳も持たず、真っ向から異論を示してくる人に、説明するのも面倒です。

 

台風の時、サーフィンを楽しもうとする人にその危険さを話しをする人っています?(笑)

住宅においては、毎回言ってますが、とにかく家の中は危険なのですよ。

栃木県は冬の死亡率日本一ですから。

 

これを分かっていながら、温熱殺人住宅を建てようとする人に、真剣にQ1.0住宅の必要性を説いた所で、理解しようとしてくれないのではないでしょうか?

 

台風で避難勧告が出ているのにも関わらず、自分は大丈夫だろうと勝手に思って避難せず、九死に一生なのか、最悪お亡くなりになられる方・・・

 

救急隊の方々はきっとこう思っていますよ。

何故避難しなかった!?

 

住まい手は、新築を建てれば今の時代、暖かい家になると勘違いしている事を本当に理解してください。

 

建築士の仕事は・・・

温熱も面からも人を死なせない

地震に対しても人を死なせない

 

つまり、設計した建物で、人が死なないようにする仕事でもあるのです。

2019年11月03日

予算などの問い合わせについて

先日、電話で予算について等の問い合わせがありました。

正直、お金の事や設計依頼について、電話で全てを聞き出そうとする事は、基本的に止めた方が良いと思います。

というか断言します。

 

理由はですね・・・

単純に考えて、本当に就職したい仕事の面接がきまりました。
で、面接をする前に、その会社に電話で

「私、年収500万欲しいのですが、稼げますか?」

って電話で確認をする行為、どう思いますか?

 

では、例えを変えます。

大切な人の御祝パーティを任されたとします。

お店はその祝いたい人の大好きなお店。
希望するコースの相場は5000円。

予算は1人2500円。

そこで、電話で・・・

「栃木和牛付の飲み放題コースで、1人2500円の予算なんすけど、お願いできますかね?」

って電話で確認をする行為、どう思いますか?

 

まず、両者とも共通して言えるのは、「大切な事」に対しての問い合わせですよね?

 

では、更に例えを変えます。

貴方は今から大切な愛する人に、プロポーズをします。

そこで、電話で・・・

「一生大切にします。結婚してください」

と言ったら、末永く夫婦になれそうですかね?

 

今度は、「大切な人」に対しての、自分の想いを伝える行為です。

 

僕なら電話でプロポーズとか考えられませんが・・・(笑)

余談で言うと、僕は大学生の時、友人に夜中車で拉致に近いくらい無理やり札幌近郊の北広島って所から函館に連れて行かれたのですよ。

そこで、初めて函館山の夜景というか深夜景を見たのです。

もう、感動しました。

夜景にまったく興味なかった僕が、感動したのです。

 

ちなみに朝。

実際に行けば分かりますが、建物たちが、凄く近い感じなのですよ!!

なんか、将来プロポーズする時はここにしよう!と決意し、実際にしたわけです(笑)

有言実行です(笑)

妻が夜景好きだったので、丁度よかったわけですが。

 

まあ、とりあえず、ここまで考える僕ですから、プロポーズが電話とかあり得ないわけですよね。

 

ちょっと話を元に戻しますが・・・

家づくりというのは、「お見合い」みたいなものです。

 

バイトや仕事でもそうですが、電話で問い合わせるならば、お金の事などの重要な事って、直接面談して決めませんか?

その人を採用するとなったら、面談しませんか?

 

家づくりというのは、「お見合い」みたいなものです。

そこで、「年収」や「仕事」とかの話をするのと同じ事が、「予算」です。

 

予算などについては、HPの何処かで説明しています。

家づくりの総額としては下記な感じでしょう。

項目 備考 金額
建物工事費  総2階(25坪前後) ¥20,000,000
付帯工事費  分水工事、水道メーター工事、地盤調査費、
外構、カーテン、浄化槽、地盤補強など
¥3,000,000
諸費用
確認申請関係費用、建物登記費用、土地固定資産税、抵当権設定費、
ローン申込等の手数料、火災保険、保証料など
¥1,500,000
設計監理費 計画~実施設計~工事監理
構造設計費など
¥2,800,000
その他 地鎮祭や上棟式の費用、工事後に施主の希望で購入するデザイン照明や家具、引越し費用など ¥200,000
家を建てるのに必要な合計 税抜 ¥27,500,000

こんな感じです。

あくまでも、若干てきとうでいい加減な内訳ですが(笑)

 

まあ、総2階で25坪前後ならこのくらいかかるというイメージを持ってください。

 

で、最近人気?の平屋なのですが、平屋だと安くなると考える人が多いです。

同じ25坪でも、総2階と平屋では、まず基礎が倍です。

ここで大きく違います。

同じ条件で、平屋25坪にしたら、多分総額2900万くらいになるのではないでしょうか?

 

前日、高断熱住宅に興味があるとお問合せいただいて、平屋35坪で総額2400万で出来るか?とありましたが、上記で説明したものから判断していただきたいですが、まず無理な感じです。

そしてそこは市街化調整区域なので、場合によっては農地転用と開発行為があるのです。

これには大体100万くらいかかります。

つまり、総額で言うと、平屋の35坪で農転&開発有なんて言ったら、外構などの有無によりますが3700~3900万くらい予算がないと、まず無理です。

高断熱高気密+制震ダンパー+太陽光+自然素材って感じですけどね。

 

仮に平屋35坪で予算2400万円の場合で農転&開発がある場合、下記な感じです。

項目 備考 金額
建物工事費  平屋35坪前後 ¥17,000,000
付帯工事費  分水工事、水道メーター工事、地盤調査費、
外構、カーテン、浄化槽、地盤補強など
¥2,000,000
諸費用
確認申請関係費用、建物登記費用、土地固定資産税、抵当権設定費、
ローン申込等の手数料、火災保険、保証料など

農転&開発行為
¥2,380,000
設計監理費 計画~実施設計~工事監理
構造設計費など
¥2,520,000
その他 地鎮祭や上棟式の費用、工事後に施主の希望で購入するデザイン照明や家具、引越し費用など ¥200,000
家を建てるのに必要な合計 税抜 ¥24,100,000

本体1700万

坪単価にすると坪48万です。

 

もしこれが税込みだとすると、

項目 備考 金額
建物工事費  平屋35坪前後 ¥15,200,000
付帯工事費  分水工事、水道メーター工事、地盤調査費、
外構、カーテン、浄化槽、地盤補強など
¥2,000,000
諸費用
確認申請関係費用、建物登記費用、土地固定資産税、抵当権設定費、
ローン申込等の手数料、火災保険、保証料など

農転&開発行為
¥2,380,000
設計監理費 計画~実施設計~工事監理
構造設計費など
¥2,128,000
その他 地鎮祭や上棟式の費用、工事後に施主の希望で購入するデザイン照明や家具、引越し費用など ¥200,000
家を建てるのに必要な合計 税込 ¥24,098,800

坪単価にすると坪43.4万です。

 

これって、平屋では普通の家を建てたとしてもまず無理な金額だと思います。

断熱材85mm程度しか入れない、温熱欠陥殺人住宅を造るようなローコストメーカーでは出来るのかも知れませんが・・・

そもそも、このような予算設定は、相場を全く理解していないのだと思いますが、それについては別にバカにしたりだとか、もっと勉強しろ!なんて言葉を言うつもりも全然ありません。

 

これで電話で予算の相談をするのってね、初めの例えの・・・

希望する相場は5000円と知らずに、又は調べずに
「栃木和牛付の飲み放題コースで、1人2500円の予算なんすけど、お願いできますかね?」

って電話するのと同じ様なレベルの話なのですよ。

 

ここではさ、どちらの問い合わせだろうが

「出来ないですね」

で終わっちゃいますよね?

終わっちゃいませんか?(笑)

 

同じ様に例えば新住協の会員さんに同じ電話をしたら、多分坪43万でQ1.0住宅をやる会社って、どこも無いと思いますよ?(笑)

あったら凄いです。

ごめんなさい。

業者を叩いているか、利益ほぼ無いとしか思えません。

 

ここで重要なのは、Q1.0住宅に住みたいのだったら、直接会って、打合せをして、どうすればQ1.0住宅を求められる可能性が生まれるのか?という事を打合せする必要があるのですよ。

 

今回は、凄まじく特別にこんな内容をブログに書いています。

理由はね?

Q1.0住宅=高い

で終わらせて欲しくないからですよ。

 

いつも言っているよね?

 

下記の住宅たちは、ローコストメーカーのものもあれば、家の本体価格が¥2800万くらいのものもありますよ。

すべて温熱欠陥住宅です。

リビング(新築2か月)
足元が寒すぎ。上下でくっきりと暖かいゾーンと寒いゾーンに境界線が出来ている
リビングのコーナー(入隅)
(新築2か月)
濃い紫色の部分が、熱橋や施工不良の所です
天井との取り合い(新築2か月)
屋根からの冷気が侵入しまくりです
コンセントBOXまわり(新築)
もの凄い熱の損失が分かりますよね?
キッチン周り(新築)
青くなっているのがキッチン側。これは超ローコストで有名なメーカーの家です。
窓の上が断熱材の施工不良(新築)
これも超ローコストメーカーの家です。
他が青で、窓上だけ黄色・・・
つまり、外の熱がその部分だけ侵入してきている事が分かります。
階段周り(新築)
これもまた酷い。凄まじい温度ムラです。
坪単価50万~70万以下の家は総じてこんなもんです。
ハウスメーカーで建てて、高級外壁とか、オーダーキッチンとかで坪単価80万超えていても、断熱材などの施工は変わりませんので、この画像のようになるはずです。
玄関周り(新築)
玄関ドアからの熱の損失が凄いです。
外壁(新築10年)
梁と柱が浮き出ています。
また、上部からの熱の損失が凄いです。
これは、100年住宅といって、CMでもやってる超有名ハウスメーカーで建てた家の10年目の画像です。

このような家は北面が黒くなります。
窓廻り(新築2年)
アルミ樹脂の窓です。LIXILのサーモスⅡ-Hですが、その周りの気密処理などの断熱施工も非常に酷いですね。これが、気密処理がきちんと出来ていない、家。
日本の家のほとんどがこうです。
なので、この家だけが酷いわけではなく、ハウスメーカー含めてこのようになります。
文句をいった所で、住まい手側が負けるでしょう。
ローコストとうたっている所は、まずこの画像のようになるでしょうね。

 

下記はQ1.0住宅です。

太陽光+耐震等級3+制震ダンパー+自然素材+長期優良住宅+BELS★5という仕様で¥3300万だったり、太陽光や制震ダンパーなしで自然素材にこだわって¥3000万くらいの50坪、58坪のQ1.0住宅です。

天井壁コーナー(入隅)
ほとんど緑と黄緑の2色くらいですよね。温度ムラが無い事を示しています。
玄関の床
玄関の床でも22.2℃ありますし、同じ様に緑と黄緑の2色くらいです。
階段部分
緑と黄緑の2色くらいです。
玄関ホールの床・壁(コーナー)
緑と黄緑の2色くらいです。
右側は外壁面に床と壁になりますが、熱損失の様子もありません。
北面のトイレに向かう廊下
緑と黄緑の2色くらいです。何が写っているのか変わりません。
これも温度ムラが無い証拠です。
外壁(北面)
梁や柱は見えませんし、窓からの熱損失もほとんど見られません。これなら、北面が黒くなることはありません。
北側の外壁面の内壁(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。窓からの損失もまずありませんね。
吹抜けのある2階ホール(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。
右奥に見える掃き出し窓からの損失もまずありませんね。
吹抜けに面していても、床が青く(寒く)なるような感じは全くありません。
右の窓が西面、左の窓が南面(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。窓からの損失もまずありませんね。コーナー(入隅)からの熱の損失も見受けられません。
青くなっている所なんてないですよね?

 

温熱欠陥住宅の¥2800万の家。

外壁の断熱材85mmしか入っていない温熱欠陥殺人住宅の¥780万くらいの家、

Q1.0レベル3の¥3000万の家・・・

 

どれが本当に高い家なの?

答えは簡単!

780万の家だよ。

死ぬ確率が一番高い家に780万も払うんだよ?

 

次は¥2800万の温熱欠陥住宅だ。

これはローコスト住宅よりは断熱材の厚みが15mmくらい厚いが、同じ様なもんだ。

何より、ほとんどの家が結露ビチャビチャなはずだ。

これって、Q1.0住宅ではありえないから。

そのような家に2800万。

でも、建てた人にとっては夢の家のはずです。

これが「知らぬが仏」というやつです。

 

放射能とか気にするよりも、自分の家の断熱性能を気にした方がマジでいいから。

発がん性がどうとか気にするよりも、入浴時は特に毎回3回の死ぬ確率の高い場面があって、放射能値が少し高い食材を食べるよりも、自分の家の方がマジで危険だから。

 

原発の風評被害などよりも、自分の家は実際にヒートショックや熱中症の被害の確率の方がマジ高いから。

 

でさ、言ってるじゃん?

「その予算の根拠なに?」

ってさ。

 

ちゃんと月々の返済額気にしてる?

 

いずれにしても、この辺の話をキチンとするなら、1時間は話をする事になる。

これを電話で聞こうとすると、相談する住宅会社の時間を勝手に奪う事になる。

なので、電話ではなくて、キチンとアポを取ってもらって、打合せをするのが相談される方もきちんと話聞いてくれるはずです。

これは、折角素晴らしい会社と出逢うチャンスを自ら棒に振らない為の話をしているわけです。

ラファエル設計の問い合わせフォームには、私が初めに知りたい情報を書いています。

これに沿って問合せをしてくださる方は、基本的に契約率がとても高いように思います。

凄く真剣な気持ちが伝わってくるので、何とかQ1.0住宅を提供したいなと思うし、僕の存在意義も、可能性として見出せます。

僕は、住宅設計に対して、凄まじいくらいに真剣です。

なので、依頼者も真剣に僕にぶつかる位でないと、家づくり、楽しめないと思いますよ(笑)

 

今回は、問い合わせについてお話させていただきました。

とにかく、値段も大切ですが、一番がお金なら、私の存在意義は特に無いという事です。

2019年11月02日

暖房を開始するのは何日くらいからですかね?

もう10月も終わりますね。

皆さんの家は、11月の何日くらいから暖房を入れ始めますかね?

もう既に入れ始めていますか?

本日、TOTOへ打合せに行ったのですが、暖房が効きすぎていて、とても暑く感じました。

 

ちょっと余談ですが、TOTOの浴室は下記の様な感じです。

  • 省エネで光熱費削減
  • あったか入浴

こんな事をうたっていて、魔法瓶浴槽とか、力を入れていますが、肝心のショールームが既に暖房をかけないと寒い?という状況・・・

ショールームが全然省エネじゃないのに、ユニットバスだけ省エネ頑張っても駄目だと思うのですが・・・

 

話戻します。

Q1.0住宅というのは、おさらいすると・・・

省エネ基準の暖房エネルギーより60%OFFがQ1.0住宅で、レベルで言いうと、レベル1という事になります。

基本的にQ1.0住宅であれば、暖房開始日が古い他の家より、遅くなります。

そもそも、「冬暖かい」と言われて建てた家は、11月下旬~12月上旬くらいから、暖房開始とならなければおかしいのです。

 

  • 暖房期間が短い
  • 暖房量が少なくなる

 

だから省エネなのです。

それが本来の省エネ住宅であり、Q1.0住宅なのです。


「冬暖かい」という、うたい文句の家はエアコンを使ってそうなるのか?

無暖房でもそうなるのか?

 

ここは非常に大切です。

 

去年の話になりますが、ラファエル設計でQ1.0住宅レベル3で建てたお宅は、11月下旬に朝と夜だけ何日かつけたみたいですが、基本的に12月入ってもほとんど付ける事は無かったそうです。

2018/11/28日の話です。

お客様からすっごい笑顔で言われたのが、

『今日の朝、外気温が2℃だったせいか、初めて無暖房で20℃を切ったんだよ~~』と。

19.8℃

だったらしいです。

新築するは、9月から暖房器具のお世話になっていたらしいのですが、11/22日の朝方と夜、初めて暖房を付けたそうなのです。

それまで無暖房で朝でも20℃を切る事は無かったそうなのです。

で、ほとんど20℃超えているからパッシブエアコンの設定温度20℃だとほぼ止まっちゃう!?みたいな事を言ってました(笑)

印象的だったのは、『贅沢な悩み』と、奥様が話されていた事です。

 

Q住宅に住む人たちって、このように「贅沢な悩み」と表現する人がとても多く感じます。

そして、とても笑顔で話をされる事が印象強いです。

 

また、地元鹿沼市の有名ビルダーで建てた家の住まい手は、

「結露が凄いんです」

と笑いながら、又は困惑した表情で話される事が印象強いです。

 

冬は太陽が、自然の暖房機となります。

夏は、当然太陽は敵になります。

 

冬の日射取得と夏の日射遮蔽が出来ない家に、エコハウスなんて言ってしまうこと自体、詐欺みたいなものです。

2019年10月31日

第5回日本エコハウス大賞に応募した結果・・・

 

『奨励賞』

を受賞する事が出来ました。

余談ですが、ほとんど新住協のメンバーですね(笑)

やっぱり新住協で勉強している人たちは皆さん素晴らしい家を造っているという事ですね。

 

さて・・・
日本の家づくりにおいて、もの凄い性能・意匠に優れた方々が応募する日本エコハウス大賞。
応募するのも躊躇うくらいです(笑)

いわゆる、超ガチな審査です。

そんな賞に、今の立ち位置や、自分が行った設計がどう評価されるのか?を知りたくて、応募した感じです。

 

審査員の方々も、凄い面子。(↓出典エクスナレッジ)

 

審査では、おそらくボロクソ言われているのが容易に想像できる(笑)

 

伊礼さんは、恐らく今の日本の住宅建築において、
「意匠」という面でNo.1の方だと思います。
住宅建築=伊礼さんor堀部さんって感じかな。
書籍もいくつか持っています。

 

西方さんは、新住協の理事をずっとやってこられた方です。
ファサードラタンや杉板の外壁の家はこの西方さんの影響が大きいのではないか?
温熱の勉強をし始めた時、ネットで毎回出てくる名前が「西方里見」でした。
基本的に温熱設計の神様と言えるのではないでしょうか?
書籍もいくつか持っています。

 

松尾さんは、エアコンの容量選定なども含めて、右に出る人はいないんじゃないかな。
物理がとても詳しい印象です。
書籍は1つ持っています。

 

前先生は、先日の委員会でもそうですが、最近とてもお世話になっております。
ホームズ君の室温シミュレーションは、この前先生によって生み出されたものです。
それをインテグラル社さんがソフト化している感じです。
書籍は1つ持っています。

三澤さんはお会いした事がないので、自分の言葉で紹介が出来ません
(^^;

 

応募したタイトルは・・・

「命(性能)を与えて産まれた山奥のQ1.0住宅」

です。

 

このタイトルの意味は・・・

住まい手が考えた間取りで進んだわけですが、柱と壁の直下率が50%にも満たない、言ってみれば設計図ではなく「絵」だったわけです。

その「絵」に・・・

  • 県産材の八溝杉を使用しての耐震等級という性能
  • 自然温度差9.5℃の保温性能
  • 地盤と共振を防ぐ制震という性能

これらの性能を与えてやる事で、「絵」には「命」が宿ったわけです。

この命というのは、『住まい手の命を守る性能』でもあります。

 

設計のポイントは・・・

  • 現地調査とシミュレーションで何度も整合性をとった上で窓の設計をした。
  • 9時過ぎ、山から太陽が顔を出し、10時には1階にも日射取得がある事を把握
  • UA値だけを追い求めても、この土地には「熱交換」が一番重要なのが判明。
  • 省エネ基準と比べて暖房エネルギーが80%OFFになるQ1.0住宅レベル3を目指すために、住まい手が考えた間取りと絶対的に希望する外観デザイン、窓のサイズ+位置の制約の中、どう打ち破るか?をシミュレーションを繰り返して答えを見つけた。
  • アトピーと喘息持ちのお子様がいて、自然素材だけでなく換気の面で誰もやった事が無いような事を試みたかった。
  • 冬は蓄熱槽に、地元宇都宮の県産材である「大谷石」を利用し、空気の清浄・消臭効果を狙う。
  • ダンパーには倍率を持たせない所がミソ。温熱、耐震、制震、全ての可能性をシミュレーションし、出来る事は全てやった上で住まい手の要望を全て満たした。

です。

 

僕は、自分の設計したい家、造りたい家を住まい手に押し付ける事は好きではなく、基本的に、住まい手が住みたいと言っている家をそのまんま造ってあげたいという思いが強い。

 

対象候補の4社の公開プレゼンと各賞の表彰式は11/13日に東京ビッグサイト・ジャパンホームショーで14:00から行われるようです。

 

建築士試験が延期になり、資格学校に通うかまだ悩んでますが、水曜日はちょうど学校だな・・・。

 

受賞物件は、ブログでもおなじみの「Q1.0住宅粟野」です。

まだ、竣工写真のページに載せていませんが、写真をいくつか掲載いたします。

 

取り合えずこんな感じです。

 

今回、応募に関して、締め切りが建築士試験と同日だったので、応募しようかメチャクチャ悩んでまして・・・

で、ご存知の通り、建築士試験が延期になり、提出期限も3日延長になり、応募できた次第です。

 

台風などもあり、超ドタバタの中・・・
締め切り日前日の夜から徹夜で作成したプレゼンの一部↓
見たければスマホで拡大してみてください(笑)

 

外観の写真は、内観を撮った時にカメラを落下させてしまい、レンズをぶっ壊してしまったので、後できちんとしたものを撮る予定です
(;´∀`)

 

このQ1.0住宅粟野はブログで書いてます。

 


取り合えず、こういったコンテストに応募できるのは、住まい手さんの快諾があってこそです。

そして、設計・シミュレーションで単なる紙だった設計図を、実際に造ってくださったのは大工さんをはじめとする職人さんたちです。

 

つまり、家づくりというのは、僕だけでは出来ないのですよ。

誰かが出来ないものを誰かが補うものが、家づくりであり、チームとして行う家づくりです。

 

今までは、施工を工務店に依頼していた。

しかし、高みを目指すべく、自分で見積やら発注やら、行う事にして、初めての物件がこのQ1.0住宅粟野。

独立してから、付加断熱以外の家は建てた事も無ければ、設計した事もない。

 

独立前(設計事務所勤務時代)は、住宅の設計は基本的にやっていなかった。
マンションのオーナーが最上階に住む場合とか、鉄筋コンクリートの家を数件件くらいでした(笑)

 

マンションの設計だったり、保育園、幼稚園、診療所、病院、道の駅、学校、高校内の施設、図書館、老人施設、倉庫、グリーンスタジアムの記者席改修、耐震診断、耐震補強、大規模改修、リノベーション、小中学校&高校などの老朽度調査などの設計に携わってきた。
約10年間でね。

独立前は、設計コンペに携わり、保育園などの仕事をGETしても、時に他の人の仕事状況からヘルプに回されたりして、結果的にその保育園の設計に携われなかったりで個人的な評価には繋がらない。

別な保育園の設計に携わり、栃木県のマロニエ建築賞で大賞を取っても評価されるのは上司で、今までの設計人生で一番大変な図面を沢山描いたけど、基本的な評価をされないのって悲しいですよね(^^;
なので、設計に対しての賞って、個人的に嬉しい感情は特に無かったのだが・・・

現在は個人事業主。

賞を受賞すれば、個人名でも設計事務所名でも、僕自身の賞となる。

 

過去と違い、今は嬉しさが多少ある。

でも!!

多少です。

理由は・・・
施工者である人たちが一緒に受賞されないのは非常に複雑で、何となく手放しで喜べない気持ちが強い。

 

家づくりって、大工さんの力量がやっぱり凄く強くて、大工さんもきちんと評価されるような環境になって欲しいなって思います。

2019年10月28日

サバイバル住宅

「サバイバル住宅」

それは・・・

  • 寒くても電気代を気にしてエアコンOFFで寒さを我慢する住宅
  • 暑くても電気代を気にしてエアコンOFFで暑さを我慢する住宅
  • 床暖房を入れたけど電気代を気にして床暖房OFFで寒さを我慢する住宅
  • 洗面所が寒くて仕方ない住宅
  • お風呂が寒くて浴室暖房を付けないとダメな住宅

これらにすべて共通して言える事があります。それは・・・

『我慢』

 

大手ハウスメーカーで家を建てればそうならない?

それは大間違い。

 

大手ハウスメーカーは、温熱環境よりも、温熱以外で如何に住まい手からクレームを言われないかを真剣に追求する。

温熱環境に関して、「寒すぎんだろ!」なんて文句を言っていいのに、文句を言わない。

それはなぜか?

寒いのが当たり前だと思っているからですよ。

 

結露が起きてもクレームを言わない。

それはなぜか?
結露が起きるのは当たり前だと思っているからですよ。

 

結露がバリバリ起きている、冬寒くて仕方ない、夏暑くて仕方ない・・・

 

 

 

え!?家の中でキャンプ状態ですか?

え!?家の中でサバイバルしてるんすか?

 

それが世間一般の常識。

Q1.0住宅に住む人たちの非常識。

 

日本で非常識。

ある国では常識

 

とある国では冷たい床で寝る人達。

 

普通は、これみたら・・・

ってなりますが・・・

 

こんな温熱環境の家を当たり前のように大手HMが造っていて、

それを当たり前のように数千万で買う事も、冷たい床で寝る事も・・・

 

僕の中では同じようなレベルの非常識。

 

↓結露が起きるコップ。
¥100円

 

↓結露が起きない、保温性も高いコップ

¥2300円

 

結露が起きる100円ショップのコップを10000円で買うやついませんよね?

ブランド品で10000円なら買いますか?

 

ハウスメーカー=ブランド品って感じの人多いと思いますが、

サーモスのコップを¥5000円で買う人もいませんよね。

 

でも、家では、2千万も3千万も出して、結露が起きる家を買っちゃうのですよ。

そろそろ、皆さん、目を覚ました方がいい。

2019年10月25日

IBEC 温熱環境改善委員会に参加

帰宅したのは深夜0時

IBEC 温熱環境改善委員会に参加してきました。

 

IBECというは、建築省エネルギー機構。

国土交通省国土技術政策総合研究所・国立研究開発法人建築研究所監修で、「自立循環型住宅への設計ガイドライン」なんかを出しています。

 

で、今は東大の前真之先生がリーダーなのだ。

日本の家づくりについて、省エネ基準なども含めて、向かう方向性などを決めていくような感じです。


今回、前先生から実務者代表として3つお題を頂いていたので発表させていただきました。

・最近取り組まれた物件のご紹介(できればシミュレーションしたもの)
・周辺における温熱・エネルギー評価に関する動向
・温熱シミュレーションに関して 最近考えられていること

この3つです。

 


僕がとても訴えたい事は「UA値を単に目指す事に意味は無い」という事を伝えたいのだ。

省エネ基準で決められたものがUA値(外皮平均熱貫流率)。

地域区分 地域詳細(一部) 熱損失係数 外皮平均熱貫流率 冷房期の平均日射熱取得率
1地域  北海道(旭川・富良野・釧路・稚内) Q1.6 UA値0.46
2地域  北海道(札幌・苫小牧・室蘭) Q1.9 UA値0.46
3地域  函館・青森・山形・秋田・日光 Q2.4 UA値0.56
4地域  宮城・福島・栃木県(那須) Q2.4 UA値0.75
5地域  宇都宮(4地域以外の栃木県) Q2.7 UA値0.87 ηA値3.0
6地域  千葉・横浜 Q2.7 UA値0.87 ηA値2.8
7地域  長崎・鹿児島 Q2.7 UA値0.87 ηA値2.7
8地域  沖縄 Q3.7 ηA値3.2

 

例えば、家づくりをする、しようとしている友人、会社の同僚がいたら、これらのUA値について、我々プロ側ではなく、貴方が説明できる社会を望んでいる。

理由は、プロ側もこのUA値をキチンと理解している人がいないからだ。

例を挙げるとしたら、HEAT20のG2グレード。

これを目指せば暖かい家になると、プロも素人も本気で思っている。

一条工務店のUa値を調べる人もいる。

一条ではなく、他の住宅展示場に入っている住宅メーカーのUA値を調べる人もいる。

A社のUA値はいくつだった、こっちのB社はいくつだった・・・

これらを調べる事にも何の意味もない。

 

ちょっと、実際のセミナーを皆さんに聴いていただけている感じで説明をしよう。

まずは、UA値をきちんと理解しよう。

 

UAの「A」はaverage(アベレージ)のAである。

「平均値」

って事だよね。

 

分かりやすくイメージする為に・・・

Uは「損失」の値と考えてください。

  • 屋根からの損失U値
  • 外壁からの損失U値
  • 窓からの損失U値
  • 基礎からの損失U値

 

上記図の様な感じ。

で、図に※2という事で、換気及び漏気によって失われる熱量は含まないと書いてあるのが分かります?

 

これが、凄まじく大問題なのである。

以前はUA値ではなく、「Q値」というもので評価していた。

こちらは換気及び漏気によって失われる熱量は含む

のだ。

 

ここで、Q値の方が良かった、いや、UA値の方が均等性があるとか、どうでもいい泥仕合が始まる。

外断熱VS内断熱みたいなものだ。

これは、これらの基準をこの世に生み出している人たちも言いたいことだし、これらの数値を気にする一般ユーザーにも言いたいことでもあるのだけど・・・

これらの数値を知って、何が分かるの?

って話なんすよ。

もっと分かりやすくいうと・・・

 

これらの数値を知った所で・・・

室温は何℃になるの?

暖房エネルギーはどれくらい消費するの?

て事までは分からないのだよ。

 

今の時代は「室温」や「燃費(冷暖房費)」というものが分かるソフトが誕生しているのだよ。

 

つまり、家づくりをしている一般ユーザーの人達は、このようなQ値、UA値を知ろうとするのではなく、「室温」「燃費」を知ろうとしてください。

積極的に。

 

早い話・・・

  • 室温
  • 燃費

これらが分かれば、UA値やQ値なんて、住まい手にとってはどうだっていいですよね?(笑)

 

例えば、ZEH基準クリアしていても↓こんなに寒い家に可能性もある

 

でも、ラファエル設計なら↓まで室温を上げられる。

 

これ、UA値やQ値を知りたいと思います?

 

いいですか?

 

ラファエル設計は「無暖房での室温」を一番に考えます。

無暖房で真冬の朝18℃くらいになる事を目指して設計します。

その結果、UA値は0.27~0.34になります。

 

もう一度いいます。

その結果です。

その結果0.27~0.34になるのです。

 

はい、これらは「結果論」なのですよ。

ラファエル設計にとっては。

 

 

ちょっとここで、「換気及び漏気によって失われる熱量は含まない」という現在のUA値・・・皆さんが必死に追い求めるUA値の事について追及しようと思う。


建築知識ビルダーズの連載をさせていただいている中で、何度か登場した事のある写真のグラフ。


今日はこれらの分析の発表は端折ってしまったが、先日、鎌田先生とのコラボセミナー時に鎌田先生が何度も『んん~!?』って反応してたやつ。

これらのグラフで何が分かるかというと、熱の収入と損失のバランスです。
この家は、冬暖かくなるために、どこを強化すべきなの?というのが分かる。

 

 

僕は前から言っている、「バランスが重要」というのはこのグラフのような事でもある。

このグラフで「換気及び漏気によって失われる熱量は含まない」という事を気にして見て見よう。

画像の『24h』というのは24時間換気、『局』というのは、台所換気扇とかトイレの換気扇の事です。

設計プランというのはQ1.0住宅。
比較プランというのはQ1.0住宅ではない。

比較プランは24時間換気によって失う室内の熱は4500kwhくらい失っているのが分かるだろうか?

これね、UA値は全く同じなのですよ。

Q1.0住宅の方は熱交換換気を使っていて、比較の方は熱交換無しです。

S林業のように気密性能C値2.0~2.6とかあれば、もっと他の所での漏気も発生するのですが、今回はC値は1.0未満でそうていした結果です。

 

つまり、これらの結果からわかる事は・・・

【換気及び漏気によって失われる熱量は含まないUA値】

を追求しても全くエネルギーの削減にはならないということなのですよ。

 

ラファエル設計は下記の様に断熱材の厚みを決める際、QPEXを使用して、暖房エネルギーだどれだけ減るのかを確認しながら設計しています。

下記は基礎断熱にした時、内側だけでやるか、外側と内側でやるかを検討しています。

画像の下に暖房エネルギー負荷などが書いてありますよね?

ここの部分が重要なのですよ。

窓に関しては下記です。

例えば窓の高さをH900mmからH1200mmにしたいけど、それだけエネルギー負荷が増える?みたいな事もきちんと根拠を確認して設計しています。

 

温熱診断の相談でも良く来るのが、「窓の大きさを決めて欲しい」です。

こういった設計をしない、若しくは出来ない住宅会社に、よく依頼する気になれますよね。

だって、数千万出して買う家ですよ?(笑)

 

ブレーキの効きを確認しないで車売るのと同じじゃないですか?

そして、ブレーキの効きがよいのか、ラファエル設計さん確認してください!って依頼されるようなものですよ(笑)

 

話を戻しますが、『暖』というのが、失った熱を、暖房によって取り戻さなければならないものを示すものです。

Q1.0住宅は、失う熱が少ない為、取り戻す為の暖房も少ない。

 

これらの理由から、G3などの凄まじいUA値を目指すことを僕はしない。

UAどうこうより、何が一番損失してるんだ?という事を知らなければ、

『魔法瓶の家』
『冬暖かく夏涼しい』
『エコハウス』
という謳い文句の家は、被災して電気が使えない状況下では勿論のこと、栃木県などの地域は特に「エアコンをありきの」詐欺住宅となる危険性を秘めている。

 

しかしながら、懇親会は食べ放題、飲み放題の中華でとても美味しく、前先生たちや研究者の方々、ソフト開発の方々との話はとても楽しかったです。

 

2019年10月24日

「住めば都」ローコスト住宅

いきなりチンパンジー登場です。

 

本日・・・

「住めば都」

という事で、単に安いローコスト住宅を周りからも勧められているというお客様のご両親とお客様の所へ

『Q1.0住宅を建てる意味』

をセミナー形式でパワポで資料170ページ用意して、なるべく分かりやすい説明を心掛けながら、説明というかお話してきました。

現時点で、どれだけご納得されたかは分かりませんが、少なからず、単に安いだけのローコスト住宅を建てても、資産価値は全くない事は伝えられたかと思います。

 

家を建てる際、ご夫婦どちらかの親が、建築費用を負担してくれたり、土地を提供してくれたりしてくれるケースがあります。

 

やはり、その場合に当然のように問題になってくるケースが

「親の口出し」

です。

間取りに対して等、親が住む家なのか?と錯覚するくらいにすっごく口出ししてくる親もいますし、ローンを組むことを心配する親もいる。

 

後者の場合、「身の丈に合った予算で家を建てる」という事を、親側は願います。

 

でもね・・・

ここには大きな矛盾があるんですよ。

 


僕はローンについて、前々からこういっています。

「ローンは光熱費も一緒に考える」

と。

 

僕からすれば、身の丈に合ったローンを組んで、安い家を建てても、冷暖房費がQ1.0住宅と単に安いだけのローコストメーカーとでは、5倍以上Q1.0住宅の方が安くなります。少なくとも栃木ではね。

 

多くの人がそうなのだが、ローンは安くていいとか、家の値段について口は出すけど、電気代を多く払う事に、親は口出ししない。

 

まあ、口出ししないのではなく、そもそも光熱費は当たり前のようにかかってくるものだと思っている。

床暖房なんかを入れてしまった家は、Q1.0住宅でもない限り、基本はクッソ寒いのが、基本性能なので、電気代が高いと床暖房を止める傾向になると思っている。

そうなりゃ、当然寒い。

床暖房の範囲を拡大する事を望む住まい手も、住宅メーカーも、それだけ家の性能が悪すぎる事を露呈している事・・・という考えもしない。

 

「高気密では窒息しそう」何て言いうアホがいますが、

「お前、どんだけ人一倍CO2排出してんだよ!」

と言いたいですよね。

 

低気密ってのは、まず換気が狙ったように動かない。

低気密でもなんちゃって高気密でも同じ事が言えるが、「結露」が起きる家は、換気がまずうまくいっていない。

 

多くの人たちは「結露」が起きる事を当たり前のように思っているが、Q1.0住宅からしたら、それは当たり前ではないのだ。

鹿沼市にある有名な住宅メーカーで建てた人からも、結露の相談はされる。

温熱診断もした事はある。

 

UA値が省エネ基準をクリアするとか、ZEH基準をクリアするとか、HEAT20のG2をクリアするとか、これらは結露と全く関係ない。

 

多くの家で当たり前のように結露が起きるので、これが温熱欠陥住宅の1つだという事を、多くのユーザーは知るべきなのだ。

 

以前、少しだけまとめた温熱欠陥住宅を再度UP下記にしよう。

リビング(新築2か月)
足元が寒すぎ。上下でくっきりと暖かいゾーンと寒いゾーンに境界線が出来ている
リビングのコーナー(入隅)
(新築2か月)
濃い紫色の部分が、熱橋や施工不良の所です
天井との取り合い(新築2か月)
屋根からの冷気が侵入しまくりです
コンセントBOXまわり(新築)
もの凄い熱の損失が分かりますよね?
キッチン周り(新築)
青くなっているのがキッチン側。これは超ローコストで有名なメーカーの家です。
窓の上が断熱材の施工不良(新築)
これも超ローコストメーカーの家です。
他が青で、窓上だけ黄色・・・
つまり、外の熱がその部分だけ侵入してきている事が分かります。
階段周り(新築)
これもまた酷い。凄まじい温度ムラです。
坪単価50万~70万以下の家は総じてこんなもんです。
ハウスメーカーで建てて、高級外壁とか、オーダーキッチンとかで坪単価80万超えていても、断熱材などの施工は変わりませんので、この画像のようになるはずです。
玄関周り(新築)
玄関ドアからの熱の損失が凄いです。
天井①(新築2年)
部分的に青くなっています。調査の結果、エアコンの隠蔽配管のせいでした。
天井②(新築2年)
これも天井断熱の施工不良です。
天井断熱なんて、この程度ですね。
外壁(新築10年)
梁と柱が浮き出ています。
また、上部からの熱の損失が凄いです。
これは、100年住宅といって、CMでもやってる超有名ハウスメーカーで建てた家の10年目の画像です。

このような家は北面が黒くなります。
窓廻り(新築2年)
アルミ樹脂の窓です。LIXILのサーモスⅡ-Hですが、その周りの気密処理などの断熱施工も非常に酷いですね。これが、気密処理がきちんと出来ていない、家。
日本の家のほとんどがこうです。
なので、この家だけが酷いわけではなく、ハウスメーカー含めてこのようになります。
文句をいった所で、住まい手側が負けるでしょう。
ローコストとうたっている所は、まずこの画像のようになるでしょうね。

 

Q1.0住宅は下記の様になる。

天井壁コーナー(入隅)
ほとんど緑と黄緑の2色くらいですよね。温度ムラが無い事を示しています。
玄関の床
玄関の床でも22.2℃ありますし、同じ様に緑と黄緑の2色くらいです。
階段部分
緑と黄緑の2色くらいです。
玄関ホールの床・壁(コーナー)
緑と黄緑の2色くらいです。
右側は外壁面に床と壁になりますが、熱損失の様子もありません。
北面のトイレに向かう廊下
緑と黄緑の2色くらいです。何が写っているのか変わりません。
これも温度ムラが無い証拠です。
外壁(北面)
梁や柱は見えませんし、窓からの熱損失もほとんど見られません。これなら、北面が黒くなることはありません。
北側の外壁面の内壁(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。窓からの損失もまずありませんね。
吹抜けのある2階ホール(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。
右奥に見える掃き出し窓からの損失もまずありませんね。
吹抜けに面していても、床が青く(寒く)なるような感じは全くありません。
右の窓が西面、左の窓が南面(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。窓からの損失もまずありませんね。コーナー(入隅)からの熱の損失も見受けられません。
青くなっている所なんてないですよね?

 

多くの皆さんは、Q1.0住宅の様なサーモカメラの温度分布を知らないし、温熱欠陥住宅の方が当たり前だと思っている。

 

↓これが、「住めば都」なのですかね?と勧めている人たちに問いたい。

 

そして、「身の丈にあったローコスト住宅を」といってる人たちに問いたい。

温熱欠陥住宅は、「ローコスト=安い」のか。

 

自然素材を使用したQ1.0住宅と自然素材を使用しない温熱欠陥ローコスト住宅では、少なくとも500万の差は出るだろう。

この500万、35年ローンで考えた場合、金利にもよるが月々15000円UPくらいだ。

 

皆さん、良く考えて欲しい事がある。

↓僕の大好きな、小学校から愛飲しているライフガード。

 

このライフガード、コンビニなら¥130~150円くらいだと思う。

これがもし、1万円になったら、買う人います?

 

まあ、例えはライフガードじゃなくてもいいですけど(笑)

 

つまり、僕にはこのライフガードを1万円で買う行為こそ、ローコスト住宅を買う行為と同じなのだ。

 

では、別な例えをしよう。

ユニクロのヒートテック。

安さもあり、多くの人が愛用しているインナーだと思う。

しかしこれが、長時間着ると、蒸れて蒸れて仕方がない、汗疹が出来る商品だったとしても、「着れば都」なんて言っている奴います?

 

そして、その蒸れて汗疹が出来る服を、金額が1万円だったとしても買いますか?

 

もう一度、家に頭を切り替えてください。

窓に結露が発生して・・・

 

汗疹が出来ちゃうような性能で・・・



温度ムラが凄まじいで・・・



結露などによってダニが発生しやすいような家で・・・

 

結露によってカビが発生するような家で・・・

 

壁体内が結露するような家で・・・

 

1000万の家ってさ・・・

安いの?

高いの?

 

どう考えても高け~~だろ(笑)

 

そもそもね?

このような温熱欠陥住宅と、Q1.0住宅を比べること自体、間違いであり、金額の比較をすること自体、おかしな話なのだという事を理解して欲しい。

 

じゃあ、温熱欠陥住宅は家として求めちゃダメなのか?

別にダメとは言っていないが、ダメと言いたい所ではある。

資産価値がない家は、間違いなく空家問題を加速させるからだ。

空家が増えれば治安も悪くなる。

 

「住宅格差」

簡単にいえば・・・
「全室暖房できる家とできない家」、
夏なら「家中涼しくできる家とできない家」
これは『住宅格差』と呼んでいいくらいの差です。

これを知らないで、家を建てたら・・・
間違いなく後で後悔します。

 

基本的に、Q1.0住宅が予算的に無理だというならば、家の大きさを小さくしてやれば、予算は下がってくる。

どうやっても無理な人は、温熱欠陥住宅を建てるのも、夢の家にはなるのかもしれない。

幸せな人もいるかもしれない。

でも、今の現状は、進んでローコスト求める人があまりにも多いように感じる。

そして、本来、人々の為にあるべきQ1.0住宅が、たんに「高い」という理由で片付けられてしまう事に、腹立たしさもあれば悲しさもある。

 

Q1.0住宅は、皆さんの住まい、家族の未来の為にある。

それを建てようとして、多くの人達が予算に納まるような工夫をしていく家づくりが増えて行けばいいなと思う。

2019年10月21日

温熱診断、止めようかな・・・

他社と契約済みだけど、シミュレーションだけやって、窓の大きさとか位置の決定をしてもらいたいという方が、月に何件か来ますが・・・
最近、そういった方への温熱診断は辞めようかと思っております。

やれば、当然稼ぎにはなります。

でも・・・何か違うんだよな~・・・。

僕が温熱診断をやろうとしている事と、依頼される方の想いとのギャップを感じるというか・・・

温熱診断のページでも書いていますが、シミュレーションを屈指した住宅設計をお願いしたくて、ラファエル設計と契約してくださるお客様がいらっしゃるわけです。

そこには、シミュレーションだけではない魅力を感じていただけていると勝手に思っています。

 

確認の為に書きますけど、温熱診断というのは・・・

「暖かい家を造れると言っている会社に依頼して、高断熱住宅本当に造れそうなの?」

というのを、シミュレーションして、それが本当なのかを丸裸にして、そこに依頼しても大丈夫なのか?

というのを見極める為に始めたものです。

 

で、出張相談というのは、現在の間取プランが、窓の位置や大きさを変えたら、暖かい家になるのだろうか?

エアコン1台でいけそうなの?

というのを見極めて、その土地を購入しても良さそうなのか、その土地で暖かい家を造る事は可能なのか?

という事を判断してあげる為のものなのですよ。

 

なので、基本的に、すでに何処かで契約済みの人を相手にするものではないんすよ(笑)

契約したなら、その契約した会社に相談すればいいじゃん。

で、契約した住宅会社の人は、自分達は温熱の事は何も分からないから、「専門家のラファエルさんに相談したい」なんて言う所もありました。

 

おいおい、僕は専門家じゃね~よ(笑)

単なる設計事務所だよ!

 

基本的に、新住協のような会社に依頼すれば温熱診断なんて必要ないと思うが、そうじゃない所に依頼する時、大丈夫かどうかの判断をする材料となるものがシミュレーションで、暖かい家が造れない会社の設計を手伝う為じゃあないんすよ(笑)

 

そして、温熱診断の依頼の相談をしてきて、現在の温熱の相談して、少しアドバイスしたらもうメール来ない人とか、金額的に嫁を説得しますとか・・・

こういうの続くとさ・・・

「何か違う」

って思いませんか?(笑)

 

 

 

なので、もう契約済みの人の温熱診断はやらない事にします。

このブログを書いていて、そう思ってきました。

2019年10月20日

2級建築士が出てきてガッカリしました

僕のスマホは、google discoverという機能で、勝手に僕に興味のある話題をピックアップしてくる。

ネットの記事だったり、アメーバのブログだったり。

そんな中で、先日・・・

 

 

猿&ミルコが頭の中で登場したものがありました。

 

僕が言われたわけではありませんからね(笑)

 

内容は、詳しく覚えていませんが・・・

話を掻い摘んで話すると、こうです。

  • ハウスメーカーで依頼をしている
  • いっこうに希望のプランを作ってくれない
  • 名刺渡されて2級建築士だったからガッカリした

 

もうさ、ハウスメーカーに多くを望んでいる時点で僕の中ではTHE ENDですよ。

そして、いっこうに希望のプランを作ってくれない・・・

そりゃ当たり前だわ。

貴方が打合せしているの、素人の営業とか、自社の仕様の中でしか家を考える事が出来ない設計の人ですよ?

自由設計といいながら、ある意味自由じゃないのがハウスメーカーです。

 

そして、ミルコクロコップが出てくるレベルの発言が、最後の・・・

「名刺渡されて2級建築士だったからガッカリした」

です。

あのね・・・

以前もどこかでブログ書いたような気がするけど・・・

1級か2級の違いは、設計出来る建物の規模です。

 

そして、1級建築士の試験問題・・・

125問の中で、木材限定の問題は1~2問です。

木造住宅の設計に係わる問題は、温熱や環境工学、構造設計、設備設計、施工監理など全て含めて約30問くらい

 

あくまで、家の間取などを上手く設計するという問題は0問です。

1問しか出ない木材の問題を間違えでも、125問中、木造住宅の設計に関する問題を30問全て間違えたとしても点数的には95点で合格点です。

二次試験の製図試験は木造住宅の試験は2級で、1級では木造住宅は一切勉強しません。

つまり、木造住宅を設計した事が無い1級建築士は、木造住宅の間取などの設計は当然誰だって出来るが、断熱材の厚みをいくつにしたらいいか?なんて分からないのだ。

 

恐らく、多くの人達が1級建築士に設計してもらったら嬉しいだろう。

じゃあさ、住宅に限ってはさ、1級建築士の人でも2級建築士の人でもいいし、依頼しようと思っている住宅会社の人に、これ聞いてみてよ。

①この家何℃になるの?

②この家の冷暖房費、いくらになるの?

③耐力壁の倍率って、いくつ見てるんですか?

④耐風等級っていくつですか?

⑤耐震等級3であって、3相当じゃないですよね?

⑥柱・壁の直下率は何%ですか?

 

これって、建築士の試験でもほとんど勉強しない、環境工学や耐震等級の所です。

 

家づくりって、この6つ、めちゃくちゃ重要じゃないすか?

 

例えばさ、

車造っている人がさ、メーカーがさ・・・

どれくらいの燃費になるのか分からないんだぜ?(笑)

車のエアコンかけて、涼しくなるのか暖かくなるのかも分からないんだぜ?

ブレーキ踏んで、どれくらい止まるか分からないんだぜ?

80kmのスピード出したら、屋根が飛ばされちゃうかも知れないんだぜ?

 

これ、何も分からず車の設計するカオスな状況って有り得ます?

 

今の家づくりは、これらを根拠出して設計している訳ではないのですよ。

この前の台風で屋根が飛ばされるとか、これは設計も問題だったります。

 

これから、冬を迎え、窓には結露が起きるでしょう。

この結露、当たり前じゃないですからね?

結露が起きないようにする設計、建築士の試験では勉強しませんよ。

結露のメカニズムは勉強するけどさ。

 

つまりはね

 

「家に住む」という事に対して、1級建築士の勉強ではほとんど重要な所の勉強というか、試験問題として、出題されないのですよ。

「広く浅く」な試験ですから。

製図の二次試験なんて、今じゃ誰もやっていないだろう、「手書き」の図面の試験ですよ。

 

まあ、1級というのは2級よりも幅広い知識が必要とされるわけで、それは鉄骨造とか鉄筋コンクリート造とかに対しても、設計出来なくてはいけないからです。

木造住宅に関しては、木造建築士が最強かもしれませんが・・・

資格なんて、何でもそうだけど、それを持っているからといって、スペシャルな人間になれるわけではない。

 

「住宅」というのは、建築分野のなかでは、基準法的にも一番簡単な部類だし、間取りなんて高校生だって考えられるし、主婦だって考えられる。

では本物のプロと何が違うのか?

それは、2階建てであれば、柱と壁の「直下率」をしっかり考えられているかどうか?というのが1つ挙げられる。

これは、柱が上下階でどれだけ一致しているか?耐力壁がどれくらい一致しているか?

という割合です。

スパン表なども存在するが、これを利用するなら直下率は100%じゃなければ使えない。

しかし、ほとんど100%なんて無理に近い。

 

いずれにしても、プロと素人の差は、「設計図」と「お絵描き」の差くらいに歴然なのだ。

 

次に、「窓の設計」。

温熱的に、どうすればよいのか?

これを考えるのがプロです。

 

建築の世界は

①意匠設計事務所

②構造設計事務所

③電気設計事務所

④設備設計事務所

と大きく4つに分かれます。

 

特に、住宅以外の建築物を設計する時は、これらの事務所で設計図を書きます。

それらを統括するのが、だいたい①意匠設計事務所です。

 

僕は、基本的に①意匠設計事務所です。

ですが、構造計算もやります。

電気や設備の設計も、ある程度、住宅ではやります。

 

でも、電気や設備(給排水)は、配線ルート、配管ルートだけ考えて、何Vの線を使うか?みたいなものは電気屋さんにお任せです。

 

よく、設備やさんが泣くのは、トイレの給排水管が、天井裏、梁に穴開けないと通らない!みたいな問題で、住まい手はほとんど知らないと思うけど、よくある事だと思いますよ。

これ、超タブーな話を暴露してますけど。

もちろん、ラファエル設計ではありえないですけどね。

電気の線も通らなくて、柱や梁を貫通しているなんて事もあります。

 

温熱計算を外注でやると、全然直下率合ってこないんだけど・・・

ってのも、結構あります。

 

こんな話は、住まい手に話される事は絶対にありませんけどね。

ハウスメーカーで、工事途中を全然見れないのは、いくらでも隠し放題ですよね。

ラファエル設計の場合は、いつでも工事中welcomeですので、そんな事があったら即バレます。


まあ、いずれにしても、僕は現在1級建築士を目指しています。

住宅設計に1級の免許は正直不要ですが、やっぱり建築を目指そうと思った時からの夢でもありますからね。

あと、3階建てだと1級必要なんすよ
(;´∀`)

 

もし、僕が1級になれて、家の設計が来た時、依頼理由に

「1級建築士だし、信用できると思って・・・」

なんて言われた瞬間、お断りしますよね(笑)

 

とにかくですね・・・

資格の色でしか判断する事が出来ない人は、僕が設計する意義がありませんからね。

女性は化粧して美人ならいいのか?

男性なら背が高くてEXILE系ならカッコいいのか?

みたいな感じにしか聞こえません(笑)

 

一定の規模の建物を設計するのに資格が必要なだけであって、

「信頼」を得る為に資格が必要なわけではありませんからね。

 

「名刺渡されて2級建築士だったからガッカリした」

こんな発言する人が依頼者で来たら・・・

「あなたみたいな人が依頼に来てガッカリした」

と逆に思われてそうですけどね。

 

だから、いつまで経っても、素晴らしい家づくりが出来ないんじゃないの?

お互いが心の中でガッカリしてるんですから(笑)

相手を信頼してないんですから(笑)

 

まあ、これはメールでの相談でもありますが・・・

依頼先の会社で疑問点解決出来ないのに、良くそこに依頼しようと思いますよね。

どこら辺に信頼が産まれるのか、僕には全く理解出来ません。

 

数千万の使い道、人生最大の買い物、35年をかけてのローン・・・

もっと家づくりを真剣に考えましょうよ!

今、貴方が思っている常識は、実は常識ではありません。

 

もう過去のものですよ。

2019年10月19日

Q1.0住宅都賀2、QPEXで計算した結果・・・

QPEXで計算終了です。Q1.0レベル3でした。

 

レベル3というのは、次世代省エネ基準の暖房エネルギー使用が100%とした時、80%OFFの20%以下でしか使用されないという、本物の省エネ住宅(エコハウス)です。

今回は14.8%なので、85.2%OFFという事になります。

その為、年間の暖房エネルギーは、条件によりますが・・・

暖房費¥7,236円
冷房費¥4,081円
で合計¥11,371円で済む性能となっています。

年間ですよ。


温熱性能は、

Q値:1.14
UA値:0.30
自然温度差:11.0℃(暖房期)、
7.14℃(冷房期)です。


バージョンUPしてからちょっと計算結果が厳しくなると総会時に聞いていたので、レベル3は厳しいかと思いましたが、いつもと変わらず3でした。
自然温度差は過去最高に大きく、暖房期は11℃ですね。

 

今回のバージョンUPで室温変動が出来るようになった。

 

これは、無暖房での自然室温シミュレーションと違い、実際の生活に近い形となっているようです。

どういうことかというと、僕はいつも無暖房での室温シミュレーションをしていますが、新住協のボス、鎌田先生からしたら、実際に無暖房で過ごす事なんてないんだから、無暖房なんてやたってしょうがないじゃない!!

って言われているのですが、ここは引けません(笑)

無暖房で室温を保てる事が凄いんですよ!

鎌田先生がこの世に生み出したQ1.0住宅の凄さを示すことが出来るんですよ!

 

HEAT20なんて、目指しても意味がないとは言いませんが、正直UAだけ決められたHEAT20のG2,G3をクリアしたからと言って、その家が暖かいとは言えない。

僕はこの事をこれからも訴え続けようと思います。

 

まあ、それで、QPEXでの室温シミュレーションですが、夜暖房を切ったらどれくらい室温が下がるか?という感じで、「保温性能」が示せる感じですね。

とりあえず、下記を見てください。あえて、住宅展示場へ行くと「ZEHの家」みたいな看板が目立つので・・・

 

それがどれくらい恥ずかしい(/ω\)看板なのかを証明して見せよう。

 

例えるなら・・・

「聖子ちゃんカット出来ます」って看板が町中の美容室が看板掲げていたとする。

下記が本物を知っている美容室が掲げる看板です。

 

 

でも、下記たちの看板があったら、どう思います?

 

 

「聖子ちゃんカット」は知っていても、「聖子ちゃん」を知らないんですよ。

 

つまり、多くの住宅展示場は「ZEH」という言葉は知っているけど、
「Q1.0住宅」が本当のZEHだという事を知らないのですよ。

太陽光で±0になるのがZEHだと思っているのですよ。

これは、看板で言えば「髪型」の部分だけ。

松田聖子がやるから爆発的人気になったのだという事を、僕も詳しく知らない(笑)

 

ちょっと話がズレたので、話を本題に戻そう。

 

Q1.0レベル3は、20℃の状態から深夜0時に暖房を切っても、マイナス5.4℃の朝5時、寝室は3.2℃、LDKは4℃、洗面所は3.7℃しか下がらない。

 

 

それに対し、UA値0.52、Q値2.35のZEH基準クリア(函館や青森の省エネ基準クリア)の家は寝室は7.6℃、LDKは9.1℃、洗面所は8.2℃も下がってしまう。


つまり、室外機が沢山ある住宅展示場の家は、また20℃の室温に戻すのに、7.6℃~10℃分エアコンたちは働かなくてはならない。


 

そして、その分太陽光で発電しないとエネルギーゼロにはならない。

なので、正直UA0.52なら、ZEH基準クリアとか、函館とか青森の省エネUA基準クリアとか、栃木の方では言えちゃうけど、エアコン切ったら全然保温性が無い事が分かる。

UA値って、ちゃんと色んな部分の損失考えて低いならいいのだけど、ただ数値遊び状態でUAを良くしても全く意味がない。

UA値だけで性能を評価する事は、住まい手に取って、とても癌だと思う。

 

これ、あえて結構数値的には悪くないZEH基準でやりましたけど、宇都宮も鹿沼の色んな所で看板見る会社はUA0.6台が結構多いですからね。

もっと悪い事になります。

・・・と思って、ブログに載せようと思ったけど、これは建築知識ビルダーズの連載で取り上げて見よう(笑)

なので、無料のブログではそこまでやりません(笑)

 

 

まあ、とりあえず・・・


ホームズ君でもQPEXでも数値はほぼ同じなので、2重チェックも終了です。
BELS★5取得のための申請も終了です。

2019年10月18日

土地探し、住んでる土地、防災に強い家!ハザードマップを必ず確認しよう!

先日は、過去最強クラスというだけあって、凄まじい台風によって多くの被害にあった日本。

 

皆さんは

 

「ハザードマップ」

 

を一度でも確認した事がありますか?

 

結構ピタリと合います。

 

宇都宮を紹介しておきましょう。

実は2019年1月に改定されていたのをご存知ですか?

 

宇都宮は下記から行くと下の方から見れます。

https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/anshin/bosai/1003241.html

 

ラファエル設計の所は、薄いピンク色です。(0.5~3m)

 

50cm以上は浸水していましたので、当たっています。

この為、避難しました。

 

宇都宮駅周辺も見て見ましょう。

 

同じく薄いピンク色です。(0.5~3m)

黄色(0.5m未満)もちらほらあります。

 

駅周辺では結構被害の大きかったというか、床上1.5mとかあった千波町なんかもハザードマップ通りなわけですよ。

 

下記の写真は、ラファエル設計近くの、氾濫した田川沿いにある公園です。

 

台風当日の写真です。

 

↑この写真は深夜2時くらいでしたかね。


大体深夜0時以降、雨が止み、避難所から、自宅兼事務所の床上浸水具合を見に行こうと、戻った時の写真です。

 

警察の方々が通行止めにしていまして、徒歩で許可を取って、様子を見に行きました。

結果、自宅兼事務所の周辺は同じように浸水していましたので、戻る事は出来ず、再度避難所に戻り、一夜を過ごしました。

 

 

いずれにしても・・・

今回、多くの方が田川の氾濫を予想外と思っているかと思いますが、ハザードマップではきちんと浸水被害の予想がされています。

 

地震がいつくるか?の予想などは出来ませんが、台風はあれだけ報道でもされていましたし、ハザードマップのように、浸水被害の可能性の水位まで出ています。

つまりこれは、「予想が出来ている」という事なのですよ。

 

田川沿いの土地、土地探しをしているお客様に、氾濫時の危険性もお話していたのは1、2か月前の事でした。

 

あと2年後以内には実家の鹿沼市に戻って家を建てるので、自宅周辺も見て見よう。

 

両親に、当時の状況をきいた感じとハザードマップは結構一致していると思われる。

だいたい、黄色(0.5m未満)です。

 

これらのハザードマップ、宇都宮の人なら自宅に送られているはず。

 

結構馴染みが薄いようなのだが・・・

やっぱりこれは、家を建てる時などに、床の高さを決める際、こういった事を説明受けていないのが原因だろう。

 

  • 水害を設計である程度防ぐ

ちなみに、今回床上浸水はギリギリしていないけど、床下が泥まみれの場合は、「通気パッキン」からの流入だろう。

下記の黒い所ですね。

 

ラファエル設計の場合、床の高さは、浸水被害の事も考慮して、また、その他空調システムの事など、床下点検の事を考慮して、GL+90cmくらい上げています。

 

一般的な高さは下記なかんじです。
床断熱なので、通気パッキンが発生します。

 

この場合、地面から43cmで泥が流入し、55.5cmで床上浸水する事になります。

その場合、床を支える大引きの下で36cm、床断熱材の下で40cmくらいしか高さがありませんので、泥の撤去なども、容易じゃないですよね。

ラファエル設計の設計の場合は、ダイニングテーブルの下にもぐっているくらいの高さ、若しくは少し高いくらいになりますので、メンテナンスなどもし易いのです。

その分、玄関に入るまでに、高さが必要ですが・・・。

 

やっぱり、その土地それぞれで、色んな角度からの設計をするのが建築士としての役割です。

 

つ~か、設計士としての設計の仕事ですよね。

 

それが「設計」です。

ラファエル設計の設計だとしても、浸水2mとかになってしまったら、泥がどうこう言っても防ぎきれない話になるかもしれませんが・・・

 

  • 耐風圧と水密性の高い窓とは?

ラファエル設計が使っている窓(K-WINDOW)は、水密性にも台風にも、日本の窓より遥かに性能が良い窓を使っています。

 

下記はYKK-APのトリプルサッシAPW430の性能値です。



【水密性能】

『K-WINDOW』
W-5(500PA)

『APW430』
W-4(350PA)

 

【耐風圧】
『K-WINDOW』
S-7(3600PA)

『APW430』
S-3(1600PA)

K-WINDOWは、沖縄の台風における最大風速にも対応できるレベルであり、13階建て以上のビルに吹く基準の風にも耐えられる性能なのです。

 

窓にこんな事しなくてもOKという事です。


気象庁では、下記の様に台風の強さの段階分けがされています。

階級 最大台風
強い 33m/s以上~44m/s未満
非常に強い 44m/s以上~54m/s未満
猛烈な 54m/s以上

 


風速10m/s〜15m/s未満の風(やや強い風)
  • 風に向かって歩きにくくなる
  • 傘がさせない
  • 樹木全体が揺れる
  • 電線が揺れ始める
  • 取り付けの不完全な看板やトタン板が飛び始める
風速15m/s〜20m/s未満の風(強い風)
  • 風に向かって歩けない
  • 転倒する人もでる
  • 屋根瓦・屋根葺材が飛散するものがある
  • ビニールハウスが壊れ始める
風速20m/s〜30m/s未満の風(非常に強い風)
  • 何かにつかまらないと転倒する
  • 看板が落下、飛散する
  • 道路標識が傾く
  • 鋼製シャッターが壊れ始める
  • 風で飛ばされたもので窓ガラスが割れる
風速20m/s以上の暴風(暴風)
  • 立っていられない
  • 屋外での行動は危険
  • ブロック塀が壊れ、取り付けの不完全な屋外外装材がはがれ、飛び始める
風速30m/s以上、最大瞬間風速が50m/s以上の風(猛烈な風)
  • 樹木が根こそぎ倒れ始める
  • 走行中のトラックが横転する
  • 屋根が飛ばされたり、木造住宅の全壊が始まる

風速25~38m/s以上になると造の住宅において、目視でわかる程度の被害、飛散物による窓ガラスの損壊が発生する。比較的狭い範囲の屋根ふき材が浮き上がったり、はく離すると気象庁で示しています。

 

まあこんな感じで色々書きましたが・・・

シャッターなども含めて、防災に強い家というのは、これからの課題でもあるでしょう。

2019年10月17日

エアコン1台で全館冷暖房する平屋モデル考案終了

約5日間くらいでしょうか・・・

平屋で今度始まる『Q1.0住宅都賀2』

エアコン1台で全館冷暖房出来る空調システムをずっと考案してました。

普通は、「エアコン1台」といっても、夏用、冬用と合計2台、あるのが高気密高断熱の家です。

家は性能とか言ってるワン条さんは11台もあるけどね。

 

 

8月に完成したQ1.0住宅粟野は90帖の家を14帖のルームエアコン1台で全館冷暖房する事に大成功しまして、完成見学会では、外気温36℃とか37℃、車の外気温が示していたという方が殆どの中、室内は25~26℃で、多くの方が驚愕しておりました。

そして2階の方が1階よりも涼しいという摩訶不思議な現象に、皆さん驚かれておりました。

竣工写真の中に、UPするのは試験終わった後にやります(笑)

 

後でQ1.0住宅粟野に関しては詳しく発表します。

下記はお盆8/15日の一日の全室の室温の推移です。


 


分かりますか?

このほぼ一直線の凄さを。

これ、エアコンの設定温度、基本は27℃ですよ。

大体こんな感じでした。

 

下記は8/14日ですね。

洗面所がいきなり高いのはは乾燥機を回した時かな?

左側の全室表示されているのをみても、2階の方が比較的に室温低くなってますよね。

ちなみに玄関と勝手口が南東と北西で一番距離が対角線に離れた位置にあります。

でも25.6℃で同じです(笑)

 

エアコンは2階のホールからのみ1か所吹き出し口から送風されています。

 

吹抜けって、冷暖房効率悪いって良く聞きませんか?

それは、残念ながら、吹抜けの最大のメリットがデメリットになってしまうという・・・性能がとても悪い家の場合ですね。

そのような家を数千万で買うのですから、残念ですよね。

 

当然ですが、Q1.0住宅粟野は吹抜けを設けています。

 

サーモカメラを見ても、下記の様に、1階の床と2階の天井が、吹抜けを通じても同じ温度で25.3℃なのが分かりますか?

この時、エアコンの設定温度は27℃です。

↓1階床:25.3℃

 

↓2階天井:25.3℃

 

↓2階ホール:25.0℃


 

↓1階リビングと繋がる洋室:25.5℃



ね!?

2階の方が若干涼しいでしょ?(笑)

 

これ、外は35℃前後ある中、このような室温というか、室内環境、信じられますか?

これが、Q1.0住宅レベル3の実力なのです。

このQ1.0住宅粟野は、冷房費が24時間付けっぱなしで2000円ちょっと?って言ってましたね。
ほぼシミュレーション通りのようですね。

 

で、やっとタイトルの話なのですが、これは2階だから出来るシステムを構築したわけで、平屋ではまったく同じくは出来ないのです。

 

実は、先日の新住協の総会時、冷房の話が現場見学でも会場でも出て・・・

冷房の冷たい空気って、なかなか動かないのですよ。

吹抜けあって、2階から冷房つければ、1階まで降りていく・・・な~んて簡単にはいかないのですね。

 

だから、エアコン1台で全館冷暖房しようとすると、基本は冷房で失敗する人が多いと思われます。

僕は、高断熱高気密住宅というのは、これから先・・・

「冷房」・・・

つまり、「暑さ」「猛暑」に対して、どれだけ涼しい・・・というか

「暑くない」

という環境を如何に造れるか?

だと思っております。

 

この辺のQ1.0住宅粟野の話は、セミナー時にそれなりに触れています。

もっとグラフも見せています。

 

まあ、平屋でこういった環境をどうすれば出来っかな~~って考えていたわけです。

それも・・・

『簡易的に』

そして、

『住まい手がメンテナンスしやすく』

という所も考慮してさ。

 

で・・・

本日、考案は終了しました。

 

これも恐らく、日本で殆ど事例の無いシステムだと思います。

初めてかもしれませんね。

 

Z空調とかのように、一月に1.5万から3万超えのお金がかかる訳ではありません。

ルームエアコン1台です。

室外機も1台です。

 

恐らく冬は、システム的に床暖房のようにもなるでしょう。

しかも、「地下室」があります
(*´艸`*)

地熱も無料で使う感じですよね。

 

今度も中々凄い快適な家が出来そうだ!

まだ僕の頭の中ですけど(笑)

 

というわけで、後は確認申請が下りるのを待つだけだ。

 

これから試験まで、仕事はほとんどお休みいたします。

試験勉強の為だけに生きるような生活になっていくと思います。

多分、廃人です。

それくらい自分を追い詰めて行こうと思います。

2019年10月01日

Q1.0住宅は高い!と思う人

「Q1.0住宅は高い!」と思う人。

住宅展示場のハウスメーカーの方が、よっぽど高いわ!!(笑)

同じ床面積で、自然素材にしたとしても・・・

多分Q1.0住宅2棟建てられますよ(笑)

 

ハウスメーカーのグレードアップってどんなんだと思います?

サイディングの高いものにグレードアップ

オーダーキッチンにグレードアップ

とかですよ?

 

ハウスメーカーに建てようとして3000万予算の人・・・

敷地があるかないかにもよりますが・・・

30坪以下の2階建ての家を目指すなら・・・

自然素材のQ1.0住宅・・・

充分目指せますよ。

 

高気密高断熱住宅は高いか安いか?

って議論は、基本的に家族の命は高いか安いか?

みたいな話に僕は聞こえます。

 

低断熱のローコスト住宅は、値段だけ見れば安いが、高い買い物だと僕は思う。

その家に資産価値はない。

あるのは敷地にだけ。

 

前から言っているけど・・・

100円ショップの商品を1万円で買うようなものです。

 

ディズニーとか行って、ホテルでペヤングが300円で売っています。

「高っ!!」

って思いません?

普通より150円より高いくらいですけど。

 

自動販売機の飲み物が全て200円だったら

「高っ!!」

って思いません?

普通より40円より高いくらいですけど。

 

ドンキホーテいくと凄い安いですよね。

というか安く感じますよね!

牛乳とか50円安いくらいで、超安く感じてしまう。

 

土地付き1000万弱みたいな広告がポスト投函されていますが、それ、建物の割合どんなのよ!って思いますよね(笑)

 

たまに、Q1.0住宅を建てられないなら妥協して安い家を目指そうかという方がいらっしゃいますが・・・

それは、Q1.0住宅を建てる為にはどうしたらいいか、一緒に考えましょうよ!

って話なんすよ。

 

一番手っ取り早いのは、25~30坪の総2階を基準に考えるのが良いと思います。

2019年09月22日

真剣に新築を考え、総合展示場を沢山回ったのに・・・

「真剣に新築を考え、総合展示場を沢山回ったのに・・・」

  • 営業の態度が良くなかった
  • 金の話ばかりが多かった
  • 客を客と思っていないような感じで最悪だった

こんな感じで住宅展示場巡りをされている方から、ハウスメーカー(HM)はふるいに落とされているのではないでしょうか?

 

僕から言わせれば・・・

「真剣に新築を考え、総合展示場を沢山回ったのに・・・」

って時点で、もう選択を間違えてますよ。って思います。

新建に新築を考えたら、住宅展示場を沢山回るまでは、まだマシですが、その中で決めようとしている所で、夢のマイホームなんて出逢えることは無いと思います。

家づくりは、営業の態度とか、お金の話とか、そういった所で依頼先を決めるのが間違いです。

 

そもそも、素人の営業の態度で家づくりの依頼先を決めてどうするんですか?

設計する人はその人ではないですよ?

施工してくれる人は、ムカつきながら、または低賃金でやらされている職人さん達が多いと思いますよ。


そして、必死に「坪単価」調べている人が多いと思いますが・・・

家の本体価格の坪単価のみを調べるだけ時間の無駄ですよ。

 

次に、カビとかの発生を気にする人も多いと思いますが・・・

隙間風ピューピュー、若しくは気密が昔よりも良くなっている(とは言っても最悪なのが多いですが)とは言っても、HMはまともに気密処理なんてしてませんから、カビを気にするのにHMに依頼しようとしている時点で判断ミスだと思います。

多分、HMの営業はこういうでしょう。

「24時間換気があるから大丈夫ですよ」

 

完全なる間違いでもないけど、それは全ての解決策にはなりませんよね。

 

HMで建てようと思っている人がラファエル設計と天秤にかけても、基本的にというか、家づくりの根本が違いますから、比べて欲しくもないですよね(笑)

HMで建てようと思っている人の悩み・言い分は、例え話するとこうです。

 

「海に行くけど、砂浜にハイヒールで行っても大丈夫ですかね?」

「山に行くけど、お洒落優先で、ハイヒールで行っても大丈夫ですかね?」

「自分はお洒落優先です。なので、登山するけど革靴でOKです」

「スキー場、吹雪いているけどゴーグルではなくお気に入りのサングラス」

「真冬の朝、子どもには、ユニクロの暖かい服よりも、高級ブランドのTシャツ着せました」

 

こんな感じに全て聞こえます。

 

つまり、「おかしい」って事です。

 

これらのたとえ話って、「おかしい」という事を、人生の何処かで、自身の体験・体感で自然と学ぶ事だと思うのです。

ですから、「おかしい」と判断出来ます。

 

ですが、今の家づくりってどうですか?

本当にいいものを自分の足で見に行かない人、多く無いですか?

SNSやネットの掲示板で、色んな情報が得られる時代です。

 

「おかしい」と判断するのは・・・というか判断材料を、他人の意見に求めるのです。

委ねるのです。

 

家づくりしている方・・・

HMなんて低レベルな性能の家を数千万出して買う事は止めて、

新住協の会員が造る「Q1.0(キューワン)住宅」を是非求めてください。

http://shinjukyo.gr.jp/

2019年09月13日

設計依頼メールに涙する

先日、家づくりのメール依頼が来たのですが・・・

何度かやり取りをする中で、家づくりをする意味、家を造る理由を、長文でしたが、しっかり読ませていただきまして・・・

相談者家族の事を想像してみると・・・
涙腺崩壊してしまいました・・・
(^^;

まだ、お会いしてもいませんが・・・。

打合せ時、泣いたらどうしようとか考えています
(;´∀`)

 

僕は、家づくりをする上で、一番、根本的に重要な事って、前々からHPの何処かで書いています。

その重要な事というのは・・・

「家づくりをする意味」

これをしっかりと考えられる事だと思っています。

 

最近、セミナー講師で登壇した時に登場させているスライドです。

 

誰の為の家づくりなのか?(プロ側へ問う)
自社の存続のためだけに家を売るのではないんですよ
誰の為の家づくりなのか?(住まい手側へ問う)
自分、自分を含めた夫婦だけの為?

自分達はデザイン優先で冬はクソ寒く、夏はクソ暑い家でもいいと!?

では、子どもたちが成長した時、その数千万出して建てた家が苦痛で、また住宅ローン組んで、子供世代、孫世代が家を建て替えるんですか?

寒けりゃエアコンつければいい、暑けりゃエアコンつければいい・・・

そりゃその通りですが・・・

今回の台風で、千葉は停電ですよね。

そのエアコンが使いたくても使えない時に、その考えって、どうすればいいのですかね?

人殺しはしないのが当たり前だが、家は人を当たり前のように殺す(性能)
栃木県は、冬の室内での死亡率、日本一です。
夏、熱中症になるのは、外よりも家の中の方が圧倒的に多い。
交通事故による死亡者数よりも、家の中での死亡者数は3~4倍多い。

つまり、「性能の低さ」によって建てられた、住宅は、夢の家ではなく、殺人住宅に生まれ変わります。
人殺しはしないのが当たり前だが、家は人を当たり前のように殺す(耐震)
地震に弱い家、これもまた家が人を殺してしまう典型です。
人が死ぬ可能性が高い家を生み出すのは設計者
無垢材にこだわり過ぎて、耐震等級3相当とか・・・ふざけた耐震詐欺住宅が流行っていますが・・・自然素材の前に、耐震性だろ!性能だろ!って思います。地震に弱い家、確認申請に、住宅は基本的に構造計算の「計算書を添付不要」なのを、「住宅は構造計算不要」と勘違いするアホどもが造る家もまた、殺人住宅に生まれ変わる可能性を秘めています。

そして、「私は高気密は嫌い」とか言ってる設計者が建てる家もまた、これからの未来、気温上昇&電気代の高騰により、夏がクソ暑くても、扇風機で熱風あたり続け、家の中での熱中症とか増えると思います。

これは、設計者が全ての諸悪の根源です。
人が幸せになる可能性が高い家を生み出すのも設計者
僕は、人が幸せを感じる瞬間というよりも、普通の幸せというのは、家の中で、家族が普通の日常を送れる日々だと思っています。

365日、仕事を含めて、家にいる時間が多い人が殆どだと思います。

冬であれば寝る時に暖かい、起きる時も暖かい
夏であれば、常に涼しい・・・
子どもが病気になりにくい
アドピーが改善してきた
喘息が改善してきた
アレルギーが改善してきた・・・

これらを、医学・医療に頼ることなく、「健康」というステータスを高い確率で維持できる家を設計し、病院に通う負担、医療費の負担、仕事を休んで同僚・お客に迷惑をかける負担などを軽減する家を設計出来るのも、設計者であると考えています。
 

僕の仕事は、今は住宅をメインに考えていますが、必ず仕事の先にはその家族の未来や、家の存在がずっと離れられない関係にあるのです。

 

これまで述べてきた考えを念頭に置いていると・・・

多くの住宅会社が歌う「夢のマイホーム」

多くの住まい手が口々に発言する「夢のマイホーム」

 

どこらへんが夢のマイホームなの?


と激しく突っ込みたくなります(笑)

とくにこういうやつ

 

 

先日のブログで書きましたが・・・

これってさ・・・

お前らが売ってるのはさ、

 

家なのか?

モスカードなのか?

 

って言いたいよホント。

正直、ラファエル設計が本気で目指すものと、こういった住宅メーカーが目指すものの違いが、ロンドンとパリくらい離れていて、驚愕です。

これで家を買う人もどうかと思うけどさ・・・

 

こんなふざけた集客による家づくり、別に否定はしないが、批判はしたくなる。

この会社の人達が僕にはこう見えます

 

多分、僕のHPをみて、いい事ばかりを言っていると思う人は、同じ様に思うかもしれないけどね(笑)

そんな人は、僕のHPを隅々まで読んでください(笑)

 

まあ、そんなわけで、家づくりをする人たちは、あっち側の人達、こっち側の人達・・・

みたいな感じで色々な方がいらっしゃると思いますが・・・

今回の依頼メールのご家族の方々は、本気で最高の家づりを提案してあげたいなという気持ちでいっぱいになりました。

最近、依頼してくださる方は、そういった方が多いですよね。

 

しっかりと、僕の存在意義を生み出してくださる住まい手の方々なので、仕事をさせていただく僕の方も、幸せを感じます。

現場が始まれば、色々大変で、その時に幸せ感よりも悩む事の方が大きいですが・・・

住む人から、「不満は全然ありません」と言われると、本当に嬉しいです。

とにかく・・・

試験後に、相談などの対応をお願いしているのですが・・・

試験前に今回の熱い気持ちのメールのようなものが送られてくると、家づくりモードにスイッチ入っちゃうのですよ(笑)

なので、基本的に、家づくりに関しては試験後に沢山対応させていただきます(笑)

2019年09月12日

鎌田先生とのコラボセミナー無事終了

福井コンピューター主催のセミナーが9/6日、凄まじい緊張の中、無事にセミナー終了する事が出来ました。

 

これから登場する僕の映っている写真はFacebookで投稿されたものを拝借させていただいております。

横浜のあすなろ建築工房の関尾社長の実況中継写真が面白いので沢山いただきました(笑)

多くの方は、新住協のボスである鎌田先生の話を聴きにこられたと思いますが、僕はパセリのような立場です。

今回、これから宇都宮・鹿沼エリアで大工工事をお願いする大工さんも駆けつけてくださいました。

沢山の方がいらしていたので、とても緊張しました。

何より、鎌田先生の前で話するのって、マジでヤバいですよ(笑)

全国、700社以上が加盟する新住協のボスの前で、まだまだ独立後本格始動後、2年程度の僕が話をするなんて・・・(;´▽`A``

 

では、セミナーのようす。

鎌田先生のお話です。

今回の先生の話はとても分かりやすくというか、難しくなく、多くの人達が聴きやすかったのではないかと思います。

大工さんも凄く分かりやすかったと言ってました。

鎌田先生、何だか優しい印象さえ覚えるような・・・

おとなしい感じがしました(笑)

 

続いて僕です。

 

 

テーマは下記です

 

 

開始前、緊張MAXの中、鎌田先生にちょっとした質問されて、少し焦る(笑)

 

しっかりと令和の新時代に、これからの未来の子ども達、今の子ども達に必要だと思う住宅設計の在り方と、象的存在の大手住宅メーカーに、蟻のよう存在の僕が勝つため(契約をとる)に実践している事をお話出来たと思います。

何故高断熱が必要か?みたいな理論的な話は致しません。

『UA値を追い求める先の末路』

『アーキトレンドゼロの有効利用』

このへんを楽しく話出来ればと思っておりました。

僕の発表途中、スクリーンに登場するグラフ

 

これを見るたび

鎌田先生の『う~~ん!?』

って声がちょいちょい目の前から聞こえてきて、その都度自分で何しゃべってるか分からなくなりました(笑)


僕は、連載や先日特集していただいた新建ハウジングでもそうですが・・・

ラファエル設計はこんなデザインでやってる!

とか

こんなお洒落な内観にしてる!

ってのをメディアでアピールするつもりは全然ないのです。

それよりも重要なのは、

 

『住まい手の意識』

 

なのですよ。

ひとつ、平屋で、ハウスメーカーとかの気密性能C値2.0程度の場合、UA値が少し良くてもどんな室温になるのか?

お見せ致します。

これは、実際に考えた間取りで、ハウスメーカー仕様にしたら、無暖房でどんだけ寒いのか?

というやつです。

UA値0.65って、もうすぐZEH基準クリアくらいに、一般の人が見たら凄い性能値ですが、こんなに寒いのですよ(笑)

これを、Q1.0住宅を知らない人は、平屋30坪をハウスメーカーで2000万前後で買うのです。

 

 

僕なら無暖房でもここまで↓室温を持って行けます。

 

17℃くらいの差があるんですよ(笑)

なんでハウスメーカーで家を建てる意味があるのですかね。

なんでローコストメーカーでこんなに寒い家を何千万も出して買う意味があるのですかね。

多くの皆さんが求めるべきはQ1.0住宅なんですよ!

省エネ法は、「説明義務」へと改正されます。

つまり・・・

契約時など、

「貴方の家の性能は、UA0.65です」

っていう説明を受けるだけです。

住宅会社はこれを言えばもうOKです。

 

でも・・・

多くの方が・・・

って思いません?

「UA0.65」

とか言われて、多くの人がこういいます。

「はぁ・・・それってどんな感じなのですか?」

 

多分、多くの住宅会社はこう言います。

「北海道の省エネ基準に近いので、冬暖かく夏涼しいですよ」

と。

 

ここで、住宅会社に向けて、僕のスライドが登場するわけです。

 

省エネ法なんて、正直無い方がいい。

最低の基準は必要かもしれないが、それを設けると、ハウスメーカーたちはそれをギリギリクリアするための低予算で家を造ろうとする。

これは、住まい手の為なんて、全くと言っていい程ならない。

下記は僕の提案というか、思っている事です。

 

まあ、こんな感じで、家づくりをする人は、

「この家は何℃になるのか?」

「冷暖房費はいくらになるのか?」

それを是非とも当たり前のように、住宅会社に聞けるようになって欲しい。

 

換気設備は説交換を使っているか?とか

どんなメーカーを使っているか?とか・・・

そんな事は、まずはどうだっていい。

 

住まい手の合言葉①か②を最低応えられる住宅会社に、家づくりは依頼すべきだと思う。

HEAT20のG2グレードの家は、単にUA値を出すだけですので、これを目指す事自体僕はおかしい事だと思っています。

Q1.0住宅こそ、住まい手の事を考えられた住宅だと心の底から思う。

 

僕の後はトリの福井コンピューター松谷氏。

松谷氏の話中、鎌田先生がずっと何か書いてるなと思ったら・・・

全て僕への質疑とシミュレーションの課題宿題がA4用紙に盛り沢山(笑)

 

すげー細かい質疑受けてます(笑)

 

結果的に32パターンのシミュレーションをする事になりました(笑)

建築士の試験後対応させていただく事にしました(笑)

 

懇親会では鎌田先生の楽しい話も沢山聞けました!

 

集合写真

 

このような機会を作っていただいた、福井コンピューターさん、松谷さんに感謝です。

 

1人でも多くの人が、Q1.0住宅を求める世の中になってくれればいいな~

2019年09月08日

上半期決算Wキャンペーン・・・広告でポスト投函

先日、このくだらない上半期決算Wキャンペーンを突っ込みましたが、その翌日、広告でポスト投函されていました。

 

なんとハート型で!!

 

舐めてんのか?と思いましたが・・・

もっとフザケた内容に唖然・・・

 

コインで削って・・・

まさかの「モスカード!!

ズコー_(┐「ε:)_

 

お前らどんだけファーストフード好きなんだよ!!

って思いますよね!!

 

そして、こんなの1等しか出る訳ね~だろ!!

って感じで削ってみると・・・

 

当たり前の1等(笑)

 

 

そして、「当たり」が出たら最大100万円相当プレゼント!

 


こんなの「当たり」しか出る訳ね~だろ!!

 

 

 

 

何だこの茶番は!!って感じですよね(笑)

 

この前の自民党の政見放送くらいに茶番だぜ・・・。

 

 

 

なんつ~か・・・

こんな広告にお金を掛けるなら、家の性能にお金かけてあげなよって思います。

 

2019年08月31日

上半期決算Wキャンペーンとかアホすぎる

Yahoo!のトップ画面に出てきた広告
※一応社名はボカシ入れてます。

 

 

まだ間に合う!

増税前のラストチャンス!!

上期決算Wキャンペーン

決算PRICE!!特典盛りだくさん!!

 

をポチっとしてみた。

 

感想・・・

アホか!!

って感じです。

こんなのバカげているとしか言いようがない・・・

 

ねえねえ、突っ込みまくってもいいですか?

 

いいですよね?

 

答えは聞いてない!!

 

 

では言っちゃいます!!

まず・・・

 

9月末までにお引き渡しの物件なら

最大100万円(相当)プレゼント

10月以降に御引き渡しの場合はオーダーカーテンがプレゼントになる模様。

 

100万円もよく安く出来るよね!!

元々が高いんじゃね~の!?(笑)

 

でさ、プレゼントって、「断熱性能を上げるもの」が一つもないのね。

 

家具やエアコンなど・・・

こんなプレゼント、もらうだけ無駄ですよ。

エアコンって、耐久設計10年ですからね。

家具も、どれだけの耐久設計だと思いますか?

 

はい、では次・・・

 

(´;ω;`)ブワッ

 

まさかのマックカード(笑)

2000円分プレゼント!!

 

 

 

Wキャンペーンの1つは100万円、もう1つは2000円って・・・(笑)

諭吉100人に対して、片や諭吉出番なし(笑)

 

でさ・・・

これが一番面白い所(笑)

 

どうでもいいわ!!!!(笑)

 

 

マックカードのデザインは変更となる場合がございますので、予めご了承ください。

って・・・

 

こんな逃げ道の為の為の文章というか注意文を書かないといけないという事は、これに対してクレームを言わせない為の文に、神経使っているんですよ。

メーカーも大変ですね・・・。

 

つ~か、こんなマックカードに魅力感じて、性能もなにもない家を買うとか、馬鹿すぎますからね。

ハッキリ言って・・・。

 

皆さん、目を覚ましてくださいね。

 

まず、Yahoo!のトップ画面に広告載せるなんて、どんだけ広告宣伝費がかかっているのかわかりませんが、その広告宣伝費は、この会社で契約する貴方がその一部を払っているのですからね。

 

別に、ここの会社を批判するつもりはございません。

集客の仕方が、馬鹿にしていると思っているだけです。

 

ハッキリ言って、Wキャンペーンという目玉の1つに、マクドナルドのカードが登場するという事が、ギャグというレベルだと思うのは僕だけでしょうか?

 

ハッキリ言って、このキャンペーンで得るものとして、資産価値のあるプレゼントって、何一つないと思うのですよ。

 

特に、マックカードで購入して食べたものは、

で3日以内にはトイレに流されるだろ(笑)

マックで食べたものが、人より胃袋の中で資産価値があるのは便秘の時くらいでしょ。

 

いや~~・・

しかしながら、実にクダラないキャンペーンだ。

マック食い過ぎて、腹がクダる人もいるかもしれないが・・・。

 

正直、ラファエル設計が本気で目指すものと、こういった住宅メーカーが目指すものの違いが、ロンドンとパリくらい離れていて、驚愕です。

2019年08月29日

建築知識ビルダーズ連載4回目について

今回は『高断熱住宅は夏暑いのか?』です。


今回は、ホームズ君の計算ロジック含めて、いくつか東大の前先生にも、疑問を投げ掛けるきっかけになった回でもありました。

インテグラルの藤間さんにも色々検証していただき、前先生にも『こんな感じで行きたいと思うのですけど!』って相談乗っていただき、かなり色々と気を使ってオチを考えました(笑)

ホームズ君のversionアップにも期待したい所です!

今回は・・・

・高断熱住宅は『暑い』という誤解
・高断熱住宅は単純に『暑い寒い』だけの話だけではない
・高断熱住宅は、夏はどんな熱収支と損失になるのか?
・高断熱住宅は冬だけ考えるの?
・高断熱住宅は夏、何を重視するの?

これらの考えのもと、あくまでもシミュレーションで得られる結果と室温実測値の検証に基づいて、書いております。

 

結構渾身の作だと思っております(笑)

 

学科試験も前に、勉強できない焦りとの闘いでしたが・・・

8/27日発売ですね。

2019年08月18日

やっと出来ます!すごい発表

以前、どこかで、近々凄い発表出来ると思うと言いながら、忘れてました(笑)

現場で大工さん、フライング発表&Facebookで発表していて、ブログでは忘れていたという・・・

 

発表というのはこちらです!!



福井コンピューターさん主催で、新住協のNo.1鎌田先生とのコラボセミナーです。

 

鎌田先生の後で何を喋れっていうのよ!!

東大ミニシンポジウムと同じ状況じゃん!!

 

って思わず依頼時に突っ込みましたが・・・(笑)

 

まあ、面白いだろうという事なので、快諾させていただきました。

 

話す内容もタイトルも僕が考えました。

「その敷地のみに存在する答えを探る室温設計と提案」

です。

 

ちょっとHEAT20のG2やG3について、僕なりに軽くぶった斬ろうと思っております。

 

まあ、僕に設計を依頼してくださった方々は、このセミナーで話する内容の設計を当然されるわけです(笑)

 

僕は・・・

会社の規模も大きくない、ネームバリューも大きくない、一級建築士受験生・・・(笑)

そんな僕に依頼してくださった方々には、最高の設計をしてみせますよ!って感じです。

 

いずれにしても、ハウスメーカーで「暖かい」とか言っている家は、こんなです。

これ、実際に営業マンが、2x6だし、在来工法よりもうちは暖かい!

トリプルガラスだから更に暖かいと言っていたUA0.46の大手ハウスメーカーの家の室温シミュレーションですからね。

これ、ラファエル設計で建てるよりも1200万も高い家ですからね。

0.46って、横浜とかの6地域だとHEAT20のG2ですよ。

G2にすれば暖かいとか言っちゃっている人、思っている人多いですが、大間違いですからね。

 

栃木でも「冬暖かく、夏涼しい」とか簡単に、軽く言ってますが、何でこのような室温シミュレーションとかやらないのに、そんな事分かるんですかね?

家づくりしている方、「冬暖かく、夏涼しい」って言われたら・・・

「それって、室温何℃になるのですか?」

って聞いてみてください。

 

正確には分からないとかほざいたら・・・

「じゃあ、何を根拠に「冬暖かく、夏涼しい」って思うのですか?」

って聞いてみてください。

 

多分、こう答えるでしょう。

 

「実績があります」

「「冬暖かく、夏涼しい」って住まい手が言ってます」

「うちの仕様はそうなるのです」

 

心の中でこう思ってください。

 

 

はい!という訳で・・・

このセミナーの話を受けた時は、学科試験前だったので、とりあえず試験後なら全然ok!!なんて感じでしたが、製図試験の事は頭に無かったですね(笑)

 

200人参加のセミナーなので、マジで緊張します。

そして・・・

鎌田先生の突っ込みにおびえています(笑)

恐いです(笑)

 

という訳で、普通じゃ聞けないセミナー話を考えたいと思います。

2019年08月15日

住宅格差

住宅格差」・・・

教育格差とか医療格差、所得格差とか、格差社会のことが言われてますが、実は住宅にも格差があるんですよ。

同じ新築住宅でも、暖かく快適でしかも省エネ、その差にすごい差があるんです。

 

簡単にいえば・・・

 

「全室暖房できる家とできない家」、

 

夏なら「家中涼しくできる家とできない家」

 

これは『住宅格差』と呼んでいいくらいの差です。

これを知らないで、家を建てたら・・・

間違いなく後で後悔します。

 

下記はQ1.0住宅粟野の本日の15:00の時の室温です。
測定器を設置したので、しばらくこれで調査してみます。

 

エアコンの設定温度は28℃です。

まず、小屋裏が30.6℃って、驚異的じゃないすか?(笑)
無冷房ですよ?(笑)

 

2Fの寝室や子供室は、まだ日射遮蔽をしていませんので、27℃台です。

しかしながら他を見てください。

2Fホールや2Fトイレと1Fのキッチン、洗面所、玄関などなど・・・

殆ど室温変わらないのが分かりますか?

エアコンの吹き出し口は、2Fホールに1つです。

 

あれ!?

ハウスメーカーの全館空調って、吹き出し口、何個だっけ?

全ての部屋に吹き出し口ありませんでしたっけ?(笑)

 

この室温調査は、後日、詳しくレポートします。

2019年08月06日

環境省、思いっきりミスリード

環境省が、ちょっと残念な、そしてミスリードになる記事を発表していたので、個人的見解を述べておきます。

Q1.0住宅に住むような人は、真似してはいけません。

ハウスメーカーとか、2階の室温が殺人的な暑さになるような家の場合はそうなのかもしれませんが・・・

僕はそのような家を設計した事がないのでわかりません。

いずれにしても、色々間違ってます。

記事を書いた人は、本物の高断熱住宅の存在を知らないのでしょう。

 


 

まあ、こんな感じですが・・・

初めに「ひと手間かけて、部屋の室温上昇を防ぐ」

とありますが、人間の手間によって、室温上昇を防がなくてはならない・・・

これこそが、「THEハウスメーカー」「ローコストメーカー」の家の特徴ですよ。

そして、Q1.0住宅のような本物の高断熱住宅なら有り得ない行為が上記の記事では推奨されています。

それは・・・

 


「帰宅直後の工夫」
エアコンを使う前に窓を開けて風を通す


 

 

どんだけめんどくせ~んだこの家(笑)

 

こんな家に数千万掛けたのなら、ご愁傷様としか言えないですね・・・。

いいすか?

 

今や外気ってのは、アスファルトとか50℃に熱されているのですよ。

窓を開けて室内の熱が逃げたとして、外からは40℃近い空気と、大量の湿気が入ってきます。

最近、家の中で実験してましたが、窓を開けていたら湿度は70%~80%以上です。

冷房かけていれば50%台になります。

 

Q1.0住宅の様な本物の高断熱住宅というのは、帰宅した時、窓を閉め切りの方が洞窟に入った時と様な涼しさを感じられます。

エアコン設定温度26度
1階、23.9℃

 

 

2階
25.7℃

 

2階はまだ工事中で日射遮蔽のブラインドなどを設置していないので、少し室温高いのは当たり前ですが、きちんと設定温度以下になっています。

 

以前も同じように無冷房で2階はこのような室温でした。

この日はエアコンも動いたり止まったりでした。

 

嘘だと思うならば、8/3と4日に開催される完成見学会でそれを体験してみてください。

 

2019年07月31日

『貫イゲタ工法』って、熱橋だらけじゃない?

栃木TVでも放送されている、「女性が考えた女性の為の家」ってのがあるんだけど・・・

まあ、キャッチコピーに差別的感覚を覚えるので、僕は好きではないのですが、そんな事よりも、「貫イゲタ工法」について、ちょっと考えたいと思います。

テレビを初めて見た時、初めにいきなり思ったのが・・・

『うわっ!!ヒートブリッジ(熱橋)だらけだな!』

ですね。

 

 

普段は柱と間柱だけ・・・つまり、縦の木しかないのですが、ここは「横」の木もあるわけです。

ここの木から熱は沢山逃げて行きます。

つまり、僕には普段よりも多く逃げている部分が、こう見えています。

 

 

ラファエル設計のように、付加断熱(ダブル断熱)にしない場合、下記の様に、柱から熱は逃げていくと思ってください。

 

窓が一番弱点と言うけれど、実はこの柱、間柱からの熱の損失がとても大きい事が、シミュレーションでも証明できます。
それはまとめで掲載します。

付加断熱というのは下記ね。

 

で、HPを見て見るとこんなデータがありました。

午前6時、外気温0℃に対して、一般の家では5℃ぐらいまで部屋の気温は低下します。

しかし、ここの会社の家は・・・
2階主寝室の温度は平均17.5℃、
1階リビングは17℃、
和室は16℃、
洗面脱衣所は16℃という結果を得たようです。

『このことから20℃に設定した場合、暖房を深夜12時に切って6時間放置し、早朝6時でわずか3〜4℃の温度低下に抑えることができる結果となりました。』

ってことなのですが・・・

 

下がり過ぎじゃね!?

 

ちょっとラファエル設計のQ1.0住宅の無暖房での室温変動を、深夜0時から朝6時までを見て見ましょうか。

 

Q1.0住宅は付加断熱です。
1階リビングは、22.7℃からスタートして朝6時には20.2℃です。
2.5℃の低下です。

一方で比較対象の省エネ基準住宅は、付加断熱ではなく、充填断熱(内断熱)です。
10.7℃からスタートして朝6時には6.4℃です。
4.3℃の低下です。

 

ここで注目すべきポイントは2つあります。

1つは、「一日中無暖房」での室温で、スタートが20℃超えているのに対し、

このグラフの家は、「0時まで暖房を付けていてスタート」って所です。

 

2つめのポイントは、付加断熱をしていない省エネ基準住宅と、このグラフの家の温度下降が、同じ様に急激だという事。

グラフの家は3〜4℃の温度低下で済んだというけど、省エネ基準住宅も4.3℃です。

 

つまり、『温度を保ってられない』という事です。

もっと分かりやすく言えば『保温性が無い』という事なのですよ。

 

このグラフの家は、高性能グラスウールで20Kという、ラファエル設計のシミュレーションしたQ1.0住宅の高性能グラスウール16Kよりも、高性能な断熱材を使っています。

そして、シート付ではなく裸のグラスウールを使っているので、断熱・気密施工はしっかりしていると思います。

 

では、何故!?

暖房を付けていて9:00時で17℃くらいからスタートで、12:00時でも20℃以下、14時くらいでようやく20℃越えなの!?って所なのですが、問題は窓にあると思います。

 

HPにはこんな事が書かれています。


 

全ての住宅の窓に国内最高水準を誇る『樹脂サッシ&アルゴンガス入りLow-Eペアガラス(高遮熱断熱複層ガラス)』を採用。
アルゴンガスは空気中に存在するガスですが空気よりも熱を通しません。
いわば空気の断熱材です。
真夏の太陽熱を約60%カットするとともに、冬は室内の暖かさを逃がしません。
冷暖房効率を向上させるだけでなく、カビやダニの原因になる結露の発生や有害な紫外線も防止します。
また樹脂サッシはアルミの枠を使用した場合より約1000倍の断熱性の違いがあります。
この差は大きい!この高品質で高価な『樹脂サッシ&アルゴンガス入りLow-Eペアガラス』をなんと標準採用しているのがこだわりなのです。


 

この説明から、考察していきます。

赤字の所をポイントとして。

高遮熱断熱複層ガラス
遮熱というのは、冬の日射もカットしてしまいます。
つまり、南にもこのタイプの高遮熱を採用しているって事ならば、冬に暖房付けないと17℃にならない事は納得できます。
真夏の太陽熱を約60%カット
これは先ほどと同じ説明になりますが、真夏だけでなく、真冬だって太陽熱を約60%カットしてしまうのです。
これは、最悪です。
全然エコではありません。

そして、これは建築知識ビルダーズの連載3回目でも書いた事でありますが、60%カットするという事は、40%は日射が入ってきてしまうという事なのです。
つまり、冬はこの40%に無暖房では頼るしかなく、夏はこの40%を外付けブラインドとか断熱ブラインドで熱の侵入を防ぐ必要があります。
樹脂サッシ&アルゴンガス入りLow-Eペアガラス』をなんと標準採用しているのがこだわり
樹脂窓使うのは、もはや当たり前だし、全然凄い事でもありません。
樹脂窓を使う事が拘りだと思っているようですが、ガラスの日射取得率にはこだわっていないようですよね?

ちなみに、ラファエル設計の使う窓の日射取得率は74%です。

ここに、無暖房での室温の差に、大きな違いがあるのです。
一般の人は気が付かない部分でもありますし、プロの人達でも分からない人が多い部分です。

 

で、ちょっと最後にもう一度みていただきたいのが温度低下のグラフの急勾配。

そもそも、一日中、どの部屋も一定温度じゃないし、和室は0時で25℃から16℃まで下がります。9℃も下がってますよ。

リビングも23℃から17℃に下がっています。

6℃も下がっています。

 

まあ、このグラフから言える事は、暖房切る寸前まで、エアコン設定温度20℃って本当か!?って事ですよね(笑)
和室、別にストーブつけたりしてなかった!?

 

もう一度HPよく読んでみると、ちゃんと書いてあった。


第三者機関による実測で立証(計測は専門機関(株)システック環境研究所)

暖房を連続運転するのだから家の中が暖かくて当然。では切った場合はどうでしょうか。
グラフの家の高断熱性能・保温性能を調べるために実測試験を平成14年1月17・18日に福島展示場(ブルーローズプラン)にて実施いたしました。
室内の暖房温度は20℃の設定で和室にFF式石油ヒーター1台(4 kw)、リビングにエアコン1台にて運転。一般的な生活習慣に合わせるため測定者2名が居住する状態(人間の体温、呼吸時に発生する二酸化炭素により室内の温度は若干上昇します)で午前0時に暖房を切り、翌朝6時に再び暖房を入れる少し前に室内各所の温度を測定しました。


 

やっぱり、予想通り。

本物の高気密高断熱住宅は、下記のようにエアコン20℃設定ならグラフは20℃を保つようなグラフになります。

 

ちなみに、これはエアコン1台です。

 

 

一応、この会社をフォローする為に言っておきますが、このグラフの家は、2002年というのがこのブログを書いていて終盤に理解しました。

多分今やってる断熱材とかと、違うと思いますよ(笑)

 

同じだとしたら、ちょっと保温性無さ過ぎです。

そして、室温にムラがあり過ぎる。

エアコン20℃設定のようなので、ほとんどがストーブによる室温上昇なのではないだろうか?

 

「3〜4℃の温度低下に抑えることができる」

という所を売りにしているなら、これは、一般ユーザーに対して、

「どうせ素人だから細かい事は分からないだろ」

って考えているようにしか思えません。

 

室温を1℃上げるのって、結構大変ですからね!

皆さん、2℃というのを冷房の27℃と25℃で想像してみてください。

 

たかが2℃かもしれないけど、快適性にとってはもの凄く大きな2℃じゃないですか?

 

 

  • まとめ

建築知識ビルダーズの連載では、これらの事を根拠に、高断熱にしたのに寒い家とかをまとめて書いています。

ちょっとこれを見ていただきたい。

よく初めの頃に登場していた室温シミュレーション。

 

これはね・・・

某、有名ハウスメーカーでのものです。

UA値は0.46です。

 

ここのハウスメーカーの営業さんは、こんな事を言っていたそうです。

「窓は全てトリプルガラスだから暖かいですよ」

「2x6工法なので断熱材は140mmで、一般の家は断熱材105mmですから暖かいですよ」

「UA値も0.46なのでHEAT20のG1グレードをクリアしています!だから暖かいですよ」

 

だそうです。

ですがそれは何を根拠に「暖かい」ですか?

 

これの何処が暖かいんですか!?

これを、窓をあえてトリプルではなく、ダブルにして、付加断熱にして、その他Q1.0住宅仕様にしたのがこちらです。

 

どうですか!?

これによって、受注出来て、現在Q1.0住宅レベル3のお宅に住んでいるわけですが・・・

本当にラファエル設計に依頼して良かったと言っていただけました。

 

「もの凄く快適です」

と言っていました。

 

ここでのポイントは、「トリプルガラスと断熱材の厚み」です。

断熱材は、勿論厚くすれば、熱抵抗が高まりますから、熱の損失が防げます。

トリプルガラスにしても、熱の損失は防げます。

 

では、何故!!こんなにも寒い家が

出来るのでしょうか!?

それは、「トリプルガラスと断熱材の厚み」だけでは、損失は抑えきれないのと、「熱損失」があっても「熱取得」が無いからこうなります。

熱損失が抑えきれないのはどこか!?

 

こういう「木の部分の熱橋」っすよ。

建築知識ビルダーズ連載2回目では、「窓を高性能にしたのに暖かくならない理由」です。

つまり、今までの事を書いています。

 

  • 夏涼しく冬暖かい
  • トリプルガラス採用
  • 断熱材が厚い

 

何か一つだけ優れているから快適な家になるわけではありません。

 

今回は、暖かい家をつくっている家の判断基準として、窓の性能に加えて、付加断熱という事をやって、「熱橋を如何に少なくするか?」という説明をしてくれる住宅会社に依頼すべきという事を伝えたくて、このブログを書かせていただきました。

今回の住宅会社を批判したいわけではなく、家づくりをしている一般ユーザーが、どんな所にポイントを絞って、専門家の話を聞けばいいのか?という所を知っていただければと思うのです。

こんな内容、無料で公開する事にためらいも感じますし、競合他社にとって、私の手の内をさらけ出すような感じですので、本心はブラックボックスにしたい部分でもあります。

 

しかし、一般ユーザーからしてみたら、何処の住宅会社に行っても、正確な判断基準がないうえに、プロ側からすれば、有利な部分しかお客様に説明していないように思います。

 

広告でこれらの室温の事が書いてあるなんて、まずありません。

今回の室温低下の話もそうですが、何も知らない人が見たら、凄いと思う事でも、私からしたら、本物を知っている分、全く凄いとも思いません。

 

これを初めて見て凄いって思うのか

 

下記の本物を知っているから

 

 

これを凄いとも思わない。



そんな感覚です。

 

というわけで、今回は家づりセミナー的な感じでブログ書いてみました。

そして、このブログを楽しみにしている読者の方にお伝えします。

 

これから試験まで、試験勉強に専念する為、一旦所長ブログ②をお休み致します。

今回もそうですが・・・

専門的な内容を如何に一般ユーザーに、簡単に伝わるか?って所を考えながら描いているせいもあり、もの凄く時間がかかります。

この時間を試験勉強時間に当てて行きたいと思います。

所長ブログ①の方は、時間があれば簡単な内容を書いて終わりにします。

2019年07月12日

新築後、不満に思う項目は皆一緒

皆さん、家づくりにおいて、他の人達がどんなことをマイホームに望んで、それが満足されていないかご存知ですか?

ラファエル設計のホームページを見まくっている人は、もう答えは分かっているでしょう。


皆さんは、大手ハウスメーカーや、会社の規模が大きい所で家づくりをすれば、素晴らしい夢のマイホームが立つと信じているでしょう。

 

では、さっそくお話していきます。

  • A:家族ではじめに大事に思った事
  • B:設計者から勧められた項目
  • C:話し合って大事にした項目
  • D:住んだ後(入居後)の満足度

 

これらが、どのような結果になっているか、興味ありませんか?

「あたらしい家づくりの教科書」

という本に、それが載っています。

(出典:新しい家づくりの教科書)

 

 
家に住んでみての満足度
まず、『D:住んだ後の満足度』から見ていく事にしましょう。
住んでみたら不満と思う事が、設計当初は何位くらいの重要度だったのか?という視点で下記を見るようにしてください。
青線の上位陣というのは、『A:家族ではじめに大事に思った事』がそのまま表れています。
つまり、「見えるデザイン」の為に、評価がされやすいとも言えます。

しかし・・・
室内温熱環境」という満足度は、
『A:家族ではじめに大事に思った事』
では3位であったにも関わらず、住んでみたら11位です。

  • A:家族ではじめに大事に思った事
  • B:設計者から勧められた項目
  • C:話し合って大事にした項目
という過程の中で、3位→11位ってさ・・・
設計者からも勧められたのに、そのような満足度というのは、
「設計も施工も悪い」という事です。

もう一度、図を見てください。
下位にいる項目たちは、「見えないデザイン」だと思いませんか?
悲しい事に、「省エネ性能」に関しては、11位→15位です。

重視せず

設計者も、家づくりをしているプロの人達も、「省エネ」なんて、眼中にないのです。
設計者から勧められたのが、16位中11位というのが「省エネ性能」です。

誰もが重視しているのが、「間取り」なのです。

これがどういうことかと言うと・・・
設計者も、住まい手と同レベルの事しか考えられないくらい、建築士の資格は持っているけど素人な人が、とても多いという事です。

もう、信じられないのが、「自然エネルギー」が最初から最後までクライマックス的な感じで、最下位独占。
つまり、設計者でさえも、眼中にないのです。

自然エネルギー君1人だけ蚊帳の外って感じですよね。

これが

ラファエル設計は、間取りよりも、「室内温熱環境」が重視する第1位です。
2位に「自然エネルギー」です。
というか、セットですね。
ハッピーセットです。

自然光利用というのは、ただ、明るいかどうかという評価なのでしょう。

いいですか!?
このアンケート結果によって、その通りな事が起きているのが、現在のUA値論争です。

 

ちょっとまとめます。

「省エネ性能」「自然エネルギー」「室内温熱環境」

って、これらはセットで考えるものです。

 

 

「省エネ性能」「自然エネルギー」って、最下位独占です。

「室内温熱環境」が一つだけ他より上に行っているのは、「暖かいか寒いか」という所を感じているからだと思います。

 

「省エネ性能」・・・

これは、言ってみればHEAT20のG2グレードとか、G3グレードをクリアすれば、「満足」ってなるんですかね?

 

UA値とかもうさ・・・

 

「自然エネルギー」・・・

これを感じ取れないのは、結局こういう事です。

UA値0.27
栃木で那須方面の4地域です。
UA0.27っていったら、北海道でもG2基準クリアとなりますがこの寒さです。
UA値0.46
栃木の5地域ではG1ですが、東京方面で6地域ならG2です。
UA値0.51
6地域ならG1クリア、もう少しでG2クリアの平屋です。
UA値0.3
栃木以南では当然G2。
Q1.0住宅粟野の当初。
南側の山で朝日射が取得出来ないので、ここから改善していった。
UA値0.26
これも上記と同じQ1.0粟野で北海道でもG2をクリアできる。
しかし、UAが良くなっているにも関わらず、室温は低いよね?
この理由は、ここでは説明致しません。

 

省エネの性能値が良くても寒い。

 

もしくは↓です。

 

 

これらって、エアコンなどを付けないと、「クッソ寒い」って事ですよね?

 

Q1.0住宅・・・。

これは、しっかりと冬の暖房エネルギーの削減率を考えた住宅です。

 

下記で、自然エネルギーをしっかりと考えたQ1.0住宅にすると、どう変わるか?をご覧ください。

UA値0.27
栃木で那須方面の4地域です。
UA0.27っていったら、北海道でもG2基準クリアとなりますがこの寒さです。
これがこうなります。
UA値0.46
栃木の5地域ではG1ですが、東京方面で6地域ならG2です。
これがこうなります。これは、ハウスメーカーの間取そのままで窓はあえてALL樹脂でやったから、ここまでしか室温UPしませんでしたが、もっとちゃんとやればもっと上がります。
UA値0.51
6地域ならG1クリア、もう少しでG2クリアの平屋です。
これがこうなります。
UA値0.3
栃木以南では当然G2。
Q1.0住宅粟野の当初。
南側の山で朝日射が取得出来ないので、ここから改善していった。
これがこうなります。
UA値0.26
これも上記と同じQ1.0粟野で北海道でもG2をクリアできる。
しかし、UAが良くなっているにも関わらず、室温は低いよね?
この理由は、ここでは説明致しません。
これも同じ家なので、さっきと同じくなります。

 

つまり、Q1.0住宅のような家づくりをしている人たちはほとんどいないので、「自然エネルギーの恩恵」を感じるような家づくりに出逢う事は無いわけです。

 

という事は、自然エネルギー・・・
つまり、冬は無料の暖房となる太陽熱を取り入れて、太陽の力で家を暖かくするって事を、知らない人が多いんですよ。

 

もう一度、アンケート結果を出します。

 

この結果から言える事は、本物の温熱環境を設計出来る設計士は、ほとんど存在しないって事です。

建築士の試験でも、そんな勉強はほとんどしませんから。

ハウスメーカーなんて特にそうですが・・・

自社のクソ寒い家は簡単に設計できるけど、住まい手の為の家は、設計出来ないという事なのです。

つまり、自分の会社の家を設計する能力しか、ないって事です。

 

間取り、耐震、劣化対策、通風、換気、防犯、防音、維持管理、省エネ・・・

これらを全て、しっかりと考えるのが、「プロが考える家」です。

そりゃ、それぞれ考える割合ってのが違いますが・・・バランスです。

重要なのは。

 

プロ=1級建築士

ではないという事です。

 

プロ=建築士

でも無いという事です。

 

調理師免許=美味しい料理作る人

では無いですよね?

 

運転免許も、調理師免許も、建築士の免許も・・・

すべて「免許」に過ぎません。

 

ハウスメーカーの家とか、住んでいる人いたら聞いてみてください。

 

「結露起きてます?」って。

 

 

結露がダラダラ起きる家、これはラファエル設計の家づくりでは、ありえません。

樹脂窓にすれば、結露は起きないとかいう・・・クレイジーな人いますが、問題は窓じゃねぇ~から(笑)

 

『超一流のプロ』

これを目指して僕は日々勉強しています。

2019年07月11日

2100年 未来の天気予報

あなたは、今から何をしますか?

2100年 未来の天気予報


このまま有効な対策を執らずに地球温暖化が進行すると、2000年頃からの平均気温が最大4.8℃上昇すると予測されています。

本動画は、気候変動政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書のRCP2.6とRCP8.5のケースを想定し、また、最新の気象状況等を踏まえ、産業革命以前からの気温上昇を1.5℃に抑える目標を達成した2100年と、達成できなかった2100年の天気予報です。

※RCPとは、Representative Concentration Pathways(代表的濃度経路)のこと。
RCP2.6は温室効果ガス排出が最も低いシナリオ、RCP8.5は温室効果ガス排出が非常に高く、世界の平均気温上昇が最も大きくなりうるシナリオです。

 

『1.5℃目標』未達成・達成 夏>
10分18秒

 



『1.5℃目標』未達成・達成 冬>
8分30秒

 

 

如何でしょうか?皆さん。

 

これを見て、建売の低断熱の家に住むという事は、家の中での熱中症になる確率が激高になるという事です。

真夏、外壁の温度って80℃以上になるのを知っていますか?

その熱って、室内に侵入します。

その為に、冷房の効きが悪くなるのです。

外気の熱は、窓から侵入してくるのではありません。

その為に、厚い断熱材が必要になって来ます。

 

高断熱住宅が必要になってくるという事なんです。

 

高断熱住宅が必要ないという人がいれば、それはこういった背景を知らないばかりか、家の価値についても考えた事が無い人の意見です。

 

既に、ハウスメーカーの寒くて暑い家を建ててしまった人は、残念で仕方ありませんが・・・

これから家づくりをする人は、しっかりとそのへんを考えましょう。

 

日本人は、人が死んで、建築基準法が見直されたり、失敗して気が付いたりします。

ようは、誰かが痛い目を見ないと変わろうとしません。

冬の風呂場やトイレ、廊下で高齢の方が倒れたら、それはかなりの確率で

「ヒートショック」

です。

夏場、扇風機だけで倒れたりめまいが起きたら、それは「熱中症」です。

 

自分の命、家族の命を奪うのは、交通事故による死よりも、家の中での死です。

外の熱中症よりも、家の中での熱中症の方が圧倒的に多いのです。

 

そうなれば、どんな家がこれから必要なのか・・・

子どもにとって、大切なのは、子供室の大きさではありません。

子供室は最低6帖とかって考える事ではありません。

 

断熱材の厚みは、壁は200mm以上、屋根は300mm以上って考える方が、遥かに家族の為を想った家づくりですからね。

2019年07月10日

子どもを愛していると言いつつ、子どもの未来を奪う大人

 

皆さんは、この16歳の少女をご存知でしょうか?

グレタ・トゥーンベリさんです。

 

スウェーデンで「地球温暖化」についてのデモをご存知でしょうか?

結構前ですけど。

 

デモが良いかは置いといて・・・
少女の発言に個人的に注目。


これ、家づくりにも言えませんかね?

省エネ化がとても遅れている住宅部門。これが急務といわれている。

省エネ化というのは、Ua値を基準クリアとか勝負の話ではない。

エアコンや床暖房を使用して、暖かい、涼しいという話でもない。

では、省エネ基準クリア少しクリアした家はどうか?
くそ寒いです。実体験ですが、3時間前に暖房つけたというのに、極寒でした。
30年後、子供か孫世代は同じ事を言うでしょう。
『断熱リフォームしたい』と。

子供には習い事させたり、塾に通わせたり、お金をかけます。

でも、住宅ローンで生活いっぱいいっぱいなら、通わせたくても出来ない家庭もあるでしょう。

将来、子供世代、孫世代も、断熱リフォームではなく、少しのリフォームで住むのなら、子供にかけるお金も残せるし、何より『健康』でいてもらう住まいを遺せるのではないでしょうかね。

子供が大人になった時、今よりも良い住まいが提供出来るような社会になっているように・・・

自分がしている仕事をきちんと誇れるように、頑張って行きたいですよね(^-^)

 

グレタ・トゥーンベリさんによるCOP24でのスピーチ

2018年12月12日、ポーランドのカトヴィツェで開催されたCOP24(気候変動枠組条約第24回締約国会議)において、スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん(当時15歳)が気候変動の危機を世界に訴えました。

2019年07月09日

70点と思えるなら買い時

敷地付建売の会社から、相談者が言われた言葉。

「100点満点の家づくりなんて、無い、無理。だから70点くらいと思えるならそれが買い時」

 

 

会社名出してやりたい所です。

お前ふざけんなよ!って言いたいです。

 

お客様が70点と思えるなら、お前の所の家は多分40点くらいだな!

しかもその40点は敷地だよ!立地だよ!

 

建物0点です。

 

30点も妥協して家を建てるんですよ?

それで土地付き2700万!?

 

ですよ!!

 

 

建売の内容聞いたらば、照明もカーテンも、カーテンレールさえも付いていないらしいじゃないか。

ローコスト住宅も、本当に「箱」を売っているような感じらしいですね。

 

 

家づくりは、僕の場合、打合せ段階で色んなシチュエーションなどを想定して、住まい手の考えなどを出来る限り引き出して間取りや各寸法、動線を考えますが、いくつか、お客様の方から、「やっぱりこう希望したけど、こうした方が良かった~ちょっと失敗したな~」って声は出るものです。

 

でも、1つ2つ出るかどうかですよ。

出ない所もあります。

 

70点って・・・

評価点が100個あったら、30個はダメな所があるって事ですよ!?

 

30個も我慢しろよ!って言われているようなものですよ!?

70個も大丈夫な所があるだろ!?って言われているようなものですよ!?

 

もうね・・・

こんな営業マンいたら、よくそんな事を平然と言えますね・・・

 

70点の家に、1000万以上出して買おうというのが間違いですよホント・・・。

 

家づくり・・・

住まい手を舐めるんじゃねえよ・・・って感じです。

 

住まい手から見たら、その営業マンもその建売も、ラファエル設計のQ1.0住宅も、「プロが設計したもの」という感じで大きなくくりで捉えられてしまう。

これは非常にガッカリでもありますが・・・

70点で十分なんて思っている会社は、

「犬小屋でも作ってろよ」

って思いますね。

物置とかさ・・・。

 

人が住まう家をつくる事を辞めてもらいたいと思いますよね・・・ホント。

2019年07月08日

本物を見分ける知識

皆さんに質問です。

 

どちらが本物か分かりますか?

分かりますよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

両方偽物だけどね!!(笑)

 

では、写真画質のキレイなこちらの写真・・・

背景もそれらしいですよ!

このミッキー、どこが可笑しいのか分かりますか?

 









 

本物なんだけどね(笑)

 

可笑しいと何故思いました?

 

これ、何が言いたいかというと・・・

超ローコストメーカーと、ハウスメーカーと、Q1.0住宅の例えです(笑)

 

皆さん、Q1.0住宅や、エコハウス、低燃費住宅というたぐいの、本物の家づくりに対して、デメリットを探そうとしていませんか?

Q1.0住宅・・・

高いよな~・・・本当に必要なのかな~・・・

って思っていませんか?

 

本物を知っているから偽物が分かる。

本物を知っているけど、正確に本物を知らない。

何処が違うか?と言われると、本物も疑う。

ミッキーを知らない人が初めて妖怪みたいなミッキーを見たら、ただ恐怖。

違う方を見たらこれがミッキーなのだと思う。

今もこれからも、Q1.0住宅は間違いなく本物の住宅であるけど、Q1.0住宅を知らないならば、温熱欠陥住宅である、偽物の住宅でも満足出来る可能性は高い。

本物を中途半端にしか知らないと、本物の必要性を否定されると、偽物でも良いのかと思い始める。

偽物でも、本物よりローコストならと妥協する。

偽物、温熱欠陥住宅に1000万出すのが、安い買い物なのか?

 

では、例え話しましょう。

ディズニーに行きました。

 

ミートミッキー。

 

ミッキーと写真を撮るのに、1時間前後、待つやつです。

ミッキーに会うことが出来ます!

中には「ミッキー~~~♥」って言って、抱きつく人がいます。

 

はい、では・・・

今日は激混み・・・

2時間待ってやっと写真撮る事が出来ます!

 

そんな中・・・

 

これがいたらどうします?

僕なら、スタッフに「何かテレビの撮影ですか?」

って聞きますね。

 

では・・・

これがいたらどうします?

多分、抱きつく女性・・・いるはずです。

 

 

では・・・

夢の国で、キャラクターと一緒に写真撮れるのに、お金が必要だったとして・・・

どれ選びます?

3000円
5000円
9800円
15000円
10万円
ステージ参加ボーナス

 

興味がない人は、どれも選びませんよね。

ミッキーを本当に知らない人は、3000円のミッキーでも撮るかもしれない。

 

では、どれかを必ず選ばなければならない状況だとして何選びます?

 

ネットで、口コミとか相談しますか?

それぞれのメリット、デメリットを相談しますか?

 

家づくりってさ・・・

何でもない建売とか、超ローコストを選ぶのって・・・

僕からしたら↓これを一番安いからと言って選ぶのと変わらないと思っています。

 

 

今まで撮ってきたサーモカメラの画像をお見せしましょう。

 

温熱欠陥住宅の数々です。

リビング(新築2か月)
足元が寒すぎ。上下でくっきりと暖かいゾーンと寒いゾーンに境界線が出来ている
リビングのコーナー(入隅)
(新築2か月)
濃い紫色の部分が、熱橋や施工不良の所です
天井との取り合い(新築2か月)
屋根からの冷気が侵入しまくりです
コンセントBOXまわり(新築)
もの凄い熱の損失が分かりますよね?
キッチン周り(新築)
青くなっているのがキッチン側。これは超ローコストで有名なメーカーの家です。
窓の上が断熱材の施工不良(新築)
これも超ローコストメーカーの家です。
他が青で、窓上だけ黄色・・・
つまり、外の熱がその部分だけ侵入してきている事が分かります。
階段周り(新築)
これもまた酷い。凄まじい温度ムラです。
坪単価50万~70万以下の家は総じてこんなもんです。
ハウスメーカーで建てて、高級外壁とか、オーダーキッチンとかで坪単価80万超えていても、断熱材などの施工は変わりませんので、この画像のようになるはずです。
玄関周り(新築)
玄関ドアからの熱の損失が凄いです。
天井①(新築2年)
部分的に青くなっています。調査の結果、エアコンの隠蔽配管のせいでした。
天井②(新築2年)
これも天井断熱の施工不良です。
天井断熱なんて、この程度ですね。
外壁(新築10年)
梁と柱が浮き出ています。
また、上部からの熱の損失が凄いです。
これは、100年住宅といって、CMでもやってる超有名ハウスメーカーで建てた家の10年目の画像です。

このような家は北面が黒くなります。
窓廻り(新築2年)
アルミ樹脂の窓です。LIXILのサーモスⅡ-Hですが、その周りの気密処理などの断熱施工も非常に酷いですね。これが、気密処理がきちんと出来ていない、家。
日本の家のほとんどがこうです。
なので、この家だけが酷いわけではなく、ハウスメーカー含めてこのようになります。
文句をいった所で、住まい手側が負けるでしょう。
ローコストとうたっている所は、まずこの画像のようになるでしょうね。

 

どうですか?

僕が温熱欠陥住宅と言っている意味がわかりましたか?

 

この画像たちが初登場するのは、このような画像を載せる事をずっとためらっていたからです。

でも、今の日本の家づくりの酷さを伝える為に、載せる事にしました。

 

Q1.0住宅の様な家づくりを「高い」と言って、見た目のデザインだけに走ったり、土地付きローコスト住宅と言われる会社の家づくりを選んだのは住まい手です。

言ってみれば自己責任。

 

これを自己責任で片付けるには、あまりにもひどいですよね。

でも、僕の様な設計監理者を必要と思わない人たちもまた、勉強不足でもありますし、監理者の重要性をあまりにも軽視している結果なのです。

 

なので、こういった家を選ばないようにどうすればいいのか?

という一般ユーザーセミナーを本気で開催したい。

 

では・・・

ラファエル設計のQ1.0住宅のサーモ画像を載せます。

偽ミッキーと本物のミッキーくらいの違いを目に焼き付けてくださいね。

全部同じ物件ではありません。

天井壁コーナー(入隅)
ほとんど緑と黄緑の2色くらいですよね。温度ムラが無い事を示しています。
玄関の床
玄関の床でも22.2℃ありますし、同じ様に緑と黄緑の2色くらいです。
階段部分
緑と黄緑の2色くらいです。
玄関ホールの床・壁(コーナー)
緑と黄緑の2色くらいです。
右側は外壁面に床と壁になりますが、熱損失の様子もありません。
北面のトイレに向かう廊下
緑と黄緑の2色くらいです。何が写っているのか変わりません。
これも温度ムラが無い証拠です。
外壁(北面)
梁や柱は見えませんし、窓からの熱損失もほとんど見られません。これなら、北面が黒くなることはありません。
北側の外壁面の内壁(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。窓からの損失もまずありませんね。
吹抜けのある2階ホール(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。
右奥に見える掃き出し窓からの損失もまずありませんね。
吹抜けに面していても、床が青く(寒く)なるような感じは全くありません。
右の窓が西面、左の窓が南面(工事中)
工事中のものですが、同じ様に黄緑と緑です。窓からの損失もまずありませんね。コーナー(入隅)からの熱の損失も見受けられません。
青くなっている所なんてないですよね?

はい、いかがでしょうか?

本物の高気密高断熱(Q1.0住宅)、ラファエル設計の家づくりが、どれだけ本物か、お分かりいただけたでしょうか?

 

これを見た上で、確認のために質問したいと思います。

超ローコスト住宅やハウスメーカーなどの家と、ラファエル設計のQ1.0住宅、信頼が置けるのはどちらですか?

 

また・・・

これらのサーモカメラでの実証写真で、
内容で30坪くらいの総2階建てで・・・

  • 坪単価57万前後の1700万のローコスト住宅
  • 坪単価77万の2300万のQ1.0住宅

「値段が高い」のはどちらですか?

 

1700万のローコストで、敷地の坪単価が24万で50坪の敷地の場合、敷地の値段は1200万です。

建売だとして、合計すると2900万です。

 

敷地に罪はないけど、建物に罪があり過ぎる。

僕からしたら、↓このようなキッチン周りの温熱環境の家に、100万でも高いと思いますわ。

 

雨風凌げる家を手にいれるという点で考えれば100万は安いと思うけど・・・

このような家、ヒートショックで死んじゃう確率高いですから、自分の命の値段と比べたら、このような家に住むのは自殺行為だと思っています。

50歳を超えたら特にそう思います。

 

ラファエル設計は、た~だ文句言っているとか、きつい事ばかり言っているとか思うかもしれませんが・・・

レインボーなサーモ画像になる家を、数千万で住まい手に売るという家づくりが信じられないし、これらの家と比較してQ1.0住宅が高いと言われる事に、一番腹が立ちます。

 

じゃあ、本物が高いというならば、

ディズニーにこんなのしかいなかったとしても、
「安くていいよね~」
って言えよな!って思います(笑)

 

本物がいる所は高いよな~って・・

これがいる所でいいよな!

ってなりますか?

 

緑と黄緑の2色のサーモ画像になるような・・・
ほぼ一色になるような「本物」の温熱環境家を知ると、レインボーになるようなサーモ画像の家は「本物ではない」と判断できます。

これは、誰が何といおうと、間違いではありません。

文句を言われようが、正しい事を言っている自信があります。

 

ちゃんとやろうと思えばお金がかかるというのもおかしな発想です。

本来、本物と言われる家づくりが「標準」でなくてはならないのです。

皆が本物を造り出せば、コストも安くなっていくのです。

 

もし、建売を購入しようとしている方がいれば、サーモ画像の調査を有料ですが受付しております。

漏水調査なども出来ます。

 

ラファエル設計は、お客様や相談者様を現場に案内した時、工事中もサーモカメラで確認してもらっていますし、完成した後もサーモカメラで見ていただいております。

 

皆さん、家づくりは、値段が「高い・安い」も大切ですが、「本物・偽物」の判断も付けられるようになって下さいね。

2019年07月07日

遂に出た!HEAT20のG3

遂に出た!HEAT20のG3!!

 

はい・・・

こんな感じで、栃木県は那須方面が4地域、日光が3地域、それ以外は5地域になります。

なので、栃木県はUA値0.23というのが目指すべき目標値となるわけです。

HEAT20のこの数値たちは、「基準」ではありません。

あくまでも、目標値という位置づけです。

まず、そこら辺を勘違いしないようにしましょう。

 

HEAT20のG1、G2というのは、下記の様に、それぞれおおむね10℃を下回らない、13℃を下回らないというものです。

 

G3というのは、15℃を下回らないという考えのようです。

 

HEAT20に関しての僕の見解は、下記に書いております。

 

G3を誕生させた想いとか思惑とは、正直僕の中ではどうでもいい。

何故なら、その誕生した過程というのは、一般ユーザーは勿論の事、我々も含めて、その講習会などに参加したりして情報を得なければ知り得ない事だし、何より日本人は、過程よりも「結論」をいきなり聞きたがる。

そして求めようとする。

例えば、駅のトイレが何処にある?みたいなものは、そこに設置された理由なんてどうでもよくて、いきなりトイレの場所を聞きたいですよね?(笑)

 

でも・・・

G3なんかは、その過程も含めて知るべきなのですが・・・

目指すものがUA値という時点で、僕からしたらどうでもいいという結論になる。

このUA値は、いつも言っているように、「平均値」です。

つまり、平均値を高めたって意味がないのですよ。

建物の性能は、実際にはUA値できまるものではありません。

 

昨日もブログで書いたように、UA値というのは、「目指す」ものではないのです。


「結果」なのですよ。

 

つまり、UA値がG2やG3を超えるように断熱材とかを選ぶのは、間違っていると思っています。

 

何故か?

 

理由は、そのUa値だとしても、外気温がマイナス7℃とかの真冬の朝で、無暖房での室温が例えば17℃以上だったりするわけではないからです。


日中でも10℃前後だったら、住まい手はどうします?

寒いっすよね。

住まい手に、結構なお金出させて、寒いって・・・

エアコンつければ暖かいとか・・・

それって、UAがG3やG2をクリアしたという、設計者のマスター〇ーションに過ぎません。

設計者の自己満足ってやつです。

 

UAが例えばG3をクリアしたとして、お客様に「冬暖かいですよ!」というのは、なんの根拠もありません。

そして、「夏涼しい」というのも、場合によっては非常に危険になります。

これは、建築知識ビルダーズの連載4回目で書こうと思います。
ページ数に余裕があれば(笑)

 

でね、

今回のG3登場によって、間違いなく起こる事があります。

  • 窓を小さくする(日射取得の窓も)
  • ウレタン推しになる

ちなみに、アクアフォームは、熱伝導率λが高性能グラスウールとあまり変わりませんからね。

まあ、一番に確実なのは、「日射取得の窓も小さくする」ですね。

 

何度も僕は言っていますが、大切なのは「バランス」です。

  • UA値(外皮平均熱貫流率)
  • Q値(熱損失係数)
  • C値(相当隙間面積)※気密性
  • 換気

これらが、バランスよく設計されてなくてはいけません。

 

言いたい事が分かりますかね?(笑)

 

下記は、5地域でのUA値0.26なので、若干G3はクリア出来てませんが・・・
埼玉とか横浜とか千葉とか・・・6地域ではG3クリアしてます。

UA値0.26
室温は低いよね?

外気温マイナス6.2℃の真冬の朝の無暖房ですが・・・

UA値を単純によくした所で、この程度です。

 

こんな家を設計された日には・・・

 

「詐欺住宅か!!??」

 

って叫びたくなりますよね?(笑)

 

つまり・・・

家の性能というのは、住まい手から・・・

「G2をクリアできる家でお願いします」

な~んてお願いしないと、そうならない住宅会社やハウスメーカーで何故建てようと思うのか?

という所が一般ユーザーの人達にも浸透してくれると、日本の家づくりは大きく変わって行けると思います。

 

最後に質問です。

ヤフオクやメルカリなどで、「新品」と言って「1万円」で買った商品がバッグや洋服だったとして・・・


細いストローくらいの穴が沢山空いていたら、どうします?

苦情言いますよね?

 

そして、無視され続けたらどうします?

警察に通報しますよ!

って言いたくなります?

 

何が何でも返品したくなります?

 

では・・・

その穴の空いた商品の1000倍もする・・・

家を1000万で買いました。

C値が2~3もあります。(ラファエル設計は0.4前後を目指しています)

漏気も凄いです。

つまり、穴や隙間だらけです。

 

その時、何人の人が苦情言います?
警察に通報しますよ!
って言いたくなります?
何が何でも返品したくなります?

 

穴や隙間・・・

具体的にいうならば、気密コンセントBOXを設置していませんでした。

何故ですか?

上のグレード、上のオプションを選択していただけたら、それらは設置されました・・・

ってなるのがハウスメーカーじゃないすか?

 

穴や隙間を作らないのが、「オプション」なのですよ。

つまり、穴や隙間があるのが沢山あるのが「標準」なのが、ローコストメーカーをはじめとした、ハウスメーカーや日本の家づくりのスタンダードなのです。

つまり、こうなるのです。

 

 

Q1.0住宅なんかは、この辺を徹底して処理しますので、当然、その費用は発生します。

一般の人達は分からないですよね。

見えない部分です。

 

見える化すると、下記のハウスメーカーの家の様に、柱や梁が冷やされてんな~~~

ってのが、分かります。

 

これがラファエル設計の「見える化」です。

 

下記はラファエル設計のQ1.0住宅レベル3の家です。

一切、冷されているようなものは見えませんよね?

どちらも、冬に撮影しています。

 

まあ、こんな感じです。

いつもそうなのですが、家づくりというのは、G2やG3というUA値をクリアする事が重要ってわけでもなければ、単に長期優良住宅を目指せばよいというわけではありません。

長期優良住宅でも、北側が漏気で黒くなるような家が、認定おります。

 

皆さん、激アマな省エネ基準と比較して、G2やG3は凄い数値と思ってますが・・・


大切なのは、自然大切

大切なのは、無暖房での自然室温で、「冬暖かく夏涼しい」っていう事だと、僕は思っています。

2019年07月05日

2019自立循環型住宅研究会関東ゼミ第3回

今日は、水道橋にある会場で、

【自立循環型住宅研究会関東ゼミ第3回】
「快適・健康のために必要な建物と設備の性能 
~放射や湿度も考えながら~」

に参加してきました。

講師は、東大の前真之先生です。

 

やっぱり前先生の話は、いつ聞いても面白いですね(笑)

2020年、省エネ法義務化の背景とかの話も聞く事が出来ました。

後は今、超話題のHEAT20のG3の話題や、超ローコストハウスメーカーから、高額ハウスメーカーの家の温熱環境の写真など・・・

すっごく面白かったです。

 

前先生の話が終了した後、セミナーに関してのコメントを求められましたので、少しだけお話させていただきました。

 

う~ん・・・

急な話だったので、緊張してあまり話した内容覚えていませんが・・・

覚えている範囲で書きたいと思います。

 

まず、前先生の話で出てきた内容の話を3つ、ポイントを絞って話しようと思いました。

 

  • 1つ目は、HEAT20のG2、G3などのUA値の話。

これは、ブログでも何度も言ってきている事ですが、結果論なんですよね。

「家の設計」をする上で・・・

「初めにUA値を考える」

というのは、「逆」だって話です。

 

ラファエル設計は、外気温がマイナス7とか8℃の真冬の朝、無暖房で室温が17~18℃になるにはどうすればいいのか?

というのを考えています。

 

つまり、UA値なんてものは、最後についてくるんですよ。

なので・・・

「ラファエル設計さんは、どれくらいのUA値を目指してるんですか?」

という質問に答えるのは、無理なんですよ(笑)

だって、目指しているのはUA値じゃなくて、無暖房での室温だから。

 

 

  • 2つめは、ηACの話。

 

ηAC(イータエーシー)って読みますが、ACはエアコンって思ってください。

ηは、日射熱取得率ですね。

両方を合わせると、冷房期の日射熱取得率って考えると分かりやすいと思います。
※正確には、窓からと、建物からジワジワと侵入してくる熱も含めての、冷房期の熱を評価したものです。

つまり、数値が大きいと、冷房負荷が増えると言いますか、夏に日射が沢山入ってきてしまうという事になります。

省エネ基準では、栃木県とかの5地域はηA3以下にしなければなりません。

前先生の話では、このηAC値が低いからと言って、涼しい家になる訳ではないという話をされていましたので、この内容について僕はコメントしました。

 

建築知識ビルダーズの連載3回目でもここは触れているのです。

ようは、遮熱ガラスにしても、LIXILのサーモスⅡ-Hなんて、

日射熱所得率49%もあるんですよ!?

って話です。

 

皆さん、「日射熱取得率」をカタログとかで調べた事ありますか?

って話なんです。

↓こういうやつですね。
※一部拡大してます。
下記はYKKAPのAPW330です。

 

0.4というのは40%、日射所得がありますって事です。

窓の設計というのは、本来、こういった所を把握したうえで、設計すべきなのです。

これを把握すると、下記の様なシミュレーションによって、どれくらい窓から熱が入るんだ?というのが把握できるようになります。

これによって、北西の寝室には、夏、断熱ブラインドや、外付けブラインドの代わりになるような遮蔽物が必要になるという事が、把握できます。

 

これらが、コメントの中で、僕が思い浮かべながら話していた事です。

 

  • そして3つめですが・・・

 

「その家の設計の答えは、その敷地にしかない」

という事をコメント致しました。

 

皆さん、別にHEAT20のG2とかは、どうぞ目指すのは自由です!って感じですが・・・

例えば、その目指したUA値で、室温が寒かった場合、それが住んでから発覚して住まい手が「こんなはずじゃなかった」となるのか、シミュレーションでしっかり設計者が把握するのか?って所で・・・

把握するのは誰だってシミュレーションやれば把握できます。

しかし・・・

その改善案を、施主様から求められたとき、設計者はその改善案を、しっかりと説明して、暖かくなるような提案ができるのか?

って話です。

例えば、施主様は平屋を希望しているとします。

日照シミュレーションしてみると、下記のように、周辺環境によってほとんど陽が入りません。

では、どこに、どんな窓付けて、間取りはどのように改善するべきなのか?

ってのを、設計者が把握して、理解して、住まい手に改善点を提案できるのか?

って事を頭に浮かべながらコメントしていました。

将来建つ可能性がある建物も、実際に建てて見て、その壁を出してみたり、南側の平屋が古い築年数なら、それが建て替えとなり、2階建てになった時の想定など、それらも含めてシミュレーションする事が重要なのです。

 

二次会では、僕のブログを読んでくださる方がいらっしゃったりして、その内容の話になったりしました。

「ラファエル設計HP、ブログは、どんなセミナーよりも勉強になる」

そうです(笑)

多くの人がいいますが、「有料」でもいいそうですね(笑)

 

基本的に、何かを極めるって、難しい事かも知れませんが、シミュレーションは誰だって出来ます。

やろうとしないだけ。

宿題やりなさい!って言われてやろうとしないのと一緒です(笑)

でも、漫画やゲームは好んでやりますよね?

 

僕は、漫画やゲームが、超大好き人間です(笑)

 

今、ホームズ君をはじめとしたシミュレーションは、ゲームと一緒なのです。

 

今回の二次会では、建築知識ビルダーズ連載4回目に向けて、夏に向けた話をする上で、現段階でのホームズ君によるシミュレーションの話で目指すべき終着点、そして、7/30に両国で開催される、インテグラルさん主催のセミナーで登壇する際に、どんな事を伝えていこうかな?という所を、前先生には贅沢にも、相談に乗っていただき、これからシミュレーションをどんな風に使っていけるのか?という話など、色んな事をお話出来ました。

 

試験勉強をお休みしてまで参加した甲斐がありました。

7/30のセミナーでは、
今回のコメントの内容をもっと詳しくしたものなど・・・

すっごく面白い話が出来るように、考えたいと思います<(_ _)>

僕達が温熱設計で目指す所は、heat20のG2やG3のUAをクリアする事ではなくて、住まい手家族の未来をも一緒に設計する事なんだと思って、日々、ホームズ君で遊んでおります(笑)

 

セミナーの話はこちら↓
7/30日、東京でのセミナーで登壇します

4日朝の時点で、100名募集定員の所、現在65名申込がきていて、まだ増えそうとの事でした。

2019年07月04日

建築知識ビルダーズ4回目の内容について悩む

先日から、考えをまとめている最中なのですが・・・

建築知識ビルダーズの連載4回目は、先日ブログでもご紹介した通り・・・

「高断熱住宅についての夏」

を特集したいと思っています。

 

これって、どんなセミナーでも、あまり詳しくはやってないんじゃないかな?

 

高断熱住宅が夏暑いとなる条件、その考え、誤解など・・・

凄く面白い内容にしたいと考えています。

 

一般の方でも、このブログを読んでくださっている方は、ビルダーズの連載を読んでくださったりしているみたいで、プロの方でもバックナンバー全て買ったという方もいらっしゃいました。

これって、嬉しいですよね!

 

僕が今思っている事は・・・

高断熱住宅が何故必要なのか?とか、高断熱住宅を求める必要性とか・・・

そんな内容の事は、高いお金を出して買う雑誌の連載で発信する気はないですし、ブログでも発信してますし、今更そのような低レベルの話を連載でしても仕方がないのです。

自分が参加するセミナーでも、そのような内容のセミナーは、もう行く気はありません。

つまり・・・

僕が行く温熱系のセミナーは、新住協の勉強会以外、行く必要もなくなったと言えます(笑)

 

換気などの話は面白いので、積極的に参加したいですけどね。

 

連載の話に戻りますが・・・

夏についての話って、冬みたいに単純じゃなくて、とても難しい話なんですよ。

でも、誰もそのへんは突いて行っていないので、僕がシミュレーションで色んな角度から責めたいと思っています。

連載は面白くなくてはいけませんし、ブログで書くような内容の事は描きません(笑)

7月入っちゃったよ~・・・

何気にやる事満載だな・・・

 

取り合えず、頑張ろうっと。

2019年07月03日

素人同士の家づくり

素人同士・・・

ここで言う素人とは、一般ユーザーの方。

もう一つの素人とは、家づくりをするプロ側の素人の事を指しています。

 

一般ユーザーの人に質問です。

 

一級建築士が家を設計してくれたら、凄く嬉しいですか?

 

嬉しい?

もうその時点で、ダメですよね。

 

二級建築士と一級建築士、または、木造建築士、どの資格の人に家づくりをお願いしたいですか?

 

やっぱり一級建築士ですかね?

 

まあ、それが普通かもしれませんよね!

 

皆さん、とりあえず、一級建築士について、ご説明しましょう。

今年までは、建築系の大学を卒業したら、実務経験2年を経て、一級建築士の受験資格が得られます。

そこで、まず、学科試験に合格して、次に製図試験に合格したら、晴れて一級建築士となれます。

来年からは、大学生の段階で、受験資格が得られます。

同じ様に合格したら、実務経験2年を経て、一級建築士の免許がもらえます。

 

どちらも24歳か25歳くらいで、最短で一級建築士となる事ができます。

 

はい、ではもう一度聞きます。

一級建築士が家を設計してくれたら、凄く嬉しいですか?

 

質問を変えます。

25歳の一級建築士、40歳の二級建築士、50歳の木造建築士・・・
どの方が家を設計してくれたら、信頼出来そうですか?

 

ここでも、まだ先入観でしかありませんよ(笑)

 

はい、前置きが長くなりました。

家づくりというのは、経験も勿論大切です。

その経験というのは、「住宅設計」に関しての経験です。

 

木造住宅で、1級建築士の免許が必要なのは・・・

  • 高さ13mを超えた場合
  • 軒高さ9mを超えた場合
  • 3階以上

 

これ以外は、2級建築士で十分なわけですね。

設計の知識・技術はあるのですが、僕の名前で設計者にはなれないという事です。

そして、報酬ももらってはいけません。

 

大きな設計事務所に勤務していると、住宅なんて、非効率なので、ほとんど依頼を受けません。

 

自分の家も設計出来ない一級建築士も実際にいます。

UA値やQ値を知らない一級建築士も沢山います。

 

つまり、温熱欠陥住宅を造る知識しかないということです。

住宅なんて、設計できない方が可笑しいのですが、二級建築士の試験でも、一級建築士の試験でも、温熱設計について、細かい勉強はしません。

広く、浅くって感じです。

なので、資格を持っていても、温熱環境に関する知識って、自分で勉強する以外、得る事が出来ないんですよ。

 

特にハウスメーカーの家づくりが、まさにタイトル通りなのですが・・・

営業マンって、素人ですよ。

お客様も素人ですよ。

打合せするのは、素人の営業マンと素人のお客様ですよ。

 

これを、素人同士の家づくりって言います。

僕の中で。

 

営業さんの打合せによって、図面は、1級建築士か2級建築士の人が、1/100くらいのスケールで描きます。

で、施工できる図面を描くのは、僕ら、設計事務所が外注で受けるのが多いのではないでしょうか?

1/50くらいのスケールで、細かい図面です。

 

ハウスメーカーで温熱の話をしても、ハッキリ言って無駄ですからね。

階段の下や、昇り口に、扉やカーテンやロールスクリーンを設けるとか、クレイジーな提案が飛び交います(笑)

暖房効率とか冷房効率を考えて・・・

とかいうのですが、それって、そもそも冬寒くて夏暑い家ですよ!って言ってるようなものです。

しまいには、「熱交換」とか言い出しますが、気密処理もしないで熱交換とか、暖気ダダ漏れで、超無意味ですよ。

僕は、ハウスメーカーの人にこれを伝えた事がありますが、改善はされませんでしたね。

住まい手さん、可哀想に・・・。

 

これからの時代、家づくりのプロと呼べるのは、新住協に加入して、温熱について勉強しているような会社だと思います。

新住協じゃなくても、他の団体のセミナーとかで、温熱について勉強している人たち。

 

例え話します。

 

「折り紙」って、△みたいな形は誰だって折れますが、「象」を折れと言われて、折れますか?

クオリティの高い象を折れる人は、プロです。

 

雪だるまって、誰だって作れますが・・・

札幌雪祭りの様な作品を作れる人はプロです。

 

「おにぎり」って誰だって作れますが、冷めても美味しいおにぎりを作る人は、それだけではプロとは言いません。

 

「写真」って誰だって撮れますが、「プロ」に写真を撮ってもらいたいから、写真スタジオに行きますよね?

 

見せかけだけの家は、日本に沢山あります。

その遺産が、「空家問題」です。

 

寒いしボロいし・・・

誰も買おうとしないわけです。

 

今、性能の悪いローコスト住宅を建てれば、遠い未来、

同じ様に空家問題は未解決のまま、もっと増えるでしょう。

そして、治安も悪くなるでしょう。

 

一般ユーザーの人も、ネットで調べてプロ意識持たれるのも、非常に厄介ですし、そういう人は、正直相手にいたしません。

 

だってさ・・・

そのネットで勉強した情報・・・

何処でよ?(笑)

 

学んだなら、先生がいますよね?

その先生誰よ?

って事です。

 

住宅展示場にモデルルームを構えていたとしても、お客さの質問に全然答えられないなら、それはプロではないんですよ。

フランチャイズに加入していて、知り得た知識だけの人、その会社の基準・規定に沿って設計すれば、おのずと見た目は良いものが出来てしまうような環境・・・

僕は非常に問題だと思っています。

 

僕も、日々勉強しています。

シミュレーションもやりまくって、色んなパターンの家の研究をしています。

それは、まだ独立して実績がないから。

お客様に、僕という存在を認めてもらい、また、信じてもらえるように、日々勉強しています。

2019年07月03日

「家の性能を見失わないで!」

「家の性能を見失わないで!」

これは、妻が家づくりをしている従兄弟に言った言葉です。

 

流石、僕のブログを読んでいて、一番身近で僕の話を聞いている妻だけあって・・・

的確な指示を出されたと思います(笑)

 

まあ、ちょっと昨日書いたブログとも同じような話になってしまいますが・・・

家の価値観、建売買うなら購入するポイント、土地が気に入った・・・

などなど・・・

 

まあ、好きに買えばいいと思いますよ。

でも・・・

根本的に、大切なのは妻の言った一言に、僕はいつも言い続けている想いが集約されているのですよね。

 

家の性能が低レベルで何でもいいのなら、家を建てる事は無いと思います。

正直。

ハッキリ言って。

地球にとっても、未来の日本にとっても、未来の子どもたちにとっても、何一つ良い事はありません。

そして何より、林業の人達に、もの凄く失礼だと思っています。

 

僕たちが家に使う木ってね、60年以上育って生きてきて、60年以上前に植林した人たちの想いが詰まった木を使ってるんですよ。

 

60年生きた木を使うって事はね?

 

家も60年、生きなきゃダメなんですよ。

 

よく考えてみてね?

60年生きた木を使う→10年で壁体内結露→30年でカビだらけ・・・

建て替え→60年生きた木を使う・・・

ってサイクルだと、どんどん木は無くなっていきませんかね?

足りなくなってきませんかね?

 

木は、二酸化炭素の吸収に大きく寄与し、その効果は樹齢60年でピークを迎え、樹齢100年を超えるとその効果が殆ど無くなります。

なので・・・

植林→育林→伐採→植林

を最低60年以上かけて循環させることが環境にとても良い訳です。

 

植林とは、木を植える事です。

この苗木が、大きく60年かけて育つのです。

 

例えば、皆さんが小学高卒業式、タイムカプセルを埋めました。

70歳になって、生きている人たちで、タイプカプセルを取り出しました。

そして、1人のクレイジーなやつが、タイムカプセルを燃やしました!!

 

どう思います?

 

では、燃やすのではなく・・・

水をぶっかけました!!!

 

どう思います?

 

では、水をかけるのではなく・・・

破壊しました!!

 

誰もがブチ切れというか、あぜんとしますよね?

 

 

何の例えかというと・・・

 

燃やす=火事

水=結露や漏水被害

破壊=地震被害


です。

 

ラファエル設計がグラスウールを使う理由は、落雷火災による被害を懸念するからです。

ようは、ウレタンのように、燃えるものは使わないという事です。

 

ラファエル設計が、気密や高断熱にこだわる理由は、人の命を守る基本仕様だという事以外に、「家にとっても命の基本仕様」だからです。

気密を追求するのは、換気を的確なものとし、結露を発生させないようにする為でもあります。

 

ラファエル設計が耐震等級3+制震ダンパーにこだわる理由は、地震による被害を最小限に抑える為です。

家の中が、何処よりも安全とする為です。

 

 

家事や地震というのは、確率論です。

しかし、結露というのは、設計や施工の過失が殆どです。

 

更に、例え話しましょう。

 

  • 例え話1

貴方は女性です。

結婚しようか迷っている彼が、一生懸命働いて、60年かけて2000万の婚約指輪と共に、プロポーズしてきました。

 

お互い、年齢は80歳。

「お互い、年を取ったわね・・・」

 

気持ちは別れたい。

もしくは

今まで待たせすぎでしょ?

って思います?

 

 

そんな貴女・・・。

その指輪を川に投げ捨てました。

 

ぽちゃっ・・・

 

クレイジーな婆さんだな!!

 

指輪は水と共に、沈みましたとさ・・・。

 

これ、家に置き換えます。

 

  • 例え話2

家に生まれ変わろうとしている木が、60年かけて育ちました。
自分で家を建ててという気持ちの木たち。

 

80歳の貴方。そして家族。

 

息子・孫の為に、一生懸命60年貯めた2000万で家をプレゼントします。
でも、低断熱低気密、ローコストの家です。

 

低気密、ローコストの家がダメだなんて思ってもみません。
家をプレゼントしたという想いだけは強いものです。

そんな思いのつまった家で、子どもや孫が風邪ばっかりひきます。

 

しまいには、自分と自分の愛する人も、泊りにいった日にヒートショックで死にました。

 

生まれ変わった木は、結露でビャチャビチャです。
木が涙を流しているのかもしれません。

 

そして、アレルギーの原因となるカビやダニを呼び込みます。

孫はアレルギーになってしまいました。

 

耐震性もありません。

地震で被害を受けています。

 

子どもや孫は、断熱リフォームや耐震補強が必要だと感じました。

がしかし、2000~3000万かかる見積もりを出されました。

 

新築した方がいいじゃん!!
リフォームにそんな金払えるか!!
って、解体しましたとさ・・・。

 

はい・・・

意味不明な気持ちになっていたらごめんなさい(笑)

 

共通して言いたかった事は、「気持ちを踏みにじられる」という所です。

 

自分の事しか考えていないという事です。

 

 

話はよく分からなくても、「何か酷いな!」ってのは分かりましたよね?

 

皆さんは、単純にローコストだの、家の性能を無視した家を建てるという事は、「何か酷いな!」って思った事と、結果的に同じような事をしてるんですよ。

 

「家の性能を見失わないで!」という心の叫びにも似た言葉ですが・・・

 

「家族の健康と未来を見失わないで!」という事と同じ事だと思います。

 

「木に想いを託してくれた林業の人達の想いを見失わないで!」とも言えます。

 

最後に1つ言える事は・・・

貴方がQ1.0住宅を建てる事によって、その息子、孫、ひ孫、そのもっと後世の子孫・・・

そして地球・・・

多くの人達を、少なくともローコストメーカーの家を建てるより、健康でいられるようにし、家族の幸せがずっと続くと信じています。

何より、自分自身が、一番、自分も含めた家族の幸せと誇りを得られる家づくりをして欲しいなと願っております。

2019年07月02日

立地で選ぶ建売か、建物性能で選ぶ立地か?

皆さん、家づくりはいい感じで進んでますか?

Q1.0住宅は、予算が厳しそうだから、建売を選択しようとか、あくまでも職場へのアクセスや、子どもの学校への立地条件で、高い土地を選ぶ犠牲に建物の性能を捨てるのか?

そんな話題に触れたいと思います。

 

要約しますね。

  • 職場や学校が近くて高い土地
  • 職場や学校が遠くて安い土地

まず、貴方ならどちらを選択しますか?

 

僕なら職場や学校が遠くて安い土地を選びます。

遠いというのにも限度があるかとは思いますが・・・(笑)

 

職場まで車で1時間というのは、ちょっと遠いですよね。

これだと、高い土地を選びたくなります。

例えば・・・

土地が300万高いくらいなら、近くて高い土地を選ぶでしょう。

500万くらい高くても良いかも知れません。

 

何故か?

それはガソリン代です。

プリウスでも乗っていれば、300万までくらいならいいと思います。

例えば35年ローンで変動金利の場合、100万UPすると、だいたい3千円のUPとなります。

つまり、300万UPですと、9千円UPくらいです。

1回の給油で軽なら3千円くらいで月に3回入れたら9千円ですよね。

僕が乗っている車は1回で7千円くらい行きます。

つまり、月に2回の給油で14000円です。

つ~ことは、その給油が全くなくなる事を考えたとしたら、約470万くらいUP出来ます。

でもまあ、2月に1回くらいは給油するとして・・・

まあ370万くらいはUP出来そうですよね?

ガソリン代が安ければとか、高ければという考えはしていては、ダメです。

 

ガソリンの給油量も減れば、地球にも優しいですよね。

 

次に、家の性能です。

建売・・・

これはもう、基本的に温熱欠陥住宅がほぼ確定だと思っています。

↓こうやって、外壁が黒くなってしまうような家です。

 

では、このような家を、安いからと言って建ててしまったお宅はどうなるのか?

子ども世代か、孫世代は、必ずといっていいほど・・・

「断熱リフォームが必要な家」

となる事でしょう。

先日ブログに書いた、2050年の天気予報はご覧になりましたか?

 

別に、建売を買うのを否定している訳ではなく、しっかりとした高気密高断熱の建売だったら、文句も言いませんし、否定もしません。

 

いいですか?皆さん。

僕は何度も同じことを言いますが・・・

冬に、窓に結露ビチャビチャ・・・

このような家は、温熱欠陥住宅に他ならないですからね?

 

温熱欠陥住宅によって、何が起きるのか?

  • ヒートショック
  • カビの発生
  • ダニの発生

これによって、何が問題かというのは、人体への健康被害ですよ。

 

例えば、土地を優先して、温熱欠陥住宅を手に入れたとします。

ここで家族に起こる可能性を羅列します。

  • 50歳を超えた親のヒートショックでの死亡率が増える
  • 赤ちゃんがいれば、夏の熱中症の危険
  • 老人がいれば、夏の熱中症の危険
  • カビやダニによる健康被害によって、アレルギーが発症
  • アトピーなどのアレルギーが発症
  • 鼻水が止まらない
  • 女性は冷え性が酷くなる
  • 冬、風邪をひきやすくなる(特に子供)
  • 授乳をしているママは、風邪をひきやすくなる
  • 授乳中のママは、病気になっても弱い薬しか処方されない
  • 授乳中のママは、病気の期間が長くなる
  • 将来、子どもが家の寒さ暑さで辛い思いをする
  • 将来、孫が家の寒さ暑さで辛い思いをする
  • 将来、断熱リフォームの費用が発生する
  • 将来、断熱リフォームの費用を子どもや孫世代に負担させてしまう
  • 将来、家の価値はほとんどないに等しい

 

まあ、とりあえずこんな所にしておきましょう。

再度、ハッキリ申し上げますが、建売のローコストなんて、ハウスメーカーも含めてですが、ろくな性能の家造ってませんからね?(笑)

 

欠陥住宅には大きく2種類あります。

  • 構造上の欠陥住宅
  • 温熱上の欠陥住宅

今の時代、構造上の欠陥住宅は、ほとんどレアです。

しかし、温熱上の欠陥住宅は、これが当たり前です。

断熱材が入っている、入っていないの問題ではありません。

下記は、CMでもやっているハウスメーカーで建てた100年住宅の、10年点検間近の家です。

 

これ、普通よりお金かけてるんですよ?

100年住宅とか言っておきながら、10年で、温熱による欠陥が進行して姿を現した状態です。

こういった住宅は、壁体内で結露が起きています。

 

いいですか?

省エネ基準クリアごときの家は、無暖房で真冬の朝こんなです。


暖房費ケチって、寝る前に暖房消してこんな感じです。

 

 

でも、ラファエル設計のQ1.0住宅は、無暖房でもこんなです。

これは、土地の条件にも寄ってきますが・・・

ここまでの性能の違いを出せるって事なのです。

 

 

真っ青な室温の家よりも200~300万UPで下に行けます。

つまり、35年ローンなら、月々6000~9000円UPという事です。

 

ってゆ~か、200~300万UPというのがおかしいか・・・

本来やるべき事をやらずに、200~300万削った結果が、真っ青な家になるって事です。

これが、日本の家のスタンダードです。

 

 

 

光熱費だって、↓こうやってQ1.0住宅と省エネ基準住宅では差がでます。
設計プランがQ1.0住宅ですね。

これ、24時間エアコンつけっぱなしでの差ですからね。

9.8万円の差が出ます。平屋でも。

 


このような家は、2050年頃には、家の資産価値は相当低いでしょう。

断熱リフォームが必要な家を中古で買うのと、ほとんどエアコンいらずで快適な中古住宅、どっちが高く売れますかね?

 

やっぱりさ・・・

家の価値っていうか、価値観は人それぞれかも知れないけどさ、

家族の健康って一番大切じゃないんすか?

 

僕は、今90歳を超える祖母が生きています。

亡くなった祖父が建てた家を壊されたくない為に、家を建てる事が出来ません。

Q1.0住宅を建てる事が出来ません。

 

昔の人が建てた家は、当時の経済状況などから考えて、立派です。

でもその家達は、今の時代に全くあっていないのですよ。

耐震性も無ければ、断熱性だってありません。

 

夏は暑くて冬は寒いマンション暮らしですが、今の時代に合っていない家を祖母が守っているために、子どもや孫である僕たちは、非常に苦痛な思いをして生活している訳です。

 

親は、自分が子供の時に子供部屋が小さかったからと言って、大きい部屋を与えようとしますが、冬寒い思いをしたからといって、暖かい子供部屋を与えようとしないのは何でなんすかね?

暖かい家を建ててあげようとならないんすかね?

 

子どもは、大きい部屋が欲しいなんて、一言も言っていないと思いますよ?(笑)

 

見た目のデザインや大きさで自慢するのではなく、家族が健康になれる家を、誇れるような家づくりをしませんか?

2019年07月01日

気候変動への挑戦 セクション3 温室効果ガスの大幅削減を目指して

【環境省DVD】気候変動への挑戦 セクション3 温室効果ガスの大幅削減を目指して

気候変動の科学をわかりやすく紹介するとともに、2015年末の気候変動枠組条約COP21におけるパリ協定の採択など、国内外の最新の動向を踏まえ、今後世界がどのように温暖化対策を行っていくのか、そして私たちに何ができるのか等をまとめたDVD『気候変動への挑戦~動き出した世界と日本~』が2015年度に作成されました。
本動画は、セクション3「気候変動に挑む~温室効果ガスの大幅削減を目指して~」の映像です。
・気候変動 日本の将来予測
・進む技術革新~長崎県 五島列島 浮体式洋上風力発電~
・市民が描く低炭素な将来像~滋賀県 東近江市の持続可能な取組み~

 

【ラファエル設計的ポイント】
下記に注目です。

・東近江市の将来像

(市民が描く低炭素な将来像~滋賀県 東近江市の持続可能な取組み~)

 

再生出来ませんので、[この動画は YouTube でご覧ください]をクリックしてください。

 

自分が住む地域で、住みやすい環境、子育てし易い環境って、もの凄く大切だと思いませんか?

地域が活性化するには、そこに住む住民の生命エネルギーも大切だと思うんです。

地球温暖化対策とかって、地球規模に感じるかと思いますが、1人1人が、Q1.0住宅の様な家づくりをしていけば、将来、今の子ども達が「家」に対してお金を掛けなくて済むようになると思うんです。

 

ハウスメーカーの家を建てて、満足したとすれば、それは今の世代だけだと思っています。

ハッキリと言っちゃいますが、Q1.0住宅を目指す家づくり、本気で目指してみませんか?

2019年06月30日

気候変動への挑戦 セクション2 地球温暖化の現状と将来予測

【環境省DVD】気候変動への挑戦 セクション2 地球温暖化の現状と将来予測

気候変動の科学をわかりやすく紹介するとともに、2015年末の気候変動枠組条約COP21におけるパリ協定の採択など、国内外の最新の動向を踏まえ、今後世界がどのように温暖化対策を行っていくのか、そして私たちに何ができるのか等をまとめたDVD『気候変動への挑戦~動き出した世界と日本~』が2015年度に作成されました。

本動画は、セクション2「地球温暖化の現状と将来予測」の映像です。
・2050年の天気予報
・IPCCによる将来予測
・炭素予算~私たちに許される排出量~
・温暖化政策の転換点 COP21

 

【ラファエル設計的ポイント】

下記の2つの違いに注目です。


・現状を上回る温暖化対策をしなかった場合

・様々な温暖化対策を積極的に行った場合

 

再生出来ませんので、[この動画は YouTube でご覧ください]をクリックしてください。

 

やっぱり・・・

地産地消ってとても重要ですよね。

 

現在、家づくりにおいて、県産材の積極的利用を行っております。

ラファエル設計の家づくりでは、「八溝杉」を構造材にも使用しています。

 

コスト面で、Q1.0住宅を建てやすくする為に、県産材の補助金も利用する事を実施しています。

2019年06月29日

気候変動への挑戦 セクション1 地球温暖化とは

【環境省DVD】気候変動への挑戦 セクション1 地球温暖化とは

気候変動の科学をわかりやすく紹介するとともに、2015年末の気候変動枠組条約COP21におけるパリ協定の採択など、国内外の最新の動向を踏まえ、今後世界がどのように温暖化対策を行っていくのか、そして私たちに何ができるのか等をまとめたDVD『気候変動への挑戦~動き出した世界と日本~』が2015年度に作成されました。

本動画は、セクション1「地球温暖化とは」の映像です。
・プロローグ 地球の異変
・気候変動の科学:IPCC第5次評価報告書
・地球温暖化のメカニズム
・私たち人間の暮らしと地球温暖化の関係(炭素循環)

 

再生出来ませんので、[この動画は YouTube でご覧ください]をクリックしてください。

 

 

これからの日本、世界の未来について・・・

先進国の中では日本だけが超スーパー遅れた・・・

自分勝手な?

建築を行っています。

 

地球温暖化とかの話になると、地球規模の話になるので、話がデカくなり過ぎるのですが・・・

 

近年の自然災害の頻発。

これって、やっぱり、ハウスメーカーやローコストメーカーが、こんなに室外機が必要な家ばかり建てているからですよね。

↓宇都宮の住宅展示場です。

I工務店
室外機11個
SWハウス
室外機7個
S業
室外機4個(プラス1個かな)
SHム
室外機7個
Dハウス
室外機6個
Tハウス
室外機6個
Pホーム
室外機10個
ここはちょっとご丁寧に部屋名書いてありました。
Hハウス
室外機6個(見えた部分だけ)
Kホーム
室外機8個
K建設
室外機3個

 

 

 

以前、僕はこんなブログを書きました。

 

2019年06月28日

2050年の天気予報

youtubeで公開されています。

世界気象機関(WMO):2050年の天気予報(NHK)


今から30年後、つまり、今僕の双子たちが35歳です。

 

僕は前にもブログで訴えていますが・・・

未来の子どもたちに、明るい未来を創っていく事が、今の大人に出来る事。

子どもの未来を考えるなら、子どもの習い事の前に、Q1.0住宅の様な家づくりが非常に重要なのです。

 

住宅部門のQ1.0住宅化は、急務と言ってよいのです。

HEAT20のG2ではありません。

エネルギーを考えてませんから。

 

Q1.0住宅は暖房エネルギーの削減を評価しています。

 

2019年06月27日

内装やさんがQ1.0住宅の凄さに感動

所長ブログ②に書きましたが、本日は資格学校でした。

試験中でしたが、内装やさんからの着信が。

 

現場からの電話というのは、結構ドキドキするもんだ(笑)

折り返すと・・・

 

内装「感動しました」

何かテンション低いぞ!?

 

僕「え!?何がですか?」

 

内装「家です・・・」

 

ズーンとした感じなので、ビビっている僕・・・

僕「ん!?家!?」

 

内装「今やってる現場ですよーー!外は34℃で中24℃でしたよ!
窓締切ですよ!信じられませんよ!2階よりも小屋裏ヒンヤリしてるし!他の現場では汗びっしょりでやってるのですからね!?」

 

急にテンション上がって・・・
悪い連絡じゃなくてよかった~~

僕「そ・・・そうですか(笑)」

 

内装「感動し過ぎて電話しちゃいました!」

 

その後、「いや~本当に凄い」を何度も連呼していました(笑)

 

Q1.0住宅のファンになってくれたかな?(笑)


僕は、このようなやり取り・・・

大好きですよ(笑)

 

それから、二時間後、室温の写メ送って貰いました!

 

電話されてきた時よりは、室温上がったみたいだな。

窓でも開けたか?

1階の温度計が24℃だったのかな?不明です(笑)

 

それでもまだ工事中。

玄関ドアはまだついていない。

これは2階なので、1階はもっと涼しいはずだ。

 

14時18分。
外が33.2℃で、室温は25.6℃

 

家の性能はQ1.0住宅のレベル3です。

自然温度差7.6℃。

下記はQPEXでの自然温度差のグラフ。

6月を見て見ると。・・・8.1℃。

まあ、大体合っていますよね。

 

これが、本物の、「冬暖かく、夏涼しい」という家です。

 

内装やさんは2人で入っている。

一緒に感動しまくりで、色々話ばかりしてて仕事にならないって言ってました(笑)

楽しそうで何よりだ(笑)

 

2階よりも、小屋裏の方が涼しかったと言っていましたね。

普通、小屋裏って、サウナのような暑さですよね?

それが・・・

「首突っ込んだらヒンヤリ」

って(笑)

笑ってました。

 

高断熱住宅は夏暑いとか・・・

高気密はビニールハウスだとか・・・

高気密高断熱は窒息しそうとか・・・

 

そんな事をいう人がいますが・・・

本物を知らないくせに、何を適当な事言ってんだ!?

 

って感じになるのがわかりますかね?(笑)

 

ちなみに、吹抜けがあります。

冷房効率が悪くなるって?

ラファエル設計の設計するQ1.0住宅には、そんな心配ご無用です。

7月中旬かな?内覧会を土日でやる予定です。

ちょっと今、雨が多かったりで、遅れ気味・・・

多分・・・

12,13日か、19,20日ですね。

2019年06月26日

今まさに住宅設計が抱える問題

今まさに住宅設計が抱える問題の一つとして2点、個人的にあげられる。

それを今日は述べて行こう。

同じ様な事はいつもブログで書いていますので、同じような内容かも知れませんが、同じ様な事を書き続ける事で、設計の質の違いや、家づくりに対して会社ごとに何が違うのか?

という事を理解して行ってくだされば嬉しく思います。

 

2点というのは下記である。

①「冬暖かく、夏涼しい」がそうならない事があるのを、プロ側も建て主側も知らない

②超省エネ住宅の性能値なのに、全く省エネにならない事がある事を、プロ側も建て主側も知らない

 

今回の横浜出張は、まさにそれに直面した格好だ。

 

この問題を、本来は依頼された工務店、設計事務所が解決をしなくてはいけないと思うのだが、それを僕に託された。

 

お願いされたのは、温熱の事に関して。


これって、プロ側を疑問に思う場合もあったり、施主様から頼まれて僕に依頼してきた設計事務所の方に対して・・・

同業者は、「プロとしてそれどうなの?」

って言う人もいるだろう。

 

正直、僕もそれは思います。

 

だって・・・

自分じゃお客様の要望を解決出来ません。
だから、ラファエルさん、私のお客様の話を上手くまとめてください!

って、言っているようなものですからね。

 

普通なら、「そんなの知らね~よ!自分のところで解決しろよ!」

って言われる話です(笑)

 

よく考えてみてくださいね?

僕からすれば・・・

「要望に対して応えられないのに、何故その会社を選んだ!?」

と言う所に行き着いてしまう(笑)

 

これは、今回の横浜に限らず、他社で契約後に、温熱や換気に関して相談がくるメールの内容に対して言っています。

 

例え話をすると・・・

佐野ラーメン食べたいのに、

 

横浜家系ラーメン店に入って・・・

 

「何で佐野ラーメン食べられないんだ!佐野ラーメン作れる人を呼んでこい!」と言う状況です。

 

「何故その店選んだ!?」
ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!

ってなりませんか?(笑)

 

でもね・・・

皆さん、再度よく考えてください。

その入店した横浜家系ラーメンが、佐野ラーメンを作れないというのを何で知っているのですか?

 

常識的に分かるからですか?

家系なんだから、作れるわけないだろって?

横浜と佐野じゃ違うだろって?

佐野と佐野実じゃ違うだろって?

 

支那そばだろ!って?

 

外国人にこれらの違いが分かりますかね?

 

佐野ラーメンと言ったら「塩?」って言ってくるくらい、ラーメン詳しくない妻(笑)

スープの色の記憶色で、塩って印象強いのか?

 

分かるのは、佐野ラーメンと佐野実の違いくらいですよ。

ラーメンと人間ですからね(笑)

佐野ラーメンと、佐野実が作ったラーメンの違いは分からないと思います。

 

『ラーメン』という同じ括りで語るならば。

 

食べて見て、初めて違いが分かるというね。

 

つまり・・・

ハウスメーカーが造る家と、

ラファエル設計が造る家と・・・

 

『家』という同じ括りで考えたら・・・

 

多くの人はその違いを分からないのです。

 

で、家づくり始めて見て、自分が家づくりという渦の中に浸かるわけですが、初めはHPで見ていた・書いてあったイメージと違うものだったり・・・
色々「なんか違うな~」感が生まれたりするわけです。

それで、ネットで色々調べてみるとラファエル設計のHPを発見する。

 

他ではやっていない温熱シミュレーションを発見してしまう。

それで、今の家づくりが不安になってくるというのが、問合せしてくる方の共通事項な感じがします。

 

では、改めて、住宅設計が抱える問題の一つとしての2点を書きます。

①「冬暖かく、夏涼しい」がそうならない事があるのを、プロ側も建て主側も知らない

②超省エネ住宅の性能値なのに、全く省エネにならない事がある事を、プロ側も建て主側も知らない


如何ですか?

ちょっと、初めに読んだ時と、見え方変わって来ませんか?

「冬暖かく、夏涼しい」がそうならない事があるのを、プロ側も建て主側も知らない
「ラーメンは美味しい」でもそうならないお店もある。

「栃おとめの苺」は美味しいものだと県外の人で食べた事ない人は思っている。
でも、スーパーで安く売っているものは、酸っぱくて甘くはない。
苺狩りに行った事が無い人は、練乳無しでも十分甘い事を知らない。
苺狩りには練乳が付いてくるところもある。

練乳無し=無暖房
練乳有=エアコン
超省エネ住宅の性能値なのに、全く省エネにならない事がある事を、プロ側も建て主側も知らない
低カロリーの食材を普通の量食べれば低カロリーだけど、6倍の量を食べたらダイエットにはならない。
低カロリー食材を作った人も、そんなに食べるとは想像していない。

見た目痩せているけど、生活習慣病の人もいる。
これは、検査をしないと、医者だって分からないし、自分も分からない。

車の燃費が表示されているけど、実際はその表示から低い燃費になる事を知らない。
例えば、プリウスでドリフト運転してたらそんな燃費にはならない。
売る側も、乗る側がそんな運転するとは思っていない。

つまり・・・

全部「場合によっては」みたいな感じじゃないですか?

想定外のものだってあります。

 

いくら高性能住宅を建てようが、周辺環境によって、日射取得が乏しいならば、無暖房で暖かい家には絶対にならないんですよ。

いくら、家じゅう一定温度って言っても、ドアが締め切りになるような設計だったり、間取りだったり、吹抜けがなかったりしたら、そうは絶対にならないんですよ。

 

つまり、「冬暖かく、夏涼しい」「超省エネ住宅」というものには、隠されたルールのようなものがある訳ですね。

それらを家になる為には、法律とかに沿った基準に合わせるのではなく、その敷地に合った、その敷地にしかない「基準」を達成しなければならないのです。

それを浮き彫りにするのが、シミュレーションです。

↓こうやって、何処が影になるのか?というのを見る事をしなけば、窓の位置の設計なんて、本当は出来ませんよね?


『家の設計には、根拠がある』

そういった事を「ストーリー」と僕は呼びます。

 

根拠もなしに、多くの人が暑くても我慢をする、寒くても我慢をする、ヒートショックで亡くなる可能性が高い家、熱中症になる家・・・

というのを、「ローコスト」だとか「冬暖かく、夏涼しい」だとか「超省エネ住宅」なんて言っているのが、大問題なんですよ。

それを知らずに、決算期には大幅値下げや○○プレゼントって攻撃に屈して、買っている人達が多いのもまた、問題なのです。

 

こうした問題、現状の家づくりがどんだけ住まい手の健康を考えられたものではないのか・・・

多くの一般ユーザーが知るべき事実だと思います。

2019年06月25日

家づくりの理想と現実「家事動線が優秀な間取り」

たま~に突っ込み企画みたいな感じでブログかいてある、メルマガの家づくりの内容が、いつもある意味楽しいので、今回も突っ込みます。

 

今回もそうなのですが、何というか・・・

素人の人が色々勉強して辿り着いた間取りなのかな?

とか、

これ、プロの人が、素人の言いなりで作ってんじゃない?

って内容が、本当に多いですよね。

 

もし、これらが注文住宅というならば、それは違う、

「言いなり住宅」と呼ぶんじゃない?

 

まあ、そんな考えになってしまうような内容ですが・・・

間取り診断などでもお答えする内容なのですが・・・

「動線」

について、ラファエル設計の考え方を少し公開したいと思います。

 

今回の題材の間取はこれ!

重視した動線
親世帯と子世帯、両方の暮らしやすさを考える上で、最もこだわった動線のようです(出典:イエマガ)
回遊性が高い間取り
『クルクルと部屋間を回れるこの回遊性の高さは、本当に動線的なストレスが少なく、暮らしやすさの要だと日々感じています。』
との事です。(出典:イエマガ)
キッチンから各部屋へのアクセス
『キッチンから他の場所へのアクセスが良いというのは家事や生活全般においてとても効率的で、この1階キッチンは名実ともに「わが家の中心!」という感じになっています。』
との事です。(出典:イエマガ)
最短かつ真っ直ぐの動線
『キッチンからのアクセスの良さと同じくらい考えられているな~と感じるのが洗濯動線です。 親世帯の洗濯機は脱衣室に置いてあり、洗濯物を干す場所は脱衣室にある勝手口を出たところ(雨天時は脱衣室または浴室内)。』
との事です。(出典:イエマガ)

 

これらについて、皆さんはどう思いますか?

いきなり僕が思うのは、冬寒くて夏暑い家100%って事ですね(笑)

玄関が風除室的要素もなく、階段もリビングなどと完全区画されている。

まあ、冬寒い家の典型ですね。

 

まあ今回はそういった事はまず置いておいて、他の事を述べますね。

 

僕は、「回遊性」というものと、「動線」はこの方の様に、とても意識して考えます。

 

ここで、まず僕が思う事があるのですが・・・

『何故、多くの人がキッチンと家事動線を繋げたがる?』

って所です。

そして、『お風呂や洗面は、何故当たり前のように、北側に配置される?』

って所です。

そして、『何故南東の角に玄関を持ってきたがる?』

って所です。

 

まあ、玄関は風水とか占い含めて、僕も今まで南東で指定された時だけ南東にしています。

 

では、まずキッチンの話から入りましょう。

これも・・・

Q:ホントにそれ家事動線?

で詳しく説明していますが・・・

 

再度疑問点を述べますね。

『何故、多くの人がキッチンと家事動線を繋げたがる?』

 

僕から質問します。

『貴方がキッチンに立つ時間はどれくらいですか?』

『洗濯など、水廻りを利用する時間帯は何時くらいですか?』

この質問で、大体、キッチンと水廻りを繋げた方がいいのか、切り離して良いのか、ストーリー性のある間取りの考えの1つとなります。

 

でね・・・

この方、こんな事を言っているのです。

『キッチンから他の場所へのアクセスが良いというのは家事や生活全般においてとても効率的で、この1階キッチンは名実ともに「わが家の中心!」という感じになっています。』

 

僕は、どうも「キッチンが中心」という考えに違和感があって仕方がないのです。

家の中心って、この家で言えば、リビングとか和室じゃないんですかね?

 

キッチンにそれほど長く立たない人は、人によってはリビングなどからのアクセスが良い間取りの方が使いやすいと思うんです。

 

次に洗濯。

この住まい手は、北側?に洗濯物を干すようです。

なので、この動線はおかしいとは思いません。

一般に、洗濯は物は南側に干しませんか?

そうすると、北側に水廻りがある事で、動線は長くなりますよね?

 

次にトイレ。

LDKからトイレが丸見えです。

左右反転した方が良かったですよね。

そうすれば、寝室からソ入れの入口も近くなりますし、トイレ入口がトイレ前の収納の陰に隠れますし。

そして、トイレのドア一枚でいきなりキッチンってのは、僕は提案しない間取りですね。

これはあり得ないです。僕の中では。

ドア1つ設けます。

不要だと言われれば、それは住まい手に従います。

 

また、寝室から水廻りが一直線なのは僕も考える事なのですが、高齢になると、入浴後にお漏らしをしてしまうので、老人ホームなどは脱衣所内にトイレを設けるのが、設計上のポイントでもあります。

そういった事を踏まえて、間取りは考えるべきですね。

 

風水とか、鬼門・裏鬼門の話が出てきたら、たいていそれに従うようになったりしますけどね・・・

そうなってきたら、別に誰に頼んだっていいわけですよね(笑)

折角設計事務所に依頼するわけですから、お金がもったいないと思いますよ。

温かさを単純に求めるなら僕の出番ですが。

 

  • まとめ

家事動線って、Q&Aにも書きましたが、キッチンと水廻りが近い事が家事動線じゃあないんですよ。

 

例えばテレビ見ながら、育児をしながら、家事が出来る動線を、

『家事動線が優秀』

といえるのではないでしょうか?

 

家づくりにおいて、色んな事を調べて、色んな事を知ると思いますが・・・

 

「セオリー」みたいなものは、あって、ないようなものです。

水廻りに関しては、浄化槽の位置とか、そういった事に依存する事もありますが、何度もいうように、キッチンと水廻りが近い事を家事動線が優秀とか、判断しないでくださいね。

家の間取というのは、そこに住む人の性格や行動、生活スタイルで、優秀かどうかは全く異なります。

そこを、住まい手からうまく引き出すのがプロの役目です。

間取りは、高校生でも主婦でも考えられますが、ある一定の領域の部分は考えが及ばない所は多々あります。

そこがプロと素人との差なのですが・・・。

極端に言えば、いきなり初めの打合せで、

「リビングは20帖くらい欲しい」

という考えを住まい手が持っていたとします。

 

では質問しますが、その20帖って根拠は何処にあるますか?

って所ですよね。

LDKなら、ダイニングテーブルやテレビボード、ソファーなどを配置した上で、導き出した20帖なんですか?

って事ですね。

 

最後に、冒頭で申し上げた「冬寒い」ですけど、このように一見建売のような間取りでは、例えHEAT20のG2グレードをクリアしていても、家じゅう一定温度になるのは難しいです。

 

2019年06月24日

建築知識ビルダーズ連載4回目に向けて

建築知識ビルダーズ連載4回目に向けて、ずっと考えていた事を取り上げる予定です。

それは・・・

『高断熱住宅の夏の室温』

 

これを、シミュレーションでどう見せるか?

って所を今、悩んでいる所です。

 

言ってみれば・・

「高断熱住宅は夏暑いのか!?」

という疑問と勘違いを、正そうというか、その根拠をシミュレーションで示したいと思っています。

 

「高断熱」と聞けば、「夏暑そうだね」って、多くの人が言ってきます。

それは建築業界の人も含めてね。

 

近年、皆さんも異常気象を感じていますよね?

 

僕らが中学の頃、37℃くらいの夏の気温なんてあまり考えられなかった気がしますよ。

ましてや40℃近くとかさ。

 

連載ページ数は4ページを基本としているし、文字数もある程度決まっているから、何処まで詳しく載せれるか?という所なのですが・・・

 

7月は試験勉強に専念したいので、6月で何とかある程度まとめたいな。

2019年06月23日

「アドバイス」と「設計」横浜出張で思う事

今回はちょっと・・・

「アドバイス」と「設計」

についての僕の考えを書きたいと思いました。

 

温熱診断というのは、あくまで「アドバイス」です。

そして現状の設計に対する「結果論」です。

 

言ってみれば、他社で出してもらった、現状の満足できないプランの提案を受けて、ラファエル設計が診断なりを行うから、「アドバイス」になり、現状はこんだけ寒いですよ~みたいな「結果論」になる訳です。

 

僕が自ら設計を行えば、温熱環境に関しては、いきなりクライマックスを迎えるくらい、常に最高水準のものを提案します。

それを目指して間取りまども含めて総合的に設計して行くので、「結果論」にはなりません。

UA値に関しては、結果論になるかもしれませんが。
特にHEAT20のG2を目指すとか気にしていないので(笑)

 

やっぱりどこでも感じる事が、施主側からHEAT20のG2とかを要望されると、その数値だけ目指す事に向かってしまうんですよ。

いわゆる・・・

「数値遊び」

状態になる訳です。

 

最近の問い合わせで特にラファエル設計に望まれる事が、温熱診断や温熱シミュレーションを行っての「窓の適正」・・・

つまり、窓の大きさの決定や位置などの決定を求められる人が多いように思います。

通常の問い合わせでも、

「ラファエル設計さんがシミュレーションした結果通りに、窓の大きさとかを契約した住宅会社に伝えたいんです」

って人がいます。

 

これはね・・・

「お断り致します」

です。

 

窓のサイズを考えるのって、「設計」です。

 

大抵の人が、結果的に「窓の設計」を求めてきます。

 

たかが窓1つではありませんからね。

 

超重要な設計の1つが「」ですから。

 

そういった事をラファエル設計に依頼する事で、最高の温熱環境が可能になる為に、ラファエル設計に設計を依頼しようって方がいらっしゃるわけです。

僕は、温熱に関する専門家でもありません。

単なる設計事務所の人間です。

 

つまり・・・

設計や施工は他社です。

 

ラファエル設計には、温熱だけお願いしたいんです。

ラファエル設計には、窓の設計だけお願いしたいんです。

 

これ・・・

 

普通に考えて、僕は都合の良い存在でしかありませんよね(笑)

 

何故、超重要な部分の窓だけ設計できんのよ(笑)

断熱材の厚みや施工方法だって重要なんすよ(笑)

 

今までもこれからも、そうですが・・・

「温熱設計だけ」「窓の設計だけ」設計の手伝いをするのは、ラファエル設計を選んでくださった方々に対してとても失礼だと思っています。

 

「ラファエル設計に設計してもらう価値」

を求めてくださったから、契約をしてくださる方がいるわけですよね。

なので、僕は誰にでもホイホイついていくような仕事はしたくないんです。

 

前にも何処かで書きましたが・・・

「設計契約」をする事で、設計に対する「責任」が発生します。

温熱診断結果に責任が持てないという事ではなく、他社が設計と施工をする場合、施工に対する補償も僕にはないのです。

どんな施工をしているか、監理もしませんので知る由もありません。

特に、ハウスメーカーとかと契約前の温熱診断なら、その会社と契約すべきかの大きな判断材料になりますが、契約済みで、設計もある程度進んでいると、温熱診断や間取り診断をした所で、あまり意味がないですよね。

 

まあ、僕が深い事考えずに仕事を受ければ僕は、依頼をやるだけ利益になるかもしれませんが・・・

あまり意味がない事をやって、報酬を得ても、そのお金を出す相談者にとっては、単にお金の負担になるだけですからね。

 

仮に僕に5万払うなら、そのお金で断熱ブラインドとか、トリプルガラスにする費用に充てた方が全然いいと思ってますよ(笑)

それでも温熱診断等を依頼したいと思うのであれば、設計依頼の方を是非、してくださいませ(笑)

まあ、本来の温熱診断・温熱シミュレーションの意図を感じてくださる方は、診断依頼はwelcomeです!

 

ただ、多くの人が、良い家づくりが出来る事は本当に望んでいます。
その為にこんだけの情報量をHPに載せたり解説したりしています。

 

つまり・・・

 

全てが「アドバイス」なんですよ。

良い住宅会社やQ1.0住宅と出逢う為のアドバイスなんですよ。

多くの人達が思っている勘違いを正すためのアドバイスなんですよ。

 

アドバイスって、凄く軽くあしらわれているように受け取られているなら、それはちょっと残念ですよね。

 

診断に関しては、間取り診断も温熱診断も、限りなく設計に近いアドバイスを、僕はしています。

 

スーモとかの、住宅会社選び相談会とかよりも、100倍有意義な情報をこのHPで発信しているつもりです。

あくまでも、「設計」と「アドバイス」の境界線を明確にしたいのは、情報だけが、僕の管理下以外の所で、独り歩きしてしまう事を懸念しているからです。
そして、何度も言うように、「設計」というのは「契約」によって、はじめて生まれる行為なのです。

 

HEAT20のG2をクリアすれば、「冬暖かく夏涼しい」って思っている人がプロ側も一般ユーザーも多いというのも、似たようなもんです。

HEAT20のG2をクリアすれば、「冬暖かく夏涼しい」って、HEAT20の人達は保証しているわけでもなければ、そうなるとも一切言っていないのです。

その辺は・・・

HEAT20のG2、G1を目指す家づくりは少し間違い

を参照してください。

 

まあ、ここまで書いて何て言いますか・・・

僕にとっての「設計」は、出し惜しみするとか、お金出さないとやらない、とかそういった事ではなくて、言いたい事分かります?(笑)

 

軽々しく手を出すものでは無いという事なんですよね。

 

僕は、別に何か大きな賞を手にした建築家でもなければ、凄い建築士ってわけでもありません。

なので、すげ~偉そうな事言っているように聞こえるかもしれませんが・・・

僕にとっての設計は何か「神聖なるもの」的なものなのですよ(笑)

 

「家を設計する」という事は、その家族の事を愛するというか、好きになるというか・・・

その人、その家族の為に、僕の現段階での設計経験を、全て持てあますことなく捧げたいって思える事なんですよね。

 

言ってみれば、結婚と同じですよ。

 

僕に家づくりをお願いしたいって思ってくれたって事は、僕を信頼してくださったって事だし、僕とずっと付き合っていきたいって思ってくれたって事ですからね。

 

まあ、僕は、人によっては・・・

めんどくせ~人間なんすよ(笑)

 

ただ・・・

本気で必要としてくれる人、本気で困っている人に対しては、出来る限り手を差し伸べてあげたいと思うのは、確かな真実です。

2019年06月22日

HEAT20のG2、G1を目指す家づくりは少し間違い

最近、ラファエル設計のHPやブログをみた事によって・・・

 

「HEAT20のG2やG1にしたからといって暖かくなるわけではないのですね?」

 

という問い合わせが増えてきました。

 

その通りです。

東京に、LIXILのショールームでG2レベルの体験が出来る施設があるのですが・・・

6地域のG2の為、全然大した事ないと思えるのが正直な所です・・・。

 

今まで、G2レベルの内容に触れたブログはいくつか書いてきました。

 

ここで、ハッキリ言いましょう!

単純にG2を目指して暖かくなるわけではありません!

 

詳しくいうならば・・・

「冬の日射取得と夏の日射遮蔽が出来たHEAT20のG2の家」

というのが、目指すべき家づくりです。

それを、別名・・・

Q1.0住宅と呼ぶわけですね。

 

いいですか皆さん。

G2というのは、あくまで性能値です。

G2をクリアしたからと言って、暖かくなるなんて保証された数値ではないのです。

 

つまり、「基準」ではないのですよ。

ここ、非常に多くの人達が勘違いしています。

 

勘違いして欲しくないのは、HEAT20を批判している訳ではありませんからね。

「基準」ではなく、一つの「目安」という意味では、非常に多くの人達が、省エネ住宅を建てる目標値としていることでしょう。

 

う~~ん・・・

これから書く事は、有料セミナーで話するような内容です。

ちょっと、サービスし過ぎで、書こうか迷いましたが、書く事にしました。

こういった内容をネットで書きすぎると、ちょっとネットで調べて、簡単に手に入る情報だと思われるのも本音はちょっと嫌だなって思うのですが、同じような回答を何度もしているのも、機械的になりそうだったので・・・。

 

今まで書いてきた、ブログの室温シミュレーションを集めて見ました。

全て無暖房の真冬の朝一番寒い時の室温です。

UA値0.27
栃木で那須方面の4地域です。
UA0.27っていったら、北海道でもG2基準クリアとなりますがこの寒さです。
UA値0.46
栃木の5地域ではG1ですが、東京方面で6地域ならG2です。
UA値0.51
6地域ならG1クリア、もう少しでG2クリアの平屋です。
UA値0.3
栃木以南では当然G2。
Q1.0住宅粟野の当初。
南側の山で朝日射が取得出来ないので、ここから改善していった。
UA値0.26
これも上記と同じQ1.0粟野で北海道でもG2をクリアできる。
しかし、UAが良くなっているにも関わらず、室温は低いよね?
この理由は、ここでは説明致しません。

他にも結構あるのですが、外注物件とかは掲載できないので、この辺にしておきます。

どうでしょうか?

どれも、皆さんがHEAT20のG1、G2グレードをクリアすれば暖かいと思っているものを、室温シミュレーションした結果です。

 

良いですか皆さん、

もう一度いいますね!?

これが、単に、誰でも出来る、HEAT20のG1、G2の「目標値」を単純にクリアした結果です。

ポイントは「単純に」って所です。

 

つまり、これが何も考えずにHEAT20の目標値をクリアした残念な結果なのですよ。

ハッキリいうと、エアコンをつけて、初めて暖かいって事なのです。

実際に、他社で建てて、G2クリアしている家のオーナーにヒヤリングした事があるのですが、シミュレーションでもQPEXの計算結果でも、出ていたように・・・

「寒い」

でした。

 

でね・・・

これらをラファエル設計のQ1.0住宅レベル仕様にすると、何処まで改善出来たのかお見せしますよ。

UA値0.27
栃木で那須方面の4地域です。
UA0.27っていったら、北海道でもG2基準クリアとなりますがこの寒さです。
これがこうなります。
UA値0.46
栃木の5地域ではG1ですが、東京方面で6地域ならG2です。
これがこうなります。これは、ハウスメーカーの間取そのままで窓はあえてALL樹脂でやったから、ここまでしか室温UPしませんでしたが、もっとちゃんとやればもっと上がります。
UA値0.51
6地域ならG1クリア、もう少しでG2クリアの平屋です。
これがこうなります。
UA値0.3
栃木以南では当然G2。
Q1.0住宅粟野の当初。
南側の山で朝日射が取得出来ないので、ここから改善していった。
これがこうなります。
UA値0.26
これも上記と同じQ1.0粟野で北海道でもG2をクリアできる。
しかし、UAが良くなっているにも関わらず、室温は低いよね?
この理由は、ここでは説明致しません。
これも同じ家なので、さっきと同じくなります。

 

如何でしたでしょうか?

「HEAT20のG2グレードどまり」と「Q1.0住宅」

の差の違いが分かりましたか?

 

それは、室温という所もそうなのですが・・・

Q1.0住宅というのは、単にUAをいくつクリア?ってんじゃないのですよ。

 

つまり、冬の暖房エネルギーが、次世代省エネ基準よりも、60%OFF以上になる家を、Q1.0(キューワン)住宅と呼ぶわけです。

それは、何が違うかというのは、ここで詳しくレクチャーするつもりはございません。
Q1.0住宅を求めようとしている人に、ラファエル設計が提案するものです。

もしくは、他県などであれば、新住協の会員さんが、提供するものです。

 

1つだけいうならば・・・

「冬の日射取得と夏の日射遮蔽」

を徹底的にやる。

これが基本中の基本という事です。

 

先ほどのQ1.0住宅粟野のように、温熱設計のテクニックで、悪条件の中、あんなに室温をあげる事が出来る訳ですね。

 

一応・・・

Q1.0住宅粟野の実際の室温(工事途中ですが)をお見せしますよ。

 

4月10日の雪が降った日でAM9:53分、外気温1.2℃。
玄関ドアついていなくて室温11℃

 

PM19:54
外気温1.1℃
玄関ドアついていなくて室温11.2℃

 

これ、1日を通じて、工事段階にも関わらず、0.1℃しか変わってないのが理解出来ますか?(笑)

しかも、約20時。

この日は雪の為、太陽は一度も出ていないわけです。

 

4/15日 PM20:32
外気温8.5℃
室温16.3℃
玄関ドアはまだついていません。

 

ラファエル設計に依頼してくださる方は、このように、違いを出せた家に住むことができるわけですね(笑)

 

色んな所で、色んな質問されます。

  • 〇〇ホームでは、付加断熱をしていないけど、断熱材を厚くすれば十分暖かいですよ!って言ってました
  • 外断熱で本当に十分なのでしょうか?
  • ウレタンにトリプルガラスで本当に暖かい?

 

これらの答えを知っているのは、「家が建つその土地」だけなんですよね。

多くの住宅会社は、この土地が持つ答えを出そうとしないまま・・・

もしくは、出せないまま、家を建てちゃうわけですよね。

 

このシミュレーションって、何て言うか・・・

「土地の声」

「自然の声」

っていうんでしょうかね?

 

土地は、こうやって建ててくれと。

太陽は、こうやって動くからね!と。

 

そういったものが聞こえてくるというか、見えてくるというか・・・。


まあ、メールでも「もっと早くラファエル設計さんを見つけたかった」って言ってくださる人、今まで数名いらっしゃいました(笑)

 

これから、契約してくださる方は、土地から一緒に探します。

つまり、暖かい家になる土地を、一緒に探すという事です。

 

家づくりってさ・・・

 

後でこういった事が出来る事を知らずにスタートした方と、ラファエル設計で契約してくださった方々・・・

家の価値に結構違いが出ますよね。

資産価値が違うという事です。

 

ラファエル設計と契約していないけど、他社で契約中・・・
室温シミュレーションで適切な窓の大きさや位置、その他改善点を詳しく相談したいって方いますが・・・

「窓の大きさを考える」

これは「設計」なのですよね。

契約してくださった方が手に入れる事が出来る「設計」なのです。

 

たかが窓1つではないのです。

 

家族の未来の住まいを良くしてくれる役割を担う、重要な窓1つです。

 

それくらい、窓1つの設計にしても、プロが行う家づくりの設計というのは、大金頂いて行う仕事なのです。

 

温熱診断では、「アドバイス」を行います。

 

取り合えず、みんなに言われますが・・・

このブログとか、無料でよくあそこまで描けますね!って(笑)

 

それは、みんなにいい家を建ててもらいたいから。

 

ですが、すべてをボランティアでやっていたら、僕も生活出来ませんので・・・(笑)

 

まあ、僕もまだまだ未熟で、独立してから約5年。

2年は双子たちを育てるのに必死だったから、本格始動から約3年。

 

家づくりのチームも徐々に出来上がってきたし、皆で住まい手の為の家づくりが出来たら、本当に嬉しいです。

 

 

下記は、暇なら読んでくださいレベルです(笑)

 

2019年06月19日

栃木市のお客様、Q1.0住宅設計開始契約!!

本日、栃木市にて、Q1.0住宅を目指すための基本設計契約を交わすことができました。

今回のお客様は、土地探しからお手伝いする事になりました。

ちなみに、問い合わせ当初、このようなメールが印象的でした。

 

「むしろ先生の考える現状での最高チームでやっていただける場所で考えたいのです。」

 

この言葉が、僕の中では一番嬉しかった言葉ですよね。

 

初回打合せ後、予算の面で非常に心配させてしまったのですが、予算内で何とか出来る方法を考えるとともに、その考えに賛同してくれるというか、協力的に家づくりが進められそうな所も、僕の中では・・・

「何とかしてQ1.0住宅を提供したい」

って思えるポイントでもありました。

 

色々と要望を我慢していただくような提案はするつもりはありませんが・・・

ラファエル設計の家づくりをしてくださる職人さんたちも含めて、信頼していただけているというのが、ヒシヒシと伝わってきました。

 

このブログ読んでる職人さんたち・・・

必要とされていますので、頑張るしかないですよ!!(笑)

 

最近では、冬に暖かい家を求めている方も多いと思いますが・・・

ちょっと考えがズレてしまっている方もいるのが事実です。

それはどういう事かといいますと・・・

 

例えば普通の家の仕様から、断熱材の厚みを厚くしたり、窓の仕様をあげたりした事に対する、いわゆる性能を上げる為にコストUPになった部分に掛けたお金が、何年で元が取れる?

と考える場合ですね。

 

太陽光と同じ様な考えなのかもしれませんが・・・

 

ちょっと良く考えてみてください。

 

例えば・・・

これからテレビを買う時、何年で元が取れるとか、考えますか?

って事です。

 

冬の為の新しい暖かい服を買う時、何年で元が取れる?って考えますか?

 

例えば、電動シャッターは普通に設置する事に疑問がなくても、

外付けブラインドを付けたら何年で元が取れる?

って考えるのって、何故なんすかね?

 

今回基本設計契約していただいたお客様は、全くそんな会話はありませんでした。

僕のHPやブログを沢山見ていただいていたせいもあるのかも知れませんが・・・

家族が健康であり続けられる可能性がとても高い家と、ヒートショックで沢山の人が亡くなるような家を比較して、前者の方に対するコストUPは何年で元が取れるか?

なんて考えるのは、ちょっと違うと僕は思うのです。

 

いずれにしても、

性能が第一優先!

って所が、気持ちがいいですよね!

 

暖かい家の重要性って、私の方から力説して、それを求めようとするのではなく、住まい手自身が、暖かい家を求める事なく、暖かい家に住めるのが当たり前の時代が来なくてはいけないのですよね。

 

今の時代でも、新住協の会員さん達なら、同じように暖かい家をつくれます。

Q1.0住宅を造れます。

 

でも・・・

 

ラファエル設計が行う室温シミュレーションを必要とした家づくりを求めてくださるという所に、僕の存在意義が生まれます。

 

そして・・・

「お客様が思い描いた家よりも、最高の家づくりをしてみせる!」

って思えます。

 

工事は来年ですが・・・

ワクワクしてきますよね
(*´艸`*)

2019年06月18日

室温シミュレーションの重要性が知られてくる

ラファエル設計の個人的代名詞といえば・・・

「室温シミュレーション」

です。

 

先日、大工さんから

「あれだけやって10万って、安くないですか!?」

って言われましたが・・・

 

これは人によると思いますよね。

 

数千万もする買い物である家を買う際、

自分の家はどれくらいの室温になるのか?

どれくらいの燃費になるのか?

これらを設計段階から知れる事の凄さと重要性を深く理解している人は・・・「高い」って思わないと思っています。

逆に、「今の時代の家なら、何処で建てても同じでしょ?」的な考えの方は・・・「高い」って思うのだと思います。

 

下記は、他社で契約済みの方だったのですが、無料間取り診断をやっていた時期に、室温シミュレーションも体験してもらうべく、お願いした方の、感想・レビューです。

設計相談(温熱環境の見える化シミュレーション)感想
他の工務店で家を建てるにあたり無料間取り診断をしていただいたのですが、知り合いだったこともあり、日射熱シミュレーションもして頂きました。

どういう情報を頂けるのかあまりよくわかっていなかったのですが、100ページ近いPDFが送られてきてびっくり!

家の形、間取り、家を建てる場所の情報が詳細まで盛り込まれているようで、どうやって作成しているのかはわかりませんが、おそらくめちゃくちゃ手間と時間がかかっている診断なのではないかと思いました。

診断内容は多岐にわたり、太陽の当たり方や入り方、陰のでき方、それぞれの部屋の室温が24時間365日、それぞれの日時で何度になるか等々。

一番驚いたのは、エアコンを使わない場合の室内の温度だけではなく、エアコンを1日中つけっぱなしにした場合の温度と冷暖房費の計算や、つけたり消したりして過ごした場合の温度と冷暖房費の計算をしてくれたことです。

建てようとしている家に住んだ場合にエアコンをどのくらい使う必要があり、冷房費や暖房費がどのくらいかかるかを考える人はほとんどいないと思うし、どの工務店やハウスメーカーでもそんな話をしていたところはありませんでした。だけど、自分たちの生活に関わる大切なことであり、それを建てる前に具体的に知れることはとてもメリットがあるなと思いました。

うちの場合は、シミュレーションをする前に断熱材に関してご指摘頂き、断熱材を厚くしたおかげか、私にとっては夏も冬もエアコンなしでも十分過ごせそうだなーと思ったのですが、世界的に見ると日本の家の温度環境は悪く、うちの場合もまだまだ十分とは言えないそうで驚きました。

これだけボリュームのある内容なので自分一人ではどのような見方をすればよいのかわからなかったのですが、神長さんが電話で要点を丁寧に解説してくださったので、しっかり理解することができました。

神長さんの知識はすごい量で、かなり深いことまでお話されるのですが、素人の私にも分かりやすいことばや例えで説明してくださるので助かりました。

難しそうな話をとても分かりやすくお話してくれ、わからない時に質問すると嫌な顔せずさらに噛み砕いて説明してくださったので知識が増えました。

ほぼ徹夜の日が続いているとおっしゃっていた中でこんなに親切かつ丁寧に対応していただけたことに感謝のことばしかありません。

シミュレーション後も、ちょっとした相談にもしっかりとしたアドバイスをしてくださり、どれだけ心の広い方なんだろうと感動しています。

私は知人を通して神長さんと知り合えて本当に良かったです。

人生で一度の一番大きな買い物で失敗したくない人、工務店やハウスメーカーと契約したけれど、第三者の目線でアドバイスがほしい人、夏は涼しく冬暖かい家に住みたい人は是非神長さんに相談してみてください!

日射熱シミュレーションは取り扱える人がまだ少ないようなので、とても貴重な存在だと思います。

メールや電話で少しやり取りすれば彼の優しさや真面目さ、几帳面さがわかると思うので是非気軽にお問い合わせください!(回し者みたい(笑))

私もまだ家づくりの途中なので、また相談にのってしまうかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします!

この度は本当にありがとうございました!

この方にも、以前、室温シミュレーションにどれくらい費用を出せるか?

というもの聞いてみました。

『10万でも安いかもしれない』

って言ってました。

 

理由は・・・

上記の感想以外の事で言えば、現状の断熱材の厚みが適切なのか?とか、窓の種別が適切なのか?

というのを、建ててからではどうにもならないから・・・

という理由でした。

 

ここが僕的には一番理解してもらいたい所ですよね。

僕は兎に角・・・

室温シミュレーションせずに、トリプルガラスとウレタン使ってUA良くしたり、窓を少なくしてUA良くして、

「冬暖かく夏涼しい」

っていうのを撲滅したいという気持ちが強いです。

 

冬の日射所得と夏の日射遮蔽が基本中の基本です。

 

基本的に、この両方を考えられない場合・・・

サッカーでいうならば、ゴールキーパーなしのチームと、ゴールキーパーだけのチームで試合するようなものです。

ゴールキーパーだけとか・・・

極上のM(マゾ)状態ですよね?(笑)

唯一点を取る方法は、相手の無人のゴールにキーパーが蹴り込むくらいの事が必要なわけですよね(笑)

 

これもサッカーに例えていますが、おかしな例えだろ!とか、極端すぎだろ!って思いますよね?

それはサッカーがどういう物か、皆さん知っているから、おかしな話って知っているのですよ。

サッカーは11人でやるものですから、上記の例はおかしいって思えるのですよ。

 

では、次に夢の国のキャラです。

どちらが本物か一発でわかりますよね?

 

 

両方偽物です(笑)

 

これは、何となくしかミッキーを知らない人は分からないですよね?

左は妖怪みたいな感じですから、本物じゃない事は、日本人ならわかると思いますが・・・(笑)

では、右は何処が間違っているかわかりますか?

これ、20秒くらい見つめてください。
ずっと見てると本物に見えてきます(笑)

 

この例えもそうですが、本物を知っているから、何となく違うって事がわかるのです。

 

じゃあ、これは何処が違うか分かります?

 



 

 

 

 

 

ないっすよ!本物だから(笑)

 

 

でもね?

 

家づくりって、プロも一般ユーザーも、それが分からないから、日射を取得すべき南側の窓を遮熱タイプにしてしまったり、遮熱タイプにすれば、カーテンとかいらない!って思う人が沢山いるのです。

その為、建築知識ビルダーズの連載3回目では、窓についてのシミュレーションの話を致しました。

 

Q1.0住宅もそうです。

今の時代、住まい手にとっての「本物」と言える家は、Q1.0住宅の様な家に疑いようの余地もないにも関わらず、Q1.0住宅の存在を知っても、そのQ1.0住宅を建てるしかない!と思える人もまた、少数なのです。

 

それは、値段だけで判断されることが多いから。

 

新たに質問です。

パークチケットを家族分4枚(¥7400x4=29600円)購入しました。

 

さて、いざ行ってみると、入口が2つありました。

 

下記どちらかの入口となります。

 

 

 

ってゆ~人もいれば・・・

 

って人もいると思います。

仮に、「どちらかがわかる方法があるのに、それを知らずに」

てきとうに入ってさ・・

 

こっちになったら最悪ですよね?

 

こんな風にさわやかな笑顔にで家族に謝罪出来ます?

 

 

では、シミュレーションで見える化致します。

 

 


凄いって思いますよね?(笑)

 

ここで・・・
シミュレーションにより入口Aは入っちゃいけない事がわかりますよね?
下記の遊園地は、実は食人キャラクターたちです。

こっちになれば、パークチケット安くなるなら、こっち行こうって思います?

死ぬ確率は高確率で発生します。

 

子ども泣きだしたりしませんかね?

 

こんな寒い家つくって、寒くて子供、泣いたりしませんかね?

家族が病気になったり、ヒートショックで死んだりしませんかね?

死ぬ確率は高確率で発生します。

 

シミュレーションすれば、無暖房でもこんなに暖かい家になる事が分かります。

ヒートショックで死ぬ確率も限りなく少なくなります。

 

寒い家で自分が病気になり、孫を抱く前に死ぬ事を受け入れられますか?

 

年金とか2000万問題とかやってますけど・・・

寒い家を建てたら、どんだけ光熱費が必要か?

って事も、報道した方がいいですよね。

 

高い年金とか払うの嫌?

高い光熱費は払うのOK?

 

これはあくあで僕の考えにすぎないし、医学的に証明するものではありませんが、暖かい家に住んだら、妊娠だってし易くなると思うんです。

僕は、子どもが長年出来ない辛さも知っています。

 

なので、お風呂はPANASONICの美泡湯を標準にしています。
※不要ならコストダウンとなりますが。

 

 

家族の未来を考えた家づくりってさ、それらしいことが色んな住宅会社の折り込み広告で書いてありますが・・・
間取りが素晴らしいとか、デザインが素晴らしいというもので、家族の未来はそんなに影響ないと思うんです。

子づくりしやすいのだって、寒い部屋とか嫌ですよね?

 

ローコストメーカーとかで、自然素材なんて使っている所はほぼ無いと思いますが、やはり無垢が一番です。

無垢の影響をシミュレーションする事は出来ませんが・・・

住まい手の、家族の未来を考えた家づくりってのは、やっぱり室温シミュレーションが非常に大切だと思うんです。

それがしっかりと理解出来た方、本気で素晴らしいマイホーム、
夢より素敵なマイホーム・・・

僕に設計させてください
m(__)m

2019年06月17日

平屋での室温シミュレーション初公開!Q1.0VSローコスト住宅

最近、本当に平屋を求める方々が多いです。

そんな平屋ですが、省エネ基準クリアの家だったり、ローコストメーカーだったりで普通の「ローコスト」住宅を建てるとどうなるか?

本来は建築知識ビルダーズで連載に載せるような内容ですが、出血大サービスで、このブログに載せたいと思います。

何故なら、平屋を建てて、凍えるような寒さの家を実際に調査したり、住まい手も寝室が極寒です!なんて相談をうけて、現地調査に行った経験から、このブログを書こうと思いました。

また、昨日書いたブログでもちょっと連動している部分ではありますが・・・

Q1.0住宅の凄さっていうのが、分かると思います。

間取りは、先日まで実際に行っていた間取りで、ボツになってしまったので、このブログで生きる道を示してあげようと思いました。

大きさは31坪!

では、今度の東京でのセミナーで話するような内容のブログですので、楽しんでください。

ZEH基準クリアの性能値(UA値:0.5)
ZEH基準クリアしているけど、恐ろしく低気密の場合です。
漏気は一時間に換気回数2回くらいある場合です。
断熱材:高性能グラスウール105mm
窓はLIXILのサーモスⅡH
熱交換無し

UA値から考えると、栃木県小山市ですが、もう少しでheat20のG1グレードに近いです。

また、省エネ基準では札幌の基準をクリアする性能値となります。

気密が悪くて漏気が酷い家というのは、下記のように、北側が黒くなる家だと思ってください。

無暖房です。
朝5:00 外気温マイナス7.0℃
全室1~1.4℃くらいですね。

無暖房です。
朝7:00 外気温マイナス8.2℃全室マイナス0.1~+0.3℃ですね。
LDKマイナス0.1℃ですよ?(笑)
漏気が1時間に0.5回にした場合
上記の条件で、漏気が1時間に0.5回くらいになると室温も上がります。
無暖房です。
大体4℃台ですね。
全室3℃台ですね。

これが、C値1.0を下回ってくると、高気密な感じです。
↓勿論、室温も上がります。無暖房です。
大体6℃台ですね
大体5℃台ですね
ZEH基準クリアの性能値(UA値:0.51)
断熱材は同じで85mmにしてみました。
平屋のせいか、ほとんど105mmと無暖房での室温上は変わりません。
つまり、付加断熱をやらない限り、充填断熱では、低レベルな争い過ぎて、105mmも85mmも今回の間取でのシミュレーション上は、さほど変わらない結果となりました。
なので、1時間に換気回数2回の場合の漏気具合での計算結果のみ載せます。無暖房です。


室:室温
体:体感温度
表:表面平均温度どちらも、ヒートショックで死んでしまうレベルというか、殺人住宅と言っても過言ではないですね。

断熱材を入れていても、漏気が凄いと、無断熱の家と、感覚的に変わらないのでは?と思います。
Q1.0住宅(UA値:0.26)
漏気は勿論ない場合です。
断熱材:高性能グラスウール105mm×2
窓はK-WINDOW
熱交換有り


室:室温
体:体感温度
表:表面平均温度

無暖房です。
朝5:00 外気温マイナス7.0℃
全室18℃を超えています。
言っておきますが、マイナス7℃で無暖房で18℃ですからね?

無暖房です。
朝7:00 外気温マイナス8.2℃
大体17℃台になりますね。
高気密Q1.0住宅VS中気密ローコスト住宅

如何でしたか?

ちなみにこの家、建物本体だけで言えば・・・

あくまでもザックリ概算ですが・・・
自然素材使ってのQ1.0住宅(その他ラファエル設計の仕様)なら、
税抜き2500万~2600万。
新建材の省エネ基準クリアの家なら1700万くらいじゃないですかね。

 

その差、800~900万。
35年ローンで考えたら月々24000円くらいUPすると思います。

皆さん、よく考えてくださいね。

僕はいつも言っています。

1700万で、こんなくそ家を買うのって、何処がローコストなんすか?

 

では次に、室温を冬は20℃、夏は室温27℃に保つために、エアコンを24時間つけっぱなしにした場合、このQ1.0住宅と、ローコスト住宅やハウスメーカーの低気密の家(漏気の具合は一時間に換気回数1回)でどれだけ冷暖房費が違うか見て見ましょう!

あ~~・・・マジでこれ、無料でブログにここまで載せるかマジで悩みました(笑)


Q1.0住宅:年間12,893円
(冬:6,459円 夏6,435円)※夏は遮蔽物の設定なし
ZEHクリアのローコスト住宅:年間111,016円
(冬:100,649円 夏10,367円)※夏は遮蔽物の設定なし

差額:98,122円

夏に遮蔽物の設定をしていませんので、この設定をすると、夏は半分以下になります。

つまり、Q1.0住宅は、年間で1万円をきるという事です。

再度いいますが・・・

「室温を冬は20℃、夏は室温27℃に保つために、エアコンを24時間つけっぱなしにした場合」

のシミュレーションなので、夏25℃とかにすればそれは勿論上がります。

 

さらに、寒い家というのは、冬に20℃設定で、暖かいはずがありません。

以前に平屋で寒くて仕方がないと言って調査したお宅は、エアコンの設定28℃でした。

それでも、床面の表面温度は13℃程度。

これでは寒いのも当たり前です。

 

そして、年間11万も、冷暖房費でかかる家というのは、「我慢」をするはずです。

家って、しつこいようだけど、人それぞれ価値観が違います。

でもさ、35年とかで、いくらローコストでも、1千万以上借金するわけですよ。

その1千万って、安い?

安くないよね?

 

平屋に憧れを抱いて、平屋を建てたいと願う気持ちは、全く否定しませんが、予算がないなら、2階建てでQ1.0住宅の小さい家を建てるべきだと僕は思います。

相談に来る方にもそれは説明しています。

僕は、こういった話を、一般ユーザーが家づくりをする際、義務化レベルで学ぶ必要があると思っているのです。

試験などが終わったら、一般ユーザー向けセミナーの開催も予定しています。

 

全棟Q1.0住宅という願いが新住協にはあります。

僕もその願いを実現できるよう、一件でも多く、殺人住宅を購入する人が撲滅できるよう、このブログを書いた次第であります。

ローコスト住宅を求めるのは全く悪い事ではありませんが・・・

高断熱・高気密ってのは、今回のシミュレーションで示した通り、もの凄く大切な事なんだ!ってのを、このブログを通じて知っていただければと思っています。

このブログ、6時間かけて作っています(笑)

今までいつも同じ室温2階建て画像だったので、平屋の違いをご紹介いたしました。

ラファエル設計はいつも、こうやって暖かい家を追求しています。

それは、住まい手の為以外、他なりません。

最後に言っておきます。

UA値0.5でこんなに寒い家を紹介しましたが・・・

このUA0.5というのが曲者で、栃木県では、0.5前後のUAには、特別な事をしなくてもなります。

極論言えば、トリプルガラスにウレタンで2階建ての場合はなります。

今回は、東側に窓が無かったりするので、平屋でもUA0.5になりました。

そうなると「冬暖かく、夏涼しい!」という広告にうたい文句が出るはずです。

でも、それは室温シミュレーションをやらないのに、UAだけで判断しているのが殆どです。

仮に、C値が1.0を下回り、0.5前後だとしても、無暖房では朝↓この室温です。

大体5℃台。

これを証明するのは、この室温シミュレーションしかないのです。

家づくりで何が大切なのか?

それは、こういった室温シミュレーションが、これからの家づくりには必要なのではないでしょうか?

2019年06月16日

超ローコスト専門住宅

最近、Facebookの広告でも回ってきますが・・・超ローコストで家を建てるという会社です。

ちょっと、今回は社名こそ出しませんが、思いっきり突っ込みます。

何故か?

これから家づくりをしようとしている人の為です。

 

では早速、HPを見たかぎりでの、その会社のポイントを羅列します。

  • ローコストで栃木県NO.1を目指す
  • 地域最安値級でお客様満足度No.1を目指す
  • 安くて良い家なんて本当にあるの?
  • 新築住宅が768万からの家づくり

 

はい、まずですが・・・

上の2つは何ら問題が無く、お客様にとっては魅力的でもありますし、これが実現出来たら日本の家づくりも、家にお金がかけなくて済む時代の到来の気がします。

 

問題なのは下2つ。

 

  • 新築住宅が768万からの家づくり

 

ふざけんなよ!付帯工事別じゃね~かよ(笑)
土地も当然別だわな。

こういうの、768万からの家づくりって言いません(笑)
見た人は768万円で家が建つと誤解します。

 

ここで問題なのが、上記の返済額で「変動金利0.75%」って所。

これ、どこの銀行か分かりませんが、栃木で言えば、足利銀行や栃木銀行などだとすれば・・・

足利銀行は0.625%に三大疾病みたいなのをつけて+0.3%=0.925%です。

栃木銀行は、年収500万以上の公務員とかであれば、三大疾病とかつけて0.75~0.775%くらいになります。
もしかすると、この例を言っているのかもしれませんが・・・
ちなみに、井戸水の土地だと、これは使えません。

 

家づくりの金額ってのは、家の本体工事だけ表記しても駄目なんだってば!

意味ないから!

本体価格を安くして、付帯工事を高くして、見かけの安さの表示をしたって、合計というか、総額は変わらないわけですよ。

 

もっと言うとね、上記の金額が1598万(税抜き)なので1600万借入の想定になっていますが、そもそも10%では1600万借り入れでは足りないし、ローンを組む場合、実行融資手数料とか、保証料が掛かってきて、50~100万くらいかかり、銀行によって差があります。

更には火災保険や土地の登記費用、建物の登記費用もかかってきます。

つまり、建物以外の所で、100~150万くらいは、別な費用がかかるので、頭金とかない人は、もっと借入しなくてはならなくなります。

 

家づくりってのは、いくら借入するの?

って所が一番重要なんですよ。

  • 安くて良い家なんて本当にあるの?

あるわけないだろ!(笑)
一線を超えたローコストは、人がヒートショックで死ぬ確率が激高の家です。

 

建物の仕様や断熱仕様を見て見ましょう。

屋根(コロニアルグラッサ)
紫外線に強いグラッサコートで屋根のキレイが長持ち。
ご家族の大切な家と暮らしを守ります。

こう書いてあります。

でもね!?
下記を見てください。
屋根の部分が黒くなっています。
これは、断熱性能が悪いのと、気流止めがしっかりされていない為に、屋根が部分的に真っ黒になっているのです。つまり、屋根が優秀だとしても、たいてい、今の時代のローコストならこうなる可能性が高いって事です。
外壁(窯業サイディング)
美しさと耐久性、そして地球と人にやさしい環境性能を実現。

こう書いてあります。

でもね!?
下記を見てください。
これも屋根と一緒で、気流止めなどがしっかりされていない、シート付断熱材を使っている為、「漏気」「放射冷却結露」によってこうなります。

「美しさと耐久性、そして地球と人にやさしい環境性能を実現」
何処が!?
ってなりますよね。
窓(高性能ハイブリッド窓 サーモスL)
アルミと樹脂のハイブリッド構造で、断熱性能が大きく向上。

こう書いてあります。

今時、ダブル断熱でもなく、普通の充填断熱でアルミ樹脂とか、クソ寒い家決定です。
窓の熱貫流率はQPEXで計算すると、1690x2300の掃き出し窓で2.49とか・・・終わってる。
ラファエル設計が使用する樹脂窓K-windowは1.68になります。
数値が低い方が高性能です。
断熱材


壁断熱に驚愕・・・
まさかの85mm

さらに、耐久性に優れた防湿フィルムを採用だって・・・。※旭ファイバーグラス
18ミクロン=0.018mmがシートの厚みです。
高性能でも50ミクロン=0.05mmです。
ラファエル設計で使うのは0.2mmです
0.2mmって、ビニール傘触っている感じですよ!

どのへんが高耐久で優れているのかわかりません。
構造見学会や、最近のQ1.0住宅粟野でさわり比べをした方々は、この違いが容易に想像できるでしょう。

これらの断熱材がダメな理由は下記で詳しく説明しています。
耐震等級3相当
出たよ・・・耐震等級3相当・・・(笑)
構造用合板24mm使うのなんて、根太レス工法なら当たり前だから。
24か28mmだからね。
何も凄い事でもない。

「大人が、10m歩けます!」
って言っているようなもの。
赤ちゃんが10m歩けたらすげぇけどね(笑)

下記はデ〇ジー&ド〇ルド相当耐震等級3相当とデ〇ジー&ド〇ルド相当・・・
意味は同じ事です。

取り合えず、この辺で止めておきますが・・・

グラウウール85mmって、舐めてんのか?って感じですね。

これで高品質とか間違っても言わないでもらいたい。

 

まさに、下記のキャラクターが、「高品質」と言っているようなものです。

 

まあ、確かに夢の国のキャラクターと分かる所で言えば、高品質なのかもしれませんよ。

でも、偽物ってわかりますよね?

それは、皆さんが、本物のキャラクターを知っているからです。

 

でも、超ローコスト住宅と言っている会社のHPを見て、今回僕がご説明した事をどれだけの人が認知してますか?

別に、このローコスト住宅の会社に恨みはありません。

でもね・・・

これからの時代、グラスウールで断熱材が85mmなんて家、つくるんじゃね~よ!!って思います。

無断熱の家とほとんど室温、変わりませんから(笑)

気休め程度の断熱だと思ってください。

いいですか?
ZEH基準という、日本で最高クラスの省エネ性能基準の家をつくってもこんなに寒いのです。

グラスウール85mmとか・・・そんな商品、メーカーも製造中止しろよ・・・。
遮音専用にするとかさ・・・

こんな家造って、未来の子どもが住む家に、喜ばれると思っているのか?

断熱リフォーム確定。

ヒートショック高確率だろ。

 

でもまあ、人によっては予算的にローコストを建てるしか選択肢はないという方もいらっしゃるかと思います。

ローコストを別に否定しているわけではありません。

安かろう悪かろうのローコストを否定したいわけです。

 

最後にお尋ねします。

夢の国のキャラクターが購入できるとします。

2体で768万の超ローコスト
安くて良いキャラ
2体で1500万の超高性能キャラ
本物の性能です

どっち買いますか!?

 

Q1.0住宅なんて高い!住めればローコストでいいだろ!

って言ってこっち買うのが日本です。

 

 

ドイツとかはこっち買います。

 

お化けのQ太郎にくちばしと帽子被らせたようなキャラを買うのが日本です。

そして、そういう家を、自信満々に作ろうとする会社もいれば、求める人もいる。

 

世界的に見て、笑われるのはどっちですか!?

2019年06月15日

7/30日、東京でのセミナーで登壇します

詳細は下記画像をクリックでインテグラルさんのHPに飛べます。

 

【紹介文】

(東京会場)Raphael設計 神長 宏明様
栃木県宇都宮市で建築設計事務所を開設。省エネやパッシブ設計に強みをお持ちで、雑誌『建築知識ビルダーズ』では「シミュレーションでわかるエコハウス設計の勘どころ」を連載中。同業の技術者や遠隔地のお施主様からのセカンドオピニオンにも対応されるなど、相談のしやすい建築士として幅広く活躍中。ホームズ君に限らず、多数のソフトウェアを使いこなし、プレゼン、構造、省エネ、パッシブ設計に熱心に取り組んでおられます。


 

というわけですが・・・

僕は「相談のしやすい建築士」として映っているようです(笑)

 

つ~か・・・

試験の2日後ですよ!

インテグラルのお方、確信犯で依頼してくださったようです(笑)

まあ、今までのパワーポインタがあるので、色々まとめやすいので大丈夫です(笑)

 

ちょうど講師依頼があった日、千葉の工務店さんから僕のやっているプレゼン等を学びたいと連絡あったので、このセミナーをご紹介いたしました。

 

一応定員100人です。

ホームズ君を使った打合せをお話しする予定です。
持ち時間は40~60分の予定のようです。

建築知識ビルダーズでの連載で題材にしている物件にも少し触れた内容にしたいと思います。

シミュレーションを使う意味、理由、メリット、省エネ基準がどれくらい冬寒いのか?などなど・・・
面白い話が出来るように沢山考えたいと思います!

参加費無料なので、ご興味ある方は是非参加されてください。

 

インテグラルさんは、我々ユーザーの要望・改善点をソフトに取込んでくださるので、こっちも真剣に要望出します。

今回新発売のソフトも、モニターとして協力させていただきました。

こんな感じで沢山アンケートも書きました(笑)

ちょっと字を丁寧に書いていない所はご勘弁を・・・。

まあ、そんなわけで、100人もいる前で話をするなんて、東大の190人よりは約半分だけど、多いのは変わらないよね(笑)

 

日本の家づくりが良くなるように、みんなが家づくりではシミュレーションしてもらって、冬は暖かく夏涼しい家を手に入れられる提案をしてもらえるように・・・

1人でも多くの人が、燃費計算をして、住まい手に安心の家づくりを提供できるように目覚めてくださればいいなと思っております。

2019年06月12日

平屋って人気だけど・・・土地買う人は注意してね

本日も新たなお客様を弊社にお迎えして、家づくりの相談・打合せを行いました。

やはり平屋は人気のようですが・・・

土地を買う人は気を付けなくてなイケナイ事があります。

 

何だか分かりますか?

 

「隣棟からの影」

です。

 

特に、南側の大きな土地があったり、南側道路挟んで大きな畑がある土地は要注意です。

理由は3階建てマンションが建つ可能性が有るからです。

 

最悪なのは、道路挟んだ南側の畑が1mくらい高くなったりしている場合です。

基本的に3階建てマンションというのは、9.6m~9.8mくらいの高さで建てられるはずです。

何故その高さかというと、10mを超えると、日影規制にかかるのと、近隣説明、電波障害による書類を提出しなくてはならないからです。

1mも南側が高くなっていると、建物は9.8mだったとしても、自分の土地からは10.8mとなります。

日影規制にかかる高さというのは、建物が建つ部分の地盤面からです。

なので、10.8mの高さだろ!とは言えないし、相手は基準法を守っているので文句は言えません。

 

で、マンションなどが建った場合で最悪なのが、太陽光を載せた場合です。

冬は真北の触れ方によっては、日中発電しなくなります。

また、日射取得も出来なくなります。

 

日射取得が出来ないという事は、高断熱住宅を造っても、エネルギー削減に、大きく貢献はしないという事です。

暖房器具がないと、暖かくならないという事です。

 

2階建てでも、片流れの屋根で、勾配が4寸とかあると、北側は9m以上になったりするので、兎に角、南側の家達には注意が必要です。

 

日影というのは建物の高さの1.5~2倍くらいの影の長さになると思っていると、いい感じに予想が出来ます。

例えば南側に建つ家の高さが9mならば、12月あたりですと、その家から13.5m~18m、10~14時くらいは、まともに自分の敷地に影が落ちてくるという事になります。

その家と道路が2mくらい距離があって、南側道路が5mであれば、自分の敷地には日中7mくらいの影は、最低でも入ってくる事になります。

 

そんなに敷地が広くない場合、道路から7m未満しか離せない場合、平屋の場合は日中暗くなりますし、陽も入りませんので、高断熱だとしても無暖房では寒くなります。

 

その為に、ラファエル設計は下記のような陽当たりシミュレーションを行うのです。

 

平屋に憧れを抱くのは僕も良いと思いますが、素人が敷地を選ぶのって、結構危険ですよね。

予算にもよったりする所ではありますが、家のデザインというのは、本来、太陽などとの付き合い方によって、決まるものです。

 

以前、平屋でL字っぽい家の方から、付加断熱にしたけど家が寒くて仕方がないという相談を受けて、調査に行きましたが・・・

僕だけが寒いというのを信じてくれたと言っていました(笑)

どういう事かというと、付加断熱なんだから、寒いわけはないと、住宅会社の設計士が言っているそうだ。

東の角にある寝室は、顔が凍り付くように寒いらしい。

 

まあ、原因はいくつかあった。

憧れの平屋を建てたのに、寒くてしょうがないってさ・・・

エアコン28℃の設定で床面13℃とかさ・・・

そりゃさみ~わ!!

 

もうそうなったら、依頼する住宅会社間違えたねって感じになりますよね。

 

ちょっと今回は・・・

ラファエル設計が行う、将来建物が立った時の検討の設計図を特別公開致します。

日影を出して、何処にも影響を受けない場所を見つけ出し、そこにどんな部屋がふさわしいのかを探っていきます。
※何が何だか分からないと思いますが(笑)

これがストーリーのある間取りって考えの1つです。

シミュレーションソフトを使わずとも、CADソフトで普通に出来ますし、こういった見当はCADの方が分かりやすい。

とにかくグチャグチャ描いてあるようにしか見えませんが、これが見えるのがプロなわけです(笑)

 

間取りっていうのは、本来こうやって考えるのが当たり前です。

ラファエル設計に家づくりをお願いしようと考えてくださっている方、
土地探しからご協力致しますので、是非ご相談お待ちしております。

2019年06月10日

安い家具を買うとどうなる?

安い家具を買うとどうなる?

こうなります。


古い小学校とかの教室後ろにあるロッカーは、調査した限りですと、大抵こうなっています。

こういった部分が剥がれる所を「小口」っていいます。
切断面の事ですね。

こういった小口部分が、家具に限らず、軒天や外壁などにも存在します。

 

家づくりの納まりに限らず、こういった小口面を見せないようにするのか?

見える場合はどう処理するのか?

そういった事が一つの「納まり」となります。

 

家具なんかは、こういった所を小口テープでやるのか?その接着剤は何か?

って所も設計で指示したりするものです。

 

「メンテナンスフリー」を考えるのであれば、やっぱりこういう問題が起きますので、「無垢」というものが一番、劣化などもメンテも必要な回数、箇所が減っていく訳ですね。

2019年06月09日

建築知識ビルダーズ連載3回目の内容

建築知識ビルダーズNo.37号が発売されてから、日が経ってしまいました。

今回は連載3回目になります。

タイトルは・・・

「遮熱タイプの窓で夏が涼しくならない理由」

です。

 

今回の内容は、第4回目に向けての伏線的な要素でもあります。

  • 夏を考慮して南の窓は遮熱にしたらどうなる?
  • 遮熱の窓にすると、断熱ブラインドは不要?
  • 遮熱の窓にすると、冷房エネルギーはどれくらい減るの?
  • 西側をセオリー通り遮熱の窓にしても、窓が大きいとスッゴい日射熱
  • 遮熱の窓でも日射取得率30~46%とかあるの知ってます

という内容です。

 

プロの人や窓を扱う建材やさんからも聞かれたりしますが、東西南北に対して、窓ガラスの選定基準が不明確という事です。

でも触れていますが・・・

窓ガラスには・・・

日射を取り込む為の「取得タイプ」

日射をカットする為の「遮熱タイプ」

がある。

セオリーでは、南を取得、東西を遮熱、北側を悩むのもこれまたセオリーだ(笑)

北側を取得か遮熱にするかは、真北の方位がどれだけ触れているか?という事にも関係してくるが、大抵は遮熱タイプになるのでは?と思います。

理由は、北側に冬は日が当たらないからです。

 

で、遮熱タイプと取得タイプという種類をプロなら誰でも知っているのだが・・・

日射熱が窓ガラスを通じて入ってくる

「日射取得率」

が何%あるのか?

というのを、調べた事もない人が多数なのではないだろうか?

 

まず、その日射取得率を知る事から、連載の冒頭で表を載せています。

 

次に、ロールスクリーンの場合、外付けブラインドにした場合、庇の場合などの冷房負荷と暖房負荷の軽減を図解しています。

燃費はどれくらい減るのか?

というのにも触れています。

 

これ、この紙面用に表を作成しましたが、コンパクトにするの、結構大変でした(笑)

 

次に、日射熱がどれくらい入ってくるのか?
というシミュレーションも載せています。

この日射熱取得熱シミュレーションを行う事により、東西でも何処を取得タイプのガラスにすれば室温が上がるのか、燃費は下がるのか?
というものを探る事が出来るんですね。

これをやっている会社は、日本全国見渡しても、ほとんどやっていないと思います。

ハウスメーカーでは勿論やりませんよね(笑)

 

だから、室外機がこんなにあるんですね。↓
室外機は、エコキュートなどを除いて、ほとんどエアコンの数という事です。

I工務店
室外機11個
SWハウス
室外機7個
S業
室外機4個(プラス1個かな)
SHム
室外機7個
Dハウス
室外機6個
Tハウス
室外機6個
Pホーム
室外機10個
ここはちょっとご丁寧に部屋名書いてありました。
Hハウス
室外機6個(見えた部分だけ)
Kホーム
室外機8個
K建設
室外機3個

 

シミュレーションソフトを使う理由は、第1回目から述べてますが、UAやQ値を算出する為だけに使うのではありません。

UA値とか熱弁されても、一般ユーザーは分からないですよ。

プロだってわかってないんだから(笑)

だから、UA値なんかを使わずに、住まい手に分かりやすく説明出来るという理由もあります。

そして、まだまだ経験不足で未熟な設計者である僕自身が、ソフトに勉強させてもらう&敷地周辺状況によって、UA値だけでは計れない、見えない部分を見える化して、設計する為でもあります。

簡単に言えば、取得タイプの窓、遮熱タイプの窓、この敷地には、東西南北どれに配置すれば良いのか、どの窓に遮蔽物が必要なのか、誰に聞かずとも答えが出るという事ですね。

設計には、「セオリー」というものがあるけど、本当の答えみたいなものは、

その家が建つ敷地にしか存在しないんですよ。

 

現在家を計画中で、もし、南側に遮熱タイプのガラス、東西に取得タイプの窓を提案されている場合・・・

東西に何の遮蔽物もない場合・・・

って言ってあげてください。

南から日射取得が期待できない場合で、東西から取得するのは間違いではありません。

でもそれは冬の場合。

夏の場合は、強烈な日射が入ってきます。

 

このように、冬は考えられても夏の事を考えられなくなる住宅会社が殆どです。

嘘のようですが、本当の話です。

 

建築知識ビルダーズは、工務店向けの専門誌でNO.1の雑誌です。

なので、結構高額です。

建築知識というのは、恐らく業界トップの専門誌です。

 

一般ユーザーは、年間数百万支払って掲載しているスーモ関係の雑誌を購入して、工務店選びをしていると思いますが、建築知識ビルダーズに掲載されている工務店さんにお願いするという選択肢もありますよね。

そして、何かと家づくりのヒントになるアイディアなども満載ですよ。

TSUTAYAなどに置いてありますので、お金に余裕がある方は購入してみてください。

2019年06月07日

平屋の坪単価と2階建ての坪単価

最近、平屋流行ってるんですか?

現在設計中のQ1.0住宅栃木も平屋です。

そして、問い合わせがくる方も、平屋を検討している方が多いように思います。

それも「平屋の30坪」

 

基本的に、平屋の30坪って、デカいですからね!?(笑)

その辺、ご理解ありますか?

 

広い土地が無いと、基本的に出来ませんよ!

10.92m×9.1m≒99.37㎥(30坪)

 

はい、前置き長くなりましたが・・・

タイトル通りの話をします。

【平屋の坪単価と2階建ての坪単価】

のお話です。

 

さて問題です。

平屋と2階建て(総2階)・・・

どちらが坪単価安いでしょうか~~~!?

 

 

 

 

正解は総2階です。

皆さん、平屋の方が坪単価

安いと思ってません?

大丈夫ですか?

基本的に、坪単価というのは結果論です。

 

選定する住宅設備のグレードが上がれば同じ断熱仕様でもその家は坪単価が上がります。

バルコニーがある家と無い家では、ない家の方が当然安くなります。

 

僕は、先日、10か月計画を進めてきたお客様と、私から依頼を破談とさせたわけですが、この話も理由の1つでした。

そのお客様は、有名なハウスメーカーの営業マンに、本当にそうなのかを聞いたみたいなのです。

で、その営業マンは「そんな事はありません。平屋の方が安いですよ」

と言ったらしいのです。

 

僕は耳を疑いました。

 

 

 

僕は嘘つき呼ばわりです。

 

その営業マン、今すぐここに連れてこいよ!って感じでしたね(笑)

 

では、平屋がどうして坪単価が高くなるのかご説明します。

  • 坪単価の算出

坪単価というのは・・・

工事金額÷家の坪数で出された答えが「坪単価」となります。

工事金額¥2400万

坪数=30坪

この場合は2400÷30=坪80万

となります。

  • 平屋が坪単価高くなる理由

 

家の坪数というのは、2階建ての場合は、1階の坪数+2階の坪数です。
平屋の場合は1階のみです。

今回は、両者同じ30坪という前提でお話します。

【理由1】基礎の面積が倍
総2階の場合、基礎は15坪、平屋は30坪になります。

基礎工事の坪単価が、5万/坪なら、75万の差が出ます。

 

これだけの説明で、十分ですよね。

 

次に、総2階の50坪と平屋の30坪でも説明します。

 

これも同様に、平屋の30坪のほうが、坪単価は高くなります。

【理由1】基礎の面積が大きい
総2階の場合、基礎は25坪、平屋は30坪になります。

基礎工事の坪単価が、5万/坪なら、25万の差が出ます。
【理由2】総2階はキッチンやお風呂の割合が小さい
平屋の場合は、キッチンやお風呂の住宅設備が30坪に対してですが、総2階の場合は50坪に対してです。
分母(坪数)が大きくなるので、後は小学生でも分かりますね。

例えば住宅設備が同じ¥150万の場合・・・
150万/50坪=3万

150万/30坪=5万

30坪の方が住宅設備に対する坪単価が高いですよね。
つまり、全体の坪単価も増えるという訳です。

 

  • 総2階50坪と平屋30坪、坪単価が高いから総工費が高い?

そんな訳ありませんよね(笑)

 

僕は言いました。

坪単価は結果論だと。

 

工事費は、当然、延べ面積(坪数)が大きい方が、高くなるに決まってるじゃないですか(笑)

総2階50坪で坪70万=3500万

平屋30坪で坪80万=2400万

 

1100万も違いますよね。

だから、坪単価とか、あてにならないというか・・・

単純に坪単価が上がれば「高い」ってだけで終わっちゃうんですよ。

 

特に高齢者というか・・・

50歳以上くらいの方は、比較的坪50万くらいで家が出来ると思っている人が非常に多いように思います。

私の親も含めてね。

 

今・・・

消費税8%ですからね!?(笑)

これから10%ですよ!?

 

消費税5%の時に建てた人が、8%のこの時代に建てるのが親族の場合、同じような家で何でこんなに高くなるんだ!?とか言いますが・・・

消費税3%も違うのよ?

それ、分かってる?

って話です(笑)

2000万の家なら、3%の差というのは60万違いますからね。

 

もう・・・

消費税を上げようとする自民党を、選挙で何故選ぶのか・・・。

 

  • まとめ

坪単価で「高い」「安い」を決めるのは、大きく間違っています。

その理由は下記で説明しています。

 

今回話題に上げたお客様のような感じの流れが一番僕が嫌うパターンです。

 

大手ハウスメーカーの営業が言うんだから間違いないとか・・・

そんならその会社へ依頼しろよってなりますよね?(笑)

 

家づくりって、ハウスメーカーに決めようと思った理由が、「営業マン」という要因が大多数のようです。

衝撃ですけどね・・・

 

いずれにしても、「坪単価」というのは、結果論です。

しつこいようですけど何度も言います。

「結果論」です。

 

施主様が、あれがいい!これがいい!って言って、住宅設備なんかを決めて行った結果の、坪単価です。

 

なので、「同じ様な家建てて何でこんなに金額違うんだ?」というのは、同じように見えて、仕様が大きく違うからです。

 

基本的に、金額は分子、坪数は分母に来るという事を頭において、坪単価を判断出来るようにしましょう!

2019年06月03日

換気システムの種類とメリットデメリット

今日は最近質問メールでも多い、換気システムの種類とメリット、デメリットをご紹介したいと思います。

換気システムの話は、建築士の試験でもよく出題される問題です。

 

少し前、お客様が「この工務店を使ってくれ」というので、工務店社長様と面談を行い、普段使用している換気システムについて質問しました。

僕:「第1種と3種、どちらが多いですか?」


社長:「何ですか?それ?」

僕:

 

プロでも知らない換気設備・・・

では、解説していきたいと思います。

 

  • 何故換気が必要なの?

基本的に、今回の換気の話は「24時間換気」についてです。

建築基準法の改正により、2003年7月1日以降に着工する建物に、内装の仕上げなどに制約が課されるなどシックハウス対策が義務づけられました。

 

下記の図のように、家には化学物質を発生させる要因が色んな所にあります。

(出典:PANASONIC)

これによって・・・
下記の様な症状が出てきます。

 

これを改善させるべく「24時間換気」が必要になったわけですね。

 

  • 換気設備の種類

 

1種換気
給気:機械
排気:機械
2種換気
給気:機械
排気:自然排気
3種換気(住宅に一番多い)
給気:自然給気
排気:機械

図にするとこんな感じです。

 

 

  • 換気設備の選定用途

 

初めに、正圧と負圧を知りましょう!

正圧
飲み終わった紙パックのジュースを吸うのではなく、息を吹き込んでパンパンにしたような状態を正圧といいます。
負圧
飲み終わった紙パックのジュースを吸うとへこみますよね。
この状態を負圧といいます。

給気口を閉じて、キッチンの換気扇を回すと、もの凄い負圧に室内がなります。

そうすると、開けっ放しの室内のドアが勢いよく閉じたり、キッチンの排水溝から異音がしたり、コンセントBOXからヒューヒュー音がしたり・・・
不具合が生じます。

IHにすれば、給気口が不要とか言うハウスメーカーの営業さんいますが・・・

IHかガスかで、給気口150φが不要になる訳ではありませんからね。

 

では、用途選定について解説します。

1種換気(高気密住宅や、屋内駐車場)
給気:機械
排気:機械

室内を負圧(―)にも正圧(+)にもする事ができ、室内気流も簡単調節できます。
最も完全な方式となります。

住宅で言えば、ダクト式の換気設備の場合、これに該当すると思います。
2種換気(クリーンルーム、ボイラー室)
給気:機械
排気:自然排気

室内は正圧になります。

正圧になると、外部からの汚染物質の流入を防ぐことが出来るので、クリーンルームに適しており、ボイラー室は、燃焼用の空気が狙ったように必要ですので、機械で強制的に安定的な給気をさせるわけです。
3種換気(住宅に一番多い)
給気:自然給気
排気:機械

室内が負圧に保たれるので、その室内で発生した臭いや水蒸気を周囲に漏らしたくないトイレや厨房、浴室などに適しています。

一番安価な為、住宅で一番、当たり前のように採用されている方式です。

 

  • 換気設備のメリット&デメリット

住宅に限っての説明にするので、1種と3種に絞ってお話致します。

1種換気(高気密住宅や、屋内駐車場)
給気:機械
排気:機械

【メリット】
換気が一番確実

【デメリット】
フィルターの清掃が定期的に出来ない人は、採用すべきではない方式。
ダクトだらけになるので、ダクト計画をしっかり出来ない住宅会社が単純な考えで採用すると、梁に穴開けないとダクトが通らないとか、最悪な欠陥住宅が出来上がる。
3種換気(住宅に一番多い)
給気:自然給気
排気:機械

【メリット】
一番安価でコストパフォーマンスがよい

【デメリット】
ハウスメーカーをはじめ、日本の家は現代も新築でも寒い家が当たり前なので、給気口を閉じてしまう家が殆ど。
それによって、換気不足が生じてしまう。24時間換気が機能しない。
ハウスメーカーは恐らく、トイレと洗面所を機械排気ファンを付ける優先順位を高くする。
その為、洗面所で24時間換気が動いていると、冬は恐ろしく寒くなる。
なので、給気口を閉じている家が殆どではないだろうか?

こういうのも、温熱欠陥住宅の一種です。
  • 熱交換換気

熱交換とは外気と内気を交換するものです。
その為、室温が急激に下がる事がありません。
イメージすると下図のような仕組みです。

(出典:PANASONIC)

ようは、換気をすると・・

冬であれば、室内の暖かい熱を、一緒に排出してしまうのです。

 

つまり、室内温度の観点から言えば、1種も3種も室内の暖かさを保てる設備ではないという事です。

そこで、「熱交換」のアイテムが必要になってくるわけです。

※建築知識ビルダーズ36号の連載1回目で実際にシミュレーションした結果を踏まえてそれを書いています。

 

熱交換には2種類あります。

  温度 湿度
全熱交換
(温度と湿度を交換)
安定的になる。
【夏】は外の湿気を取り入れない。
【冬】は室内の熱を持った湿度を室内に戻す
顕熱交換
(温度のみを交換)
安定的になる。 夏も冬も室内の湿気を排出

ここで、「臭い」や「ウイルス」の話も入れるのは止めておきます。

メーカーによって、顕熱交換推しのメーカーは・・・
「全熱交換は、臭いとか室内に戻してしまう」

とかいいますが、お前の家、どんだけくせ~のよ!?って感じですよね(笑)

高気密高断熱ほどというか、エアコンの暖房を使えば使うほど、乾燥します。

ラファエル設計はどちらを使うのか?

考えてみてください(笑)

 

  • 換気についての質問

よく、ラファエル設計さんは換気の種類とメーカーは何処を使ってますか?

なんて質問きたりしますが・・・

それを聞いてどうなるの?

って正直思います。

特にメーカーとかさ。

 

質問の意図が分かりません。

 

ネットで、「高気密高断熱の家に第3種はあり得ない」

なんてことを見て、高気密高断熱をうたう住宅会社で、3種換気を選定している所はふるいに落とすのでしょうか?

その為の質問なのでしょうか?

それとも、ネットで勉強して、熱交換採用すれば、部屋が暖かい、若しくは暖房の代わりになると思っているのでしょうか?

 

基本的に、熱交換が不要で室温シミュレーションして、日射取得でオーバーヒートするくらいに暖かい家になるならば、結局窓を開けると思いますので、熱交換は必要ないと思います。

夏、外気の湿度を入れないとか言っても、多湿で暑いのは熱交換でどうにかなる問題じゃないですよ(笑)

そもそも、エアコンのフィルター掃除が1年とか出来ない人は、熱交換とか第1種を選ぶ資格はないと思った方がいいです。

おとなしく、3種換気を選んでください。

換気不足で色々な障害が生じます。

運転したら必ず何処かぶつけたり、こすったりするようなペーパードライバーの人が、フェラーリ運転するようなものです。

 

換気計画については、1種にすれば大丈夫とか、3種にしたら問題かな?

っていうより、まず、設計者の換気計画に、すべてはかかっています。

そして、それを維持するのは住まい手です。

 

先日も「高気密よりも低気密が好き」という住宅会社の社長に出逢いましたが、何故高気密が必要なのだと思います?

 

それを次で説明致します。

 

  • 気密性能と換気と結露関係

日本の家は、ハウスメーカー含めて、気密は基本的に悪いです。

高気密が必要な理由は、「換気経路の確実性」の為です。

つまり、低気密が好きという会社、ハウスメーカー達の家は、低気密です。

3種換気の場合、各居室から給気して、トイレや洗面所で機械排気するというものですが、隙間風とかでその換気経路は邪魔される訳ですよ。

つまり、換気が上手く働かずに、冬は加湿器つけて、窓がビチャビチャ結露するという黄金ルートをたどる訳ですね。

 

もう一度言います。

温かさの為の高気密ではありません。

換気の為の高気密です。

 

つまり、ハウスメーカーとかで低気密の家を建てる人は、熱交換1種とか3種とか、気にしても時間の無駄という事です。

だって、換気がうまくされる可能性が低いのですから。

そして、熱交換入れたって、暖気ダダ漏れです。

普通に安い3種にした方が賢明ですが、結露は防ぎようがないと思いますよ。

 

これは窓にも言える事で、樹脂窓にしたら結露が起きないのか?

全ては換気です(笑)

 

気密性能値はこちらをご覧ください。

C値(相当隙間面積)ラファエル設計はC値0.3前後です。
※気密性能を表します。
家全体の隙間を表します。

数値が小さい方が高性能です。

C値1.0というのは
1㎠/m²
となります。
床面積1m²につき1の隙間があるという事です。

ハガキに例えます。
ハガキというのは10cm×14.8cmです。

面積にすると148㎠になりますね。

家の床面積が148㎡(44.8坪)でC値1.0なら、その家は隙間を合計すると、
ハガキ1枚分の隙間があるという事です。

C値が0.5なら、半分となりますのでハガキ半分の隙間という事になります。

ただ、勘違いしてはいけないのが、このC値は『家全体』の隙間であるという事。

窓の気密性能だったり、ドアのカギ穴だったり、そういった所にも影響されるのがC値です。

個人的に、C値が1.0以下であれば、0.5でも1.0でも、それほど室温に影響するとは思っていません。

この前聞いた話では、有名ハウスメーカーのC値は2.6だったそうです。

 

  • まとめ

換気をかなり気にしている人もいますが、家というのは「バランス」です。

高断熱・高気密・換気

という全てを、同時に考えなくてはなりません。

Q1.0住宅粟野では、1Fトイレに換気扇はありません。
床のガラリで床下を換気経路に使っています。
ここで、熱の損失を1つ潰します。

換気は大谷石の蓄熱槽を必ず通すようにして、空気もキレイに消臭する効果も与えています。

換気は全熱交換です。

 

過乾燥にならない設計の為にはどうすればいいか?

住まい手が大変な思いをしないですむ換気方式は?

 

ハッキリ言って、換気システムを1種の熱交換にすればそこは優れた会社か?

と判断するのはナンセンスです。

 

つまり、ラファエル設計以外で家を建てるなら、僕に換気システムは何がいいのか?なんて聞かれても、これまで述べてきた考えが頭にあるので、回答に困る訳ですね(笑)

だって、依頼しようとしている会社の仕様、分かりませんし・・・。

 

1種がいいか3種がいいか?の2択じゃないんですよ。

僕の設計は、そういうものです。

 

ネットで集めてきた知識で家づくりが出来たら、僕の様な建築士は不要なんですよ。

ネットじゃ集められない知識を持って、依頼者の為の家を設計する為に僕がいるわけです。

そこに、設計料というお金をいただくわけですね。

何か特別な換気システムや断熱を考えるのが、僕の存在意義ではなく、

単純に、冬暖かく夏涼しい、住ま手が快適に過ごせる家を、安心して任せられるという自信がありますので、それを求めてくれる方にとってが、僕の存在意義です。

 

最後に簡単にまとめます。

換気種別のメリット、デメリットを追求してもいい家が出来る訳ではありませんよ!

そして、ウイルスがどうとか、臭いがどうとか考えるよりも・・・
全ては住まい手が、きちんとメンテナンス出来るか?
が一番重要です。

2019年06月02日

「お手軽断熱リフォーム」という認識

「お手軽断熱リフォーム」

そんなものは、ありませんよ(笑)

 

今日は、断熱リフォームについて、世間の誤解・勘違いを解こうと思います。

  • 断熱リフォームとは?

昔の家で、寒い家を断熱材入れたりして、リフォームする事です。

でね・・・

この断熱リフォーム、断熱材を入れたら家が暖かくなるなんて思ったら大間違いです。

何度も僕のHPには度々登場する室温シミュレーションの画像ですが、下記は東大のミニシンポジウムで発表した内容の一部です。


建築知識ビルダーズの連載1回目にも登場した、現在ブログでも紹介中のQ1.0住宅粟野の、室温シミュレーションの結果です。

UA0.55という、ZEH基準をクリア出来る高断熱仕様と世間一般は認識している性能値ですが、無暖房で朝の5時、2階の子供室や寝室は、3℃台ですよ。

 

もう一度言います。

新築なのに、3℃台ですよ。

高性能なのに、3℃台ですよ。

「冬暖かく夏涼しい」と広告で宣伝出来ちゃうけど、3℃台ですよ。

 

このカラクリを知りたい人は、来社してくださればお答えします(笑)

室温シミュレーションして、実演致します。

 

はい・・・

よろしいでしょうか?

 

断熱リフォーム・・・

本当に暖かくなると思いますか?

 

昔の家も、今の家も、「寒い」事に関して、復習しますね!

 

  • 昔の家も今の家も寒い理由とは?

ズバリ!気流止めが無いからです。

下記の部分から床下の冷気が壁内に侵入します。

 

これにより、上昇気流によって、室内の暖気は小屋裏まで持って行かれます。

つまり、暖房の暖かい空気は軽いので、上に空を飛んでいる状態です。

冷気は床面を這います。

 

早い話、この気流止めを断熱施工と一緒に行わなければ、断熱材は、ただ入っているだけという状態になります。

断熱材の意味がありません。

欠陥住宅レベルという事です。

 

次に、お手軽断熱を一番意識した内容に触れて行きます。

  • 部分断熱がNGな理由とは?

お手軽断熱という事で、例えばリビングだけとか、1階だけとか・・・

これは一番やってはいけません。

理由はいくつかあるのですが、ここでは少しだけ触れたいと思います。

1つは、家の中で、今まで以上に温度差が出るからです。

部分断熱をする前というのは、いい感じで暖気等が、廊下などに漏れていたわけです。

しかし、しっかりリビングだけ断熱改修してしまうと、いい感じにダダ漏れだった暖気は、漏れなくなりますよね?

そうすると、廊下はどうなりますか?

外気並みに寒くなるという訳ですよ。

ヒートショックの確率もUPしますよね?

 

これが、部分断熱が最悪な理由の1つです。

2つ目は、何だか分かります?

 

結露です。

 

部分断熱をすると、今までいい感じに移動していた湿気たちも、行き場を失います。

これにより、今までに増して、押入れとか収納内とか、今まで結露しなかった所が結露するようになります。

 

そうすると、カビだって増殖しますよね。

 

  • まとめ

手短ですが、いかがでしたでしょうか?

冒頭にも述べましたが、お手軽断熱改修なんて、僕の中では存在しません。

 

そもそも皆さん勘違いしているのが、お手軽断熱リフォームなら、手軽な金額(200~300万)で出来ると思っている所です。

無暖房でも暖かい家にするという前提なら、
ハッキリ言いますが、出来る訳がありません。

 

リフォームというのは、場合によっては、新築と変わらない金額になります。

新築よりも200~300万安いくらいだったります。

リフォームの方が高くなる場合もあります。

 

皆さん、200~300万って、ものすごく大金じゃないですか?

「お手軽」

に、200~300万、出そうという気持ち、捨てた方がいいです。

気持ちを捨てるか、お金を捨てるか・・・

判断つきますよね。

 

どうしても部分断熱をやりたい場合、お風呂とかも含めて、生活する全ての部分で行うべきです。

そして、家は後世に残さないという気持ちでやるという感じですかね。

後は、新住協の会員さんなど、キチンと結露が他でしないような対策などの知識がある会社での依頼をまず考えましょう。

断熱リフォームこそ、温熱環境のプロフェッショナルな知識を持つ会社に依頼するべきだと思っています。

2019年06月01日

県外の設計依頼対応について

最近、栃木というより、県外の方からの方が問合せ多いのではないかと感じますが・・・(笑)

栃木県外にお住まいの方でも新住協の会員さんが対応可能であれば、設計のみ引き受ける事が可能です。

工事は監理が出来ませんので、設計のみとなります。

 

今の時代、LINEとかで現場ともやり取り出来ます。

県外の方でも、新住協本部から、最適な会員さんを紹介してくださるようなネットワークがあります。

周りにQ1.0住宅を設計してくれる人がいなかったり・・・お困りの方は問合せお待ちしております。。

それか、新住協本部に直接電話で問い合わせてみても、紹介してくれると思いますよ。

 

『本部』
http://shinjukyo.gr.jp/

 

『新住協 関東支部』
https://shinjukyo-kanto.com/

 

2019年05月30日

北側がよく黒くなっている家の原因

タイトル通り、北側が特になのですが・・・

サイディングとか塗り壁問わず、下記のように黒くなっている家を良く見かけませんか?

・・・といっても、記憶にないと思うのですが、私と話をした後に、多くの人が気にして外壁を見るようになり、黒くなっている外壁の家をよく見るという感想をいただいたりします(笑)

下記は、先日現場に行く途中に立ち寄ったコンビニから撮ったものです。

 

軒並みまっくろくろすけ~~

 

この黒くなっているものは、「放射冷却結露」によって、黒くなっているのです。


アップ画像

 

早い話、黒くなっている部分が断熱材の裏側で、漏気などが原因の一つです。

汚れていない部分は、柱や梁です。

ヒートブリッジ(熱橋)になっているので、熱の移動がされる為に、結露しないという事ですね。


以前、紹介した画像の家もそうでしたね。
これはS友R業ですけどね。あ!!暴露しちゃった!!

 

 

以前この現象というかメカニズムを換気や結露で超有名な、「南雄三さん」に質問した所、これを『放射冷却結露』という事を、教えてもらいました。

このような家でも1000~2000万するはず。

ローコストで建ててもこのようになる家は、ローコストと言えるのか?

皆さん、こうなる家を知らずに買っているのですよ?

 

 

 

もしこうなる家というのを知っていてさ、

決算時期などに200万値引きするから今日中とか今週中に契約してくれと言われて、契約します?

 

 

僕はね・・・

図面を見れば、こうなる家なのか、ある程度予想付きますよ。

 

100円ショップの商品を1万円で買う人いないけど、家の場合、温熱欠陥住宅を多くの人が造り、多くの人が買う。

安さ勝負の家を高いお金出して買ってさ、他と比べたらローコスト、でも結果・・・高くついたって感じですよね。

このような家はさ、外壁の通気不足だったりするわけよ。

そして、内部の熱がダダ漏れです。

場合によっては、室内がカビ臭いかもしれない。

 

家族がアレルギーになるかもしれない。

 

結露起こりまくりで、カビとダニが大量発生ですよ。

 

そのような家がローコストと言って、1000万で売っていて、買います?(笑)

この1000万、安いと思いますか?

僕は、高いと思います。

高すぎだと思います。

 

今度、このような黒い汚れの事を、契約迷っている会社に聞いてみてください。

その答えが・・・

「北側は陽当たり悪かったりしますからね~」

で終わったら・・・

その会社で契約するのは止めておきましょう(笑)


ビー玉転がるような欠陥住宅は今の時代ほとんどないと思うけど、
人が沢山死んでしまう家に沢山住んでいるのが栃木県であり、
家の中での冬の死亡率日本一。

 

つまり、夏も熱中症になるレベルという事だ。


今日もι(´Д`υ)アツィー

死にたくなかったら、冷房は我慢せずに付けましょう!

我慢するような家になるのが、最近のハウスメーカーの家ですが、我慢せずに快適に過ごしたいなら、迷わずQ1.0住宅を求めましょう!

 

僕は、一般ユーザーがこういった家を買わない選択が出来るようになる事を、心から願っています。

2019年05月25日

木造建築物の基礎設計について

木造建築物の基礎設計について-設計上の注意点と施工上の注意点-

という名のセミナーに参加してきました。

ずっと楽しみにしていたホームズ君のセミナーです。

基礎の構造設計を自分でやってみると、鉄筋の本数とか、意外と奥が深い事が分かりました。何でもかんでもベタ基礎ではなく、地盤の前提のあるが、コストを抑えた布基礎の選定も、きちんと出来るように勉強です。

何故、コスト高になるかって?

ベタ基礎は外周部以外も人通口部分などは地中梁を300mmにするからですね。

 

地中梁についてはこちら↓

工事着工しました(掘削・地中梁


安心会員なら、無料セミナーというのが素晴らしい。

インテグラルさん主催のセミナーは、理論とかの話ではなく、実践的な所に直結するのが、参加する意義がある所です。


Q1.0住宅を、少しでも安価で誰にでも手に入れられるよう、鉄筋やコンクリートのコスト管理も徹底しないとなぁ…。

2019年05月17日

令和に持ち越す不良債権

令和になりましたね。

僕は、資料をファイリングしていたら、いつの間にか令和になっていました(笑)

さて、タイトルの話ですが・・・

不良債権というのは・・・

「冬寒く、夏暑い家」

の事です。

 

日本人の多くの人達が、高断熱住宅を高い買い物と決めつけ、家電製品を値切って安く買うかの如く、値引き合戦により契約させるというハウスメーカー。

「うちはデザイン勝負だから」といって、温熱を考える事を放棄した工務店。

これらを総じて「不良債権」と呼ばせていただきます。

 

こんにち・・・

これだけ多くの人達が、「家の中」で死んでいるにも関わらず・・・

冬は暖かく、夏は涼しい家を何故求めないのか、ハウスメーカーが先導して、世界に誇る日本の家づくりを示して行こうとしないのか・・・。

僕は、昭和56年に生まれ、平成を全て生き、これから令和も数十年生きるつもりだ。

正直、平成4年頃と、今の家・・・

性能としては、数値上上がっているかもしれないけど、

「冬は無暖房では極寒、真冬の朝の息は白い」

「夏は2階が殺人的な暑さ」

これは、同じじゃない?

例えば2年前くらいに家を建てた人に聞きたいけど、

ハウスメーカーや一般的な工務店、デザインに優れた住宅会社で建てた家で、これに当てはまらない家を建てた人って、どれくらいいますかね?

 

子どもが産まれて、家を建てようとしている人に質問です。

冬、こどもに暖かい服を買ってあげるのに、暖かい家は買ってあげないんですかね?

 

ヒートショックで自分が早死にするかもしれないのに、寒い家を安いという理由で数千万も出して購入する意味はなんですか?

 

今の家は、断熱材が入っているかもしれないけど、「気流止め」がしっかり施工されていない事が多いので断熱材の効き目なんて、ほとんどなくなるのです。

断熱材を140mm入れようが、その効果は発揮されません。

下記の当たり前のように使われているグラスウールの断熱材。
しっかり施工されているように見えるけど・・・

 

後ろ側(外壁側)はこんなに隙間が↓

 

ここに気流止めが無ければ、その隙間から上昇気流で小屋裏まで暖気は抜けていきますし、途中で冷たい風が室内にも侵入します。

 

これに、多くの人達は数千万出しているのです。

これが坪40~50万の家づくりでもあるし、坪60万の家だって、こうなったります。

恐ろしいと思いませんか?

これが当たり前なんですよ?

5000万とか出して購入するハウスメーカーの家だって、グラスウール使って、気流止めないならこうなります。

 

何度も言いますが、こういうのを「温熱欠陥住宅」と僕は呼んでいます。

 

高断熱住宅にすると、光熱費が安くなって、30年とかで家にかかる費用は同じ~安くなるというのを説明したりしています。

(出典:あたらしい家づくりの教科書)

 

これに対して、噛みついてくる人もいるのですが・・・

そもそも数千万出す家に、太陽光のように、何年でペイできる?

みたいな事、考える事が可笑しいと思いませんか?

テレビやブランド品を買う時、何年でペイ出来る?なんて考えますか?

 

皆さん、例え話ですが、1千万円紛失しました。

見つかる事はありませんでした。

 

どう思います?

 

立ち直れなくないですか?(笑)

 

では、普通の断熱仕様で坪50万くらいで2000万で建てた家、10年後に1千万で売れると思いますか?


売れないですよ。

 

ここで、省エネ法などが大きく改善されて、室温18℃以下になる家は犯罪という法律が他の国のように出来た場合・・・

現在の多くの家の資産価値はズタボロですよ。

 

多くの国民が・・・

多くの栃木県民が、ヒートショックなどで家の中で死ぬ可能性が栃木県は高いのが、ハウスメーカーの家だ!って気が付いたら、そんな殺人住宅、誰が買おうとしますかね?

力技で、エアコンフル稼働って手もありますけど・・・

ヒートショックというのは、暖かい部屋からクソ寒い廊下に出た時にも起こります。

中途半端な部分断熱リフォームなんかした日には、もう最悪で、

今まで隣の部屋とか廊下に漏れていた暖気が一切漏れなくなるので、廊下なんかは外気温とほぼ同じになります。

つまり、暖かく部分断熱リフォームした部屋以外は、リフォーム前より寒くなるのですよ。

 

これも何度も言いますが、ラファエル設計は、そんな殺人住宅を造るつもりは全くありません。

これからの子どもたちの未来に、そんな家を遺そうとも思いません。

これからの家づくり・・・

UAやQ値の数値ではなく、エネルギー削減率や燃費、光熱費で選択しなければ、何の意味もないですよ。

目安にはなるかもしれないけど、気休め程度だと僕は思っています。

 

いずれにしても、自然災害などは、少なからず、寒い家つくって、エアコンかけて、エネルギー沢山使いまくる家も影響していると思っています。

 

令和は自然災害が起きない事を願うのであれば、ただ願うだけではなく、1人1人が、「エネルギー」というものを減らす努力をするべきだと思っています。

それは、「我慢」によって寒さを凌いだりするのではなく、

無暖房でも暖かく、家族の健康も改善され、エネルギー削減率が省エネ基準住宅の60%以下となるQ1.0住宅が、日本にとって、子どもたちの未来の家・住まいには、必要なのだと思っています。

2019年05月01日

北関東の高断熱住宅7号発売

明日28日、コンビニ書店に5400部出回ります。

 

私の方で担当した特集がいくつかあるのでご紹介いたします。

QPEXの〇×による計算ルート
この仕様は「宇都宮」が基準です。
校正の時、それを入れたはずなのですが・・・抜けてしまいましたね。Aコース(省エネ基準 ※ハウスメーカーや一般工務店仕様)
Bコース(新住協関東 最低標準仕様)
Cコース(Bコースから窓を強化したもの)
Dコース(Cコースに熱交換換気を導入したもの)
Eコース(Dコースのものから、付加断熱にしたもの)

つまり、新住協のマスター会員さんは、ほとんどがEコースだと思います。
北関東4県の主要都市(全12都市)のコース別「燃費表」
これね~・・・ほぼ徹夜で夜な夜な作りました(笑)
すげ~大変というか、僕の苦手な単純作業でした。
これは、同じA~Eコースでも、都市によって、暖房エネルギー削減率や暖房費である燃費が全然違う事がわかる、早見表の様なものです。
つまり、同じUA値やQ値でも、しっかり日射取得が出来ないと、暖かい家にはならないですよ!と言っているようなものです。

【栃木】
宇都宮、小山、日光

【群馬】
前橋
桐生
沼田

【埼玉】
浦和
所沢
熊谷

【茨城】
水戸
土浦
日立
ユーザー登場!「私は家を建てます」
現在、実施設計に入る施主様登場です。
ほとんどがお客様自身が、ラファエル設計との出逢いや、依頼すると決めた理由、どんな家づくりのスタートだったかなど、書かれています。

他にも、「建てました」「直します」というコーナーで、他の会員さんが担当したものも面白いので、ご覧になってみてください。
ユーザーからのよくある高断熱住宅関連の建築と住まいの相談
全部で32種類の質問内容が書かれています。
その中でラファエル設計は、7種の質問と回答を取り上げています。
実際に来たメールの内容と、その答えなんかを書いています。
自社物件コーナー
HPの竣工写真に載せることが出来ないお宅がQ1.0住宅レベル3の為、
写真は一枚、特別許可を得て、載せております。

まあ、こんな感じです。

この7号は、6号でとても反響が良く、6号の補完的な発売のようで、これで発行終了予定のようです。

値段は¥280円(税込)。

この本の凄い所は、きちんと家の性能データを公開している所です。

 

これって、他の本では絶対表示されていないですよね!

こんなに激安で、しっかりQPEXによる性能表を各社提示して、内容も面白い本は中々無いと思います。

校正も手伝ったので、何だか思い入れも強い感じがします(笑)

GW、住宅展示場をまわる前に、是非この本をGETしましょう!

この本を見てから、家づくりをスタート、若しくは一度立ち止まってください。

貴方の知らない世界に出逢えると思います。

栃木県で家を建てる方でまだ未契約、若しくは県外でも弊社で設計をお考えの方で、
資料請求者の方へは、無料で1冊プレゼントします。
下記項目で必要の方へチェック願います。

先着40名の方限定。

単純に・・・
「資料請求お願いします!」
だけのメッセージの方には、本は送りませんので、ご了承ください(笑)

お問い合わせ内容 *
お名前(漢字)*
お名前(フリガナ)*
E-Mail*
Gmailの方迷惑メール確認* 確認出来る 確認方法が不明
電話番号(半角)*
住所(資料請求の方必須)
予算の相談の方は記入してください
北関東の高断熱住宅7号 必要 不要

 

2019年04月27日

建築知識ビルダーズ連載3回目に向けて

日曜日の夜から、徹夜でずっと書き続けていました。

発売は5月27日だと思いますが、GWがあると、現場なども含めてとても大変です・・・。

 

さて、今回の3回目ですが「夏」に向けての話をして行こうと思い、執筆始めました。

 

『高断熱住宅は夏暑い』

こう思っている人もいるし、実際に「高断熱住宅だから涼しい」という事で家を建てたけど、夏暑いんだけど?って人もいると思います。

後者の方は、もう、残念としかいいようがありません。

ネットで調べると色んな事が書いてあるかと思いますが・・・

真実は1つ。

 

『本物の高断熱住宅は夏涼しい』

 

です。

 

正確に言うと、エアコンが頑張らないという感じですかね。

 

どんな高断熱住宅を造っても、室温は外気温へ近づきます。

そのスピードが・・・

速いのが省エネ基準の家で、

遅いのが高断熱住宅です。

 

今の時代、40℃近くになるような外気温の場合、無暖房で涼しいとか、どんな家だって無理です(笑)

冬は太陽という見方がいますが、夏は敵になります。

 

今回、個人的に・・・

結構面白い内容になるのではないか?

って思っています。

 

夏に対しての話って、あんまりされていないと、個人的には思っています。

理由は、多分・・・

複雑だから(笑)

 

何が複雑かというと・・・

冬ほど、単純じゃないんですよ。

「湿度」の話があるから。

 

まあ、それはそれで(笑)

 

出来る限り、噛み砕いて話したいですよね。

 

夏に対しての話で、超根本的な話にも触れていますが・・・

  • 内付けロールスクリーンと外付けブラインドにした時の費用対効果
  • 屋根(庇)と外付けブラインドの効果の違い
  • 遮熱塗料・遮熱シートと断熱の話
  • 遮熱タイプの窓で本当に大丈夫なのか?
  • 遮熱タイプと取得タイプの窓の選び方
  • 高断熱住宅で夏涼しくならない理由

 

この辺を、シミュレーション通じて書いていきます。

 

基本的に、一般ユーザーや高断熱住宅に取り組みたいと思っている工務店さんへ向けて書いています。

なので極力、難しい文言や専門用語は使わずに書いています。

 

第二回目の方も、編集者の方いわく、結構色んな人が読んでくれているみたいです。


皆さん、お楽しみに!
(*´艸`*)

2019年04月09日

安心して設計を任せられる&騙されないぞ!と思う家づくり

僕はですね、お客様と設計契約になった場合、連絡手段や図面の提案などはすべてLINEで行います。

立体図面などを写メしてLINEしたり、相談にも随時乗って行きながら、家づくりは進めて行きます。

 

先日、お客様と打合せ後、ご夫婦からこんなLINEが来ました。


旦那様『安心して設計を任せられるって凄いですね』

奥様『家づくりが更に楽しくなりました』

 

嬉しい事ですが、僕はまだまだ勉強するべき事が沢山あります。

 

まあそんな中、今まで弊社に問合わせが来たメールを思い返して見ると結構な確率で・・・

『依頼先に対して、何でそんな事思うのに契約したの?』

って人がほとんどな気がします。

 

つまり・・・

騙されないぞ!

って気持ちで依頼している人が多いと言うことです。

家づくりって、義務教育でも勉強しない事で、誰にも教えてもらえないんですよね。

依頼しようと思っている会社の言ってることは本当かな?

って多くの人が思うのでしょうね。

遮熱塗料使った『クワトロ断熱』Ua0.6と、

遮熱シートが断熱材だという『贅沢なダブル断熱』Ua0.6と

『Q1.0住宅』Ua0.34・・・。

Uaを表示しなかったとして、一般ユーザーはどれを広告表示した会社に行くのかな?

ネットで調べたら、どれがいいと思うかな?

住まい手に取って、日本の未来にとって、家づくりの勉強を、何かで開催出来ないかなぁ・・・

と思う今日この頃(笑)

 

なんてゆ~か・・・

 

今の時代、美味しいお店を探すにも、ネットの『口コミ』だったりしますよね。

 

僕は一応調べますが、評価が高いからと言って美味しいという訳ではなかったりしますよね。

 

現在、建築知識ビルダーズで連載中ですが・・・

編集者の方も行ってましたよ。

「新住協のような団体に入ったりして、省エネについて勉強している工務店は全国で5%もいないですよ」と。

だから、連載内容は、一般の工務店さんや一般ユーザーに向けて、書いています。

 

皆さん、5%ですよ?

 

それなりに家づくりを行う会社が1県に100社いたとして・・・

5社ですよ。

 

家づくりって、基本的に1つの会社だけでは工事が出来ません。

  • 基礎やさん
  • 大工さん
  • 電気やさん
  • 設備やさん
  • 屋根やさん
  • 内装やさん
  • 左官屋さん
  • タイルやさん
  • コーキングやさん
  • 塗装やさん
  • クリーニング屋さん
  • 足場やさん

このような人達が必要です。

 

ハウスメーカーなんて、これらほぼ全てが外注です。

皆さんが、200万とか値引きさせた分は、この職人さんたちの報酬を削られたりするわけです。
削るというより、元から安い報酬という感じですかね。

 

ラファエル設計も、すべて外注です。

 

工務店も含めて、社員でいるのは、設計士、現場監督、営業、事務

って感じで、たまに社員大工を抱えている所もありますよね。

 


ラファエル設計は独りで設計、現場監督、営業、事務を行います。

 

家ってさ・・・

車とか買うレベルよりも、桁数1つ多いですよね?

1000万、2000万、3000万あたりが大体建ててる金額ではないですかね?

 

「言いことしか言わないから疑う!」

って気持ち、分からなくもないですが・・・

健康食品や、水晶とか、お守りなど、訪問販売とかの人を疑うのと、同じ気持ちになってますよね?(笑)

 

これらってさ、普通に買わない選択できるけど、家だと買っちゃうんですよね(笑)

 

理由は、必要とする欲求レベルが高いから。

 

それなのに、勉強する機会もない。

 

ネットで拾い集めた知識でプロに挑む。

 

1000~3000万の買い物するのに、可笑しいと思いませんか?(笑)

 

皆さんが家づくりを依頼しようとしている「プロ」の人って、本当にプロですか?

 

1級建築士を持っていれば、絶大な信頼が得られますか?

 

前にも言っていますが、1級建築士を持っていながら自邸を設計出来ない人もいるくらいです。

 

その見極めって難しいですよね?

 

そんな事を学ぶ勉強会をしたいのですよね。

 

もし、開催した場合、是非参加してくださいね(笑)

2019年03月29日

パッシブ設計ミニシンポジウムin東大

3/22日の事ですが、東大にて「パッシブ設計ミニシンポジウム」が開催されました。
※鎌田先生と南雄三さんは先に帰られたので、写真には写っていません。
何故か僕は小人に見えるよね?(笑)
身長161cmですけどね。

 

東大の前真之先生から登壇のお声がかかり、喜んで快諾したのはいいものの・・・

後から前半で登壇される方の凄い面子に、1か月緊張の糸がピーンと張られておりました。