塗り壁で、汚れと一緒に疑問点となる「ひび割れ」問題。
ひび割れに関しては、塗り壁の商品が「弾性」なのかどうかという事が、ひび割れないかの判断基準になったりします。
ようは、ストレッチパンツのような、伸びる素材の場合、ひび割れに追従するという言い方をメーカーはします。
がしかし、ひび割れに対しての一番の原因は「下地」です。
コンクリート・タイルなどは「ひび割れ誘発目地」というのを設けるくらいに、施工も含めて、キチンと考えないとダメと言う事です。
地震の揺れに対して、塗り材を塗っている下地の壁がどのように揺れるのか?そのように悪さするのか?
という事が一番重要な考えなのです。
その商品がひび割れに優れているのか?という視点から、塗り材を選定しても、下地が悪かったら何の意味もないという事です。
内装にも言える事ですが、下地が全てだと思います。
ラファエル設計の建物は、制震構造という事もあり、あまり揺れないので、一般的な建物よりはひび割れしにくいというのもあると思われますが、絶対にひび割れしないものはないです。
髪の毛程度のひび割れを「ヘアークラック」といいますが、塗り壁をする場合は、大抵、無地のサイディングの上に塗っています。
なので、そのヘアークラックがいきなり雨漏れに繋がるという事はないです。
サイディングの更に下には、防水シートが張ってあるのが普通です。
タイベックという商品が多く使われている商品の1つです。
ちなみに、遮熱タイプのものを使っても、全然効果ありませんので、お金の無駄ですよ。
ヘアークラックというのは、0.1mmくらいのひび割れを言います。
小中学校などの外壁調査でも、基本的に調査するのは0.2mm以上のものです。
1mmを超えると補修方法が変わります。
1mmを超えるというのは、学校などの様な鉄筋コンクリートにモルタルを25~30mm上塗りしている所など以外は殆どありません。
大地震後には、結構発生していましたが、住宅でそこまでのひび割れが入っていたら、サイディングがもう割れているレベルですので補修は無理です。
室内の壁も石膏ボードが割れていると思いますので、補修は無理です。
室内の場合は、大抵石膏ボードの繋ぎ目の部分とかに多く発生したりします。
窓廻りの角とか。
石膏ボードの繋ぎ目の部分は、クロスでも割れたりしてる所ありますけどね。
いずれにしても、木造住宅の場合、エアークラック程度のひび割れは、構造強度に全然影響を及ぼすものでもないですし、神経質になるまでもありません。